究極の魔法に至る為!   作:ケツアゴ

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溜まった鬱憤を吐き出す魔法

「今日は無理を言って申し訳無い。ただ、作戦を共にする身として貴殿とちゃんと話をしておきたくてな」

 

 ガゼフ・ストロノーフ、戦士長と遭遇したのは偶々だ。六本腕のアジトに奇襲を掛けるからと王都までやって来ていたが、まさか此奴と遭遇するとはな。

 何か家に来てくれと言うし、見張られていそうな人物筆頭が私を連れ込むなど何の目的かと思いきや……。

 

「王国の存亡に興味が無いのが気に食わないか?」

 

「……」

 

 まさかとは思ったが、本当に話がしたいだけか。その理由も私が事実を口にするのが夢想家には気に入らないから疑っている、そんな所かと思えば正解の様子。

 イビルアイへの探りと顔繋ぎの為に依頼を受ける事には了承したのだし、王国への意識などどうでも良いだろうに!

 

「此処最近になっての話だが、腐敗していた貴族……そしてバルブロ王子も国の為に前向きに動き始めた。それでも王国に未来は無いと思うか?」

 

「先の大戦でお前が皇帝を殺せていれば時間稼ぎにはなったし、王が息子や腐敗貴族に非情になって至宝フル装備の誰かに荒事を命じていればマシな状況になっただろうが……正直手遅れだな。ああ、帝国に滞在した身から言うのなら帝国の民の方が幸せそうだったぞ。王国の民よりずっとな」

 

 皇帝はお人好しの善人ではないが支配者としては優秀だ、そう付け加えればガゼフは押し黙ってしまう辺り、内心では気が付いていたか。

 そもそも王への恩義である平民の取り立てとか、帝国なら普通にやっているというのに。

 

「それでも私は陛下への忠義を貫き民を守らねばならぬのだ」

 

 その結果、王国の民が腐敗貴族に苦しめられても、か? 何か言っても無駄だろうし、あの鶏猪女の様に襲われても困るから黙っておくか。

 一応護衛として付けられたシャドーデーモンも余計な事は言うなと慌てて囁いているしな。

 

 正直、自分が下るから一部の王族の助命でも頼めば引き受けるだろうに、接していないと分からないか。まあ、王国が吸収された場合、民は奴隷になる可能性も全く無い訳では無いだろうし、どのみち終わっている国の政治について語ってもな。

 

「それよりも話をするのなら終わらせてくれるか? ()()()()貴族や王子などどうでも良い。私の貴重な時間を無駄に使うな」

 

 時間は有限だ。研究を滞りなく行う為の休息や思考切り替えの為の息抜きの時間を考えれば人間としての時間は足りはしない。アンデッドになれば思考パターンが変わり、作れる魔法の傾向に影響が出てしまう。だから種族を変えるのは人間として十分に生きた後だ。

 死ぬ事自体は別にどうでも良いが、研究に使えた筈の時間がなくなってしまうのには耐えられない。

 

 民と王を救いたいという想いから苦しむ民が増える道を望む者に使う時間など無駄の極みでしかない。馬鹿は伝染しないが……うん?

 

「アヒャヒャヒャイーッヒッヒッヒッ! ウホホホホ!!」

 

「な、何が起きたのだ!? おい、どうした!?」

 

 ガゼフが何やら言っているが頭に入ってこない。今脳を駆け巡るのは魔法を構築する計算式とでも呼ぶべき物。頭に浮かんだ魔法の骨組みに要素が付け足されて行き、新たな魔法が私の中で生まれようとしている。

 脳内を性交等比べ物にならない快楽が満たして逆立ちの状態で部屋中を駆け巡りながら笑い続けた。

 

 

「落ち着いただろうか?」

 

「ああ、魔法は纏め終わった。後は実践で試し、細かい効果を検証するだけだ。つまり私には時間が無い。自己満足に付き合わせるならさっさと話をしろ」

 

 あのガチャに関する効果は面白かった。賭博のハズレ券で試してみたが効果がなかった辺り、ユグドラシルとやらの持つ力が関係しているのか?

