週一投稿難しいですね…いつもよりお話長いですね…
辛いですね…苦しいですね…
vanitas vanitatum, et omnia vanitas(ᓀ‸ᓂ)
それはそうと、ドラコ役のトムフェルトン氏が舞台版ハリーポッターに出演されたことは嬉しいですね。
魔法薬の最初の授業はおできを治す薬の調合から始まった。
基本的には各寮ごとに生徒二組に分けられるのだが、双方共に奇数人数なので、一組双方から一人ずつの組が出来上がるのだ。
「ふむ…ミスター・マルフォイ、ミス・キリサメと組みたまえ」
理由は分からないがご指名を受けたので、私は荷物を持ってマルフォイの机に向かう。
「久しぶりだな、マルフォイ」
私は荷物を空いている席に置く。
「此処に座ると良い、そういえばマリサはグリフィンドールだったね」
マルフォイは自分の隣に座りやすい様に荷物をどかした。
「組分け帽子には随分とドキドキさせられたよ」
「血みどろ男爵も久しぶりの
マルフォイは秤を置きながらそう言った。
「マルフォイは5秒もせずに決まっていたな」
「父上に叱られずに済んだよ」
「まぁ私は薄々気付いてはいたぞ、マルフォイって考えがはっきりしてるからな」
「それじゃあ、そろそろ始めようか、マリサは干しイラクサを測って大鍋に入れてくれ」
「任せろ、じゃあマルフォイは牙を砕いておいてくれるか?」
そうやって私達は互いに方法を確かめながら調合を進めていった。
「…コレは見事な」
気づくと後ろにスネイプが立っていた。
「諸君見たまえ。これが正しい角ナメクジの茹で方だ」
その直後だった。
何かの溶けるシューシューという音の後に緑色の煙が広がった。
何事かと思って音の出所を見たが、ネビルがどうやら大鍋を溶かした様だ。
「マルフォイ、危ない!」
マルフォイの足元に薬が近付いていたのを見て、私は咄嗟にマルフォイを此方に抱き寄せた。
「マリサ!?」
マルフォイは顔を真っ赤にして此方を見たが、足元の薬に気づくと少し離れた。
「…ありがとう、マリサ」
頬を赤く染めながら、マルフォイは礼を言った。
「怪我はないか?」
おできだらけで呻き声を上げているネビルを見て心配になったので聞いてみる。
「怪我はない、マリサのおかげだよ」
「気づくのが遅れていたらと考えると恐ろしかったな」
「バカ者!」
スネイプはネビルの元へ向かい、こぼれた薬を杖で取り除く。
「おおかた、鍋を火から降ろさないうちにヤマアラシの針を入れたのだろう?」
ネビルは痛みからか呻き続けていた為、スネイプはネビルの相方に医務室に連れて行く様に言いつけ、ハリーの方を向いた。
「ポッター、なぜ針を入れてはいけないと言わなかった?彼が間違えば自分の方がよく見えると考えたな?グリフィンドール、一点減点」
かなり理不尽な減点だ、あの二人は一体どんな関係なのだろうか?
「随分とハリーを嫌っているんだな?スネイプ先生は」
「父上から聞いた話だと、どうやらポッターの父上と先生は互いに憎み合っていたらしい」
肩を落とすハリーを見て満足気に笑いながらマルフォイはそう言った。
私達は出来た薬を小瓶に詰めて提出し、気になった事をノートに書いていると、後ろにスネイプが立っていた。
「ミス・キリサメ、そのノートは何だね?」
「この魔法薬のより効果的な調合方法を考えて書き留めていました」
私はこのやり方よりも早く調合できる様な方法を授業の方法をオリジナルとして、発展させようと考えたのだ。
「そのノートは完成しているのかね?」
「はい、撹拌方法と材料の分量を少し変えた程度ですけど」
「…これも提出したまえ、我輩の想像以上に皆の完成が遅れているのでな、追加で採点しておこう」
軽く目を通したスネイプは私にそう言った。
私はノートを閉じて、スネイプに渡した。
そうしてどうにかこの時間中に全員が薬を提出して、授業は終わった。
「じゃあな、マルフォイ、次は飛行訓練で会おう」
私はマルフォイに手を振り、グリフィンドールの列に入り込んだ。
「大変だったな?ハリー」
トボトボと歩くハリーの肩をバシリと叩いた。
ハリーはいきなりの衝撃に転びかけたが、何とか持ち直す。
「うわっ!?…そういうマリサだって、先生と何か話していたみたいだけど、大丈夫だった?」
「書いていたノートについて質問されただけだ、特に問題は無かったぞ」
「ごめん、折角のマリサの点数、ダメにしちゃって」
「大丈夫だ、所詮1点くらいしか取れてなかっただろうしな」
そう言うとハリーはより肩を落とした。
「マリサ!それ逆効果だよ!」
実際、魔理沙の一点があったおかげで一点しか減点されてない訳で、実際は2点減点された事になるからその事実でハリーの心にダメージが入った。
「ちょっとマリサ!どうしてあんな答えを言ったの!?」
ドスドスと足音を立てながら、ハーマイオニーは此方に向かって来た。
「何のことだ?」
正直身に覚えが一切無い。
「どうしてあの質問で挑発まがいな回答をしたのかって聞いているのよ!」
成る程、つまりあのトリカブトの回答で私が学名を答えた事が彼女には挑発に見えたのだろう。
「いや待て、あれは多分——」
私は講義の意味を伝えようとしたが、ロンが口を挟んだ。
「ちょっと待てよ、あの回答で先生は点数を与えようとしたじゃないか!
