「願い事ねぇ~、まさか高校生にもなって短冊を書く事があるとは」
「まぁまぁ。テキトーにちゃっちゃと済ませよーぜ」
ちなみに3年に1度なので在学中に1回しかないレアなものである。
決して、今思い付きで発生したイベントなうえにセリフ回しのせいで『じゃあ去年は?』となったことへの辻褄合わせではない。
短冊を前に悩む
しかし
「おやおや~ん? 一条君はどんなお願いをするのかな~?」
「ん!? いや別に!?」
それを察した
「お母さんが『短冊に書いた願いが超高確率で叶うって評判なんだよ。意外と知られてないんだけど』って言ってたよ」
「評判なのか知られてないのか、どっちなのよ」
今回使用する笹は近所の神社で用意されたもので、そこの神主は地元では有名な凄腕の霊能士である。
きっとそれもあって3年に1度なのだろう。
「ちなみに皆は、どんな願い事にしたんだ?」
『ギガ肉ラーメン 復活求む!! 桐崎千棘』
「私はコレね」
「ああ、お前あのラーメン気に入ってたもんな」
『お嬢が平穏無事でありますように 鶫誠士郎』
「私は特に思い付かないので」
「つぐみらしい……のか?」
「……あんた、こういう時くらい自分の事書きなさいよ」
『三億円当たれ 宮本るり』
「宝くじ買ってないけどね」
「どストレートに来たな」
「でも、当てる気が無いのがるりちゃんらしいわね」
「むしろ当てられるものなら当ててみろと言わんばかりですね」
自立のためにお金を稼ごうとは思うが、そこそこ裕福な家庭である。
『裁縫が上達しますように 小野寺小咲』
「ナポリ仕立てを勉強中です!」
「ナポリ? ってイタリア?」
「ナポリ仕立てってスーツの?
「
「平安時代を懐かしむんじゃない。マイちゃんじゃあるまいし」
手先が器用なので割とイイ感じに進んでいたりする。
『未来に希望が ありますように 岬舞斗』
「やっぱ願い事といったらコレだよね」
「岬にしては普通だな……?」
この願いが叶いませんように、とかやってくるのかと思ったが。
「そんなありきたりな事はしないよ。ちなみにコレが続きね」
「……続き?」
『願わくば 消えてなくなれ 魔神の手』
「なんで俳句なんだよ」
「
「そもそも通じますかね、このネタ?」
「元ネタの猿の手は有名よね」
「同じジャンプ作品だし、大丈夫だよきっと」
後楽園もとい後悔覚悟で
「…………あれ? オレのは見ないの?」
「テキトーにちゃっちゃと済ませたヤツのは参考になんねーからな」
「そういえば、橘は?」
「
いつものメンバーということで、
『コラー、誰だこんなに短冊吊り下げたの!!』
『短冊は1人1枚!!』
「あ、先生に怒られてる」
「何やってんだ、あいつは……」
まあ流石に他の生徒の邪魔になるし。
「えーと、
予想通りの内容である。
「何でこの距離で見えるんだよ」
「私の視力は10.0よ」
得意気な彼女はさらに読み上げを続ける。
「他には、出番が欲しい、メイン回が欲しい、サブでもいいから目立ちたい……」
そしてすぐに後悔する。軽々しく触れていい話題では無かったようだ。
「
「マイちゃん、なんでカットされたの?」
「いや、話の趣旨がよく分からなくて」
オウムの名前を『
最後の唐突な『マイスウィートハニー
「……まあ橘さん本人の出番は少ないし、そこまでメイン回とも言えなかったから大丈夫じゃない?」
そういう訳で手を入れることができませんでした。
「それにココでの扱いが悪いだけで、世間では人気なんだよ?」
2回目の人気投票の結果は以下のようになっている。
第1位 5110票(前回1位 +217票) 小野寺
第2位 4518票(前回4位 +1824票) 橘
第3位 4341票(前回2位 +3票) 桐崎
第4位 2902票(前回5位 +1931票) 宮本るり
第5位 2889票(前回3位 -93票)
「それでも
「落書き版が14位?」
原作では見せ場を奪われている割に人気は高い。
特殊な
「……あれ、私って
「頑張れメインヒロイン」
原作では見せ場がたくさんある割に票が増えていない。
停滞と後退は同義である、とか言われそうである。
それよりも問題なのは、結果発表ページにおける扱いの小ささである。原作者のお気に入りだったはずでは?
