ポケットモンスター チームオブブルース   作:局務事通交ピルア

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第6話

 

「全員元気になりました」

 

「ありがとうございます」

 

 ニビシティに滞在し4日目、今日ニビジムに挑みに行く。ニビジムに挑む前の最後のコンディションチェックだとジョーイさんにメディカルチェックをしてもらい問題無く全員が元気になった。

 

 

バタフリーとスボミーで行くか。

 

 

 色々と考えた結果、バタフリーとスボミーでバトルをすると決めた。

 

 スボミーは元々はゲットする予定は無かった。ホウエン地方では進化系のロゼリアを比較的に見ることがあるのでそこでゲットするか等を考えており嬉しい誤算だ。

 

 

スボミーが居なければ、もう1日か2日ぐらいはかかっていたな。

 

 

 スボミーを経由してバタフリーに技を覚えさせることが出来た。バタフリーが技を覚えるのに時間がかかっていた可能性は高い。

 

 スボミーの登場は嬉しい誤算だと思いながらもニビジムに辿り着いた。如何にもいわタイプのポケモンが出てきそうなジム……と言うか見た目が岩である。外装が岩で出来ている。

 

「何者だ」

 

「マサラタウンのエンザン……ニビジムのジムリーダーであるタケシに挑戦に来ました」

 

「成る程。チャレンジャーか……バッジの数は幾つだ?」

 

「0個、ここが最初のジムになる」

 

「0個か……ジム戦はそこらのポケモンバトルとは違うぞ?痛い目に遭いたくなければ今すぐに去るといい」

 

「傷つくことをせずにポケモンバトルを極めるなんて不可能だ……今までの挑戦者もそれは同じ筈」

 

 

タケシってこんな感じだったか?

ちょっと女には弱いがなんだかんだで面倒見が良い兄貴分のような存在だろう?

ジムリーダーという責務を持っているから頭の中のスイッチをしっかりと入れ替えている……見習わないといけないな。

 

 

 タケシは座っている岩の後ろにある岩に備え付けられている機械を操作した。するとモンスターボールが2つ出て来た。

 

「使用ポケモンは2体のシングルバトル、交代はチャレンジャーであるお前のみが可能だ。いけ、イシツブテ!」

 

「ラッシャイ!」

 

「バタフリー、バトルスタート!」

 

「フリー!!」

 

「……愚かな……」

 

 

1体目に出したバタフリーを見てこの発言……と言うことはメガドレインが考慮されていないか。

まだジムバッジが0個なのを考えれば初心者にありがちな相性でなくポケモンのレベルでゴリ押しすると思われているのか?

まぁ、それならばそれで普通にありがたい……やってはいけないことは過大評価と過小評価で、タケシは俺を過小評価している。

 

 

 審判が何処からともなく現れた。ニビジムに備え付けのモニターにバタフリーとイシツブテの写真が写る。

 

「試合開始!」

 

「バタフリー、いとをはく!」

 

「イシツブテ、いわおとしだ!」

 

 

腕が使えなくても使うことが出来る技で攻撃してきたか。

 

 

 バタフリーはいとをはくでイシツブテを縛り付けようとしたが上から落ちてくる岩を回避するのに使い糸で縛れなかった。

 

 

貴重な4つの技の枠の1つを使った……ここで決められなかったのは少し痛いが……まだまだ巻き返せる。

 

 

「バタフリー、ねんりきだ!」

 

「む……成る程、いわタイプのポケモンはその名の通り岩の如く硬い。物理攻撃には強い。しかし特殊攻撃には弱い……考えているな」

 

 お世話になった人はそれなりに居るだろう。バタフリーのねんりきだ。

 

 バタフリーからねんりきを受けて弾き飛ばされるイシツブテ、それを見てタケシは何の考えもなく突っ込んできたトレーナーでないと判断をした。

 

「イシツブテ、ころがるだ!」

 

「バタフリー、高く飛べ!フィールドを生かしても高く飛べば届かない!」

 

 ころがる攻撃で攻撃してくるイシツブテだが、バタフリーに飛んで回避するように指示する。

 

 コレならばバタフリーに攻撃は届かない……

 

「成る程、そういうことか……だが、そうはいかない……バタフリー、ころがるが止まるまで動くな」

 

「!」

 

 

