ポケットモンスター チームオブブルース   作:局務事通交ピルア

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第15話

 

「ふん!」

 

 7番目のジムはグレンジム、グレンタウンを目指しているのだがグランパキャニオンに立ち寄ったエンザン。

 

 原作通りならばプテラやカブトなどのレアな化石ポケモンがゲットする事が出来るのだがエンザンは初代の化石ポケモンには興味は無かった。

 

 

プテラは悪くはないんだが、ブレイブバードともろはのずつきを覚えないからな。

 

 

 プテラは高い攻撃力と素早さを併せ持つ、いわ、ひこうタイプのポケモンだ。しかし残念な事に運営がプテラの特性であるいしあたまを考慮したのかブレイブバードともろはのずつきを与えなかった。ブレイブバードともろはのずつきを覚えるのならばエンザンは原作知識を利用し確実に出会えるであろうプテラをゲットする為に頑張ったが覚えないならば意味は無い。だからゲット候補から外す。

 

 じゃあ、グランパキャニオンに立ち寄る必要性はあるのか?な話だが当然ある。

 

 ここではポケモンの化石が取れる。化石があればポケモンにすることが出来る。ドリュウズがはがね、じめんタイプのポケモンなのでいわタイプのポケモンが欲しい。しかしプテラはいわタイプとして活躍が期待出来ない。ならば掘り当てるしかない。

 

 グランパキャニオンはポケモンの化石を発掘するのに最適な場所である。しかし残念な事に時間制限がある。ポケモンの力は借りてはいけないという決まりがあるのでエンザンはつるはしを片手に岩を砕いたりして頑張っており……

 

「ズガイトスの化石か」

 

 ズガイトスの化石、ずがいのカセキを掘り当てた。

 

 

ズガイトスはいわタイプ、進化したラムパルドは圧倒的なパワーを持っている。かたやぶりで特性も無効化。

くさわけのおかげで欠点な足の遅さのフォローも上手くいくし足の遅さを逆に利用し、トリックルームからのもろはのずつきを使える。

 

 

 ずがいのカセキから復元できるズガイトスはエンザンが求めている条件に当てはまるポケモンだった。化石を掘り当てたぞ!と喜びたいところだが爆発音が鳴り響いた。

 

「ホントにギリギリだったな」

 

 化石の発掘の為に爆弾を使う、なんて事はあってはいけない。貴重な化石が傷ついたら元も子もない。

 

 そもそもで爆薬を人が多いこんなところで使ってはいけない。じゃあ、そんないけないことをしているのが誰かと言えばロケット団である。ロケット団が化石を文字通りボカンと一発掘り当てようとしており、そこにサトシが立ち寄った。

 

「サトシ!」

 

「そんな!!」

 

「なにがあった?」

 

「あ、エンザン!サトシがロケット団と一緒にこの中に落ちたんだ!」

 

 爆発音を聞きつけたので駆けつければ土砂崩れが起きていた。

 

 タケシとカスミは慌てており、カスミは必死になって岩を動かそうとするのだが動くに動けない。エンザンが声をかければタケシがロケット団が爆弾で作った穴の中に落ちたとざっくりと説明する。

 

「いけ、スターミー!ゲンガー!」

 

 

原作通りの認識でいいか。

 

 

 生き埋め状態になっているのを聞いてスターミーとゲンガーを出した。

 

 それを見てタケシとカスミはポケモンの力を借りよう!考えたのだがエンザンが先に動いた。

 

「サイコキネシスで瓦礫を浮かせろ」

 

 サイコキネシスで瓦礫を浮かせた。勿論、タケシとカスミを安全なところに置いた。

 

 サイコキネシスで瓦礫を浮かせれば奥底が暗くて見えないレベルの穴があった。明らかに爆弾で出来たものではないと原作知識が無くてもすぐに理解出来ていたなとエンザンは納得しているとタケシはモンスターボールを手に取った。

 

「いけ、イワーク!」

 

「……なるほど」

 

 いわへびポケモンと呼ばれるだけあってか細長いイワーク。その巨体を生かせば底にたどり着くかもしれないのだとタケシは考えたのだ。その手があったかとエンザンは納得しているとイワークは体を穴の中に向けるが底に着かなかった。

 

「空を飛べるポケモンは持っているか?」

 

「空……そうだ!コイツなら!いけ、ズバット!」

 

「バット!」

 

 空を飛べるポケモンがいないかを聞けばタケシは閃いた。

 

 超音波で見えない壁にぶつからない様に動くズバットならば洞穴の底までいける。

 

