転生者が魔法少女ノ魔女裁判の世界へ転生(仮)   作:ミュウにゃん

23 / 81
Ep5 分割されたグループ

 

 

 

血に染まったラウンジの中、少女たちは恐慌状態に陥っている。

 

    看守「……」

オレは、看守の背後を取り、体の一部を触ると分かったことがある。コイツ。身体がメッチャクチャに弄られている事になる。

薬漬け、過度な肉体改造。方法は幾らでもある。どれだけ酷いことをすれば、こんなことになる。

 

オレが看守の身体を触れてることに気づいていないで、普通に二階堂ヒロの死体を片付けていた。となると・・・特定的な行動以外は普通にスルーしているってことになる。

 

命令系統どうなってるんだ?

 

ヤツの作業途中――――

 

   アリサ「くっ……!」

  デュアン「何を考えている、お前……や、やめろ!」

恐怖に耐えきれずか少女のひとりが地を蹴り、駆け出した。

 

看守は逃げ出そうとする気配に反応した。つまり、足音を立てなければ、気づかれない?

 

猛烈な勢いでその少女、紫藤アリサを追い始める

 

アリサの背を追う看守の鎌が、ギラリと光った。

 

再度の惨劇の予感に、少女たちの多くが悲鳴をあげ、目を覆う。

 

  レイア「待ちたまえ!」

堂々とした声を発した少女に、その場の全員がハッとし、注目していた。

 

蓮見レイアは腰の携えたレイピアを抜き、アリサと看守の間に立っていた。

 

   デュアン「……」

    レイア「彼女に手を出すな!これ以上の悲劇は起こさせない!」

 

看守は聞く耳を持たない様子で大きく鎌を振った

 

     エマ「もうやめてよ―――!!」

エマはレイアを庇うが、オレの森羅万象の神眼の力が強すぎて・・・未来予知が勝手に発動し、エマがあの鎌で真っ二つにされ、死ぬ未来が見えた。

 

   デュアン「この……馬鹿野郎……」

オレは、手に現れた砂時計を無意識に握り潰した瞬間。全員が停止した。

 

オレは、ダッシュして・・・エマを庇うと、突然時間が動き出し・・・鎌が振り下ろされた瞬間に、エマを突き飛ばし・・・殺意の線がオレに向かって振り下ろされる所に、思いっきり蹴り上げると、看守の持っていた鎌が吹っ飛んで、天井に突き刺さる。

 

     エマ「へ……?」

    レイア「……!!」

   デュアン「危っねぇ……死ぬかと思ったぜ、あは、は……はぁ~」

 

本当にオレまで死ぬところだった。マジで、冗談抜きに・・・死ぬところだった。いや、二階堂ヒロも助けたかったがアイツは、火かき棒で攻撃しちゃったから、もう助からなかった。だが、これで分かった。看守の行動原理は、反逆行為、自身の危険、ルール違反者だな。それ以外は何もしてこない。

 

    レイア「なんて、危ないことを……」

   デュアン「そっちは、大丈夫か?」

    レイア「ああ、こちらは問題ない」

    アリサ「…………」

看守は呆然としている。というか自分の手元を見ている

 

   デュアン「コレ以上……我々はお前に喧嘩を売るつもりは一切ない……それに、紫藤アリサはルール違反をしていないぞ」

 

    レイア「切り捨てる理由はないはずだ」

レイアの後ろに立つアリサは、さすがに逃亡する気は失せたのか、呆然と立ち尽くしている。

 

   デュアン「ま……彼女が「逃走」したと言う理由で殺すというのなら、それはそれで……って、ま。オレは知らん……これ以上の惨劇は彼女たちの正気度を減らすだけだ……」

 

    アリサ「……」

    レイア「ゴホンッ。私はキミたちを守りたい。そのために互いに冷静になるべきだ」

 

     看守「………」

   デュアン「そうそう……そんな怖い顔をしないで、まずは深呼吸深呼吸」

 

元から牽制のつもりだったのか看守はそれ以上の行動をしなかったが・・・看守は天井に突き刺さった鎌を呆然と見ている。

 

   デュアン「あっ……ごめんごめん」

オレは思いっきりジャンプして、天井に突き刺さった鎌を持ち、引き抜いて、看守に渡そうとすると、手を差し出してきた。

 

     エマ「そ、その鎌を返すの?」

   デュアン「だって……看守のだろう?」

    レイア「いや、そもそも返しても……良いのだろうか?」

   デュアン「まあ、見てなって」

オレは鎌を看守に渡すと、それ以上は鎌を振るわずに、元の作業へと戻っていく。そして、二階堂ヒロの死体を抱え、退室していった。

 

