・ニセコイ史上でも1、2位を争うほどの賛否否否否否否否否否渦巻く大騒ぎとなったエピソード。
いつも通り要素だけを並べると王道なのに、何故か受け入れがたいものに仕上がった感じ。
・数ある二次創作でもこれをまともに扱っている作品は少なく。当然ながらココでも扱いは……
ただ実は、この章を書き上げることが裏目標だったり。
・キャラの回想シーンでこれまでのコマを切り貼りするのはよくある手法。
しかしニセコイは違う。完全書下ろしである。
これまでそんな
23巻の番外編トナリノにしてもそうだ。退場してからやる番外編ではないと思う。
これは転校してきて1~2ヶ月くらいの本編に組み込むべきだろ……
・それはそうとバレンタインの
正直
・ちなみにバレンタイン付近の日程がよく分からない。
またまた休日に学校に登校していることになり、おかしなことになってしまう
直近のカレンダー(174話)の1月6日が日曜の場合、2月14日は木曜である
一見正しいようだが、
今まで土曜だと明言されたエピソード(初回のデート、林間学校、プール掃除、記憶喪失)では、すべて休日扱いであった。
これはまあ、完全週休二日制ではない、と言えばなんとか……?
13-01 バレンタイン
年が明け、3学期が始まって1ヶ月ほどが過ぎようとするころ。
「……橘の奴、今日も休みなのか」
「あの子、年末の南の島でも倒れてたんでしょ? やっぱり相当体が悪いって事?」
「本人は大丈夫だって言ってたんだが……」
やはり無理をしていたのだろう、帰国してからは体調不良による欠席が増えている。
「……少なくとも、今すぐに命にかかわる病気ってわけじゃないよ」
ただしこのまま無理を通せば悪化していずれは、という可能性はある。
またそもそもの体力が無いため、別の病気にかかるリスクもある。
こういうときに何故か事情を知っている
「その病気は治せないのか?」
「ちゃんと入院して治療に専念すれば治せるけど、橘さんにも事情があってね」
入院費がという問題ではなく、本当に個人的な事情である。
ちなみに『南の島』というのは、年末に起きた一条
大晦日を前に就寝した
ヤクザの家に機動隊が忍び込んで未成年を拉致するという、現実だといろいろと問題になるこの行為であるが、
なので最大のツッコミどころは『空港に通じる右側通行の道路』だと思われる。
日本の警察車両を利用しているので国内のはずなのだが、
◆
「一条君はお布団と一緒に運ばれたのに目を覚まさなかったの?」
「なんというか、
そのくせ目覚まし時計で起きられるのだから、ある意味スゴイとも言える。
「本人の能力だけでなく、父親の権力と母親の財力を
「本当に凄いですよね。ただ結果が何一つ伴っていませんが」
るりも
実際には本当に特殊なケースなので、これを恋愛の姿としてカウントする必要は無いのだが。
ちなみに
なので橘家の財産は母親の所有する物であり、いずれは
「そーいえば
「……九州に残ってるから、まあ会う機会は無いよね」
高校生ともなると両親の話題が出ることは滅多に無い。なので
ちなみに
「娘が異性と一緒に海外の別荘を使うのを許してるんだから、父親と同じでよっぽどの子煩悩なのかしら」
「
「母娘で協力して一条様を墜とそうとしているのですか。なるほど強敵ですね」
結果だけを考えれば、
今回の別荘の使用もそうだが、移動も込みの経費の負担、
さらに習い事は時間もかかる。名家の跡取りとしては必要のない技術の習得に、学業よりも優先して時間を割くことを許されているのだから、相当なものである。
「……うん、まあ、
「なんでオレを見ながら言うんだよ」
そりゃあもちろん、一番突撃しそうな性格をしているからである。
前科もあることだし。
「そもそも、母親どころか本人にもロクに会えてねーんだけどな」
「あ、それなら絶対に会える日がもうすぐ来るよ」
「2月と言えば……」
「豆まき!」
「節分ですか」
「
