・ヒロインが片付いていく流れの後半戦。
風呂敷を畳んだといえば聞えはいいが……
・ヘイト物のお約束としては、ここはヒロインが次々と
そんな性格の悪いヒロインを書きたくはないし。
原作と違ってこっちの一条
・というわけで、何とも締まらない最終回になってしまった。
14-1 カラオケ
橘
今年度最後の定期テストも無事終わり、後はマラソン大会なんかがあるものの、次の学年までの消化試合のような日々が続く。
そんな穏やかな時間が流れる教室にて。
「で、何を悩んでんだ?」
「ん? ……………………………………ああ、
「え、ちょっと待って、なに今の間は!?」
オレたち親友だよなと騒ぐ
唯一の男友達だというのに何か壁があるようで、付き合いが長い割に仲良くなりきれないというか、それどころか最近は疎遠になってないか?
そんな事に思い至った
◆
最近、元気のない
「よく分かんないけど、ガンガン歌って盛り上がれば大丈夫よ!」
という
今日は朝から夜まで歌うぜ、という若さの勢いに任せた日程になっており、それぞれ好き勝手に持ち歌や新曲で盛り上がっている。
「少しは元気でた?」
「……ああ、まあ。ありがとな」
いつものように直球で勝負してくる
いい機会なので、ちょっと相談に乗ってもらおうと考えたのだ。
だが先ずは確認すべきことがある。
「なんで本田さんが居るんですか?」
「おや、先ほどデュエットした相方になんとつれない」
その点で大人の女性である本田はイメージを損なわないため、よくデュエットしているのだ。
「いや、橘と一緒にアメリカに行ったんじゃ……」
「一条さん、コマとコマの間には距離や時間が定義されておりません」
隣のコマが地球の反対側だったり、翌日だったり10年前だったりするのだ。
だからアメリカから遊びに来ることなど、朝飯前なのだ。
「
「まあ、ならいっか」
特別待遇の病室でセキュリティもバッチリのため、護衛としては暇なのだ。分身も置いてあるし。
前話であっさりとした別れだったのは、こうやってすぐに会えるからだったりする。
「……で、もう1個疑問なのが」
少し視線をずらすと、選曲中の少女たちが目に入る。
小野寺姉妹とるりに挟まれ、何を歌おうかと楽しそうにしている……
「なんで
「先週から遊びに来ててね。せっかくだから誘ったんだよ」
あの騒動の直後から
失われた青春を取り戻すというわけではないが、九州に独りでいるよりもこっちで皆と楽しんだ方がいいだろうと受け入れたのだ。
「仕事は大丈夫なのか?」
「ちゃんと引継ぎは終わらせてあるから、よっぽどの事がない限り遊んでて大丈夫だよ」
ちなみに遊んでいる姿をファンクラブの会報に載せるという約束で、会員の皆さんが頑張ってくれた結果である。
会員のほとんどは橘に関係する会社の役員クラス、つまりは年配者である。
子や孫を見るような感じで
さっそく『私服姿の
「……あの中に居てまったく違和感が無いのがすげーな」
「カワイイでしょ?」
年齢だけ見れば彼らの倍以上。40前後のはずなのだが。
初対面では無表情なせいで若く見えるのかと思っていたが、表情が出るようになった今は更に幼く見える。
流行どころか歌自体に触れることのなかった彼女はちょっと混乱気味だが、それでも楽しそうに笑っている。
「……あの話って、したのか?」
「うん。こっちに来てすぐに」
見捨てたというと人聞きが悪いが、彼女のことなど眼中に無いと言わんばかりの行動を取っていたのだから、気まずくて仕方がない。
「
「……だろうなあ」
しばらく
見かねた
今ではこうやって一緒に外に遊びに出る仲になったのだ。
「ただ旦那さんとの間に深い溝が出来てしまったけど」
「う~ん」
「元々あった溝が広がっただけですので、問題ないかと」
本田の言い方は辛らつであるが、事実でもある。
夫の橘
妻より娘を優先するのは正しいが、それは命が関わるような究極的な場面だけでいいのだ。普段は両方へ平等に愛情を注ぐべきだったのだ。
そこのさじ加減を間違えたばかりに2人の間にできていた溝が、今回の件で修復不可能なレベルになった、ただそれだけである。
代々当主に仕える職業柄というのもあるが、婿養子よりも現当主の
娘のではあったが、時を越えて結婚式で
ならばあとは全力でサポートするだけである。
「
「んー、今まで通りかな……」
しかし彼女の時とは違い、今もこじれたままである。
彼女の場合は顔を合わせるのが年に数回だけという、これまたとんでもない家庭環境であったのだが、少なくとも家族として向き合っていた。
対して
「少なくとも一条さんへの執着をなくさない限り、他人に向き合うことが無いのでは?」
「……執着をなくしたら、それは
「正直、想像できないよね」
「ひでー言われようだな」
お互いに負い目があるので、なおさら顔を合わせ辛いだろうし。
今日のように集団で遊ぶ中に混じって
「そういう意味だと
「……姉弟という形で落ち着いてしまたね」
見た目だけならこの中で一番幼い
今日のカラオケ大会には
「ひとつ屋根の下、そこの
「護衛のセリフじゃねーな」
年齢で見れば華の女子大生のはずなのに、異性の影がまったく無いという危機的状況なのだ。
ただまあ、彼女にとってのお友達というのが、
それだけ彼女の中で10年前の夏の思い出は特別なものになっているのだ。
既に忘れられて久しい
1つの
その意味だと、その場に居たがそれほど顔を合わせなかった
しかし同じく
そして
そういう人間関係への線引きも含めて、秦倉
だから2人のエピソードは似た流れの物が多く、そのせいで退場が早くなったのだろうか。
まあそれを言うと
というかヒロイン同士の絡みが少なすぎて人数が居る意味が無く、この二次創作でも活躍させることができなかったのだが。
もっとキャラ同士の関係性を掘り下げるエピソードが欲しかったところである。
「
「……いずれカラオケデートしたときのため、と考えれば無駄では無いのかな?」
そんな話よりも
というのも彼女がカラオケに初参加したときに発覚、一部の人間にとっては思い出したのだが、すごく音痴だったのだ。それもジャイアンレベルで。
そのときは
それからは歌の上手い
意外といってはなんだが、努力家であるポーラは要点を伝えるのが上手かったのだ。
「見てないでお前も行くね。少しは異性を意識させるよ」
「いや、なんでオレが……」
「また
「やめてください腹筋がもちません行かせていただきます」
彼女は中国語訳された日本の曲をよく歌うのだが、あるとき何を思ったのかジャッキーしたのである。
その結果、一部の人間が笑い過ぎて呼吸困難になるという珍事が発生してしまったのだ。
ちなみに
「……早いとこ縁談まとめないと、このままズルズル行てしまいそうね」
「ウチも、2年後に向けて準備を始めなければなりませんね」
本田はそう言いながらも、チラリと
もしかしたら
「種なしスイカのマイちゃんと一部では評判だから、期待には答えられないかも」
「いつから
まあそれはともかく。
「そもそも出会いが無ければ、その先も無いからね。
2人の周りにお見合いと偶然を装った出会いで複数人配置すれば、何とかなるんじゃないかな」
そもそも彼女たちに釣り合うような男が、しかもフリーの状態でそこらを歩いているはずが無いのだ。意図して環境を整えない限り、いつまで経っても独り身で居る可能性が高い。
彼女たち護衛兼世話係の働きに、