「ズバット、ちょうおんぱだ!」

 

 先ずはちょうおんぱを使う。人間である自分達には聞こえないがズバットには聞こえる周波数の音が広がる。ズバットは穴の深さがどれくらいなのかを把握し突撃し十数秒後に戻ってきた。周りが邪魔をしているから暗くて見えないだけで思っているよりは浅かった。

 

「すまないが乗せてもらうぞ」

 

 エンザンは穴の中を探るイワークの頭を経由し穴の中に入った。思ったよりもあっさりと入ることが出来たが全体的に暗い。

 

 エンザンのポケモンでフラッシュを覚えているポケモンはいない。覚えさせる必要がないと思っていて覚えさせていない。全体的に暗いだけで見えなくはないなと思いながらも足を踏み入れ進んでいこうと思えばなにかが通過した。

 

「ギュウァ!」

 

「う、うわぁああ!!」

 

「まったく、来たと思えば出戻りか。ゲンガー、テレポートだ」

 

「ゲン」

 

 通過したのはプテラとサトシとピカチュウとサトシのリザードだ。正確に言えばプテラに捕まってるサトシとプテラに掴まったピカチュウとサトシのリザードだ。短い時間の間に原作通りな展開になったのかと来た意味が無くなったなとゲンガーを出してテレポートで地上に戻る。

 

「うわ!?」

 

「ゲンガーのテレポートだ……サトシは?」

 

「あそこよ!」

 

 ゲンガーのテレポートで地上に戻ったエンザン。サトシは何処かと聞けばプテラの足に挟まれていた。

 

「グォウ!グオオオウ!」

 

 どうしたものかと考えていればサトシのリザードがプテラに額について傷をどうしてくれる!と言っていた。プテラはそんなものはしったことじゃないとあっかんべーとしてサトシを連れ去って空を飛んでいく。それを見たリザードは怒った。オーラが見えるんじゃないのかと思えるぐらいに怒っており、叫べばリザードはリザードンに進化し飛んでいくプテラを追いかけた。

 

「ど、どうしよう。タケシのズバットじゃプテラに追いつけないし、エンザン、あんたなんか持ってないの?」

 

「あるにはある」

 

「じゃあ出しなさいよ!」

 

「いけ、リザードン!」

 

 プテラを追いかけたサトシのリザードンはかえんほうしゃを放つ。しかし素早さはプテラの方が上で軽々と避けられた。

 

 素早いプテラとそれを追いかけるリザードンを追いかけるのはタケシのズバットじゃ無理とカスミは判断し、自分の持っているポケモンも空を飛べるポケモンじゃないのでエンザンになにかないのかを聞けばあると答えたので早く出せと言われリザードンを出した。

 

 エンザンは自身のリザードンにプテラからサトシを救い出すように指示した。リザードンは颯爽と飛んでいく。サトシのリザードンを軽々と上回っており、追い抜いてプテラのもとに辿り着けばかみなりパンチを当てた。突如として当てられたかみなりパンチに苦しみ足で摘んでるサトシを落とした。

 

「ぎゃああああ!!」

 

「スターミー、サイコキネシスだ」

 

 落ちていくサトシは悲鳴を上げるがスターミーがサイコキネシスで動きを止めて落下を防いだ。

 

 コレで残すところはサトシのリザードンとエンザンのリザードンと野生のプテラだけ……野生のプテラはエンザンのリザードンに対して怒っていた。

 

「そいつを送り返してやれ」

 

 サトシのリザードンは追いかけるのに必死だった中でエンザンのリザードンはプテラと同等の速度を保ちつつ穴に向かう。穴の上空に辿り着けばプテラに対して再びかみなりパンチを当ててプテラを撃墜、それと同時に地響きが起こった。プテラが居た穴が塞がれた。コレで一応は終わりだなとリザードンに戻ってくる様にエンザンは言い……騒ぎを駆けつけたジュンサーさんがここは危険だから立ち入るの禁止だとグランパキャニオンにいたトレーナー達を追い出した。

 

「さっきのリザードン、もしかして」

 

「オーキド博士から貰ったヒトカゲだ」

 

 一悶着があったものの騒動は一先ずは終わった。そんな中で気になったのはエンザンのリザードンだった。サトシがもしかしてと考えていればエンザンはオーキド博士からもらった最初のポケモンであることを教える。それと同時にエンザンは考えて決めた。

 

 

実力での負け以外の負けは嬉しくない

 

 

「サトシ、さっきお前のリザードンが怒りに身を任せていたが……言うことを聞いていないのか?」

 

