who am i アイのかたち   作:お昼寝【スタジオホルス】

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who am i アイのかたち

「…また、来たのか」

「なにか、変わったのか?」

「…」

「知ったよ、彼女たちの想いを」

「…そうか」

「それだけか」

 

そう、それだけだ

私は未だに

彼女たちの名前を思い出せてはいないんだ

 

「ならば…終わりだ」

「お前は先生ではない」

「…消えろ」

 

 

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…それは

私に届く前に、防がれた

彼女達、生徒の手によって

 

【挿絵表示】

 

「先生、言ったよね」

「先生が困ったとき、助けに行くってさ」

「君は…」

 

「先生」

「先生は私に明日をくれた」

「今の私は、元の私と、あの世界の私と…」

「そしてあの世界にいるはずだった彼女」

「その3人が混ざってる」

「先生が困ってるならいつだって助けに行く」

「いつだって力を貸してあげる」

「それが私の…アイのかたち」

「だからさ、先生」

「頑張って」

 

【挿絵表示】

 

「…」

 

「先生」

「先生は私に、言いました」

「なりたい自分になれると」

「だから私は選んだのです、みんなのための勇者になると」

「みんなの敵に、先生の敵に立ち向かう勇者になると!」

「だから先生、あれが魔王だと言うなら…」

「私は、先生の剣になります!」

「それが私の、アイのかたちです!」

 

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「…」

 

「私のアイのかたちは…」

「混じりっけなしの、純粋な気持ち」

「これだけはやっぱり曲げられない」

「先生」

「私は、貴方が大好き」

「私を信じてくれた」

「私にアイをくれた」

「私は先生を愛してる」

「それが私の、アイのかたち」

「だから私は」

「先生のために、祈るね」

 

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この子達は

未だに思い出せない私を、信じてくれているんだ

…あいつを見る

隙だらけの私を前に、なにもしない

生徒を前に、なにもしない

そう、するわけがなかった

あいつは、生徒を傷つけない

…ただ一人を除いて

 

だから私は

…盾を、貸してくれるかい?」

 

あいつに、立ち向かわなければならない

 

「…うん」

「先生、頑張ってください!」

「…いってらっしゃい」

 

そうして、私はあいつと対峙する

そして、あいつも応じた

 

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盾に振動が走る度、心臓が跳ね上がる

脚が竦む

身体だけではなく、心が屈しそうになる

当然だ、私にとってあいつは…

そういう存在なのだから

それでも

少しでも、前へ

 

「!?」

 

盾に振動が走り、私は膝をつく

 

「終わりだ」

「お前は弱い」

「…ああ、弱い」

「1人では何も出来ない」

「…そうかもしれない」

「お前は先生ではない」

「…」

 

下を向いた私に…声が響いた

 

「先生ー!」

「!?」

「顔を上げて!」

「前を向いて!」

「そこにいるから!」

 

いる…?

 

「そこにいる…」

「私達を見てよ!」

 

…顔を上げる

そこには…

彼女達がいた

 

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ミカ「私達は知ってる!ウタハさんから全部聞いているから!」

アリス「先生が決めるのを待っています!」

ホシノ「私は…」

ホシノ「私達は、貴方を愛している!」

ホシノ「そんな心に負けないで!」

ホシノ「私達の所に…」

ホシノ「帰って来てよ!先生!」

 

【挿絵表示】

 

…盾を、その場に置き、駆ける

 

「させるか!」

 

私は、あいつを…

正面から、受け止めた

 

…お前は護れなかった

…そうだ

…お前は弱かった

…そのとおりだ

…もう、諦めろ

 

 

それは出来ない

だって、聞こえるから

 

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ユメ「先生ちゃん、頑張って」

ヒナ「先生、待ってるから」

 

生徒が待っているから

 

セリナ「いつも見てますよ、先生」

ミヤコ「御帰還をお待ちしています、先生」

 

思い出したから

 

ワカモ「御武運を、貴方様」

ユウカ「お仕事、溜まってますよ?」

ウタハ「全員いるよ、先生」

 

そうだ、私は

 

生徒にアイを与えて、生徒からアイを貰っていたんだ

 

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「…空が…」

 

曇っていた空が…晴れる

…これで全員だろうか?

