夜空に輝く星の魔法   作:雪色ココア

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 ※恋愛要素なんてありません

一週間遅れの理由を説明(という名の言い訳)させて下さい

 私仕事終わり「コメント来てるかなー(わくわく)」
            ↓
 投稿日時を設定し忘れている事が分かる「ゑ?」囧
            ↓
 今からでも上げようか…でも投稿時間を遅れてるし…(ᓀ‸ᓂ)
            ↓
         来週にしてしまえ!(눈_눈)

という事です、本当に申し訳ない(土下座)


クリスマス休暇での出会い

 純白の雪原を貫くように紅の列車がロンドンへと向かって行く。

 

 私はその景色を中央付近のコンパートメントの車窓から眺めていた。

 

「…詰まるところ、ニコラス・フラメルは最近の魔法使いでは無いわけだが、何の分野か検討がつかない。そういうことだな?」

 私はホグワーツの図書館で調べたことをまとめて、アリスとハーマイオニーに問う。

 

 

「えぇ、少なくとも『魔法界における最近の進歩に関する研究』には名前が載っていなかったわ」

 ハーマイオニーは辞書ほどもある分厚い本を読みながらそう答えた。

 

「それにしても、まぁまぁな人数がホグワーツに残ったんだな」

 

「私も残りたかったのだけど…お母様から泣きつかれてね…」

 

「ロンも家族がルーマニアに行くから帰らないって聞いたから、ハリーも寂しくは無さそうで良かったよ」

 

 入学の時のホームでの会話からでも、ハリーの家族関係は何となく察することができた。

 

 ハリーが一人で寂しくクリスマスを過ごすのは可哀想だと思っていたから、私は少し安堵している。

 

 私はロンドンの方向に目を向けた。

 

 父親からの手紙、近況報告、カミラに伝えたい事は沢山あった。

 

 それに、ホグワーツ用の腕時計も買っておきたい。

 

「じゃあ、アリス達もクリスマスは家か?」

 

「私は家ね…正直抜け出したいわ」

 少し憂鬱そうにアリスは呟く。

 

「私も家だけど…両親と過ごせるか分からないわ、二人とも歯医者だから忙しいし」

 

「まぁ…一番の稼ぎ時だろうからな」

 

「マリサはどうするの?」

 

「私は店の手伝いと、ホグワーツ用に腕時計を新調したいな」

 良かったら来てくれ、と私は二人に店の住所を書いたメモを渡した。

 

「私はこの際、フラメルについて調べてみようと思うわ」

 ハーマイオニーは先程の分厚い本を持ってそう言った。

 

「まぁ、何か分かったらフクロウか郵便で手紙を送ってくれ」

 

 私はクリスマス休暇の予定を組み立てながら銀世界を眺めた。

 

 キングス・クロスに到着し、改札口に向かった。

 

 久しぶりに近代建築を見た気がする。

 

「アリスちゃん!」

 改札口を出たところでアリスは母親らしき赤いローブの女性に抱き締められていた。

 

 抱きつかれたアリスは呆れたような顔をしながら無言で私達に手を振った。

 

 私達も手を振りかえして、先へ進む。

 

「魔理沙、おかえりなさい」

 改札口から少し歩いたところにカミラはいた。

 

 私はハーマイオニーに別れを告げて、カミラの車に乗った。

 

「学校はどうだった?」

 

「初めての物事が多過ぎて、大変だよ」

 箒に振り回されたり、トロール(化け物)と戦ったり、色々な事件が頭の中で走馬灯のように頭を駆け巡る。

 

「でも、魔理沙、とっても良い顔をしているわ」

 

「そうかな…確かに大変だけど、充実しているのかも」

 確かにホグワーツに行ってからずっと忙しい日々だったが、退屈しなくて毎日が楽しかった気がする。

 

「そう言えば、親父から来いっていう趣旨の手紙が届いた」

 

「あら、家に来なかったからそうじゃないかとは思っていたけど」

 カミラは特段驚かなかった。

 

「私、行ってみようと思う」

 

「あら、どういう風の吹き回しかしら?」

 

「まぁ…色々あったんだよ」

 アリスのおかげで私は親父と向き合う決心がついたのだ。

 

「魔理沙にも良い友達が出来たのね…」

 カミラは優しくそう言って私の頭を撫でた。

 

 カミラの店兼私達の家に帰り、午後からの店の準備を始めた。

 

