新しく『
他の手を考えよう。
「はいっ!」
「じゃあ
元気よく手を上げた
「みんなで同じ大学に行けばいーのよ! 今と同じように毎日遊びましょう!」
「いや、うん、それはさすがに無理じゃねーか?」
高校とは違って将来に直結する場合もあるので、そう安易に同じ大学へとはならないはずだと考えている。
「そもそも
「え、どこって……………………どこ?」
「オレに聞くなよ」
進路希望調査でも適当に進学と書いてお茶を濁していた彼女である。幸いにも担任が目の前に居るので、よく話し合って決めて欲しい。
ちなみに
一方で肝心の担任だが。
「……そっか、
「お宅の
「
「……
「順当に行っても治療に2年。時期的にその年の受験には間に合わないだろうから、一条たちが3年のときに入学か……」
「文系のその頃だと、ほぼ大学に行かずに遊んでる時期では?」
それを考えると彼女は日本に戻ってきたときに、どのようなポジションに落ち着くのか見ものである。
「私も大学に行くけど、理系だから一緒ではないわね」
「あれ、ポーラさんは進学するの?」
そんな
ポーラは研究職の道に進みたいようだ。
そのため文系に進む2年生たちとは一緒にならない。
「
「なるほど、ポーラらしいな」
高級食材を使った
ならば食材のレベルを上げれば、より
某CRISPRの登場でゲノム編集技術が進歩してきたのもあって、そちらからのアプローチを試みるようだ。
「ねえ
「優秀なヒットマンが抜けるのは痛いですが、長期的に見れば商売につながる話なので問題ないとのことでした」
「そういえば
るりは物語でよくある抜け忍への制裁とかを気にしたようだが、別に
「私は進学せずに和菓子屋さんになります!」
「
普段から楽し気に実家の手伝いをしている姿を見ているし、新作和菓子の考案に情熱を燃やしているのを知っている。
「技術的な事はお姉ちゃんや岬先輩に教わればいいんですけど、お父さんが言うには『一般的な店のレベルや業務内容についても知っておいた方が良い』とのことで、知り合いの職人さんのとこに弟子入りする話もあります」
「
同じ働くにしても、実家で手伝いの延長として働くのと他人の店で社会人として働くのでは、得られるものが違うというのもある。
この修行によって一回り大きく成長し、ゆくゆくは実家の和菓子屋『おのでら』を継ぐ予定である。
「でもお店の事はよく分かんないので助けてください!」
「はいはい」
力強い宣言である。
妹気質というか何というか、可能な範囲で甘えることに
「あと
「……ん」
拳を握って『私の出番か!』と立ち上がった
「たしか宮本は具体的に進路が決まってたよな?」
「ええ、
そこの教授のゼミが目的である。
るりは翻訳家を目指しているため、それに合わせた進路を選択したのだ。
「夏休みなんかの長期休暇はアメリカかイギリスに短期留学するし、現地の体験プログラムにも参加する予定よ」
「そこまで決めてんのか」
「ちなみに費用はマイちゃん持ちで、
「おい、いいのかよ」
「いいのいいの。可愛い子には旅をさせよって言うでしょ?」
るりのパトロンとしてというのもあるが、
だからそのための資金、労力を惜しむつもりは無い。
「一条も参加する? 個人のお土産代だけ自己負担にする感じなんだけど」
「する」
即答であった。
そして
「お姉ちゃん、私も……ってあれ? 私ってアメリカ育ちよね? アメリカに留学?」
「そういえば
「
「えーっと、宮本様の英会話講師をしている、くらいですかね?」
「あとはポーラさんがアメリカから
「……でも、私もアメリカ人らしいことって何もしてないわよ?」
そんなはずはない。見落としているか忘れているだけで、何かあったはずだ。メインヒロインをわざわざアメリカからの転校生に設定したのだ。何か本編で大きな役割を果たしたに違いない。
まさか『主人公がヤクザならヒロインはマフィアだ、ならばアメリカ人だ!』というだけではあるまい。
「私の場合は『小学生の頃に中国に引っ越して飛び級でアメリカの大学を卒業して中国でマフィアの
「お宅の
「なかなか愉快な状況ね。いっそトコトンまで行くのも面白いよ」
むしろ真面目な性格だとこのメンバーでは埋もれてしまうので、ここらで面白い属性が付くのもいいかもしれないと考えている。
「……
「治療が終わるまではね。お見舞いには行くけど、長期滞在しているなんて知ったら病院抜け出して来そうだし」
来年は受験であり、卒業旅行も考えている。そのため本格的に滞在するとなったら早くても大学1年目の夏季休暇になるが、どう考えても
そのため彼女には伏せておいたほうが良いだろう。
彼女が健康になってからでも、時間は十分にあるのだから。