違う、私にはあと1人

数多の世界で、共に歩んで来た生徒がいる

常に私を護ってくれた生徒がいる

その名は…

 

「アロナああああああああああ!!」

 

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【挿絵表示】

 

 

【挿絵表示】

 

「おかえりなさい!先生!」

 

奇跡の様に、必然の様に

彼女は私の叫びに応える

それこそが彼女の…アイのかたちとでも言うように

 

「先生!私たちは負けません!」

「ああ!」

 

「お前は…お前には罪がある!」

「そうだ!」

「お前は護れなかった!生徒を殺した!」

「それがお前の罪だ!」

「違う!」

「!?」

 

「私の罪は諦めたことだ!」

「絶望し、先生であることを辞めたことだ!」

「彼女を救えなかったとしても…諦める理由にはならない!」

「私はもう二度と…」

「生徒の祈りを!呪いに変えたりしない!」

「私はもう…」

「生徒のアイのかたちを、疑わない!」

 

「…カードを」

「…力を、使わないのか?」

「…力があったとしても」

「それは多分、生徒の為だから」

「…お前には、使わないよ」

「…そうか、ならば…」

 

「…who am i ?」

 

【挿絵表示】

 

「…お前は私だ」

「弱い私だ」

「私は弱かった」

「耐えられなかった」

「誰かに罰して欲しかったんだ」

「でも…誰も覚えていなかった」

「そう、私自身でさえも」

「だから望んだんだ、私を罰してくれる」

「私の罪を思い出させてくれる…」

「お前の存在を」

「でも…もういいんだ」

「辛い役目を、背負わせてすまない」

「…この先、無数の困難と巡り合うとしても?」

「…この先、例え絶望に打ちひしがれようとも…」

「私は、先生で有り続ける」

「…行け、生徒が待っている」

「行ってくる」

「…お前を見ている」

「…生徒達を、頼む」

 

「ミカと、アリスは?」

「先に行ってもらったよ」

「先生、この場所覚えてる?」

「…うん、覚えているよ」

「ここは、私たちの大切な場所」

「ここで先生は…あの世界で」

「”また明日”の世界で、私の願いを叶えてくれた」

「あの瞬間から、この場所は」

「私達にとって、願いが叶う場所に変わった」

「そしてそれは、先生の心の原点になっているの」

「先生は私達を思い出してくれた」

「次は…先生の力を思い出す番」

「私の…力?」

「先生はその力で、ずっとお話を…世界を創ってきた」

「色んな結果を、人を、生徒を」

「先生の世界に呼んできた」

「先生、貴方の力は…」

「選ばれなかったダイスの結果、選択肢…」

「存在したかもしれないもしもの話と、縁を結ぶ力」

「可能性を呼ぶ力だと思う」

「可能性を、呼ぶ力…」

「でもね、それは1人だけの力じゃダメ」

「独りよがりの利己的な願いは叶わない」

「誰かが一緒に願ってくれて初めて、願いは叶う」

「可能性は応えてくれる」

「…1人じゃ、何もできない」

「そう、先生はずっと言ってたよね」

「…先生」

「先生は私と一緒に」

「私の…明日が欲しいという願いを叶えてくれた」

 

【挿絵表示】

 

「次は私が…先生のお願いを叶える番」

「ほら、目を閉じて?」

「え?」

「いいって言われるまで開けちゃ…駄目だからね」

「…うん」

「…」

「(また、想いは伝えられなかったや)」

「(でも、今回は…)」

「(貴方に、譲るね)」

 

「…」

「…先生」

「!?」

「お部屋のお片付け、ちゃんと出来てますか?」

「…ど、どうかな…しばらく戻ってないから、書類が溜まっているかもしれないね」

「期限はちゃんと守らないとまた叱られちゃいますよ?」

「…そうだね、気を付けるよ」

「…ゆっくり、休めましたか?」

「…うん、休みすぎたぐらいじゃないかな」

「なら…そろそろ起きないと、ですね」

「…そう、だね」

「…め、眼を、開けてもいいかな?」

「…いいですよ」

「…消えたり、しないよね?」

「…私はここに、居ますよ」

 

そして私は

彼女と、眼を合わせた

…彼女が、そこにいた

 

【挿絵表示】

 

「…先生、お久しぶりです」

「…」

「ああ…」

「…ずっと…」

「…ずっと、会いたかったんだ…」

「…泣いちゃ駄目ですよ、先生」

「…ずっと、謝りたかったんだ…」

「謝る必要なんて、ないです」

「…好きだった」

「大好きだった」

「…私は君達全員を」

「…愛していたんだ」

「護れなくて、ごめん…」

「仕方が無いんです、先生」

「そういう…結末なんです」

「でも…良かった」

「先生だけは…この世界だけは…」

「護ることが出来ましたから」

「先生」

「私のお願い、叶えて貰ってもいいですか?」

「…うん、いいよ」

「…」

 

