まあこの世界の謎について、いまさら真面目に向き合っても仕方がない。
なのでここは歌って忘れるに限る。
「となれば一条の持ちネタ、水戸黄門の主題歌で」
「持ちネタじゃねーよ。いや、歌うけどさ」
「あ、私も歌う!」
マイクを持って立ち上がった演歌が
「じゃあ私も……」
「
実に優秀である。
「なんでポーラさんはタンブリンを?」
「
「……え、これタン
「
ついでに
「では私はバックコーラスを」
「お願いだから
歌唱力に定評のある
るりもそれを止める割に、後でネタに使えるかもと撮影の準備をしているあたり大概である。
特徴的な前奏が始まり、鳴り物部隊が好き勝手に楽器を打ち鳴らす。
マイクを持った主役2人が歌い、それに合わせて周囲から歌声と歓声が響く。
そんな盛り上がりとは裏腹に、独り静かに
「
彼女はこの中で唯一、孤独を恐れるのに孤独を選べる人間である。
「……ねえ、マイちゃん」
これは不味いかと、念のため
「……あのね、私は今、幸せだなって」
どうやら心配は杞憂だったらしい。いや、まだ油断できないか。
「この2年間、すっごく楽しかったの。それで、これからもそれが続いていくってなって、もしかしたらこれは夢なんじゃないかって不安になって……」
高校に入学してしばらくは、それまでと変わらない穏やかな時間だった。
それが
しかも悪い方向に、である。
それまでも仲の良いクラスメートとの別れに淋しさを感じたことはあったが、特別親しい人との縁が切れるというのはその比では無かった。
だから、これ以上は失いたくないと、
そうしたら何故か、今ではこんなに大勢で楽しく過ごしているのである。
幸せであると同時に、本当にこれは現実なのかと不安にもなるのだ。
「じゃあ一緒に初代バイオのエンディングでも歌う?」
「あれはどっちかというと、夢で終わらせたい、じゃないかな?」
あっちはどう考えても悪夢である。
夢で終わるなら、それに越したことは無い。
まあそんな冗談は置いといて。
「心配しなくても大丈夫だよ、
今の状況は突然湧いて出たものではなく、彼女の日々の積み重ねによるものである。
だから、そう簡単には無くならないのだ。
それに夢オチは1回別でやっているので、もうやる必要が無いという意味でも大丈夫である。
「ここにいる皆も、
ちなみに現在の愉快な連中はというと
「……マイちゃんも一緒に居てくれる?」
「もちろん」
「一緒に
「それは打ち切りになりそうだからダメ」
思えばそのころから端々に悪意というか、構成の
「もう
「…………うん」
歌い終わったるりと
それと同時に、動き出す者たちが居る。
「
「だから
「では
「それはいいけど、私たちは別に方言キャラってわけじゃないわよ?」
「そのギャップ狙いです」
「なるほど」
年長組の本田と
「ポーラさんどうしよ、私たちの使える属性って何かないかな」
「うーん、年下とか?」
「………………よし、『まんが水戸黄門』のオープニングで!」
「それは逆方向じゃないかしら?」
年少組の
すでに歌い終えている
「いつの間にか、変な流れができてるね」
「まったく、ちょっと目を離すとこれだから……」
自分のことは棚に放り投げる。
「じゃあ、俺たちも行こうか」
「うん!」
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────むかしむかしあるところに 2つの王国がありました
2つの国の王子さまとお姫さまはとっても仲良し
2人は大きくなったら結婚しようと約束していたのでした
……ですがある日 2つの国で戦争が起きて2人は
お別れの日にお姫さまは言いました
「ザクシャインラブ」
あなたは『
いつか2人が再会したらこの
2人は
王子さまはたまらず走り出しました
野を越え山を越え 王子さまはお姫さまの下へ向かいます
お姫さまの所へはもう一息です しかし……
なんということでしょう
お姫さまのお城が燃えているではありませんか
王子さまは疲れも忘れて走り出しました
ですが残念なことに お姫さまはすでに亡くなっていました
王子さまは大声でわんわんと泣きました
「ザクシャ・イン・ラブ」
王子さまはそう言うと お姫さまが大事そうにかかえた手から
すると
王子さまが2人の指に指輪を付けると天使が現れて
「かわいそうな王子さま」
「私たちがお姫さまに会わせてあげましょう」
そういうと王子さまを天国へ連れて行っておひめさまをいきかえらせてくれました
王子さまとお姫さまは天国で幸せに暮らしたのでした
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「ザクシャ・イン・ラブ」
王子さまはそう言うと お姫さまが大事そうにかかえた手から
すると
王子さまが2人の指に指輪を付けると天使が現れて
「かわいそうな王子さま」
「私たちがお姫さまに会わせてあげましょう」
そういうとお姫さまを生き返らせてくれました
王子さまとお姫さまは幸せに暮らしたのでした
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「ザクシャ・イン・ラブ」
王子さまはそう言うと お姫さまが大事そうにかかえた手から
すると
王子さまが2人の指に指輪を付けると天使が現れて
「かわいそうな王子さま」
「私たちがお姫さまに会わせてあげましょう」
そういうとお姫さまを生き返らせてくれました
王子さまとお姫さまは幸せに暮らしたのでした
おしまい
『……で、結局好きと言わずじまいか!?』
『ヘタレ』