みんなが君みたいに教科書を全部覚えてる訳じゃ無いんだぞ!」
「マリサのアレは挑発じゃない!」
「分からない奴だな!誰もが君と同じじゃ無いんだぞ!」
「あぁそうですか!どうせ私は知ったかぶりよ!」
そう言ってハーマイオニーは荒々しい足取りで女子寮への階段に消えていった。
ハーマイオニーには悪い事をしたなと思いながらも私はロンに礼を言った。
「済まないな、私があんな答え方をしたばかりに…」
「当然の事をしたまでだよ…マリサも元気出して!」
ハリーは女子寮の方角を見ていた。
「多分…あの子は本が一番正しいと思ってるのよ」
アリスが唐突にそう言った。
「どう言う意味だ?」
ロンが不思議そうに尋ねる。
「本を沢山読む人間に多い癖なんだけど、本に載っている情報にはとても強いのだけど、予想外の事にはとても弱いの。つまり本の情報を絶対としているのよ」
「要するに本が全てっていう感じか?」
「そうなるわ」
「僕にはよく分からないや」
「あの子…大丈夫かな」
ハリーの呟きを聞いて、さっきのあの発言は誤解を招く可能性を見ていなかった事を後悔した。
あの答え方が最善だと思っていたが、捉え方によってはあの発言は挑発とも捉えられたのだろう。
「マリサは悪く無いわ、私も似た様な答え方をしたはずだもの」
アリスはそう言って私の肩を叩いた。
女子寮に入るのに少し躊躇してしまう。
「アリス、私の荷物をベッドの上に置いておいてくれないか?」
「分かったわ」
そうして私は惨憺たる思いを抱いたまま、ハリー達とハグリッドの小屋まで行く事にした。
私達は三時五分前に城を出て校庭を横切り、『禁じられた森』の端にある小さな小屋に向かった。
それは小屋というには少し大き過ぎたのかもしれない。
石弓と防寒靴が置いてある大きなドアを数回ノックすると、中から何かを引っ掻くガリガリという音と、何かの唸り声が聞こえた。
「待てファング、下がれ」
重い足音と共にハグリッドがドアの隙間からハグリッドが顔を見せた。
大きな黒いボアハウンドの首輪を持ちながら、ハグリッドは私達を小屋の中に招き入れた。
木造の小屋の中は、一部屋に生活に必要な家具や森番の用具が所狭しと置かれていて、自然の中に過ごす家としては最適と言えるだろう。
「マリサも元気か?それとその二人は…」
ハグリッドはアリスとロンの方を見て聞く。
「ロン・ウィーズリーです」
「ウィーズリー家の子かい? お前さんの双子の兄貴たちを森から追い出すのに俺は人生の半分を費やしてるようなもんだ。そっちのお嬢ちゃんは?」
「アリス・マーガトロイドです」
「マーガトロイド…お前の母親には手を焼かされたな」
ハグリッドは銅のヤカンからポットに湯を注ぎながらそう言った。
紅茶とロックケーキを振る舞われながら、ハリーはホグワーツでの近況や魔法薬の授業の事を話していた。
ロックケーキは名の通りに固いケーキで隣にいたハリーとロンはそのまま食べて悶絶していた。
私とアリスはそれを見て、ロックケーキを紅茶に浸して食べる。
ハグリッドがロンの親戚についてロンと話している所を見ながら、私はポットの下にある新聞に目を向けた。
新聞にはこう書いてあった。
【グリンゴッツに強盗侵入】
七月三十一日に起きたグリンゴッツ侵入事件については、闇の魔法使い又は魔女の仕業だとされているが、捜査は依然継続されている。
グリンゴッツのゴブリンたちは今日になって何も盗まれてはいないと発表した。荒らされた金庫は、侵入されたその日には、既に空になっていたようだ。
「金庫に何が入っていたかについては申し上げられません。申し上げないほうが皆様の身のためでしょう」グリンゴッツの報道官はそう述べた。
「おっといけない」
読み終わった直後にハグリッドの大きな手が私から新聞を取り上げた。
「グリンゴッツに泥棒が…」
アリスは驚いた様に呟いた。
「マリサ!僕達がグリンゴッツまで行った日だ!」
横からこっそりと記事を読んでいたハリーはそう言った。