「who am i ?」

 

「君の名前は…月下ヒトミ」

「私の愛している…大切な生徒だよ」

「…ありがとうございます、先生」

「先生」

「先生はこれから、いろんなお話を創っていくんです」

「不思議で、面白おかしくて、ちょっと無茶苦茶で」

「…でも、皆が笑顔でいられるような、そんなお話を」

「これからもずっと、創っていくんです」

「約束、してくださいね」

「…そこには、君も居るのかい?」

「…」

「私は…」

 

【挿絵表示】

 

「…ここで、お別れです」

「そんな…」

「私は、元の世界にはもう居ないんです」

「駄目だ!そんなの駄目だ!」

「…仕方が無いんです」

「私が見つける!君が生きる可能性を!」

「君が望めば探せる!必ず見つけてみせる!」

「…我儘言っちゃだめですよ、先生」

「君は言ったじゃないか!願いを叶えてくれって!」

「本当の願いを言ってくれ!」

「…」

「君は!みんなと一緒に居たくないのか!?」

「…先生、あのね…」

 

【挿絵表示】

 

「私だって一緒に居たい!」

「ずっとみんなと一緒に居たい!」

「ずっと先生の隣に居たい!」

「ずっとずっと一緒に居たいの!」

「ずっとずっと一緒に居たかったの!」

「だって私は…」

「みんなの事が!先生の事が!」

「大好きなんだから!!」

「…なら…」

「でも駄目なの!可能性は無いの!」

「私は…」

「私は、生きていてはいけないの!」

「私が生きてたら…先生が…」

「…ヒトミ」

「…お別れです、先生」

「待ってくれ…」

「先生」

「行かないでくれ!」

「…愛してます」

 

【挿絵表示】

 

「ヒトミィィィー!!」

 

「ここは…」

「先生、起きたのかい」

 

【挿絵表示】

 

「…ウタハ」

「それに、みんなも」

「…ここは、現実?」

「いいや、ここはあらゆる世界の交錯点、その表層だよ」

「ここでさらに目覚めれば、先生は現実でも目覚めることが出来る」

「今まで創ってきた物語…可能性を世界に反映させることが出来る」

 

「…でも」

「…」

「そこには、彼女が」

「ヒトミが居ない」

「先生…」

「ヒトミが最後まで言わなかった、ヒトミが生きる可能性」

「それは彼女が戦いを避けること、だろう?」

「でもそれは…」

「…先生の死を意味する」

「彼女がそれを望むと思うかい?」

「でも…それしか見つからないんだ」

「可能性が他に見つからない、ヒトミが生きる可能性が」

「君が死ねば、世界は終わる」

「ヒトミ君は、君を護ると同時に世界を護るための犠牲だと理解していたんだね」

「でも、私は」

「彼女の本当の願いを、叶えたいんだ」

 

「すまない、先生」

「私が彼女を…ヒトミ君をあの場所に向かわせなければ…」

「セイア…」

「私のせいで…この可能性の袋小路に迷い込んでしまった」

「もっと完璧な予言が…力があの時の私にあれば…」

 

「それは違うよ、セイア君」

「…?」

「君の行いは間違いなく希望を…可能性を繋いだ」

「概念に選ばれ、終わる運命だった世界を変えたのは」

「無かった可能性を生んだのは先生のアイとそれを受けたヒトミ君、それを導いたのが君だ」

「しかし、そのせいで…」

「そして、それはまだ途絶えていないはずだ」

「…?」

 

「先生、私と全知はずっと調べてきた」

「君の力、原点について」

「…先生の力、それは可能性を呼ぶ力です」

「世界に存在する選ばれなかった可能性、存在したかもしれないもしもの話を、先生の世界に呼ぶことが出来る」

「…でも、今回は呼べない…呼ぶべき可能性が見つからない」

「…本当にそうだろうか?」

「さっきから何を言って…」

「先生、君の力は可能性を呼ぶ力」

「…私達も、ずっとそう思っていた」

 

「先生、君は覚えているかい?ユメ君をこの世界に呼んだあの物語を」

「うん、覚えているよ」

「あれは間違いなく、君達3人の願いであると同時に我儘だったはずだ」

「ホシノ君にも言われたはずだよ、どんな矛盾が起こるかわからない、と」

「…そうだね」

「そして現実に…」

「原初の世界では、ユメ君の結末が確定してしまった」

「…」

「あの時の先生とホシノ君の我儘、それが今は…」

 