 私は店の前の看板にクリスマスのリースを飾り付けながらカミラの指示通りに、商品を配置していく。

 

「カミラ、その商品はそこだと見えないんじゃないか?」

 

「小物類はどこに置こうかしら」

 

「私はカウンターの端に置いておくべきだと思う」

 

「その案でいくわ」

 

 結局のところ、いつもの常連が十数人来た程度だったが、店には楽しげな空気が漂っていた。

 

 店を閉じた後、二人でクリスマスパーティの準備を始めた。

 

 私がチキンを焼き、カミラが家の中の飾り付けをしてテーブルを整え、食事をして、簡単なゲームをして楽しんだ。

 

 そうして、穏やかなクリスマスパーティが終わった後、カミラは唐突にこう言った。

 

「私、また明後日から海外に旅に出ようと思うわ」

 

「唐突だな、でも商品は沢山あるだろ?」

 大抵カミラが長期間海外に旅に出る場合は、店の品が少なくなった時だったからだ。

 

「商品もあるけど…店にはあんまり客も来ないし、一回商品を一新したいのよね」

 そうすれば人が来るかも、とカミラは続けた。

 

「まぁ、良いんじゃないか?私も勝手にやらせて貰っているし、カミラも好きにやってくれよ」

 

「ありがとう、魔理沙。安心して、次の休暇までには帰ってくるから」

 カミラは私に抱きつきながらそう言った。

 

 …カミラって酔うとスキンシップが増えるんだよな。

 

「魔理沙にもお土産買ってくるね」

 

「どこ行くんだよ?」

 

「そうね…ルーマニア南部の方に行ってみようかな」

 

「南部となると…ワラキア地方の方か?」

 確かドラキュラの居城があるとかクィレル先生が言ってたな。

 

「えぇ、あっち側の商品とかあまり扱ってこなかったから」

 

「いつ行くんだ?」

 

「魔理沙が学校に行く日に出発しようかな」

 

「随分と急だな」

 

「実はずっと前から用意しててね」

 予めスーツケース等用意をしていたみたいだ。

 

 私達はお互いのコレからを話しながら、大まかな予定を決めて行った。

 

 クリスマスの朝、私は朝食を食べてからチャリング・クロスにあるパブの『漏れ鍋』まだ来ていた。

 

 ホグワーツ用の新しい時計が欲しかったのと、あるかは分からないが術式魔術の本についても調べておきたかった。

 

 バーテンの話によると、ダイアゴン横丁には魔法界用の百貨店があるらしいので、そこを探してみることにした。

 

「えーっと…確かこのレンガだったよな」

 私は入り口のレンガを杖で叩いた。

 

「良かった…忘れてたら大変だったな」

 あの時と同じ様にアーチ状にレンガが変化していくのを見て胸を撫で下ろす。

 

 どこもクリスマスムードで、それぞれの店にリースやツリーの装飾がされていた。

 

「どこから行こうかな」

 時計は別に今日中に買えば別に良かったし、少し歩くか。

 

 前回より買うものは格段に少ないし、お金もかなり持ってる、消耗品の補充さえすれば後は自由に見て回れるだろう。

 

 羊皮紙と羽ペン用のインク、それと魔法薬の材料を買い足し、持ってきたトランクに入れる。

 

 術式魔術の本についても探してみようと思いフローリシュ&ブロッツ書店に行ってみた。

 

 色とりどりの本が置かれているが、術式魔術について書かれている本は見なかった。

 

「あの、すいません」

 私は意を決して店員に聞いてみることにした。

 

「どうされましたか?」

 男性の店員がカウンターから出てきた。

 

「この本と似た様なジャンルの本ってありますか?」

 私は図書館から借りてきたノーレッジの本を店員に見せる。

 

「うーん…私の知る限りは、その本と同一の本が倉庫に数個あった程度で他の著者の本は見た事がありませんね」

 

「そうですか…ありがとうございます、ではその本を一つお願いします」

 自分で持っていた方が色々と制約もないだろう。

 

 私はノーレッジの本を一冊と、前から興味を持っていた魔法薬についての本を一冊購入し、店を後にする。

 

 まだ11時か…もう少し色々なところを見てから百貨店に寄ろうかな。

 

 アイスクリーム屋で小休憩しながら今後の予定を立てる。

 

「次は箒でも見てみようかな…」

 あの時飛んだ感覚が未だに体に染み付いている様だ。

 

 あの感覚をもう一度味わってみたい。

 