「ああ、そうなんだよ。ヒトカゲだった頃は言うことを素直に聞いてたんだけど、リザードに進化してから全然でさ。漢方薬を売ってたおばあさんが言うにはオレのトレーナーのレベルが低いから言うことを聞いてくれないんだって」

 

 リザードンはサトシの言うことを全くと言って聞いてくれていない。リザードに進化してから全然言う事を聞かない状態からのリザードンに進化した。サトシはトレーナーとしてのレベルが低いから言うことを聞かせられないと考えている。

 

 

トレーナーとしてのレベルの上げ方はバッジの取得ぐらいだろう……バトルに勝ってないものもあるが俺と同じ数なんだがな。

 

 

「一度ぶつかったのか?」

 

「え?」

 

「言うことを聞かないのは心が通じ合っていないだけじゃなくて、見下されているからだ。だったらポケモントレーナーとしての威厳を示さないといけない」

 

「理屈は分かるが……どうするんだ?」

 

「決まっている、他のポケモンでリザードンを倒すんだ」

 

 ポケモントレーナーとしての威厳を示す。それがリザードンに言うことを聞かせる一番の方法だ。タケシがその手があったのかとポンと握りこぶしを手のひらに置いた。

 

「確かにサトシって威厳が無いからナメられるのも当然だし1回ぶつかった方がいいわね」

 

「ゲットしたポケモンにトレーナーとしてのすごさを見せる。言うことを聞かないタイプのポケモンは持っているポケモンでポケモンバトルをする。ポケモンバトルをすることで通じ合えるものがあるのならば挑むしかない」

 

「いや〜でも、コレが一番の難題なんだよな……サトシのポケモンで一番強いのがリザードンなんだ」

 

 ナメられるのならば威厳を示すバトルをすればいい。それを言われればカスミは納得したのだがタケシが1つの問題がある。

 

 バトルをして通じ合えるという事は分かっているのだがサトシのポケモンの中で最も強いのがリザードン、次点がピカチュウだ。とある一件でナッシーに対してかえんほうしゃの連打を浴びせ経験値を大量に手に入れリザードになりそして今回リザードンになった。怒りのエネルギーを進化のエネルギーに変えたとは言えリザードンになったのでますます手に付けられないという状況だ。

 

 ポケモンバトルで通じ合える可能性があるからポケモントレーナーとしての威厳を示すバトルをする、と言えば聞こえはいい。しかしその実態は力による屈服だ。勿論、引き分けや負けからなにか分かる事もあるだろうが力による屈服が前提な事でありサトシのリザードンに対抗する事が出来るポケモンが居ないんじゃないかと、もし負けたら今以上に言うことを聞かなくなる可能性があるとタケシはその事を危惧する。

 

「サトシ、おそらくはお前のトレーナーとしての威厳を示すバトルをしないと……ポケモンバトルでサトシと一緒に強くなる!と認識を改めさせないといけない」

 

「……リザードンに対抗する事が出来るポケモン、ほのおタイプに有効なのはみずタイプのゼニガメだけど」

 

「リザードの頃でも充分に強かったのにリザードンになったらパワーが違いすぎるわ」

 

「なにを言っているんだ。リザードンになればひこうタイプが追加される。ピカチュウでリザードンに勝つんだ」

 

 唯一の希望はピカチュウだ、ピカチュウならばリザードンを倒すことが出来る。ゼニガメじゃ厳しいと見ているカスミとタケシにリザードンのタイプを教えれば視線はピカチュウに向けられる。

 

「ピカチュウ、どうする?」

 

「……ピィ!!」

 

「よし、じゃあ一緒にやろうぜ!」

 

 ピカチュウはリザードンに挑む決意をした。

 

 サトシは早速リザードンを出した。リザードンは空に向かってかえんほうしゃを放っている。サトシの事は眼中に無いのだが今回はここにエンザンがいる。エンザンが居ることに気付けばリザードンは一歩踏み出してきて吠えた。つい先程だがリザードンになったばかりなのに自信満々だったがエンザンのリザードンの登場であっさりと敗北した。パワーもスピードも覚えている技も全てが上、だから倒してやるという中々のガッツを持っている。

 

「俺のリザードンに挑みたいのなら先ずはサトシとサトシのピカチュウを倒してみろ、それが出来ないならばお前は相手にしない」

 

 エンザンはサトシのリザードンが自身のリザードンに挑むための条件を提示した。そんなの関係ねえ!とリザードンは吠えるのだがエンザンは怯むことなくサトシと戦うように言う。しかしリザードンは言うことを聞かない。

