IS~一人の転生者、報われる日は来るのか?   作:姫百合 柊

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お待たせしました、皆様。本編再会です。

では、第八話をどうぞ。


第八話・突然の操縦者

 

暗闇からゆっくりと意識が浮かんでいく。何か夢のような夢でないようなものをみた気がする。だがそれは意識が浮かび上がったときには何を見たのか忘れてしまった。

 

目を開いた時、見たのは茜色に染まった天井だった。

 

「………ここは…」

 

何処なんだろう?そう思わずには要られなかった。まだ頭の思考回路が追い付いていないが、自分が横になっていることは何となくわかった。

 

「おや、目が醒めたかい?」

 

横から声が飛んできたので顔をそちらに向ける。そこには先週お世話になった保健室の先生、ソフィア先生が業務用の椅子に腰かけてこちらを見ていた。

 

「……ソフィア先生…痛っ!………」

 

そう言って体を起こそうとするが、腕に鈍い痛みが走り起き上がれなかった。よくよく見てみると首から三角巾が下がっていて、そこに腕を固定させられていた。

 

包帯を巻きやすくするためにブイレザーが脱がされていて、ソフィア先生を見るとき枕元にブレイザーが綺麗に畳んで置いてあったのを視界におさめていた。

 

「ふむ、やはりまだ腕は痛むかね?」

 

「え?……あ、はい」

 

「まぁ、骨に罅(ひび)が入っただけだから安静にしていればすぐに治るさ」

 

すぐ治る?あれ、罅ってそんなすぐ治ったっけっか?おかしい…俺の辞書には書いてないよ、そんなこと。

 

……いや、まぁあの砲撃かすって罅だけですんだのはある意味幸運なのかもしれない。思いっきり折れたと思っていたしな。

 

「……は、はぁ…」

 

「その様子だと覚えていないのかい?…では君はボーデヴィッヒ君の攻撃で腕に罅が入った、という所までは覚えているかい?」

 

そこは覚えているというかそこしか覚えていないというか罅入ったことは知らなかった訳だが、取り合えず頷く。

 

「それから君を抱えて大慌てと言った様子で織斑君達が駆け込んで来て私が君を見ていた、という所かな?……あぁちなみにだけど織斑君達はアリーナの件や訓練機の使用書類の書き物があってね、教員の方に連れて行かれたよ」

 

「…あぁ、そうだったんですか。何か申し訳ないことしちゃったなぁ…。先生にも手間かけさせてしまって、すいません」

 

ただでさえ仕事が多いはずなのに俺がここに居るってことは帰る時間がさらに遅くなることになってしまう。申し訳ねぇな、本当。

織斑達にもまた迷惑をかけてしまった。後で謝っておこう。

 

「よい…しょっ……いてててっ…」

 

「ん?別に無理に起き上がることはないぞ?無理して治りが遅くなったりしたら本末転倒だからな。さすがの私も骨に付ける薬はないんだ。まだ、ゆっくりしているといい」

 

え?何、骨に付ける薬はって。……それ以外はあんのかな?いや、何にしてもこれ以上迷惑をかけるわけにはいかない。

 

「…ぅ…いやもう大丈夫だと思うので帰ります。本当にヤバくなったら、また来ますので」

 

「…そうかい?うーん、そう言うなら無理には止めないが何か異常があればすぐに来てくれ。出来る限り優先して診るよ」

 

ありがたいなぁと思いながら保健室を出ようとした、その時ソフィアが思い出したように、そう言えば…と呟いて司に告げた。

 

「そう言えば、新しい男性操縦者が見つかったそうだよ。私が教えなくても明日の朝には知ることになるだろうが、知っておいたほうがいいだろう?」

 

「え?見つかったんですか?」

 

そんな風に言ったが別段不思議ではなかった。女性しか動かせないにしても絶対ではないはずだから。つか、俺ISのことよく知らないんだよな。授業で習ったと言っても詳しく分からないし……うーん勉強し直すかな。

 

 

「うん、今朝突然ね。なんでも専用機をもう持っているらしい。教員に聞いたんだがね、以外に強かったらしいよ」

 

「………凄いですね。なんて言いますか、色々と」

 

俺なんかとは天地との差だな。まぁ当たり前か……これはきっと顔まで良いに違いない。

 

「……ただ私は家柄的に好きにはなれたいだろうがね」

 

ボソッとソフィアは呟いた。

 

「え?先生、なにか言いましたか?」

 

「ん、いやなんでもないよ。君はもう帰るのかい?」

 

「あー、はい、帰ろうと思います」

 

「うん、またね。引き止めてしまってすまない」

 

『はい、また』と言って保健室を後にした。因みにブレイザーはちゃんと回収した。

 

 

◆ ◇◆◇◆

 

 

「……うーん、三人目の男か……どんな奴だ?」

 

司は若干いつもより慌ただしい先生達を視界に収めながら、話題の転入生のことを考える。

 

「………こんな中途半端な時期に入って来るのか。……いや、まぁ俺も人のこと言えないけどさ……しかし、何で今なんだ?ISの搭乗試験はもうとっくに終わっていただろうに……」

 

少し引っ掛かりを覚えながら司は自室へ戻って行く。

 

 

件のIS男性操縦者がIS学園に来たのはタッグマッチ戦まであと2週間前のことだった。





いかがでしたでしょうか?第八話。

『えーー』や『ここで!?』などとご不満を持たれる方など賛否両論になるかもしれないかもですね。

だって案が降りてきたんだからしょうがないじゃない(錯乱)

次は第九話。紹介とタッグが決まるような、決まらないような……まぁあの、そのような感じです。ではではお楽しみに。
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