「いまだに恵方巻を受け入れられないんだよね」
「それはもう終わっただろうが」
珍しく
「……ああ、そういえばバレンタインか」
昨年はチョコでできたダビデ像もどきを用意するくらい気合が入っていたのだ。
今年もリベンジで何かしら自爆するだろう。
「
「さすがに前回の反省を生かしてくるとは思うけど……」
「また変化球かもしれませんね」
いろいろと不安になる予想である。
「今年はお姉ちゃんにも作るからね!」
「うん、嬉しいけど、お願いだから食べられるヤツにしてね?」
こちらも中々に不安だ。
もらえるかどうかで悩んでいた前回から比べると、実に贅沢だとは思うのだが。
できれば普通のバレンタインにしてほしいなあと思う
◆
そして決戦の日。
橘
「あんた身体、大丈夫なの? 休んでたんじゃなかったの?」
「午後には良くなりましたので」
放課後の学校に、私服で。
帰宅しようとしていた
ロングスカートのせいなのか、それとも髪を後ろでまとめているせいなのか。10歳くらい年齢が上がった気がしなくもない。
「それに今日は特別な日ですから、なんとしても本日中に
まあ予想通りである。
今回は荷物が少ないので、『
「出席日数とか大丈夫なのか?」
「問題ありません。その辺も計算して休んでいますから」
「サボりなら分かるけど、病気だと計算もできないでしょうに」
「……橘、
「お待ちください
「
絶対に自爆するから。
「それになんですか、まるで
「
絶対に迷惑かけるから。
「でも
「
まあそれはともかく。
どうせ気合を入れたチョコを用意しているだろうから、渡すなら2人きりのほうが良いだろうと考えたのだ。
彼女自身は既にチョコを渡し終えているのもあるし、何なら明日も会えるというのもある。
まさに正妻の余裕である。
もはや貫禄すらある。
そういうわけで帰宅途中にある公園にやってきた2人。
冬というのもあって葉が落ちた木々が多く、物寂しい雰囲気なのだが。
その分明るくて見渡しが良く、それでいて人が居ないという告白には打って付けの場所でもある。
「ではでは早速、例のアレをお渡ししましょう……!」
そういって取り出したるは、飾り気のない小箱。
その外観に、
「ジャ~~~ン!! 結婚指輪型チョコです!!」
その予感は的中し、小箱はリングケースだった。
中には日常生活に支障が出る大きさのダイヤをあしらった指輪、の形をしたチョコが収められている。
「このチョコは人の体温では溶けない特殊なものを使ってあるので、実際に指にはめて使う事が出来るのです!」
「……去年その説明が無かったということは、あの像は普通に溶けるチョコで作ってたんだな」
チョコは溶けるからこそ美味しいのだが、そこら辺は大丈夫なのだろうか。
料理が得意なのだから大丈夫だろうという予想と、いやでも橘のことだから成形することに気を取られて、食べられないものを作った可能性もという不安が混ざる。
「現在ペアである私のぶんも、鋭意製作中です」
「いやちょっと待て、渡す時点でペアになってないと、それただの指輪じゃねーか」
「…………………………」
痛い沈黙が流れる。
「それでは受け取って下さい。そして
「現実から目を逸らすな」
「結婚指輪を受け取って恋人にするというのも訳分からんが、ただのチョコならともかく、そんな意味を持たせたものは受け取れねーよ……」
さすがの
「……それは、桐崎さんと付き合ってるからですか?」
ある程度は予想できていたからだろうか。
そしていつになく真剣な様子で真っ直ぐに彼を見つめ、言葉を続ける。
「それとも、本当は小野寺さんの事が好きだからですか?」
「……気付いていますよ、そのくらい。ずっと
微笑みながらも、どこか切なげな。
しかし、覚悟の込められた瞳で
「ずっと前から気付いていたんです。桐崎さんとの関係、そして、
そう言って彼の手を取ったその小さな手は、やけに冷たかった。
「やっぱり
「
「何があっても裏切りません……」
「だから……どうか……」