班決めが終われば続いて班ごとに話し合いの時間である。
「ふ、ふふ、ようやくコレの出番ですわね!」
「
「確かに凄いわね、
ちなみに
「
「班行動の修学旅行だというのは完全無視のようですね」
「それよりもあの閉じ方で、ページを開けるのかしら?」
いつもの事である。
「京都には様々な恋愛祈願の神社やお寺があるんですよ~」
「ねえお姉ちゃん、なんで京都にこんなに恋愛祈願の神社が多いの?」
「日本史での扱いから考えると、怨霊対策のオカルトスポットじゃないの?」
アメリカ人である彼女からすれば、京都は歴史の教科書に出てくる存在である。
文化の中心だった時代があるのは知っているが、基本的に焼き討ちに合う対象としか認識していない。
「それだとお客さんが来ないからね。縁結びを目玉にした方が客寄せになるんだよ」
「身も蓋もねーな、おい」
「この髪を抜いてな、
「るりちゃん、そのネタは若い子には通じないと思うよ?」
「今の教科書からは外されたんでしたっけ」
京都は怨念渦巻く魔都である。そんなところで縁結びとか、正気の沙汰ではない。
逆に縁切りは効果がありそうだが、何かアウターゾーン的なしっぺ返しがありそうな気がする。
「そ、それでも
「まあ、そこまで言うなら……」
「!!?! でしたらココとココ、次にココで!!」
班行動の希望として受理しようと思ったら、次から次へと湧いて出てきた。京都にある縁結び系の神社を網羅する勢いである。
「
「しかも自由行動はその中でも限られた時間だけだな……」
「で、橘さん。どの順番で回るの?」
「……え?」
こういう時は否定の言葉は届かなくとも、肯定を含む言葉は聞こえるものである。
「回る順番でご
「食べ合わせみたいなものとかありそうね」
「宮本様は花より団子ですか?」
追加で
「自由行動の時間を最大限に効率よく使うと、いくつ回れるんだろうね」
「……………………」
彼女が静かになったところで、
代表して
「えーと、決めるのは2日目の映画村での予定と、3日目の京都市内の予定ね」
「だね。どちらも制服着用みたいだから、あまり悪いことはできないね」
「お前は何をするつもりだったんだよ……」
芸者遊びだって立派な文化体験である。
ちなみに2日目の映画村は班行動ではなく完全なる自由行動である。集団行動を学ぶという建前は何処に行ったのだろうか。
「えーと、東映
手元の端末でそれぞれが情報を集める。
旅行誌とかパンフレットを紙媒体で手に入れていた時代は、皆で回し読みするしかなくて不便極まりなかった。良い時代になったものだ。
「マイちゃんは、どこに行きたいの?」
「
単独でジャンプ可能なので聞く価値は無い。
「主にアトラクションとイベント……つまり和風遊園地ですね」
就学旅行のときに立ち会えるかは運次第だが、
「結構いろいろあるのね」
るりは真っ先にレストラン情報を開いており、忍者丼から手裏剣カレーまで幅広いメニューに満足している。
「……幅?」
「あ、変身体験だって。私コレやりたい!」
「えーと、洋服の上から着物を……って、これだと飲食とアトラクションの利用ができない!」
「着物レンタルじゃなくて、こっちの時代衣装体験のほうはどうかな? 着替えてどこかで記念撮影して終わりって感じで」
「土方歳三とか宮本武蔵の衣装ってのは分かるけど、八百屋お
「有名な方なんですか?」
「あれ、つぐみも読んでなかったか? あのマンガ」
珍しく
といってもマンガに登場したからであって、文芸作品や歌舞伎の演目としての知識は無いのだが。
「……え? お
「ああ、そのお
火事になったときに出会った男に再び会いたいがために放火事件を起こし、火あぶりの刑になった少女である。
「確かに、もっと他に無かったんですかね? 例えばイカ娘とか」
「いや、それも火あぶり……」
「火炎放射器である! かような芸当ができるのは」
どちらにせよ、ろくなモチーフではない。
まあそれはともかくとして、予定が1つ決まった。
「時間的にアトラクションは1つか2つかしら?」
「あ、オレは
「……ふむ」
「?」
「
「…………」
「いや、普通に行きたいとこ聞けばいいだろ」
まるで大気圏に突入しそうな2人に
「あっ、ほら…… あれ! ながれ星!」
るりは
「
「えへへ、おもちゃのライフル銃がほしいって」
「そこの2人も続けるんじゃない」
世界に戦争がなくなりますように……
世界中の人がなかよく平和にくらせますようにって……