ようやく
そんな中、
「ところで、マイちゃん様だけなぜお嬢の事を『桐崎さん』と呼ぶのですか?」
「女の子を名前呼びするのはハードルが高いって」
本当は恋人である
「……私は、名前で呼んで欲しい」
普段の
いろいろと理屈を付けて断ることも可能だが……
「……分かった。これからは皆と同じく『
「うん!」
笑顔で頷く
一条なら『
「ところで、マイちゃん様はなぜセーラー服なのですか?」
「クラスの女子に着せられるってのと、後はノリで」
服装に左右されるほど、自分の男としてのアイデンティティは
「
「ヒラヒラした格好だと、いざという時に対応できませんので」
武器を隠すにも男物のほうが楽ですし、と笑って答える
そう、ウワサの美男子転校生『
「……なぜか昔から、男だと間違われるんですよね」
遠い目をしながら
育ての親とも言える
ちなみにるりは見ただけで女だと分かったのだが、
「ほらつぐみ、やっぱり女の子らしい服装のほうがいいって」
「し、しかしお嬢……」
困惑する
「待つんだ
「なるほど」
訂正。救いの手ではなく、単なる好みの主張だったようだ。
「じゃあ上だけ女子の制服にしてみる?」
「アクセサリも付けましょう」
こうしちゃいられないと空いている更衣室に連れ込み、
「……つぐみ、あんたいつの間に!」
「あぅ」
「以前より明らかに大きくなってるから、まあそれくらいはあるか」
「…………」
「…………」
ちょっと始めの方でアクシデントがあったが。
それはともかくとして
なぜこんなものを学校に持ってきているのかというのは、聞いてはいけない。
まずは本人が嫌だと言っているヒラヒラした女の子らしい服。
「ええ!? いや、これはちょっと……」
「こんなにカワイイのに……つぐみは嫌だって言う……」
「トマトじゃなくて
次にチャイナドレス。もちろんスリットは強調していく。
「お嬢なぜこんな物を!?」
「なんか女スパイって感じだね!」
「
最後にビキニ。着るどころか見た時点で羞恥心が限界を超えている。
「ヒイィィー~~~!!?」
「……チッ」
「るりちゃん、落ち着いて」
総評。
「
「うぅ」
精神的な消耗が激しい
今ある衣装では
ならばせめてと、彼女の髪に大きなリボンを付ける
「うん、カワイイ」
「お、お嬢?」
「これでもう、男の子だって間違われないでしょ?」
鏡を使って
「お気持ちは大変うれしいのですが……! 私にこんな女の子らしいものなんて」
「カワイイ!」
「カワイイ!」
「カワイイ!」
女の子らしい格好をさせるため、リボンだけでも押し切ろうとする者。
恥ずかしがる
純粋にカワイイと思っているだけの者。
3人の攻撃によって真っ赤に染まった顔を両手で隠し、
「……そろそろやめてあげなさい」
その宴は、見かねたるりが止めるまで続くのであった。
「ところで、
「ああ、それは私たちの両親の、ちょっと特殊な関係と事情のせいでね。
私たちは恋人のフリ────ィイイィイィイ?!」
何とか
完全に油断していた
秘密を知られた中に、
彼女はおそらくクロードの差し金。連鎖的に彼にもバレてしまい、そうなれば
そんな彼女の心配をよそに
「カツ丼、食うか?」
「刑事さん、私がやりました」
犯人、もとい
抗争がいよいよ戦争になりそうだったので、それを回避するためにお互いの二代目同士が恋仲だと嘘をついたこと。
そしてその後も疑われないよう苦労していること。
まあ
それに事情を知らない
「まさかお嬢が組織や街を守る為に、その身を犠牲にされていたとは……!」
「つぐみ……!」
ヒシと抱き合う2人に、感動で涙ぐむ
「……ねえマイちゃん。
「仕方ない、というにはちょっと、両家の親の対応が
抗争を止めるためという
本当に抗争を止めるつもりがあるのなら、子供2人だけに任せている現状に説明がつかない。
子供2人をくっつけるための方便でしかないのなら、部下たちの特にクロードの暴走を止めていないことに説明がつかない。
2人の失敗を理由に抗争を起こしたいのか、下を制御できないほどトップに統率力が無いのか。
まあ恐らくはお見合い的に『顔合わせは済んだから、後は若い者同士で……』という感じに軽く考えていて、現状を知りもしないし気にも留めていないだけなんだろうなぁ。
過去の調査で知った2人の親に関する情報と照らし合わせつつ、そう推測する
◆
その日の夜。
目隠しをして座る
「準備はいいか? ……
ストップウォッチを持ったクロードの合図でそれに手を伸ばした彼女は、そのうちの一つを掴み上げると次々に他と合わせていき、瞬く間に元の自動式拳銃に組み上げる。
「ふむ……いいタイムだ。腕は落ちていないようだ」
満足そうに頷くクロード。
「ところで例の集英組の二代目の様子はどうだ? 何か掴めそうか?」
「ぁ」
(忘れてたー!)
新たな試練が迫っていた……はずだったのだが……
鬼切「友達思いで可愛い。豪放だけど聡明。そしてスタイルもいい。
乱世でなければ間違いなくメインヒロインになれた存在……それが
俺とこの
蜻蛉「まぁ……そうだな。確かに性格や人柄が良いし気遣いもできるから、
他の
蜻蛉「
でもあの
蜻蛉「俺そっち方面はあんまり……」
幕下(こういう関取もいるのか……)
蜻蛉「丸さんはどう思う? この
丸サン「自分は彼女は
お互いを信頼してるからこそできる、トゲのない優しい世界……
そしてそこから生まれる新しい仕草や感情……」
丸サン「この三位一体にハマったら、もう他には戻れない
丸サン「まぁそれでも、自分は
蜻蛉「……なるほど」
蜻蛉「丸さんほどの実力者がそういうのなら……
まずは話だけでも聞かせてもらおうじゃないの」
幕下(チョロいなこの人……)
幕下(そしていくら先輩キャラが居ないからって、それは無理スジだぜ丸さん……)