「えーと、今日は皆に紹介する人がいます」
担任の日原
今どきの教師らしく、やる気がないのと
他校の制服に身を包んだ1人の女子生徒が黒板の前に立つ。他校の制服と言うが、どこかで見たようなデザインである。
「本日急遽、一日体験入学をする事になった、篠原
「えー!!?
なしてこがん所んおると~!? と
「橘さんが、『
そんなまさか! とクラスメートから驚きの声が上がる。
「
「おい
目頭をハンカチで抑えている
何気に彼も失礼な事を言いかけている。
「これはアレかな、親友の
「え、でも一条君と
「それどころか、通常のイベントも
「お嬢と一条様の関係は順調に進んでいるんですけどね……」
転校してきたときのインパクトは何だったのかというほど、あれからまったく活躍できていない状況である。クラスメートたちも
「
「………………」
そんな様子から、親友たる
「超ウルトラ激イケ
「わー!! わー!!?」
察したが、それはそれである。
開始早々に目的を達してしまったが故に、出番が削られることになった恨みを晴らしているだけである。
「
「うぅ、
またもや自爆オチになりそうな空気に、
「
「え?」
「いや~、こん学校はべっぴんさんの多かね~」
ぐへへと涎を垂らしながら教室を見回す彼女に、周囲はついていけていない。
「おお~!! すごかべっぴんさん!! わいはまさかハーフ!?」
「は!?」
「は!? こっちにも凄か私好みな女の子が!!」
「え!?」
その隣にいた
「かわいいな~かわいいな~、やっぱ都会はレベルが高かね~」
両手を前に、頭部を左右に揺らしながらじりじりと迫ってくる
「………………」
「およ?」
しかしそれを
これまた
「俺の女に気安く触るな」
「ひっ?!」
しかし向けられた大罪7つ分の圧力に、思わず腰を抜かしてしまう。4大週刊少年マンガ誌のすべてで連載しているのは伊達ではない。
「マイちゃんっ」
「お姉ちゃんっ」
脅威から脱した
「いや、お前の女じゃないだろ、ってかやりすぎじゃね?」
「マイちゃん様は他人のセクハラには厳しいですからね」
「自分はセクハラ三昧のくせにね」
セクハラ被害の第一人者は語る。
まあ、同族嫌悪というやつである。
「……おい橘、なんなんだあの子は」
「気にしないで下さい。中身が少々おっさんなだけです」
ついでに
このようなキャラ造形はどの作品でも人気がある。やっていることは嫌がらせや犯罪レベルであろうとも、見た目が可愛い女の子であれば許される。そんな世界のバグを利用した彼女のような存在は、女の子同士の絡みというサービスシーンのために広く受け入れられているのだ。
で、そんな人気キャラな
「博多の
ちなみに『博多
断じて『ぼっけ
「おいは恥ずかしか! 生きておられんごっ!」
「
突如として顔の造作が南のほうにズレた親友の様子に、
「
崩れ落ちた彼女を囲み、るりと
「笑うたこと許せ」
「合掌ばい!」
「いや、宮本とつぐみもそうだが、なんでクラス中が手を合わせてんだよ」
お約束だからである。
取り合えず
一件落着である。
「……あれ? もしかして
「あー、もう誰も聞いちゃいねーと思うが、連絡は以上だから」
こうして九州からの刺客は打ち取られたのであった。