イシツブテのころがるは時間経過と共に威力が上がっていく。

そうなるとバタフリーのねんりきで止められない程の威力、速度、回転数になる。バタフリーはねんりきに意識を割かなければならず、羽根を羽ばたかせる事が出来ずに徐々に降りてきてしまう。

 

「読まれていたか」

 

「弱点を突かれるのはよくあること、だから当然それに対する対抗策も持っている。ジムリーダーはそれが出来る存在だ」

 

 

技ではなく戦術で来ているところが実にアニメのポケモンバトルらしい。

 

 

 バタフリーは動かない様にと出された指示を守った。羽根を羽ばたかせておりイシツブテの回転が徐々に速度を落としていく。

 

「バタフリー、ねむりごなだ!」

 

 このタイミングが1番だ!とバタフリーにねむりごなを指示した。

 

 バタフリーはねむりごなを撒き散らし徐々に回転速度と回転数を減らしているイシツブテに当てればイシツブテはいきなりピタリと止まった。

 

「イシツブテ!」

 

「バタフリー……!メガドレイン!」

 

 

まずい、余計な思考をしてしまった。

 

 

 イシツブテはねむりごなを吸ったのかねむり状態になった。

 

 この状態では好きに殴ってくださいと言っているも同然だ。この後に控えているのはイワーク、そして無防備なイシツブテ。ねんりきのゴリ押しで倒そうと思えば倒せるのだがここまで温存していたメガドレインをここで使う。

 

 一瞬だけ思考し判断からの指示が遅れた。幸いにもイシツブテは眠っているから問題はなかった。緑色のオーラが出現し、イシツブテに当たる。イシツブテは緑色のオーラから体力を吸い取られ……眠っていた筈だが目を覚まし元気がなかった。

 

「シャィ……」

 

「イシツブテ、戦闘不能!バタフリーの勝ち!」

 

 イシツブテが負けたと審判が判定した。タケシはモンスターボールを取り出してイシツブテを戻した。

 

「ちゃんとこのニビジムを対策しているな」

 

「こう見えて多才だからな……」

 

「ねむりごな、ねんりき、メガドレイン、いとをはく……コレで技の4つの枠は使った!コイツは早々に倒せないぞ!いけ、イワーク!」

 

「イワァア!」

 

 2体目に出てきたのはイワーク……事前の情報通りだ。

 

 イワークが出てきた……さっきのイシツブテよりも戦いづらいが既に技の枠は使っている。

 

「イワーク、すなあらしだ!」

 

「イワァ!」

 

「フリャア!?」

 

 イワークにすなあらしを起こさせた。砂が含んだ突風が吹き荒れていればバタフリーが叫んだ。

 

 イワークの起こしたすなあらし、その強風にバタフリーが耐えることが出来ずバタフリーはすなあらしの風に乗ってしまった。

 

 

フィールドを変化させるだけの技だがフィールドが変化すればここまでか。

この状態でねむりごなを撒いても拡散するだけ、ねんりきを使おうにも照準が定まらない……ならば1つ。

 

 

「バタフリー、風に乗れ!」

 

「それを待っていた!イワーク、しめつける攻撃だ!」

 

「イワァ!」

 

「フリ!?フリー!フリィイイ!!」

 

「落ち着け、バタフリー!その状態は身動きが取れない、だが動かなくて済むんだ!」

 

 バタフリーがすなあらしの風に乗ればタケシはそれを読み切り、イワークにしめつけるでバタフリーを捕まえた。

 

 巨大な岩の塊とも言えるイワークを振り解くパワーをバタフリーは持っていない。だがこの状況は読めていた。風に乗れば素早く動ける、しかし風の流れはイワークに読まれており軌道を読まれる。いわおとしでなくしめつける攻撃で素早く動いてくるバタフリーの動きを封じる。

 

「イワーク、顔は絶対に近づけるな!ねむりごなを警戒しろ!」

 

「バタフリー、メガドレイン!」

 

「っ、しめつけるをくらっても使えるのか!?」

 

「フリャアア!!」

 

 

バタフリーのメガドレインはしめつけるをくらえばどうにか出来ると思っていたみたいだが、そう上手くはいかない。

初代の仕様ならばこの状況では動けないが、それ以降ならば動くことが出来る。

 

 

 バタフリーは必死になってメガドレインを使った。イワークは苦しそうな表情を浮かべた。しめつける攻撃を解除した。

 

「イワーク、がんせきふうじだ!」

 

「イワァ!」

 

 

早い……読まれていたのか?