 考える事は多いのでガゼフの問いに簡単に答えて終わるとしよう。

 

「確かご両親は冒険者をやっていたそうだな」

 

「ああ、私が幼い頃にアンデッドに倒されたがな。その後で相続税やら何やらで遺産を根こそぎ持って行かれ、奴隷商人と繋がる孤児院に入れられそうになったから逃げたぞ」

 

「そうか。所でだが、第六位階にまで達したと聞くが、その力を王家の為に使ってくれる気は……」

 

「私の人生を無為にする愚行だな。魔法軽視の王国で平民出身の私の立場など弱いと思うぞ。覚えがあるだろう? 王直属の配下だが侮られ、民を救う任務を妨害された戦士長」

 

 どうしよう、本当に意味が分からないぞ。何故帝国に仕えない私が王国に仕えるのだ?

 

 ガゼフの問い掛けに私は精神攻撃でも受けた様な状態に陥って少しだけ固まってしまうものの、ガゼフは夢想家だった事を思い出し冷静になる。アインズ様は精神性を随分と買っているみたいだが私には価値が分からない。

 せめて王家寄りの貴族から政治的なアドバイスをする者でも部隊に派遣してもらえれば良かっただろうに、それでさえ叶わないのだろう? 王への盲信をした戦士と、その戦士ならきっと大丈夫と無理をせず盲信する王。

 

 ああ、面倒ごとの予感しかしないと本格的に拠点を変えるのを検討した時だった。玄関の扉がノックもせずに開かれ、兵士を引き連れた役人らしきデブが入って来たのは。

 

「おい! 此処にギーシュ・ハートレスが居るだろう! 出て来い!」

 

「早速面倒な事に巻き込まれたか……」

 

「遅い! 私が呼んでるのだから入る前に出て来んか!」

 

 唾を飛ばしながら男が怒鳴ってくるが、急に入って来たのは自分だろうに。寄るな寄るな。 唾がかかったらどうするのだ、馬鹿め。

 

「昨夜貴様はセバスという爺が女を金で買って奴隷にするという犯罪の現場に居合わせたな? 貴様にも共犯の容疑が掛かっている! 奴隷はこの王国では禁止されているのだから重罪だ! だが、目撃者として奴の犯行を証言するのなら見逃してやっても良いぞ? 無論、心掛け次第だが」

 

 例えアダマンタイト級冒険者でも云々と口にしているが、得意気な顔が不愉快なので聞き流す。横ではガゼフが少しばかり憤慨した様子だが、それもどうでも良いな。

 そんな事よりも今夜の食事は何にするべきかの方が重要だ。

 

 

「おい、聞いているのか!」

 

「おい、ガゼフ。その女は六本指の経営する違法な娼館の従業員だ。この男も繋がっているだろうな」

 

「なっ!? 貴様、平民の分際で私を侮辱する気……」

 

 あっ、そうだ。此奴で試そう。

 

 今にも掴みかかって来そうな男に思い付いたばかりの魔法を使う。指先を向けて小声で詠唱した瞬間、男の口から怒声が溢れ出した。

 

 

「あの小娘め! 彼奴が奴隷禁止を進めたせいで楽しみが難しくなったではないか! 黄金か何か知らないが顔をグチャグチャになるまで殴って犯してやる! あの馬鹿王も其処の平民程度を重宝して狂っているとしか思えんな! 六本指の方が私の役に立っているぞ!」

 

 溜まった鬱憤を吐き出す魔法、成功だな。




尚、助手二名は最低半日喋り続けます


別世界 ヒロアカ編

母の個性を受け継いで器用に扱う緑谷家次男(双子)
 人間が個性・ハイスペックを持っていた時➕@の知能とイカれた性格
 装備するだけで別の個性が使えるサポートアイテムを作成するが、後先考えないで作るので発目とは別でやばい生徒扱い

流石にネクロフィリアではなくリョナで止まっている
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