究極の魔法に至る為!   作:ケツアゴ

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顔を見て話す魔法

「うーん。何なのでしょう、この気持ちは……」

 

「ラナー様、どうかなされましたか?」

 

 この日、城の自室にしてラナーは悩んでいた。今だけでなく孤児院への訪問の最中も時折上の空になっていて、どうも心が晴れない様子。

 そんな彼女の様子にクライムは心配の声を掛け、メイド達も実家に報告すべき情報があるかもと聞き耳を立てる。

 

 此処数日、王国は裏で大きく変わろうとしていた。享楽や軍備増強に使うべく民衆から搾り取っていた税を公共事業や医療などでの還元に使用し、八本指と一方的に手を切っては取り締まりを強化する等で、その恩恵を受けて甘い汁を啜っていた下の者や領内の兵士が村を守る為に派遣された事で一部の冒険者が割りを喰らう事になった。

 

 それで王家に忠誠を誓い国の繁栄へと注力するかといえば違い、色々とあるのだが、このメイド達の実家も多分に漏れずその手であり、お溢れにあり付けない所か向こうから距離を取られそうな始末。

 此処で切り捨てられては堪らないと役に立つ情報が欲しいのだ。

 

 

「少ししか微妙な気分になる事があったの。例えるなら私が羊皮紙になったら塵紙に薄っぺらい奴だと言われた、そんな気分かしら?」

 

「は、はあ……」

 

 何があったのか全く通じず、報告に値する事は何一つ無かった。

 

 

 

 

「それは本当の話なのか!?」

 

 スレイン法国の大神殿にて人類の繁栄を背負う高位の神官達によって先日の聖王国で起きた騒動についての協議が行われていた。法国の使命を考えれば部隊を派遣すべき事態であったのだがガゼフ暗殺任務に派遣されたニグンと部下達が全滅した事もあって余力が無く、情報収集という苦渋の決断をしたのだが、その間に解決されてしまった。

 

 其れ事態は構わない。寧ろ犠牲者が減った事を両手を挙げて喜ぶべき結果だ。問題は解決に関わった人物についてと詳細だ。

 

 聖王女と政治的に敵対する貴族が何らかのアイテムを使って上位天使を召喚、更にそれが下位の天使を召喚して亜人を追い込む事で北側に甚大な被害を出し、罪を悔いて自害した。

 

 そして亜人を討伐、元の縄張りに追い払ったのがカルネ村を救いニグン達を殺害したアインズの配下らしいダークエルフの少女、それも憎きエルフ王の血統を示す王の相。

 それだけなくギーシュ達も関わったのだが……。

 

「あの変人が従えたエルダーリッチが超越者の領域に足を踏み入れたというのは……」

 

 ギーシュとデイバーノックが人類の限界である第六位階にまで到達したとの情報が会議室を揺るがせた。ヘジンマールも恐らく同程度に成長しているのではと危惧する声も上がっており、話し合う者達の顔は暗い。

 

 

「……もう一度勧誘しますか?」

 

「面倒だからと断り、人類の危機を説いても興味を示さなかった奴をか? 王国で活動しているものの王国や犯罪組織に協力的ならガゼフ同様に抹殺の対象だったぞ?」

 

 ギーシュの扱いは法国でも迷いが生じている。間違い無く規格外の天才であり、危険な人外を従え精神性は異常。それでも悪の道に進むでもなく己の興味を優先して行動している。

 抹殺するにはあまりに惜しく、抱き込むにはリスクが生じる。

 

「それよりもアインズ・ウール・ゴウンについて話し合いませんか? 私はぷれいやーで間違い無いと思います。ダークエルフの少女も従属神の類いでは無いでしょうか?」

 

 室内が重い沈黙に支配される中、一人が空気を取り払おうともう一つの懸念事項へと話を移す。

 

「聖王国への戦力と物資による支援とカルネ村の件を考えれば八欲王とは正反対の存在だと考えられますが……」

 

「正直言って我々への印象は最悪だろう。村を襲って国家間の緊張を刺激し、人類の守護者を名乗っていながら聖王国への支援は行わなかった。事情があったと語って理解してもらえるかどうか……」

 

 選んだ手段が悪辣だった自覚はある。そうすべきな程に王国の腐敗は末期だったが、正義寄りの存在だろう相手が素直に聞き入れるかどうかといえば……。

 

