ポケットモンスター チームオブブルース   作:局務事通交ピルア

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第12話

 

 タマムシジムを制覇しタマムシシティを後にしヤマブキシティに辿り着いた。

 

「う〜ん……才能無し!」

 

「無いのか」

 

 

ちょっと期待していたんだがな。

 

 

 ヤマブキシティはカントー有数の超能力者が居る町だ。超能力者が居る町ってなんだよ?となるのだがそういう町だ。

 

 エンザンはヤマブキシティにある超能力者養成施設に足を運び超能力オヤジに見てもらう。超能力、と言うちょっと不思議な物に対しては憧れはある。自分は転生者だし妙なところで運命力が働いているからなにか特別な力はないのかと期待した。ポケモンの世界の霊能力者とか超能力者とかそういうのは割と本物な存在が多いので自分もあるかと思ったがそうは上手くいかなかった。

 

 エンザンは最初からそういうのに対して素質はないのだと超能力を判定する超能力オヤジに言われる。

 

「出来れば千里眼を会得しかったんだがな……」

 

「この世界は才能の世界だから無理なものは無理だ」

 

 一口に超能力と言っても種類がある。

 

 物体を動かすサイコキネシス

 

 瞬間移動をするテレポート

 

 物体に宿るものを読み取るサイコメトリー

 

 透視能力のクレヤボンヤス

 

 心の声を聞いたり伝えたりするテレパシー

 

 肉体を自由自在に変化させるメタモルフォーゼ

 

 未来、現在、過去のありとあらゆる場所を見抜く千里眼

 

 物体を燃焼させるパイロキネシス

 

 

 他にも色々とあるがエンザンが会得したかったのは千里先を見据える現在を見通す千里眼だ。未来予知の能力や過去を読み取る能力は要らない。

 

 名も無いどころか登場すらしない設定上は存在している原作キャラになったのだから未来は自力で掴み取らなければならない。過去を読み取る?読者に共感させたり同情させたりする悲しい過去を知ってもだからどうした?それで手加減しないといけない理由はない。

 

 現在を見る千里眼があれば何処にポケモンが居るのかが分かる。ポケスペのマツバは千里眼でポケモン探しなんかをしたりしていた。あの技術を使えるようになれば色々と便利なのだがと思っていたが、こういうものは先天性な物ばかり。

 

 ジョジョの奇妙な冒険のスタンド能力を発現させる矢や鉄球の様に後天的に能力者になれる便利なアイテムはないし仮にあったとしても、そういうのは何かしらの対価やリスクを求められる。才能が0と言われたのならば仕方がないと受け入れた。

 

「探し物があるならばヤマブキジムのジムリーダーのナツメにでも頼ればいいんじゃないか?彼女は殆どの超能力が使える天才少女だ!」

 

「既に少女という年齢はすぅ!?」

 

 

痛い!なんか痛い!なんか知らないがスゴく頭痛がする!!

 

 

 ナツメはもう少女と言う年齢は過ぎているのだと指摘しようとするのだが突如としてエンザンは激しい頭痛が襲われた。

 

「口は災いのもとだよ」

 

「……少女、ではなく、美女………納まったか」

 

 なんの超能力化は分からないが、エンザンにヤマブキジムのジムリーダーのナツメが干渉して頭痛を与えている。

 

 女性に年齢の話はあまりよくないこと、超能力を見てくれる超能力オヤジが余計な事を口走ったからそうなったと言うのでエンザンは少女と言う年齢は過ぎているが美女であると言えば突如として痛みは引いた。

 

 

こっちのことを完全に見ている……こんな感じだと絶対可憐チルドレンで起きるエスパーと一般人の対立は生まれるな。

 

 

 超能力者が当たり前に居る事に対してエンザンは若干ながら恐怖を感じる。超能力者が当たり前の絶対可憐チルドレンがあんな風になるのもなんだか納得がいった。

 

「探し物はなにかしら?」

 

「さも当たり前の如く出てきてもそれはそれで困るんだがな」

 

 納得したところでナツメが何処からともなく現れた。

 

 千里眼が欲しいという話題を何処かから聞いていたのでナツメは探し物はなにかを聞いた。唐突に現れたナツメはなんでも出来るぞとアピールをしてきた。依頼を引き受けてくれるのは嬉しいものの普通に依頼をこなそうとしているナツメに少しエンザンは困る。

 

「依頼したいが金が無い」

 

「大丈夫よ、今は無料なの」

 

「何故?」

 

 超能力を使って正確に何処に何があるのかを見つけ出してくれる。替えが利かない仕事で、ポケスペでマツバに対してマチスが札束を出していた描写からして結構な額の金、しかも汚くない金が必要だとエンザンは認識していた。

 

 しかしナツメはお金を取るつもりは無い。今は無料であることを言えばエンザンは何故?と聞けばエンザンの頭に映像が流れ込む。それはサトシがヤマブキジムに挑みに来た時、原作と同じ様に動いておりナツメは笑顔になった……ただまぁ、今の今まで超能力で好き勝手していた。具体的に言えば超能力で挑戦者を人形に変えたりしていた。

 

 超能力でヤマブキジムの挑戦者を人形に変えた……具体的にはなんの犯罪になるのか?傷害罪なのか?誘拐や拉致罪なのか?