「関係ない!仮にあったとしてもお前さん達に余計な心配をさせる訳にはいかん。ほら、そろそろ夕食の時間だ」
ハグリッドは私達にロックケーキを押し付けながら帰るように急かした。
「僕達がグリンゴッツに行った日にハグリッドは金庫で何かを取り出して行ったよ」
城までの道を歩きながらハリーは私とダイアゴン横丁に行った時の話をした。
「荒らされた金庫は既に空になっていた…」
あの日、ハグリッドが取り出したあの小包ならば確かに説明がつく。
闇の魔法使いが盗みに来る様な代物がもしかすると此処、ホグワーツにあるのかもしれない。
——そこから数日後。
グリフィンドールの談話室に一つの『お知らせ』が貼り出された。
内容としては、飛行訓練は木曜日に始まると言う事、グリフィンドールとスリザリンの合同授業であると言う事が書かれていた。
「そらきた。お望み通り……マルフォイの前で箒に乗って、物笑いの種さ」
どうもハリーやロンはドラコと互いに仲が険悪な様だ。
「マルフォイのやつ、いつも自慢してるけど口先だけだよ」
ロンがそう言って慰めている。
「安心しろハリー、何事も初めてで上手なはずがないさ」
箒か、どんな感じで飛ぶのだろうか?
「まぁどちらにしても、木曜日にはわかる事ね」
木曜日の朝食は飛行訓練あるからかいつもより人の声が聞こえた。
私はいつも通りに朝食を食べていると、フクロウ便が届き、その内の一羽がネビルの元に荷物を落とした。
荷物の中身は煙の入ったガラス玉だった。
「ソレ、なんだい?ネビル」
隣に座っていたロンがネビルに尋ねる。
「《思い出し玉》だ、ばあちゃんは僕が忘れやすい事を知ってるから、何か忘れていると、この中の煙が赤くなるんだ。見てて、こうやって握ると___」
ネビルが拳くらいの大きなのガラス玉を握りしめると、中の煙が赤く光り出した。
「あれれ…僕、一体何を忘れているんだろう?」
「それが一番大切な事じゃないか…」
思わず言ってしまった。
午前、午後の前段の授業が終わり、飛行訓練の時間がやってきた。
校庭には箒が並べられており、グリフィンドールとスリザリンに分かれて固まっている。
「何をボヤボヤしているんですか!みんな箒の側に!さあ早く!!」
担当のマダム・フーチは短い白髪の黄色い目をしていた。
「右手を箒の上に突き出して! 」
みんなが一斉に手を前に突き出した。
「『上がれ!』と言う」
色々な所で声が聞こえ始める。
「上がれ」
箒は飛び上がって私の手元に収まった。
ハリーの方を見ると、彼も箒を手に持っていた。
しかし、あたりを見渡すとコレがあまり簡単ではないことに気づいた。
ハーマイオニーの箒は地面に転がり、ネビルの箒は地面に張り付いているかの様にピクリともしない、アリスも箒は苦手な様で少し動いた程度だった。
その後フーチは乗る時の姿勢や制御方法について教えて、間違っている人の姿勢を直し、遂に本格的な飛行訓練が始まった。
「私が笛を吹いたら強く地面を蹴ってください! 箒をしっかり握り、数メートルほど浮き上がったらそこで止まり、前屈みになって降りてきてください!」
「いきますよ!1、2……」
事件は突然起こった。
極度の緊張に晒されたネビルは、笛が吹かれる前に地面を蹴ってしまった。
「おい!ネビル!」
私は咄嗟にネビルの箒を掴んで止めようとしたが、凄い力で引きずられそのまま飛び立ってしまった。
眼下で同級生達の悲鳴が聞こえる、マダム・フーチが何かを言っているが風切り音に飲まれて何も聞こえない。
箒が私を振り払うかの様に左右に大きく揺れる。
私は持っていた箒を落とし、両手で箒を掴んだ。
そのまま勢いをつけて、箒に飛び乗る。
「ミス・キリサメ、ゆっくり降りて来れますか!?」
「うわぁっ!?」
教わった通りに前屈みになり、降下しようとした次の瞬間、私はまた宙吊りなった。
私は賭けに出ることにした。
片手を激しく動く箒から離し、手を落ちた箒に向けて。
「上がれ!」
これは上手く行った、呼び寄せた箒を足場にして、再度ネビルの箒に乗り込む。
