鳴羽田ヴィジランテにヒーラー生やしてみた   作:ゴリ押しこそ至高

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戦い方

襲われ始めて数分、浅いとはいえちょいちょい掠ってるし、頼みの綱のオッサン&ヒーローから離されてるし、火のヤツとトカゲのヤツはコーイチさんと和歩を追うのを許しちゃってるし……。

 

うーん状況どんどん悪くなるな!

 

掠ってるのは個性でその都度治してるワケだけども、ソレ根本的な解決には直結しないのよね。

 

「オラどうした!昨日みてーに火ィ撃ってみろよ!」

 

「昨日は咄嗟だったから失念してたけど、攻撃したら犯罪なんですぅ〜!」

 

逃げ回って策を考える。

 

当然今の言葉はテキトーこいてるだけだ。攻撃出来るならしているに決まってる。

 

では何故炎を放って攻撃しないのか?

 

その1、熱や燃焼によるダメージが期待出来ない。

 

活性炎などと呼称しているが、見た目が炎だからそう呼んでいるだけである。

 

火傷レベルの熱を発する事も出来なければ、そもそも酸素と個性で出る何かを反応させているワケでも無い。

 

その2、物理法則は当然適用される。

 

炎の出力を最大に出せば、そりゃもう人間1人程度は飛ばす威力が出るだろう。

 

で、その炎は自分の体から出ているワケだ。人を吹っ飛ばす威力を出せば反作用でロケットの如く自分が吹っ飛ぶ。

 

そして当然ながら…俺は反作用で吹っ飛ぶ練習なんかしていないし、吹っ飛んだ場所によってはミンチや感電死体の出来上がりだ。

 

以上の事から、俺は個性による攻撃手段というものが無いのだ!

 

………ホンットーにどうしよう。

 

いや、手があるにはあるんだけどね?

 

それこそ俺のような傷治せる個性を持ってたら皆一瞬頭をよぎる手段、あるけどね?痛いじゃん?

 

痛みって本来体力を消耗するものだからね?

 

つーか体力といえば向こうすげー運動量だけど疲れねえのか?

 

……ワンチャン試すか。向こうはお薬でパワーアップだもんね?有効かもしれん。

 

「あの〜疲れません?謝るんで終わりにしましょうよ」

 

「さっきからふざけてんのかテメエは?確かに疲れますねそうしましょうってなると思うか?」

 

「いや、疲れるの嫌かなって」

 

「嫌に決まってんだろ」

 

「それは良かった…揉め事は相手の嫌な事やってナンボですもんね?」

 

活性炎、放出!勢いより範囲だ!当たりさえすれば良し!

 

「なんだコリャ…熱くねえ?ハッタリか?」

 

「ハッタリ?ちゃんとコレは攻撃ですよ?当たらないことをお勧めします」

 

「ケガしねえなら牽制にもならねえよバァカ!」

 

ズカズカと活性炎の中を進んで、今まで通り攻撃を仕掛けてくるチンピラさん。

 

あっヤバい普通に掠る!今別条件で炎出してるから回復に個性回せないんだって!痛い痛い!

 

まあでもクリーンヒットはしないから狙い通りにいけば俺の勝ちだけどね!

 

「どうした!ケガ治さねえのかさっきみてーによ!」

 

「そっちこそ疲れてきた(・・・・・)んじゃないですか?汗すごいですよ?」

 

「舐めてんじゃねえぞテメエマジでよ…クソッちょこまかと」

 

「舐めてるのはそっちでしょう?ああ、舐めちゃいけないのは俺の事ではなくて、ご自身の疲れの感覚の方ですが」

 

「何言ってんらレメエ……ああ?」

 

お、呂律が怪しくなってきたな?目の焦点もブレてきてるのか、攻撃も的外れになってきた。

 

足ももつれて、俺に接近するまでが遅い。

 

「おしゃべりも億劫になってきてるでしょうから、こっちが一方的に話しますね?」

 

頭痛もしてきているのだろう。頭を抑えるような動きも増えてきた。

 

「俺の個性は“活性炎”…見た目が炎というだけで、熱くも無ければ何かを燃やせるワケでも無い…ただ、触れた何かを活性化させる特殊な炎に見えるエネルギーです」

 

足元がふらふらしてきたようだ。随分気分も悪かろう。

 

「今回活性させたのは汗腺の機能…まあめちゃくちゃ汗をかいてもらってるワケですが…当然、汗というのは無限に出るわけではありませんね?体の水分を使います」

 

ぶっ倒れた。完全に成功だ。

 

「その状態は脱水症状ですね!めまいも頭痛も酷いと思います!まあ意識もぼんやりしているハズなのでこの説明は俺の1人語りですね…病院で看護師さんにでも聞き直して…」

 

「そこまでだ」

 

活性炎が止まり、腕に包帯のような物が巻き付く。

 

「……正当防衛ですよヒーローさん、クスリ使ってまで襲ってきたのは向こうですし、怪我をさせないような方法で無力化してます」

 

「だから正当防衛で収まる段階で止めてやったんだ…この場はプロヒーロー、イレイザーヘッドが預かる」

 

「ついでに俺の友人も似たような連中に襲われてるんで助けてもらっても?」

 

「既に制圧して警察に投げた、一応立場上“あんな目立つ格好で大立ち回りは控えろ“とだけ言っとくぞ…お前は普通の格好みたいだがな……ゲンコツジジイもお友達か?」

 

「大変説明が面倒な間柄ですね……善悪で言えば多分悪よりの善なんで、出来るだけ悪に寄りすぎる前に止めて貰えると助かります」

 

「悪に寄ってるのか、しょっぴいた方が話が早いんだがな」

 

「一応恩人なんで勘弁してくれると助かります」

 

 

こうして、俺の激動の1日は終わった。

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