「いえーい」
「得意気な顔してピースしてるるりちゃんは可愛いけど、何があった?」
前回の3倍近い票数である。
確かに
「私だけマイナス……」
「
順位は問題ないが、全体の票数が増えているのに1人だけマイナスになっているのは……
しかも扱いも小さい上にセリフすらないとは。ココとは違ってメイン回だってそこそこあるのに。
「……よし、オレはコレに決めた!」
外野が脱線して微妙な話をしている中、1人まじめに考えていた
ちなみに第7位662票(前回6位 +2票)である。カップルで停滞気味とか言ってはいけない。
「って、つぐみは何かあったのか?」
気が付けば
「つぐみちゃんは、ちょっと悲しいことがあったの……。だから、そっとしておいてあげて?」
「お、おう」
まあそれはさておき。
皆の願い事を参考に、彼は1つの願いを短冊に込める。
そして遂に書き上がった短冊の中身とは。
『飼育小屋の連中に死ぬほどなつかれますように!! 一条楽』
「……叶うと良いわね」
同じ飼育委員として、日頃から親身になって世話をしている彼の姿を見ている
なのに引っ掻かれ、
ちなみに。他のメンバーも彼を手伝って飼育小屋を訪れることがあるが、以下のような感じである。
るりは特に変わった反応をされることもなく、そこそこに警戒される中、淡々と作業をこなしている。
それはともかく。
こうして全員が短冊を書き終えたので、校庭にある笹に吊るしに行く。
その中には1年生組のものも見受けられる。
『和菓子作りがもっと上手くなりますように 小野寺春』
「うん、
「新作を考えるのが楽しくなったみたいで、もっと作りたいって言ってたよ」
「
「食の後が衣なので、次は住でしょうか?」
『カレーが食べたい。ハンバーグが食べたい。オムライスも食べたい。 ポーラ・マッコイ』
「うん、ポーラちゃんらしいね」
「これはオムカレー、ハンバーグ付きってことかな?」
「……これでいいの? ヒットマン」
「宮本様。こんな緩い世界で、何を今さら」
代表取締役の個人年収が数百億ドルなんていう
「なんか右下のコマの笹に、クリスマスツリーでよく見るモールみたいなものが」
「……気のせいだろ」
ちなみに
天板に乗るのも座るのも
そんな脚立に対抗し、るりを肩車した
「……それでも一条君に負けてるわね」
このメンバーの中、に限らずとも身長の低い2人が合体したのでは、
「ならば奥の手を」
そう言って
「…………待って、そこで飛ぶなら何で私を肩車したの?」
「そりゃあもちろん、るりちゃんの
何を当たり前のことを、と
水泳で鍛えられた、しっとりすべすべの太もも、ふくらはぎに
男ならそりゃあやるでしょ。
そしてその言葉にハッとした
「るりちゃんは確か、水泳の大会で『
「なるほど。ナマ足魅惑なんですね」
「2人とも、ネタが古いわよ」
そんなこんなで全員分の短冊を吊るし終わったのだが。
「んで、橘はどーすんだ?」
2枚の短冊を手に、
右手には『
「あの橘
「がんばれ、
「原作では人気投票2位、二次創作ではメインヒロインになることだって多いのに、ココでは出番に悩むなんて……」
「今後、
それぞれの初登場回ではキャラを掴むため、それなりに出番を与えるのだが。
ココはそもそも『
なので右手と左手を合わせて合体魔法『
「………………決めましたわ!
そうして彼女が選んだのは、右手の『
葛藤があった。未練もある。しかし彼女は、初志を貫いたのだ。
「流石は
腕組みしてそう