「今は、希望を繋ぐ可能性となり得る」

「…?」

「確かに原初の世界において、ユメ君の結末は確定した」

「でもその後もユメ君はそこにいる」

「…どうしてだろうか」

「どうしてって…」

「それは先生が、そう信じてくれているからじゃないですか」

「私とホシノちゃんがこうやって笑い合える可能性、それが存在するんだって」

「そう、例え原初の世界」

「…いや、あえてこう呼ばせてもらおうか」

 

「原作であり得なかった可能性、選ばれなかった可能性であったとしても」

「そういう世界は存在するんだと、君が信じているからだ」

「そしてそれを…神は否定していない」

「規則にも違反せず…そこにユメ君はいる」

「先生、君の力は」

「君の信じた可能性を、世界に呼ぶ力だよ」

「君が信じる必要があるんだ」

「私の信じた可能性…」

 

「先生、君が見たヒトミ君の最後の姿」

「失った片腕、大量の出血、そして」

「消えてしまったヘイロー」

「君は思っただろう?君が…」

「"私が殺した"、と」

「それなら見つからないさ、君がそう信じているのだから」

「…そんな、まさか」

 

「…腕が無くても、別に死にはしないさ」

「でも…あんなに血が出て…」

「先生が止血、しましたよね?キヴォトスの生徒ですから…あれぐらいなんでもないですよ」

「ヘイローだって…もう見えなくて…」

「先生、私がお昼寝してるとき、ヘイロー見えてる?知らない訳ないと思うけどねー」

「でも、都合が良すぎるじゃないか!」

「都合が良くて何が悪い!!」

「君は今まで、色んな可能性を呼んできた!」

「そのどれもが無茶苦茶で、荒唐無稽な話だってあったはずだ!」

「だが君はその度に言ったはずだ!そうだろう!?」

「…生徒の為なら」

「なんでもあり、なんでしょう?先生」

「信じてくれ、先生」

「彼女は…ヒトミ君は生きている」

「…でも」

「信じてくれ、ヒトミ君と彼女達の絆を!」

「…絆」

「信じてくれ!彼女達の最後の切り札を!」

「…ッ!」

「願ってくれ!ヒトミ君との未来を!」

「君が願えば可能性は生まれる!私達が探しに行くさ!」

「私たちは全員君からアイを受けている!」

「私達は!全員が唯一無二の規格外だ!」

「今まで君が私たちの為にしてきた奇跡(なんでもあり)を」

「今度は君の為に、やらせておくれよ!」

 

「…先生」

「…」

「願い事、もう一回」

「今度はみんなで、叶えるからさ」

「…ヒトミに、会いたい」

「…うん」

「ヒトミと、これからも物語を創っていきたい」

「ヒトミちゃんとだけ?」

「違う!全員でだ!」

「なら、みんなにお願いしよう?」

「…みんな」

「ヒトミを、探してくれ」

「当然だよ!」

「…シロコちゃん、私達も」

「あれ?シロコちゃん?」

 

シロコは、執務室にいた

とある枠外の執務室に

 

【挿絵表示】

 

「…多分来ると思ってた」

「ん、先生のお願いだから」

「…力を借りに来た」

「…そっか、ここまで…辿り着いたんだね」

「うん」

「…お願い、出来る?」

「…勿論」

 

「…私はアヌビス」

「私は死者の案内人」

「死者をオシリスへ導くもの」

「故に、死者は私の前に現れる」

「彼女はまだ来ていない」

「彼女はまだ来る運命にない」

「貴方達が彼女を思い出した、その時点で可能性は生まれている」

「探すまでもなく可能性は」

「最初から、貴方達の傍にある」

「貴方達を、待っている」

 

【挿絵表示】

 

「…そっか」

「やっぱりあったんだね、可能性」

「ん、ありがとう、私」

「教えてくれて」

「じゃあ、戻ってあげて」

「…貴方も来る?」

「え?」

「なんでだろう、そうした方がいい気がして」

「…私が行ってしまったら、先生が一人になってしまうから」

 

行きなさい、シロコ

 

【挿絵表示】

 

「…先生?」

私は、君の物語も見たいんだ

彼女達…私が信じたこの世界の生徒と、先生と

…楽しんでおいで、青春の物語(ブルーアーカイブ)

 

「…」

大丈夫、また会えるよ

「…姿は見えないけれど、声は聞こえる」

「そこにいるの?わからないけど…」

「先生を、私達を助けてくれて、ありがとう」

 

…お礼を言うのは私の方だよ

アイを教えてくれて、ありがとう

だから…

結末を、迎えに行くといい

…アロナもね

 

「行って来ます、先生…」

 

「…おはよう、先生」

「目、覚めた?」

 

【挿絵表示】

 

シロコ?