 私はそう思いクィディッチ用具店を訪れ箒の値段を見てみたが、箒というものは性能に応じて価格が高くなっていく様だ、ハリーに送られたニンバスは200ガリオン、安い箒だと20ガリオンほどで売っているらしい。

 

 店を出て次はどこに向かおうか思案していると、どこからか原稿用紙が飛んできた。

 

 私の方向に落ちてきたのでキャッチすると、何処からか走る足音がした。

 

 次の瞬間、私は石畳の上に押し倒されていた。

 

「あぁ…すみません!その原稿、とても大切なものでして」

 私の上に立っている紫の髪の男性は慌てた様に私から離れる。

 

「いえ…無事に手元に戻って良かったです」

 腰をさすりながら私はそう返した。

 

「おや、その本は」

 私のトランクから飛び出てきた本を見て男性は止まる。

 

「…こんなことを言うのはおこがましいが、お礼をさせていただきたい、私の家まで来て頂いてもよろしいですか?」

 

「えぇ…時間もありますので、構いませんよ」

 随分と丁寧な口調だったので思わず了承してしまった。

 

 その男性はダイアゴン横丁の外れにの方にある古い建物へと進んでいく看板には《Vwal magic library》と書かれていた。

 

 中に入ると、そこにはホグワーツの図書館の数倍の量の本棚と、中央にタイプライターの置かれたテーブルがある。

 

 男性は羊皮紙の山とタイプライターを脇に寄せながら、椅子に座った。

 

「改めてありがとう、あの原稿がなかったら私は大変なことになっていたよ」

 

「いえ、助けになれて良かった」

 

「ところで、一つ聞きたい事があるんだ」

 男性が少しテーブルに身を乗り出して私の方に近づく、心なしか部屋の温度が少し下がった様に感じた。

 

「君は、あの本の何を知っている?いや、あの本に何を感じていた?」

 私の術式魔術の本を指してそう聞いてきた。

 

「何を感じていた…」

 あの本を図書館で見た時、私は何かが確信の様なものを感じていたのかも知れない、この本は私に知識を与えてくれると…

 

「成る程…そしてトロールとの戦闘に役に立ったと」

 男性は私の話を聞いて…いや待てよ?私は何もまだ話していないはず…

 

「おっと、すまない。混乱した顔をしていたから『開心術』を使わせてもらったよ」

 確か開心術は他人の心を覗き見る術だが、とても高度な術の筈だ。

 

「一年生にしては随分と詳しい、君は努力家だね」

 

 …どうやら嘘は吐けないって事らしい。

 

「貴方の見た言う通りですよ、私はどうやらその本に何かを感じていたみたいです」

 

「そうか…君は私よりもずっと上手に術式魔術を扱っていたよ」

 

「貴方も使えるんですか?」

 

「いかにも、自己紹介がまだだったね、私はラウル、ラウル・ノーレッジだ」

 

「貴方が…ですか」

 正直驚いた、あの本が出版されたのは40年程前だった筈だ、一体何歳になるのだろうか?

 

「もう数えるのを諦めたよ…確か四桁は超えている筈だ」

 ラウル氏は頭を掻きながらそう言った。

 

「…実はお礼以外にも、君のその術式魔術の腕を買って君に提案をしたい」

 ラウル氏は少し口調を砕いてそう言った。

 

「一体何ですか?」

 

「私の共同研究者になってはくれないだろうか?」

 

「…どう言う事ですか?」

 唐突な提案に私は少し固まってしまった。

 

「私は君程に術式魔術を上手く扱えなくてね、君のその技術と私の理論と仮説、この二つを合わせれば、きっと新しい発見があるはずなんだ」

 ラウル氏は私の肩を掴んでそう熱弁する。

 

「どうだい?頼めるかい?」

 

 確かに新しい発見は魅力的だ…何より彼の理論のおかげであの時トロールを攻撃できた…

 

「面白い、是非一緒にやらせてくれ」

 私は無意識に砕けた口調でラウルの手を握った。

 

「ありがとう、お礼と言っては何だが、ここの本は自由に使ってもらって構わない」

 

 その後、私達は魔術について話し合った、ラウルの体が不労である理由は『捨虫の法』と『捨食の法』と呼ばれる魔法を使っていて、ラウル曰く『種族』が魔法使いとなっている様なものらしい。

 

「…おっと、もうこんな時間か、すまなかった、魔理沙君、これからよろしく頼むよ」

 ラウルは私に手を差し出した。 

 壁にかけられた時計を見るともう午後2時だった。

 

「こちらこそ、これからよろしく頼む」

 私はその手を強く握り、図書館を後にした。

 

 結構話し過ぎてしまった、例の百貨店は何処にあるのだろうか?

