転生者が魔法少女ノ魔女裁判の世界へ転生(仮)   作:ミュウにゃん

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Ep2 地獄みたいな空気

 

 

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エマは、オレにしがみつきながら通路へと出る。

 

   デュアン「此処は……、まるで中世の牢獄の様だな……なんの目的で作られたのか……想像もつかんな」

 

     エマ「こ、怖いことを言わないでよ……」

   デュアン「……、……」

「魔女の館」と呼ばれたこの場所。建物から察すると、此処は外国、か?外観、壁の摺り具合からすると、500年以上前に建てられてるようだな・・・それに、エマ達や他の少女達は気づいていないが、オレには分かる。血の匂いがする。

 

     エマ「ね、ねぇ……黙ってないで……早く歩こうよ」

   デュアン「分かったよ」

通路にはエマの他にも沢山の少女たちが現れていた。

 

     エマ「男の子が1人も居ないね……デュアン君以外」

   デュアン「はぁー……行きが詰まりそう」

こんな場所はさっさと帰りたい気分だ

 

     エマ「あ、あれ?ヒロちゃん……ヒロちゃん!」

ヒロ?あぁ、二階堂ヒロか・・・中学の頃はエマを嫌っていたな。

オレが見てないところでイジメをする悪い子としか認識してないが・・・

 

     ヒロ「なんで、君たちが此処に?!」

   デュアン「オレは、成り行きで捕まったとしか言えないな……」

 

     エマ「ヒロちゃん!」

     ヒロ「気安く触れないでほしい。忘れてもらっては困る。私は君が嫌いなんだ」

 

   デュアン「何故、エマを毛嫌いする?」

     ヒロ「お前もだ……デュアン……お前が一番嫌いだ」

   デュアン「それは良かったな、オレもお前の事が大嫌いだ……良かったな互いに嫌い同士で」

 

     エマ「デュアン君……ヒロちゃん」

   デュアン「せいぜい、大人しくしてるんだな……二階堂ヒロ……」

 

     ヒロ「っ!」

     エマ「け、喧嘩はダメ!」

     ヒロ「私に触れないで欲しい」

そう言い、エマを突き飛ばした・・・

 

   デュアン「っ……!エマ大丈夫か?」

     エマ「う、うん……ちょっと擦りむいただけだから」

   デュアン「手と足から血が……おい、二階堂ヒロ……貴様、オレをあんまり怒らせないで欲しい……」

 

     ヒロ「ふんっ……ヘラヘラしているお前が怒っても怖く……っ、……!!!」

 

   デュアン「……オレは"理不尽"が嫌いだ……」

オレは、にこっとした表情から、口を閉じ・・・ドスの利いた声で喋り、鋭い目つきで二階堂ヒロを睨む。殺気を少し出して。「混沌よりも這い寄る過負荷(マイナス)」の様な感じに、対象者を絞り込んでいるから、他の少女達に悪影響は及ばないが・・・近くに居たエマは、少し怯んでしまう。

 

     ヒロ「っ……」

   デュアン「……、……」

オレは殺気を引っ込め、元のにこりとした表情に戻る。

 

     エマ「でゅ、デュアン君……」

オレは、中学の頃にエマを虐めてた1人の少女を、あまりにも怒りで、怒り、憎しみ、殺意を凝縮した「過負荷(マイナス)」を当て、その少女は、帰りの電車に飛び込み自殺した経験をした。公安のゼロの協力者になったのは、中学の2年の頃だ。

 

なぜ、公安がオレをスカウトしたのか、大体の理由は分かる。オレの情報収集能力などが高いからだろう。それに、オレには国家を転覆させる、とてつもない闇の情報を握っている。これをマスメディアやSNSなどに拡散させれば、警察組織、国家の首脳陣が崩壊し、暴動だけじゃすまないレベルを持っている。まあ、明かすつもりも無ければ・・・公安のゼロが無くなるのは、オレにとってはデメリットでしかない。

 

この「魔女屋敷」とやらも、ある程度の情報は持っている。オレは、まだアドバンテージを握っている。

 

オレの魔法はまだ効果未確認だが、2つあることは確かだ。1つは「魔王の欲望」。頭の中で効果がハッキリ分かっている。願いを叶える代わりに、オレが魔王因子を覚醒に近づけてしまうことも。

 

そして、もう一つは、「愚者の砂時計」と言う時間に関する能力の様だ・・・だが、謎の効果がある。この効果を使うのは慎重にならなければならないな・・・1日一回のセーブとやらも・・・。

 

   デュアン「……、……」

     エマ「デュアン君、考えてないで……進もう」

   デュアン「あ、あぁ」

通路の先には黒衣の異形が歩いている

 

     エマ「ねぇ、デュアン君」

   デュアン「ん?」

     エマ「あの異形が看守ってことなのかな」

   デュアン「恐らく、は……」

他の少女たちも青ざめ戸惑いながらも、看守の後について歩き始めている。

 

二階堂ヒロも、オレらより随分先に歩いていた。

オレはエマの歩調に合わせて、追いつく。

 

