投稿、といっても閑話なのですが…。私の兄の『ラウラにお兄ちゃんって合うのか?』という不思議な呟きを聞いてしまい、なるほどそんな世界もあるのかと思い、ほぼ思いつきで執筆した作品になります。
短いですが、どうぞお楽しみください。
※少し修正・付け足ししました。
「――…お兄ちゃん」
そうたどたどしく呼ばれ、後ろを振り向く。振り向いた先には女の子がいた。
銀色に輝く髪を腰辺りまで伸ばし、女の子には似つかわしくない眼帯をしている女の子。
「―ん?どうした、ラウラ」
この子はラウラ。年は8歳で2年前、クリスとマリアナが連れてきた子だ。
ドイツという国に行った時に偶然見つけて保護したらしい。ボロボロで目は生気が無かったが今ではちゃんと表情も感情も出てる普通の女の子だ。ただ、やはりまだこちらの言葉は難しいらしい。
「――ユウスケ、ユウコ、呼んでた。……ご飯、だって」
「そっか、じゃあ皆も呼びに行こっか。ラウラ、ほら」
差し出されたその掌を私は見つめる。
◇◇ ◇◇◆◆◇◇
私はラウラ。ドイツで自我呆然としていた所をクリスさん、マリアナさんに拾われた。
私はISの為に生まれてきて、適合率向上のために左目にナノマシンを埋め込まれた。しかし私は適合出来なかった。正確には高すぎる能力に身体がついていけなかった。
私のいた部隊では『出来損ない』とされ、私はさ迷っていた。そんな所を私はクリスさん、マリアナさんに拾われたんだ。
私はラウラ。クリスおじさんとマリアナおばさんにそう名付けられた。私が片目のことを言ったらそのように決まった。意味は『勝利』。私のこの目に私が負けないようにとの意味が込められている。
奇しくもドイツに居たときに名付けられた名前と同じだが私はこの名前が好きになった。前までは冷たいままだったが、今は名前を呼ばれると温かくなる。
ここの人達はとても優しい。言葉は分からないが、こんな私とでもとても仲良くしてくれる。
「おーい、ラウラ。聞いてるか?」
『ラウラ』、そんな単語が聞こえてきて私はハッとする。
「――す、すみま…せん」
「あぁ、いや、怒っては……」
「ほら、なにやってんのよ優助!ラウラちゃん怯えちゃってるじゃない!」
「怯えてねぇし、そう思ってんのはお前だけだからな!過保護か!?」
「過保護よ!私はここの皆に過保護だからね――」
私は今、言葉の勉強をしている。教えてくれていたのはユウスケさん。ユウコさんも補足で分からない所を教えてくれる。
この人達もとても優しい。どんなに遅く、出来なくても教え、導いてくれる。
必要最低限、本当に必要なときにしか怒らない。ドイツに居たときは常に怒られていたが、私はこの人達の優しさに救われている。
◇◇ ◇◇◆◇◇
『ラウラ、ここは慣れたかい?』
そう私の耳に私の国だった言葉が入ってくる。聞いてくるのはクリスおじさん。私を助けてくれた人の一人だ。傍らでマリアナおばさんも聞いている。
『うん。皆優しい人達だなって。楽しいよ』
『そうかそうか』と言って嬉しそうにクリスおじさん、マリアナおばさんは微笑んでくれた。
今の私があるのは実際この人達のお陰なのだ。この人達が嬉しいのならば私だって嬉しい。なので私も二人につられて微笑んだ。
◇◇ ◇◇◇◇◇
ここにはお兄ちゃんがいる。私の本当のお兄ちゃんではないけれど、皆にとってのお兄ちゃんなので私のお兄ちゃんでもある。
とても優しい人だ。私と同い年だけどいつも少しだけ年上なのではと思う。
それとお姉ちゃんもいる。黒髪で目付きは鋭く、口もあまり良くはないけどとても優しい人だ。
だけど口が悪いけどいつも私たちのことを心配してくれている。少しだけ自分の心に不器用なだけなのだ。
私はここでたくさんの物を貰った。私が大人になっても返していけるか分からないほどのものをもらったが、今はまだこの瞬間(とき)を刻み付けておきたい。だからまだ、もう少しだけ、考えるのは後にしよう。
「――ほら、ラウラ行こう?」
彼はそう言って手を出してくる。
「――うん、行こう…司、お兄ちゃん」
彼と手を繋いで一緒に皆がいる建物へ入って行った。
フゥーハッハッハァ!!どうであったかラボメン諸君!この世界線のラウラは。
この世界線の秘密も後の物語で明らかになるだろう。だから『ん?どんな設定だ?』と思っても問題なしだ。
次回は、いよいよ鷺ノ宮一樹君が出てくるぞ。まぁ、あられもない姿だったりするかもしれんなぁ…。
――いずれ、世界線は集束する。蝶の羽ばたき(バタフライ・エフェクト)が起こっても、また集まるのだ。(―あ、今かっこいいこと言えた)
ではでは、悪ふざけはここまでにしまして、皆様、ではまた本編で。<(__)>