「二人は生き延びてくれ」と言い残して自爆した俺、呪いによって人知れずリスポーンする 作:似非自己犠牲マン
【今日も今日とて】邪神の使いの雑談所 870【リスポーン】
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201.名無しさん@リスポーン
もう、マジ忙しい。呪い持ち、簡単に死に過ぎだろ~
202.名無しさん@リスポーン
最近の呪い持ちは節操がなくていかんな。死はもっと悲哀に満ちたものでないと
202.名無しさん@リスポーン
あちしの担当の子は、いいリスポーンしたにゃん。めっちゃエモい。
203.名無しさん@リスポーン
うん? どの子?
204.名無しさん@リスポーン
新人のカイルにゃん
205.名無しさん@リスポーン
あぁ、【自爆】スキル持ちのこ?
206.名無しさん@リスポーン
そうにゃん
207.名無しさん@リスポーン
ヴァルモルタ様も期待してた子だね。どんな死だったの?
208.名無しさん@リスポーン
味方が発動させてしまったダンジョントラップにより絶対絶命! まだ駆け出しのパーティーがミノタウロス五体に敵うはずはない! 全滅の気配が漂い始めた時、前に出たのは、カイル! カイルは単身でミノタウロス達に突進し、【自爆】を発動! 「二人は生き延びてくれ」その身を犠牲にして、仲間達を救ったのであった!
209.名無しさん@リスポーン
うおおぉぉぉおおおおお……!! あち~!! その後にしれっとリスポーンするのたまんね~
210.名無しさん@リスポーン
曇った? 仲間達は曇った!?
211.名無しさん@リスポーン
バチ曇りにゃ~。新しくダンジョンが出来た町に行ってみるといいにゃ~。悲しみの果てに沈むパーティーメンバーの様子が見れるにゃ~
212.名無しさん@リスポーン
うひょ~、絶対見てえぇえええええ!!!!
213.名無しさん@リスポーン
今のリスポーン終わったら、絶対見に行くわ~
214.名無しさん@リスポーン
んで、カイルは何してるの? 次の【自爆】→リスポーン見たいんだけど
215.名無しさん@リスポーン
今、森で見つけた死体から剥いだ衣服を、泉で洗ってる。
216.名無しさん@リスポーン
初心者あるあるじゃん。リスポーン慣れしてくると、事前に着替えとか用意しておくんだけどね。人に見つからないところに
217.名無しさん@リスポーン
まぁ、これからにゃ~。カイルは
218.名無しさん@リスポーン
【自爆】スキル持ちは期待できるなぁ~
219.名無しさん@リスポーン
今後も注目やね
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何とか見つけた湧き水の泉で獣人から頂いた衣服を洗い、血を落とした。今はその服をしぼって枝にかけ、乾くのを待っているところである。
引き続き全裸。もう陽は落ちて薄暗く、気温も下がってくる。濡れた衣服を着て体温を奪われるのはまずい。少なくとも、明日陽が昇るまでは全裸確定である。
俺は湧き水の泉の近く大木に身を委ね、明日からについて思案にくれていた。
手元にあるのは、獣人を吊るしていたロープ。そして、幸いなことにその側で拾ったナイフ。獣人をいたぶっていた代物かもしれないが、今はそれを気にする余裕はない。
ロープとナイフと木の枝があれば、即席で投げ槍を作ることが出来る。森にすむ小さめの動物やモンスターであれば、狩ることもできるだろう。
「火がないと生で食べることになるのか……」
気分が暗くなる。生肉を食べて食あたりし、死亡。そしてリスポーンの流れは避けたい。
「とりあえず、食べられる植物をみつけて、湧き水でしのぐか……」
火と狩はその後だ。なんなら、街道まで移動して誰かのお世話になるのもいい。服さえ着ていれば、なんとか相手をしてくれるだろう。たぶん……。
そんなことを考えていると、遠くで小さな音がした。腐葉土の上の枝を足で踏み折ったような音だ。
俺は慌てて木の枝に干していた服を回収し、音のした方から死角になるように大木に身を潜ませた。
右手にナイフを握り、左手にロープを巻く。何かあったときは、これらが頼りだ。素手で何かに対峙できるほど、俺は強くない。
足音が徐々に大きくなる。冒険者ならば、もう少し警戒した歩き方をするだろう。となると、二足歩行のモンスターだろうか? 湧き水の泉を目的にして来たのかもしれない。だとすれば、ここは危険だな……。
しばらくして現れたのは、真っ白な髪をした若い女の獣人だった。年齢は15歳ぐらいだろうか。俺よりも若い。ドレスのような服を着ていて、とても森歩きをするような恰好ではない。
甚振って殺された獣人の男と、森に慣れない獣人の女。無関係とは思えない。
身を隠しながら観察していると、女は湧き水の泉の淵に近付き、手で水を掬い始めた。余程喉が渇いていたようで、ごくごくと何度も飲み干す。
周囲を警戒している様子はない。
森慣れしておらず、ドレスのような恰好をした、真っ白な髪の獣人。トラブルの臭いしかしないな……。
女は水を飲んで満足したのか、立ち上がってフラフラと歩き始める。その足取りは怪しく、体力の限界を迎えているように思える。
少し歩くと、女は木の根に足を引っ掛けて転んでしまった。そのまま身体を丸くし、小さく悲鳴をあげている。
全くもって隙だらけだ。
しばらく時間が経っても、女は起き上がらない。いや、起き上がれないのだろう。呼吸のリズムを見る限り、眠っているように思える。
「どうすんだよこれ……」
陽は完全に落ちた。すぐそばに、体力の限界で無防備に地面に転がる女。夜になればモンスターが跋扈するであろう、森の中でだ。
「仕方ねえなぁ」
俺は、この場所で朝まで女と付き合うことにした。