 

「お寝坊さん」

「あの時も先生、倒れてた」

「そこからが始まりだった」

「また、始めるんだよね」

 

 

「…先に行くね」

「案内は全員でするから」

「ん、早くしないと…」

「あの子が、待ってるよ?」

 

…あの子…

誰だっけ…

 

「…私は…」

「who am i ?」

 

【挿絵表示】

 

!!

 

「先生!?」

「う、ウタハさん!先生が!」

「先生!!」

「わかるかい?ここは…」

「私達の世界だ」

「ゆっくりでいい、身体が弱っているんだ、無理をしては…」

 

…声が出ない

それでも、私には

行く場所がある

 

「…わかった、案内するよ」

「う、ウタハさん」

「大丈夫だ、私たちで支える」

「さあ行こう、先生」

「…お待ちください」

「…これを」

 

そう言って、セリナは制服を差し出した

 

「ああ、そうだね」

「先生はやっぱり…」

「この服じゃないとね」

 

「先生、頑張ってください!」

 

ああ、ありがとう、アリス

痛む身体を引きずり、前へと

 

「…先生、お願いします」

「あの子に、会ってあげてください」

 

勿論だよ、ハスミ、マシロ

…彼女のもとへと、急ぐ

 

「先生、あいつを頼む」

「私達のお友達を」

 

仲良くしてくれて、ありがとう、ヒフミ、アズサ

──小さな姿に、癒された

 

「せ、せせせ…」

「…弟子を、頼みます」

「あの子が待ってるっすよ!」

 

良い師匠だったんだね、今行くよ、イチカ

──綺麗な瞳に、魅入られた

 

「先生、無理をするところですよ」

「…お姫様を、迎えにいってあげて」

 

ありがとう、ハナコ、ミカ

──健気な努力を、知っていた

 

「…目の前だよ、先生ちゃん」

「だらしないですね、しゃきっとしてください」

「待ってるんですから、みんな」

 

ユメ…ホシノ…

頑張るよ

──偶に見せる頑固さが、愛らしかった」

 

「…さあ、先生」

「…案内は、ここまで」

「…呼んであげて、先生」

「あの子の名前を」

 

私は、この世界で初めて彼女の名前を呼ぶ

…二度と手放さないために

 

「ヒトミ!」

 

【挿絵表示】

 

「…先生?」

「ありがとう、ヒトミ」

「私を…世界を護ってくれて」

 

【挿絵表示】

 

「…いいんですか?先生」

「本当に…」

「私は、生きていてもいいんですか?」

 

【挿絵表示】

 

「いいんだよ」

「これでいいんだ」

「みんなで望んだんだ」

「この世界は…」

「生徒の為なら、なんでもありなんだから」

「一緒に創ろう、みんなと一緒に」

「…私達の、青春の物語(ブルーアーカイブ)を」

「…はい!」

 

【挿絵表示】

 

私が意識を失った後

イチカがすぐに発見し、セリナが駆け付けてくれたんだ

それでも命が繋がったのは奇跡としか言えなかった

彼女達の絆が生んだ、なんでもあり(奇跡)だとしか

 

「ヒトミ!」

「コハルちゃん!」

「頑張ったわね…ヒトミ!」

「皆の絆のおかげだよ!」

「やりましたね、ヒトミ」

「…」

「どうしました?ツルギ」

「な、なんでもない」

「(…よく頑張ったな、ヒトミ)」

「ほら、絶対安静だからね、先生も!」

「お昼寝するよー!」

「…最後に全員で、一緒に」

「ええ、聞きましょう!」

「?」

「うん、そうしよう」

「それがいいと思う!」

「聞くって、何を?」

「ほら、ヒトミも一緒に」

「うん!」

 

who are you (あなたはだあれ)?」

 

【挿絵表示】

 

「…!!」

「私の名前は…昼顔」

昼顔 縁(ひるがお よすが)

「先生だよ」

 

【挿絵表示】

 




とある概念の制作者に許可を取り創った世界、物語
動画のノベライズとなり、わかりにくい部分もあると思いますが、
ここまでの読了、感謝致します
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