そして、そのままゆっくりと着地する。
その瞬間両サイドから歓声が聞こえた。
「どうやってやったんだ!?」
ロンが驚いた様にそう叫んだ。
アリスやハリーもホッとした様に笑いかけてきた。
私もそれに笑顔を返す。
「通しなさい! ほら、道を空けて!」
不意に人混みから声が聞こえた。
マダム・フーチは私とネビルの方に駆け寄り、私達の状態を確かめている様だ。
「ロングボトムは…軽いショックになった程度ですね」
「キリサメは、何か痛むところはありますか?」
「大丈__ッ!?」
大丈夫だと言おうと立ちあがろうとした瞬間に足にズキリと痛みが走った。
「少し、足を捻ったのかもしれません」
フーチは真っ青になっているネビルの顔と私の少し腫れた足を見た。
「私が二人を医務室に連れていきますから、その間、誰も動いてはいけません。箒もそのままにして置いておくように。勝手に乗ろうものならクィディッチの『ク』の字も言う前にホグワーツから出ていって貰いますからね!」
フーチはそう忠告をすると、私達を連れ、城に歩き始める。
「マダム・ポンフリー!怪我人です!」
医務室の扉の前に到着すると、フーチは大声で校医のマダム・ポンフリーを呼ぶ。
走る音と共に、戸口にマダム・ポンフリーが顔を見せた。
「フーチ先生、医務室ではもう少しお静かにお願いします、怪我人ですか?」
ポンフリーは私達の顔を覗き込む。
「この子は具合が悪い様で、此方の子は足を痛めてしまった様です」
ポンフリーはそれを聞くと私達を椅子に座らせた。
「後は私にお任せして下さい」
「よろしくお願いします」
フーチはそう言うと、授業の為に医務室から出ていった。
ポンフリーは小棚から一つの小さなガラス瓶を取り出してネビルに飲ませ、ベッドに寝かせると、私の方に来た。
「貴女は…軽い捻挫ね、これくらいならすぐに治せるわ」
ポンフリーは杖を取り出すとなぞる様に私の足に魔法を掛けた。
冷たい感覚がしたが、足の痛みと腫れが引いているのを確認した。
「他には何か怪我は?…なら貴女は授業に戻ってよろしい」
他の怪我がない事を確認すると、ポンフリーは医務室の扉を開けた、
私はポンフリーに礼を言って、校庭に戻った。
戻ると騒動によって中断されていた授業が進行していたが、ハリーの姿が見えなかった。
「フーチ先生、ただいま戻りました」
落ちている箒を手に引き寄せ、フーチの元へ向かう。
「その様子ですと、大丈夫そうですね、列に並びなさい」
列の端に加わり隣にいたロンにハリーについて質問した。
どうやらネビルの思い出し玉をマルフォイが拾って一騒動あったみたいだ。
ハリーは今、マクゴナガルに連行されているらしい。
私の番が来た。
フーチ先生の指示通りに箒を動かして、降下する。
正直簡単だった。
授業後
「マリサ!怪我は大丈夫だった?」
ロンとアリスが駆け寄って来た。
「マダム・ポンフリーに治して貰ったからな、問題無い」
「ネビルの箒に飛び乗る時のマリサ凄かったよ!」
ロンが目を輝かせながらそう言った。
「確かに、自分の箒を足場にする考え方は無かったわ」
感心した様にアリスは言った。
「ハリーは大丈夫なのか?」
「退学になったらどうしよう…」
ロンが不安そうに言った。
「流石に大丈夫だろ?誰も怪我してないんだから」
私達はハリーのその後を考えながら城に戻った。
赤面するマルフォイ
あら大変、乙女ルフォイができてしまった!
魔理沙の才能
魔法薬においては初回授業で改良案を作り出すことから察せられる通り、全生徒中一番の才能を持っていると言っても過言ではない。
ハグリッドの森番
いつから森番やっていたのか此方の確認不足で分かりませんでしたのでハリーの親世代からやっていた様に書かせて頂きます。(有識者助けて!)
思い出し玉
何か忘れていると中の煙が赤く光る魔法道具…正直言っていらないと思うのは私だけではないと思う。
箒に関してはハリーと同じ位の才能を持っています。特例こそありませんでしたが、先生は魔理沙を狙ってます。