今回は運命の二人、ぬ〜べ〜と郷子ちゃんです!
新学期のその日、あの人と再び出会った。
今度は単なる昔の近所のお兄さんでは無く、私の先生として…!!
郷子「それにしても驚いたなぁ。ぬ〜べ〜の左手がそんなことになってたなんて。」
鵺野「ん〜?あぁ。そう言えば郷子と初めて会った時はまだ無かったからなぁ。驚いただろう。」
妖狐との戦いの後、私はぬ〜べ〜と一緒に帰っていた。
最初に広を家まで見送った後、今度は私を家まで送ってくれているのだ。
私一日でも帰れる、と言ったのだが、もう深夜を回っていたため危ないとのことから一緒に来てくれているのだ。
郷子「うん。凄く驚いた。でも、ぬ〜べ〜は全く変わっていないね。
あの時、私が狐の霊を怒らせちゃった時に助けてくれたぬ〜べ〜と全く変わらない………
なんなら、本当に子供に信頼されるかっこいい教師になってとても嬉しい!!
……でも、初日のあの火の玉や塩かけはどうにかならなかったの???」
鵺野「あれか?そりゃあ、俺は教師であり霊能力者だからちょっとはそれっぽいところも見せたいだろう。まあ最近のコンプラにも配慮しなきゃならないのが辛いところだが…」
郷子「配慮とは!?」
思わずツッコミが出た。あの時、私を助けてくれたかっこよさを語った後で怪しさ満載の霊能ブームを展開したのだから記憶を美化しすぎていたのでは?と自信無くしかけたんだからね?
鵺野「まあ、でもお前もあの頃よりしっかり者になったな。
広の様子がおかしくなった後も最後まで気遣う姿勢、とても立派だったぞ?」
郷子「そ……そうかなぁ?えへへ…!!」
鵺野「まあ、勝ち気というかお転婆なところは昔と変わらんがな!」
郷子「ちょっ……!!!
誰がお転婆よ!!私は昔からか弱いお淑やかなレディなんだからね!!」
鵺野「ははは、わかったわかった。」
むぅ、と拗ねる私に対して、揶揄うように、だが優しく笑うぬ〜べ〜。
お転婆って何よ。広がどうしても心配だったから無理矢理ついてきたり、重機の中に入るために鉄パイプで窓ガラス割っただけなんだからね?
まあ…昔のことを言われて恥ずかしかったけど、先に褒められたのは結構満更でも嬉しかったのは内緒だ。
郷子「……………………。」
ふと、今日のぬ〜べ〜の戦いを振り返る。
妖怪に取り憑かられたせいでお父さんを傷つけてしまい、クラスのみんなとも孤立してしまった広……
広を助ける為に、ぬ〜べ〜は最後まで戦い、守り抜いてくれた。
あの妖狐との戦いで酷い傷を負ってまで、最後まで守ってくれた。
その事実はとても嬉しいのだが、同時に不思議な懐かしさを感じる。
狐憑きから守ってくれたときの懐かしさ?少し違う。
なんだかもっと昔……今の私が生まれてくる前に感じた優しさや温もり……
というのかな………?
…………なんだか前世で会ったことがあるー、みたいなヘンテコな設定だな………
流石にそれはないか。
だけど………
郷子「ぬ〜べ〜。」
鵺野「ん?」
郷子「広を守ってくれてありがとう。
また改めてよろしくね、先生。」
鵺野「ああ。俺は霊能者であると同時にお前達5年3組の先生だからな。
またビシバシ指導していくぞ?」
今はこの人と過ごす新しい学園生活を大事にしていきたい。
月明かりの下で、優しく微笑みかける私の先生に、とびきりの笑顔を贈った。
かつての姫と従者であり恋人の関係から、近所のお兄さんとお嬢さん、先生と生徒、そして同僚へと変わっていく二人の一幕……
時代が変わっても、変わらぬものは確かにここにある……