 

 そのままダイアゴン横丁を彷徨っていると《グリモワール百貨店》という比較的古い看板を見つけた、どうやらここで合っている様だ。

 

 中に入ると、大小様々なマジックアイテムが陳列されているが、時計は見当たらない。

 

「いらっしゃいませ、何かお探しでしょうか?」

 赤いメイド服を着た金髪の女性が来た、どうやら店員の様だ。

 

「あの、ホグワーツなどの保護術の影響を受けないような時計ってありますか?」

 

「あぁ…ホグワーツの、ならばこちらは如何でしょうか?」

 銀色の腕時計を勧められて、着けてみるが、イマイチしっくり来ない。

 

「他のものってあったりしますか?」

 無かったら買うとして、できれば普段使いで違和感のない物にしたい。

 

「…少々お待ちください」

 少し考えてから店員さんは店の奥に消えていった。

 

「…少しお高い品物ですがこちらがあります」

 黒いシンプルな皮の腕時計だった。

 

 シンプルな黒い皮に、黒染め処理のされているフレーム、インデックスはローマ数字だった。

 

「振動数は何ですか?」

 

「21,600振動ですが魔法による加工によって重量による影響を受けません」

 

「素材は?」

 

「ベルトはドラゴンの皮、フレームは黒染めの鉄、秒針とインデックスは金、ダイアルはエナメル製、風防はサファイアガラスとなっております」

 

「何処でも使えます?」

 

「魔法的な障害に関しましては一切受け付けません」

 

「お値段はいくらですか?」

 

「50ガリオンです」

 50ガリオンか…素材に金が使われているなら妥当か。

 

 私はトランクに入れてある袋を出して枚数を確認する…買えるな。

 

「これ、買います」

 

「お買い上げいただき、ありがとうございました。メンテナンスはマグルの時計屋などでも大丈夫です」

 私は木製のケースに入れられた腕時計を受け取りながら安心した。

 

 メンテナンスがマグルのところで可能ならいざという時にも直せるという事だ。

 

「またのご利用、お待ちしております」

 

 私は店員に見送られながら私は店を去った。

 

「しまった…お金使い過ぎたな、明日グリンゴッツで補充しておかないとな」

 

 にしても、今日はいろいろな事が起こり過ぎた…




赤いローブの女性
 アリスの母親、周囲が引く程にアリスを溺愛している。
 百貨店のオーナーだが、あまり店に来ない。

マリサの家のクリスマスパーティ
 魔理沙が料理をやりつつ、カミラが飾り付けやテーブルの準備して食事をするという形式。コレは作者の高校時代の家でのクリスマスの過ごし方
 作者の家は私が一番料理が上手かったので親が飾り付けをしていたからである。(だから兄弟の中じゃちょっとプレゼントが豪華だったりする)

カミラの旅
 基本的に趣味と仕事の両方で行く場合が多い、カミラの店は色々な国の品物を取り扱う店である為、定期的に海外へ長期間旅に出る。

箒の値段
 コレに関してはデータ不足の為自分の考察になります。
 多分ファイアボルトは2000ガリオンくらいかな、と思ってます。

ラウル・ノーレッジ
 二十代後半くらいの容姿の男性、魔術に関連する本を様々な偽名を使って執筆している。彼が一番最初に本名で書いた本が《術式魔術理論》であり、未だに研究を続けているが、魔理沙ほど上手く扱う事が出来ないので魔理沙を自身の共同研究者に誘った。娘がフランスの魔法学校に在籍しているらしい。

時計のくだり
 インデックスというのは時計の1.2.3と書かれている部分、ダイアルは文字盤(時計の白い部分)、風防の素材のサファイアガラスは人工的に作られた宝石です、硬度が高く傷がつきにくい素材で、現代の時計の風防はこれが主流です。

 また振動数は21,600振動…言わばロービートと呼ばれる、普通の物よりも振動数が少ないものとなっていて、耐久性や衝撃に強いというメリットがあります。店員の言っていた「重力による影響」は姿勢差(時計の向き)によって精度が左右されるという意味になります。
 
 値段は箒の値段と照らし合わせました、下手な車より高級時計の方が高かったりするらしいので。
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