【試作】恋愛要素もあるダンジョン探索ハクスラげー転生もの(仮題)   作:犬猫鼠

3 / 3
訓練場(隠し時間帯)後編

 少女が戻ってきて過去の俺は大人しく手当を受けている。こんな美少女に介抱されるなんてわがことながら羨ましい。

 

「まったくもう……なにの練習をしていたのか知りませんがこんなになるまでほおっておいて……治らなかったらどうするんですか!」

「え、保健室に行けば治してくれるんじゃないの?」

「だからといっても限度というものがあります! それに先生がいなかったらどうするつもりだったんですか! ちなみにこのあとどうするつもりですか?」

「え、そりゃさっきまでの続きを……」

 

 あ、女の子の圧が強くなった。

 

「……うー、あ、そうだ。おねえさん、おねえさんの訓練はこれでおしまい? できれば僕の訓練がちゃんと出来てるかどうか見てほしいんだけど……」

 

 そんな過去の俺のお願いに女の子は上を向いて「あー」とか「うー」とかあとなんか聞き取れないうめき声を出したあと大きくため息をついて、

 

「仕方ないですね。ほおっておくとまた無茶をしそうですから」

「やったーありがとうおねえさん!」

 

 そして嬉しそうににっこりと微笑む過去の俺。うーん、我ながらいつみてもいい笑顔だ。

 でもそれを直視して顔を赤くして目を背ける少女。……これ昔っから不思議だったんだけど自分でもこの笑顔は結構いけてると思うんだよ。でも何故かみんな顔を赤くして目をそらすんだよな。男も女も。なんでだろーなー?

 

 で、昔の俺が少女に経緯を説明したら……頭にチョップ喰らいました。

 

「なんでそこでそのまま続けるんですか……そこはダミーのランクを落とすとか武器を持っても使えるか試すところでしょう……」

「なるほど! 目からウロコです! さすが師匠! 頭いい~早速武器を見繕ってきます!」

「ちょ、ちょっと師匠って何!? ねぇ! 師匠って何! まちなさーい! はぁ……行っちゃった」

 

 ??? 師匠システムなんてあったっけ? たしかに大本のゲームには仲間にできるキャラと一緒に訓練するとパラメーター上昇の相互作用があったけどそれを利用しようとしてるのかな?

 

 で、昔の俺は戻ってきたら戻ってきたで「弟子一号と呼んでください!」だなんて言っているし……まぁたしかにセンスは俺だったらそう呼ばせるんだろうなーってチョイスだけどさー。

 

 そして試した結果として武器を使う方は鎧を真っ二つにしたんだけど武器が自壊して切り札として使うか不壊属性がエンチャントされた武器が見つかるまでお蔵入りとなった。

 ……不壊属性なんてものは聞いたことがないがリメイクで追加された属性かな?

 しかしお宝探検隊はハクスラ系のはしりみたいなものだったからアイテムが壊れる技とかは主人公には搭載しないと思うんだがなぁ……

 

 あ、そうか! ちょっと美人さんとばっかり絡むからてっきり主人公転生かと思ったけどモブ転生の可能性もあるのか。

 ……そうかぁモブかぁ……でもリメイク版を知らない俺がこの世界を楽しむには主人公要素はむしろ不要というか……厳選に励んだ小学生時代を思い出せば恋愛はむしろ不要というか……

 でも青春も楽しみたい……おにゃの子とイチャイチャしたい……もしかしたらこの辺のバランス調整もミスって炎上したのかもしれないなリメイク版は。

 

 で、結局藁まき相手に熟練度を稼ぐようにしたようです。よかった、見てて痛々しかったからねぇ。

 

「ありがとうございます! これも師匠のおかげです!」

「もう、だから師匠はやめてってば! それに私新入生だからあなたと同い年よ!」

 

 あ、やっぱり。と俺が思うのと対象的に昔の俺の顔はみるみると青ざめていき……

 

「師匠、ちなみにここへはどうやって入ったんですか?」

「だから師匠はやめてっt「大事なことなんです師匠!!!」」

 

 ? なんか昔の俺、やたら食い気味なんだがなんかあったっけ?

 

「……ええーと午後の訓練から使おうと早めに来たら鍵が空いてたから使わしてもらってたんだけど……「ちなみにここの鍵とか秘密の暗号とかに心当たりは……」……??? なにそれ?」

 

 そんな疑問の声を少女があげると昔の俺はがっくりと膝をつき、

 

「……ああああ~~~~鍵閉め忘れた~~~~」

 

 そう言って盛大に地面に突っ伏した。……秘密の暗号ってことは、いま訓練場の隠し時間帯か!

 

 お宝探検隊にはウルテクとして訓練場の隠し時間帯というものがある。

 某所で手に入る暗号文を購買のおばちゃんに伝えると成長率が1.5倍ほどになる普段とは違う時間帯での訓練が開放されるのだ。

 

 昔の俺が使ったのが俺の持っている知識なのだとしたらあそこの隠しショップや隠しレアアーティファクトとかもそのままかもしれん。

 まぁ俺が目覚める頃にはすでに回収してるかもしれないけどね。結構序盤はあると便利な装備だし。

 

 とか考えてたら周りの風景が暗くなってきた。どうやらまた場面移動らしい。……もしかしてまたフラグ立てるのかな? ……いったい何人の女の子とフラグ立ててるのかちょっと怖くなってきた。

 

「えええー私も罰則受けるってそれどういうことなの!?」

「すみません、僕のうっかりミスに巻き込んでしまって。こうなったらどんな罰も甘んじて受けます!」

「そんなのはいいからどこで管理されてるのか教えなさい! 一緒に謝りに行くわよ! こういうのはね、さっさと謝ってしまったほうがダメージが少ないの!」

「さすが師匠! 頼りになる~」

「だから師匠はや~め~て~」

 

 これって好きな子だからいじめたいとか小学生みたいな動機じゃないよね?

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。