IS~一人の転生者、報われる日は来るのか?   作:姫百合 柊

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 どうも、皆様お久しぶりでございます。
 短いうえに話が殆ど進んでいないという体たらくです。書こうとしている構想はあるんですがそれが筆に乗らないというもどかしさ。


第二十五話・ミッションブリーフィング

 

 織斑先生に連れられて、専用機持ちは宴会用の大座敷に集められた。

 

「時間がないので端的に行くぞ。今から二時間ほど前、ハワイ沖で試験稼働中であったアメリカ・イスラエル共同開発の第三世代型の軍用IS『銀の福音(シルバリオ・ゴスペル)』、以降本機体名は『福音』と称する。そしてその福音が何らかの形で暴走。空域より離脱したとの連絡があった」

 

 空中にディスプレイを投影し、銀の福音と呼ばれたISの画像を映し出す。

 

「衛星による追跡で予測を立て、おおよそ二時間でIS学園へ到着すると思っていたのだが福音は突然進路を大幅に変更した。そして再度進路計算をした結果、福音は花月荘(ここ)を目指しているということが弾き出された。時間にして約四十分後」

 

 ここを目指していると言われ、場がザワリと騒がしくなるがラウラが冷静に切り出す。

 

「教官、その福音の詳細なスペックデータの提示を要請します」

 

「あぁ。ただし分かっていると思うが本機体そのものに機密性が多い。口外した場合は数年の監視、査問委員会の召還が予想されるぞ」

 

 『了解しました』と返事を返し、各々が投影されたディスプレイを見る。

 

「……広域殲滅を目的とした特殊射撃型」

 

「攻撃、機動力の両方を特化した機体ね。……厄介だわ」

 

「この特殊武装が強力そうだね。リヴァイヴ用の防御パッケージが送られて来てるけど、連続での防御は難しいと思うよ」

 

「スペックが段違いに高いな。しかも、このデータには格闘性能が載っていない。近接戦闘でどんな行動を起こすか、予測が立てられん」

 

「この情報量じゃ、相手がどんな特殊技能を持っているかも分からないですね」

 

 オルコットさんに鳳さん、デュノアさん、ラウラ、鷺ノ宮たちが情報を元に意見を交わし合う。話しについていけない俺と織斑はポカーンとしているか、その会話を聞いていることしか出来ない。

 

「……ん?」

 

 ふと突然端末に連絡が入った。何かと思って見てみたが掛け先人は非通知(アンノウン)と出ている。何時もは極力、そういったものには出ないようにしているのだがその時は何故だか自然に出てしまった。

 

『――――La―――』

 

 ノイズと共にメロディのような甲高い音が聞こえ、暫くそれが続き相手側から一方的に切れた。何だったんだろうと思っていたら、織斑が話し掛けてきた。

 

「……なぁ、皆が何話しているか分かるか」

 

「ん?……まぁ、何となくは分かるくらいだが」

 

「……そ、そうか。俺は全然ついて行けない」

 

 俺達が少しだけ話をしている間にも話しはどんどんと進んで行った。その最中、突然襖が大きな音をたてて開いた。

 

「やぁやぁ、お久しぶり!何か問題が起こったんだって?作戦会議はどの程度進んでいるのかな?かな?」

 

 篠ノ之束博士が唐突に登場した。クロエとは手を繋ぎ、篠ノ之さんは一歩下がるようにその後ろにいた。

 

「……篠ノ之とその子を何故連れてきたんだ、束」

 

「ん?だって私が専用機(資格)を与えたからね。まぁ、でもお試しってやつだよ。獅子は我が子を千尋の谷になんちゃらってね。クーちゃんも大丈夫だよ。まぁまぁ、細かいことはいいから混ぜてくれたまえよー」

 

「……はぁ、分かった。専用機があるなら篠ノ之もその子も対象だ。しかし、情報が漏洩した場合の罰は重いぞ。漏らさぬように気をつけろ」

 

 箒は若干上擦った声で『はい』と返事をして一夏の隣に座り、クロエはこくりと頷いて束の側にいた。

 

 そんな乱入もあったが話は進んでいき、福音の迎撃はオルコットさんが運び、織斑が零落白夜で機能を停止させるといった作戦で決まった。

 

 その後、部屋を出て砂浜で準備が行われた。セシリアは本国から送られてきた強襲用高感度・高機動パッケージ【ストライク・ガンナー】をセットアップ。送られてきたばかりだったが、臨海学校前日には既に量子変換(インストール)は何とか終えていた為、少しの調整をするだけで準備が完了した。

 

 対する一夏は白式を束に調整されていた。

 

「……んー、んー?…………んー」

 

 投影されたコンソールを打ち、数十におよぶ白式の情報が並んだディスプレイを見ながら唸る束。そして暫くした後、動作を止めディスプレイを消した。

 

「……束さん?」

 

「んー、どうやら必要ないみたいだね。すでに殆どがいっくんに適した再最適化(フッティング)がされている、というよりも半分自律思考してる(・・・・・・・・・)と言った方がいいんだろうねぇ」

 

 前半は一夏に聞こえるように、後半は呟くように言葉をこぼした。一夏は疑問に思い、追及しようとしたが大丈夫だと束に押しきられた。その後、迎撃準備を終えたセシリアと一夏は福音の元に飛び立って行った。

 

 その二人の様子を無線でモニターしていたが聞こえてきたのは二人の悲鳴と着水音。――つまりは、任務が失敗したという事実だった。

 

 

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