 

 超能力者は実在する。霊能力者も実在する。なんだったらポケモンと言う超常的生命体も居る。そんな感じの世界観であるが法律の整備に関しては意外と緩かったりする。GS美神や絶対可憐チルドレンの様に司法がオカルト関係をそこまで整備していない。常識的な観点からしてナツメパパが今まで超能力で人様に迷惑をかけたのだからしっかりと償いなさいと罪を償わせることに。

 

 流石に実の娘に水商売系の変なことはさせない。ナツメには他にはない強力な超能力がある。だから今まで人形にした人の数だけトレーナーに対して超能力で役立つことをしなさいと言われておりジムリーダーをしながら現在超能力を使ってタダ働きをしている。

 

 その辺のくだりをエンザンは頭の中に流された。

 

「言いたいこともタダな理由も分かったが、超能力は使わないでほしかった」

 

「…………ごめんなさい」

 

「タダならば遠慮なく依頼する、探してほしいポケモンが居るんだ。こいつがまた実に厄介でどういう風にゲットすればいいのかが分からないどころか何処に居るのかすらも分からない」

 

 エンザンが千里眼を会得したかった理由はシンプルに欲しいポケモンやアイテムが何処にあるのかを知りたかったからだ。

 

 ゲームと違ってここに行けばそのポケモンに出会うことが出来る!と言う場所は少ないので千里眼で何処にポケモンが居るのかを知れるのは普通に便利だ。

 

「流石に伝説のポケモンは無理よ?」

 

「いや、伝説のポケモンじゃない」

 

 セレビィの時間移動能力みたいな技じゃない特殊な能力を伝説のポケモンは多く持っている。その特殊な能力が影響し、ナツメの様な優れた超能力者の千里眼であっても見通すことは出来ない。伝説のポケモンは最初から無理とハッキリと言うのだがエンザンが探しているのは伝説のポケモンではない。エンザンはポケモン図鑑を取り出して探しているポケモンを見せる。

 

 

この世界じゃ、どういう風にゲットすればいいのかが全くと言って分からない。

ここで無理ならば諦めるしかない。

 

 

 手掛かりらしい手掛かりが一切無い激レアポケモン、どういう風にゲットすればいいのかがエンザンは分からなかった。そうなった以上はオカルトの力に頼ってみるかとオカルトの力を会得しようとしたのだが無理と言われてナツメの登場である。じゃあ頼るかと頼る。

 

「このポケモンね……っ!?」

 

「ダメだったか。何処でゲットすればいいのかが分からないんだ…………ポリゴンは」

 

 エンザンが狙っていたポケモンはポリゴン、アニポケで出禁をくらっているポケモンである。

 

 テレビを見る時は部屋を明るくして離れてみましょう!と言うアニメで出てくるテロップを生み出した原因、それがポリゴンだ。ポリゴンが悪くないと言う意見も多いがポリゴン回だったのでなんかポリゴン、ポリゴン2,ポリゴンZのアニメの出演は以降一切無い。

 

 ポリゴンと言うポケモンは非常に強い。ポリゴン2の耐久力とポリゴンZの圧倒的な火力、どちらも魅力的だ。ポリゴンが出入禁止なのは知っているがポリゴンは図鑑に載っているのでこの世界の何処かに居るのだろうと思っているのだがホントに何処に居るのかが分からない。

 

 ナツメに千里眼でポリゴンが何処に居るのか見てもらう。その結果、あまり触れてはいけない領域に踏み込んでしまったのかナツメはフラフラとしている。ナツメは一旦椅子に座って目を閉じる。

 

「居場所が分かったわ。ただ、普通の方法じゃゲットは不可能よ」

 

「なにをどうすればいいんだ?」

 

「少し休ませて」

 

 なにを見たかは分からないがナツメは酷く疲労していた。

 

 エンザンはポリゴンが何処に居るのかについて聞きたかったがここでナツメの機嫌を損ねては聞けなくなるとナツメをフォロー、カカオ72%のチョコを持っていたので渡して数十分後にナツメは体調を戻した。ついてきてと言われたエンザンはナツメについていきポケモンセンターに向かった。

 

「空のモンスターボールを貸して」

 