 

 

「フリ……」

 

「バタフリー、戦闘不能!イワークの勝ち!」

 

「……読んでいたのか?」

 

「それこそまさかだ……バタフリーのメガドレインは予想外だ」

 

 バタフリーがメガドレインを使ってしめつけるを解除してからのイワークの動きがスゴくスムーズだった。

 

 バタフリーがしめつけるを受けている状況でもメガドレインを使えるからそれを読んでのあえて思考を緩ませてのがんせきふうじか?と思ったがタケシは咄嗟に動いただけ。バタフリーのメガドレインは予想の範囲外だと認める。

 

「でも、こういう状況が何度も起こるのがジムリーダーだ。突如としてポケモンが進化した。1度倒した相手が1日で見たことが無いレベルでパワーアップをしてきた。そういうのを何度も何度も相手にしている。嫌でもアドリブ力は身につくものだ」

 

「戻れ、バタフリー……ダメージを与えれたから倒せる範囲に入った。よくやった」

 

「成る程、がんじょうも見抜いているか」

 

 バタフリーをボールに戻し、充分な仕事をしたことを褒める。その発言からタケシはジムで使っているイワークの特性はがんじょうであることが見抜かれているという事を見抜いた。

 

 ここでタケシはエンザンの評価を改める。

 

 時期やバッジ0からして新人トレーナー、相性を分かっていない新人のトレーナーかと思えばメガドレインを覚えさせたりねむりごなやねんりきを使ってきた。ポケモンを実際にゲットしてからじゃないと分からない世界がある、その世界を除けば大体は理解している秀才タイプのトレーナーだな……まだまだ机上の考えになっているが、ここからどういう風に成長するか見ものだな。

 

 エンザンはタケシの中では新人としては充分なまでに優秀なトレーナーと認識した……だからと言って負ける義理は何処にもないが。

 

「スボミー、バトルスタート!」

 

「スボォ!」

 

「それは……この地方ではあまり見かけない他の地方のポケモンか……」

 

「偶然手に入れた」

 

「だが、同じ戦術が通じるほどポケモンバトルは甘くはない!」

 

「同じ戦術は使わない。スボミー、あまごいだ!」

 

 

メガドレインのゴリ押しでいけなくもないが、それで勝てない相手なのは分かっている。

 

 

 スボミーはあまごいを使い雨雲を呼び寄せた。雨が降り注ぎすなあらしが消え去った。

 

「イワークは水は苦手だ……が、雨レベルの水ならばなにも問題は無い!ドリルライナーだ!」

 

「スボミー、ウェザーボールだ!」

 

「なに!?」

 

 

どうやら予想の範囲外に出ることが出来たようだな。

 

 

 イワークがドリルライナーで回転しながら突撃してくる中でウェザーボールを当てる。タケシはウェザーボールは予想外で驚いており、スボミーはウェザーボールをイワークに当てた。

 

「あまごいを使ったのは、ウェザーボールの布石だったのか?」

 

「フィールドに雨が降っている時に使うウェザーボールはみずタイプになり威力が倍増する。にほんばれを使えばソーラービームが速射出来た。あまごいを使えばソーラービーム程ではないがメガドレインを遥かに上回るウェザーボールを使える。フィールドが厄介なすなあらし、だからあまごいを使ったんじゃない。ウェザーボールと言う武器を使う為……」

 

 

もっとも、まだスボミーはソーラービームを覚えていない。

近い将来はにほんばれとあまごいを使い分ける。もし相手がほのおタイプならばあまごいを使いウェザーボール、仮に倒せなくても雨のフィールドがほのおタイプを邪魔する。くさタイプやでんきタイプが相手ならばにほんばれ、そしてソーラービームの速射。

天候に左右されない様に将来的にはエナジーボールはなんとか会得する。

 

「イワーク、戦闘不能!スボミーの勝ち!よって勝者、チャレンジャー!マサラタウンのエンザン!」

 

「よくやった、スボミー」

 

「スボ」

 

「負けたよ……最後の読みのところで勘違いを、くさタイプならばにほんばれの方が相性がいいのにそれが読めなかった。コレがニビジムを制した証、グレーバッジだ!」

 

 エンザンは1つ目のジムバッジ、グレーバッジをゲットした。

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