「……いいか? そ~っとだぞ?」
「お嬢に気づかれねぇように……」
夜の桐崎邸。ギャングたちがコソコソと作業を進めている。
「おーい、ケーキの予約取れたぜ!? 今年もスゲーのが……」
まあそういう訳である。
それを目撃してしまった
毎年のことながらあんまりなサプライズ具合に、嬉しいけれど複雑な気分である。
……しかし、なぜ彼女は裸足で歩いているのだろうか。
桐崎邸はアメリカ式なので、みな靴を履いて廊下を歩いている。
自室で靴を脱いでいるのはまあ、そういう風にしているからで納得できる。よくカーペットの上で横になっているし。
しかしそれもこのあと
「……ねぇ、ちょっといい?
「あん?」
翌朝の学校にて。
「今週末の日曜日ってさ、なんの日か覚えてる……?」
今年の誕生パーティにも、
しかしバレバレとはいえサプライズという形をとっているため、招待状を送ることはできない。
だからせめて覚えていてくれたら、もしかしたら参加してくれるかもしれないという希望が持てる。
そんな気持ちで確認したのだが……
「今週末……? なんの日って……」
というか事前にプレゼントを用意する、しかも今回は1年生組も参加することになっており、彼女たちは直前の週末に林間学校へと参加する都合上、少し前から計画的に動いていたのだ。
そして今年も
とはいえ新顔が居るので、ここは一応サプライズとして───────
『
『ん?』
『なんか、上手く隠してしまうと誤解して
『……なるほど』
1年前の会話がよみがえり、
「ああ、もちろん覚えてるさ。お前の誕生日を忘れるわけねーだろ」
変なことをせず、ここは素直に行くべきだろう。
「日曜のパーティにも参加する予定だしな」
「え?! あ、そっ、それならいいのよ、うん」
彼のセリフに動揺を隠せない
席に着いたばかりだというのに再び席を立って早足に教室を出ていく。
その様子に呆気にとられた
「いやいや、大丈夫だよ。あれ、単に照れてるだけだから」
角度的に顔が赤くなった
「そっか、よかった……」
「でも個人的に、『今年は2人きりで祝おうな』ってのがあってもいいと思ったんだけど」
「んなセリフ、言えるわけねーだろ」
フォロー以外に余計な一言が入り、ため息とともにツッコミを入れる羽目になったが。
そんな平和なやり取りを行う2人は、知る
桐崎
そしてとある日。
『小野寺の誕生日って、いつ?』
小野寺
『
これはつまり、日曜日に登校していたということだろうか。
何かしらのイベントの日であればあり得なくはないが、だったらそれと分かる何かがあってもいいはずだ。
それが見られないということは、ごく普通の日だったのだろう。
もしくは一週間が7日ではないのだろうか。
いやしかし第174話イルワヨにて登場した2015年1月のカレンダーでは、1週間が7日になっていた。
ちなみに6月7日が日曜日の場合、このカレンダーとは一致しない。
そのため今度は1年の日数という新しい謎が発生してしまうのだが。
であれば
これが一番可能性が高い。
原作で誕生日が明示されているのは
それ以外の人物についてはプロフィールを載せるときに適当に決めたのだろう。
「私の誕生日って、何なんだろうね?」
でなければわざわざダブルヒロインを
まあ命題としてはダブルヒロイン自体が
話題に出してもらえただけありがたいと思うべきか、こんな扱いになるなら話題にされない方が良かったというべきか。
誕生日というのは実に奥深いものなのだ。
「私も12月24日なんてネタにしやすい日なのに、スルーされたわね」
「見た目がシンメトリーな宮本様はヒロイン枠じゃありませんからねえ」
『
さらにはあの橘
そういう意味では姉は特別だったのか、それともそれだけ彼女に関するネタに困っていたのか。
「橘さんと言えば、珍しく『描写されていないところでの横のつながり』があったわね」
「私の誕生日に、下剋上Tシャツをプレゼントしてくれたんだよね」
「全員参加型のイベントで、本筋そっちのけで
こういうサラッとでいいんで、横のつながりが分かるエピソードがあるとありがたい。
何だかんだ言いながらも彼女たちは仲が良かったのだろうとか。
いろいろと考える余地が生まれるのだ。
ただまあ、この手のモノは積み重ねないと意味が無く。散発過ぎたせいで