 ポケモンを預けているところから転送するモンスターボール転送装置に来たらナツメは空のモンスターボールを要求した。エンザンは空のモンスターボールをナツメに渡せばモンスターボール転送装置の上に置いた。そしてモンスターボール転送装置にナツメが触れればポケモンの預け先であるオーキド博士に一切連絡を取ってなく尚且つ装置を正しく動かしていないのに装置が勝手に動き出しモンスターボールは電撃を浴びた。

 

 

コレは、まさか………

 

 

「サイバー世界にポリゴンがいたのか?」

 

 ポリゴンは人工的に作られた電子生命体なポケモンである。だからロックマンエグゼの様なネットの世界に入ることが出来る。

 

 ポケスペでもネットの中に入っている描写がチラホラと出ていたのでネットの世界に居てもなんらおかしくはない。エンザンはポケモン図鑑を取り出して空のモンスターボールをチェックする。その中にはゲットした覚えがないポリゴンが入っていた。ご丁寧にトレーナーは自分になっていた。

 

「なんとか、上手くいったみたいね」

 

「頼んでおいてなんだがオカルトの領域に足を踏み入れている科学技術に超能力を使うなんて確実に身を滅ぼ、大丈夫か!」

 

 暑くもなんともないポケモンセンターで汗だくになっているナツメ。ポリゴンはオカルトの領域に足を踏み入れている科学技術の結晶だ。

 

 ポケモンの神秘的な力と自分という不可思議な存在と元からSFに対しては理解度が高いのでいくら凄まじい超能力を持っていたとしてもオカルトの領域に踏み入れている科学に手を出すのは危険な事と認識しておりその事を指摘するのだがそれをしている最中にナツメは倒れた。

 

「力を使いすぎた?」

 

「触れてはいけない世界もしくは触れるのに専用の技術が居る世界に足を踏み入れたと思う」

 

 2時間ぐらいしてナツメは目を覚ました。超能力の使い過ぎでオーバーヒートを起こしたのだと思っているが、エンザンはなんの準備もなく踏み入れてはいけない世界に足を踏み入れた。例え超能力が超常的な力であろうともポリゴンの存在は更にその上を行った。それが原因だと推察する。

 

 

ポリゴンと言う科学技術で作られた人工生命体、それに対してナツメの持っているのは超能力。

科学技術で命を生み出す、人工授粉や受精とかそういうのじゃない別次元のありえない領域に至っててナツメの超能力はその領域に至ってはいなかった。

昔、心霊系の動画配信者がお祓いは東洋とか西洋とかで色々と分かれてて東洋系はなんか聖書とか聖水とかで祓えないとかやっていたからそれと同じ感じだ。

神秘的な力を細かく分ければ非常に厄介で名前とかそういうのすらも関わってくる。字の画数でその人が不幸とか幸運とか金運に恵まれてるとかで覚えるのは無理だからと諦め………!?

 

 

「大丈夫よ」

 

「普通にやめろ」

 

 色々と考えているエンザンだったが途中でナツメの眉がピクピクと動いているのに気付いたまさかと思っていれば予想通りナツメはテレパシーでエンザンの頭の中を読み取っていた。

 

「イーブイ、俺にびりびりエレキ」

 

「ブ、ブイ!?」

 

「いいからやれ……ぐっ……」

 

「…………!?」

 

「人間の思考も電気信号の一種だ。無理矢理電気を流せば読めない」

 

 イーブイを出して最近覚えたびりびりエレキを当てるように言った。あまりの突然な事にイーブイは驚くが、イーブイはエンザンを信じびりびりエレキを当てた。びりびりエレキを受けているエンザンは苦しそうな表情を浮かべている。ナツメはテレパシーで思考を読めなくなったので驚いている。

 

「超能力以外で心を読めなくする技術があっただなんて」

 

「科学技術をナメてもらっては困る」

 

 唐突に心が読むことが出来なくなりナツメは驚いた。超能力を解除したのだと思えばびりびりエレキを受けるのをやめる。

 

「…………ありえない…………私の超能力が通じないなんて」

 

「万能であり全能ではない、エスパータイプの技と同じだ」

 

「……パワーアップをさせるしかないわ!!」

 

「追加依頼だ、アップグレードとあやしいパッチが何処にあるのかを頼む」

 

 自分の超能力が無敵だ!と思っていたが、干渉出来ない世界もある。それを認められないとナツメは叫ぶが見た目に似合わず負けず嫌い。見た目はスタイル抜群の美女なのだが中身はまだまだ子どもだなと思いながらもポリゴンをポリゴン2に、そしてZにするアイテムをアポートしてもらった。流石に疲れたからジム戦は無理だと断られて、翌日バトルをして勝利し5つ目のジムバッジ、ゴールドバッジを手に入れた。

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