 

「お前、もしかしてサトシのピカチュウに負けるのを見られたくないのか?」

 

 仕方がないので煽った。あまりにも単純な手だがリザードンはあっさりと乗った。サトシとピカチュウにウォーミングアップだとかえんほうしゃを放つので回避する。試合もなにもないなと呆れながらもエンザンは回避。タケシとカスミも狙いはサトシとピカチュウだと分かり距離を開いた。

 

「サトシ、やるのよ!」

 

「ピカチュウでリザードンを倒すしかない!そうじゃないとお互いの為にならない!」

 

 リザードンに相応しいレベルのトレーナーだと証明するにはリザードンを倒す、そうすることでサトシ自身の価値を示せる。カスミとタケシはサトシに戦うように言いサトシも覚悟を決めた……ホントになんとか、ギリギリの戦いだったもののピカチュウはリザードンを倒した。

 

「お前が下だと見ている奴等は協力すればお前を遥かに上回った、お前のその力は1人でどうにかしたものか?」

 

「…………」

 

「言っておくが俺のリザードンはなにもしなくても今のお前より強い。俺が指示を出さなくてもだ……だが指示を出せば更に強くなれる。お前が今までしていたのと同じように」

 

 倒れているが意識のあるサトシのリザードンにエンザンは言葉をかける。サトシのリザードンはピカチュウに負けた事を受け入れられなかったがエンザンの言葉を聞いたことでヒトカゲ時代の事を思い出す。弱いと言われていたヒトカゲの自分がリザードになれたのは、リザードンになれたのはサトシと一緒に居たからだ。サトシと共に歩んだからだ。

 

 大事な事を忘れていたリザードンはゆっくりと思い出した。サトシを見ているのを見たのでエンザンはもう充分だなとサトシ一行の元を離れた。

 

 

コレで言うことを聞かないっていうのならば嫌な方向に主人公補正が入っている。

少なくともサトシを見て強くなれたのは自分のおかげだけじゃないというのを思い出している……この時点でリザードンを使えるようになるのは大きい。

 

 

 エンザンがサトシにわざわざ塩を送るような真似をしたのは2つ理由がある。1つはシンプルに勿体無いと思っているから。

 

 ピカチュウとバトルしている時のリザードンは生き生きとしておりコイツは強いなというのが分かった。それなのに言うことを聞かず自分を熱く燃えさせてくれる相手じゃないと試合をする気すら起きない。ポテンシャルはとても高いのに言うことを聞かない。それを生かしきれないサトシが悪いと言えばそこまでだがそれでも勿体無いと感じた。

 

 2つ目はシンプルにサトシを使って己を強くする事だ。

 

 マスターズエイトの決勝戦はハンデがあったがvsシロナとvsダイゴは正真正銘、サトシの実力で倒した。チャンピオンクラスのトレーナーを相手にフルバトルで勝つことが出来る。使っていたパーティが歴代のポケモンではないのが少し疑問があるものの、それでもチャンピオンクラスのトレーナーを相手に勝利する事が出来た。

 

 主人公補正と言えばそこまでだろうが、サトシは才能があるポケモントレーナーだとエンザンは認識している。そしてその才能を正しく使うことが出来ていない、歴代のポケモン縛りが代表的な一例だろう。それを踏まえた上でもサトシは四天王やチャンピオンと渡り合えた。

 

 サトシは実戦で学ぶタイプなのは分かっている。シゲルの様に本を読んで勉強するタイプじゃない。なんだったらアローラのポケモンスクールで置き勉をしている発言がある。サトシはカントーの頃は弱いトレーナーだった……そんなのは分かっていることだがここでリザードンが使えるようになればある程度は強くなってくる。

 

 そんなサトシを倒す、世界最強クラスになれる素質のあるポケモントレーナーを倒す。ポケモンバトルをすればするほどに理解させられる。サトシの突拍子もない戦術が難しいのを。サトシ本人が自覚していないだけで、割と天才肌なところがある。サトシゲッコウガがあったとはいえカロスのポケモンだけで決勝戦に行ったのは普通にスゴい。歴代のポケモン無しでチャンピオンクラスと渡り合った。自分には不可能だろう。

 

 自分は勉強自体は出来るし、勉強をするタイプだがどうしてもサトシの様な閃きが足りないのは分かっている。だったら簡単だ、サトシを倒すことで閃きを上回る、逆転されない力を得る。1%の閃きに対して1000の努力で倒す。それがエンザンの出した答えだ。

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