「暫し様子見をするとして、ギーシュ・ハートレスの支援者であるならば奴に探りを入れるべきでしょうが、誰を派遣すべきか……」

 

「フォースなどどうですか? 未だ少女であるし根が真っ直ぐな子です。それに今後どの部隊に入れるにしても経験は必要でしょうからね」

 

 今は大きく動かない。そう判断した神官達は詳しく知れば暴走しそうな切り札について胃を痛めるのであった。

 

 

 

 

 

 

「そういえばアゼルリシア山脈のドワーフ達がルーンとやらの技術を持っていたそうだが、それはどれだけの物かは聞いているか? 今後敵対的なギルドが召喚された際にアドバンテージになる物は多い方が良いからな」

 

 セバスが行った少々軽率な行動もタイミング良く連絡したギーシュによって早期に知り、彼から色々と情報を得ているアインズからすれば別の仕事を割り当てるのが早まったと思う程度。

 創造主の事を思い出し仕方が無いかと少し気苦労を覚えた程度で、情報源になりそうな被害者が潰す予定の六本指への誘蛾灯になるかとルプスレギナを派遣した後で今後の行動の話し合いだ。

 

「ヘジンマールから聞いた情報では既に失われた技術との事ですが、文献が残っているかも知れないとの事です。ただ、彼の一族やクアゴアという種族に元々の王国が占領されているそうです」

 

「手に入れるにはそれらを排除する必要があるが、協力者の身内を殺すのは少々気が引けるな」

 

「彼はあれでも弱肉強食のドラゴンらしく死ぬのは仕方無いとは言っていましたのですが。どうも知も力だと理解していたのは母親だけらしく、彼が父親を倒して群れのトップに立てば話が早いでしょうが、助手が片方居なくなると研究に支障が出るでしょうから」

 

 誰にも心の中を吐露出来ず、創造主の悪の在り方を知らずの初期とは違うアインズとデミウルゴスからすれば協力者の身内というのは少々無視出来ない要素だ。

 母と創造主、それらに全く顔向け出来ない方法には抵抗がある。実際のところ、ヘジンマールは大して気にしないのだが。

 

 

 

「……まあ、それこそレベルの高いドラゴン……それこそ勝手な事をした罰の名目でセバスにでも支配を任せるか? まあ、今は支配した者達を養うだけの基盤を盤石にした後での話だがな。それでだ。王国の協力者については何処まで進んでいる?」

 

「ええ、ギーシュ君の評価では知能は申し分無い精神異常者との事でしたが、実際に会って話す限り知能も精神性も人間のレベルではない、彼と同じ例外的存在で御座いました」

 

「……彼が他人にそう言ったのか」

 

「自分を何と言っていたのか聞かれましたので伝えたところ、真顔で暫し固まっていました。その後で彼にだけは言われたくないと言っていましたね」

 

「だろうな……。さて、例の魔法を試してみるか。顔を見て話す魔法」

 

 アインズが魔法を発動すると空中にメッセージウィンドウの様な物が現れて数秒後にセバスとソリュシャンとルプスレギナの顔が映し出された。

 

 

 

 

 

 

「さて、早速であるがセバスが助けた女の容体はどうだ?」

 

「はい。既に治療は終えたのですが……お腹の子供は如何致しますか? 望まぬ妊娠でしょうし、ソリュシャンが出来るなら欲しいと申していますが」

 

「……難しい問題だな」




ラナーの心境 本当の事だけれどあの人にだけは言われたく無い



フェアリーテイルの世界だった場合

ラクサスの弟 ちょっと倫理的に問題な魔法も作るのでマカロフから 自重しないと破門する事になるぞ と忠告されたら 翌日昼飯を食べてる最中に 今日で抜けるから と軽い感じで旅に出た 出る際に思いついた魔法でマカロフの病を治して行った

旅先でラクサスに出会ってはぶっきらぼうに飯を奢ってもらったりお金を借りたりしている 各地のギルドを転々しており、ニルヴァーナの時はウェンディと共に姿を見せる 外の世界への誤解を与えた

ナツ達に関わるアレコレに関しては古い文献や遺跡などでなんとなく答えに行き着いたが面倒なのでわざわざ言わない

その後、ラクサスに引っ張られる形で墓参りに本編より早く参上 でも終わり次第出て行ったのでアクノロギアは回避した
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