    ???「ふむ……」

オレとは違う毛色をしている水色髪の少女が、興味深げに3人を見ていた。

 

~~~~~~~~

 

     エマ「うわぁ……広い」

   デュアン「……、……」

オレは頭の中に構図を叩き込む。どうやらオレ達が捕らわれた牢屋は、地下にあったようだ。つまり、まだ上の階層がありそうだな。

 

長い階段を上がっていくと、豪奢な洋館のような広々とした玄関ホールに出た。

 

いくつもの扉や、長く伸びる通路は先が見えない。

上階へと続く大階段は、首が痛くなるほど天井が高い。

 

通常の脱出は不可能だな。やはりと言うべきか、あちこちが老朽化しており、不気味な雰囲気を醸しているが、この建物がとても大きいというのが分かる。

 

   デュアン「……、……(外に出れば……外観とかが分かるのに)」

 

能力に頼り切りは良くない。まずは観察をしてから使わないと、バレてしまう。

 

~~~~~~~~

 

近くの部屋に看守が入っていったので、俺もエマもそこへと入った。

 

ここはラウンジのようだな。

 

寒々しく圧迫感のある地下とうって変わり、ラウンジは毒々しさを孕む華美な空間だった。

 

高い天井に据え付けられたシャンデリア。床には古びた絨毯。ソファーや暖炉もある。

 

飾られているものがやたらと悪趣味が悪く、オレは部屋の全体を観察をする。すると、エマが呟いた

 

    エマ「これって本物……?」

オレは、エマの視線の先を見ると、壁には大きなボウガンが飾ってあることだった。

 

   デュアン「本物だな……ありゃ……しかもご丁寧に矢まで置いてある……保管方法としてはガッツリ違法だな」

 

     エマ「いや、そういう問題?」

   デュアン「大問題だろ……誰かがあれを使って殺人を犯すかも知れない……これは、殺人を犯してくださいと言っているものだ……ま、使うマヌケが居なきゃ良いが……」

 

とにかく、後で矢だけでも回収して外に捨てなければならないな・・・。

 

通路に繋がる入口前には見張るように、黒衣の看守が立っていた。

 

入口が塞がれたということは、全員がラウンジに入ったらしい。

 

広いラウンジに集められた少女たちは、オレを含めて14人もいた。あれ、おかしい・・・地下に居た時は全部で14人居た。1人が居ない・・・。なんだ、この違和感。

 

     ???「…………」

部屋の隅で亀のようにうずくまっている、いかにもコミュ障少女も居れば・・・

 

    ????「ふんふふ~ん♪」

鼻歌を歌いながら、勝手に室内の配置を変えている自由きままな少女もいる。

 

      ??「っざけんじゃねぇぞ!ぶっ殺してやる!」

無意味で無価値にキレ散らかしているマスクのヤンキー少女もいる。

 

       ?「ここくさくね?」

嫌悪感を露わに、鼻を摘んでいる猫耳少女や・・・

 

     ???「……やれやれ」

アンニュイなため息を漏らす露出度が高い少女や・・・

 

    ?????「ウフフ」

傍観者めいて笑っている妖艶な少女もいた。

 

壁際で全員を観察している人物はもう1人

 

      ???「…………」

    デュアン「……(げっ、あの銃……間違いなく本物だ……

あの少女「戦刃むくろ」みたいなタイプの軍人少女か?)」

 

とても、とても、暗い瞳した少女。

 

     ????「いやぁ~すごいですねっ」

    デュアン「……」

そんな中、水色の髪の少女が大きな声をあげた。場にそぐわないほど明るく、楽しそうな笑顔だ。脳天気なのか、ただの馬鹿なのか・・・

 

     ????「突然牢屋で目覚め!化け物に見張られて!なんか凄いことが起こっているのを感じます!高まっちゃいますよね~!」

 

       エマ「え、う、うん……?」

     デュアン「すでに凄いことが起きているんだよ」

     ????「あははっ」

水色髪の少女は好奇心で目を輝かせながら、オレとエマの手を握ってきた。そして上下にぶんぶんと強く触る。

 

     デュアン「(この女……とんでもねぇ、馬鹿力だ……)」

 

      ???「なあにが、"高まっちゃいますよね~"、ですわ!この男の言う通り、やべーことになってるんですわ!もっと危機感を持った方が良いんじゃないかしら!?」

 

口を挟んできた少女の声は、先ほど牢屋にいた時に利いたかん高い声だった。どこか口調が不自然だ。わざとか?

 

     デュアン「それは同意だな」

こんな、殺伐とした混沌の空気で、陽気で居られる方がおかしい。オレは、まあ・・・経験値と皆との魂年齢が違うからな。

 

まあ、そんな考えをしながら室内には、多くの少女たちがいる。その中の誰かが、くすっと笑い声を漏らしていた。途端、小柄な少女の頬がかぁっと真っ赤に染まっていく。

 

      ???「今笑ったのはだれでやがりますの!?」

     ????「――いや、すまない。少し変わった喋り方だなと思ってね」

 

一歩前に出てきたのは、中性的な見た目の少女。ああ、この部屋に男はオレ1人。息苦しい、正直頭が痛くなってきた。

 

あれは、中学1年の頃の同級生のヤツが言ってたな「美少女たちに囲まれたらどんなに幸せなんだろう」と。

 

今、オレがアイツに言いたい。「どこが幸せなんだ」と、そして「こんな地獄みたいな空気が幸せ?」と。

 

女子校に男子教員が放り込まれるようなものだ。正直に言えば「こんな空間、一緒に居たくねぇ」と。

 

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デュアンが牢屋敷に入れられた理由

  • 大魔女に目をつけられた
  • 大魔女に気に入れられた
  • 大魔女が彼を愛したから
  • どこかでデュアンと会った
  • 上記全て
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