さようなら。二階堂ヒロ・・・お前のこと、オレは少し誤解をしていたようだ。

 

看守の姿が見えなくなったことで、ようやく少女たちの張り詰めた空気がほんの少し緩む。

 

室内はむせかえるような血の匂いで充満している。だが、これは二階堂ヒロの血ではない、最初から臭っていたものだ。

 

毒々しく、趣味の悪い装飾に彩られたラウンジ。絨毯も、ソファーもカーテンも長きに渡り、少女たちの血を吸い続けてきたのだとしたら―――

 

     ココ「ぐっ、げええぇっ」

沢渡ココが吐いていた。無理もない。生の人間がスパッと首が刎ねられた光景に正気でいる方がおかしい話だ。

 

オレはバラバラ死体とか、今のヤツよりも酷い死体を見てきたから慣れているが、初めての殺人現場では、吐きはしなかったが・・・暫く、食欲が失せていたな・・・

 

探索出来るなら、後で分かるだろう。城ヶ崎さんから、紫のスプレーを借りとくか。ペンライトとかは置いてあるかな?

 

そこで、中央に立ってたのは、やはりレイアだ。

 

   レイア「みんな、聞いてくれ!」

  デュアン「レイアせんせ~……今はそれどころの話じゃないと思いま~す……一人、吐いたんですよ」

 

   レイア「それでもだ」

  デュアン「……」

   レイア「私たちはどうやらここで共同生活を強いられていることになる。それがいつまで続くのか分からないが……今は大人しく従おう。知り合ったばかりであるが、私はキミたちをできる限り守りたい」

 

  デュアン「ま。看守への反逆行為は……死ぬかも知れないな……ゴクチョーも言ってたしな"抵抗したら、死んじゃいますね"って」

 

   レイア「その通り……また、あの状況下でアリサくんのような逃亡は全員に危険が及ぶかもしれない」

 

  デュアン「それは、紫藤アリサが逃げ出したからだろう?それで連帯責任で、全員が危険とは限らないんじゃないかな?大なり小なり、ペナルティは着くかもしれないが、即死は多分無いだろう……よほどのマヌケが居ない限りは」

 

    エマ「どういうこと?」

  デュアン「まあ、今後は慎重に行動したほうが良いってこと……そうだろう、蓮見レイア」

 

   レイア「うむ。それと私のことはレイアでいいよ」

  デュアン「了解した、レイア……オレのことは、普通にデュアンと呼んでくれ」

 

   レイア「オッケー。デュアン君。彼の言う通り、今後は勝手な行動を謹んでもらいたい」

 

   アリサ「チッ……」

流石に言い返せないのか、アリサは気まずそうに舌打ちした。

 

   レイア「まずは、自分のポケットを見てくれないか。各自スマホを配給されているようだ」

 

オレは、仕事用のスマホとは別に入っていたスマホを取り出した。

 

    エマ「本当だ……ボクが持ってたやつじゃないけど、スマホを持たせてくれる……これがあれば……」

 

  デュアン「連絡は出来ないぞ……そもそも圏外だ此処は」

    エマ「え?」

   レイア「デュアン君の言う通り、圏外だ。外との連絡手段にはならない。我々は捕まって閉じ込められたのだから、当然だろうが……」

 

  デュアン「ふむぅ……?」

オレは、考える。スマホがダメでも、固定電話があるはずだ。

腕を組み、色々考える。

 

    エマ「デュアン君?」

  デュアン「んー……うむぅ」

おかしい、何がおかしいか。それは・・・仕事スマホについてだ。

分かりやすく髪の毛の中に隠しているのに、没収されなかったことだ。何故だ?仕事用のスマホは、常にGPSと盗聴されているこの携帯を何故、あえて抜き取らなかった。

 

   レイア「?」

  デュアン「いや、なんでもない……話を続けてくれ」

   レイア「そうかい?……このスマホの中に【魔女図鑑】というアプリが入っていた。先ほどゴクチョーも言っていたが、【魔女図鑑】はルールブックらしい……牢屋敷のマップや規則、我々囚人情報が入っていた。この【魔女図鑑】に記されたルールを遵守し、生活していこう。全員、しっかり目を通しておいてくれ」

 

   アリサ「っ……ざけんな!ウチは守ってくれなんて頼んでねえ!」

 

  デュアン「でも、庇ってなかったら……真っ二つになってたぞ……少なくても頭は飛んでいたな」

 

   アリサ「魔女とか囚人とか知るかよ!1秒だってこんなとこいたくねえ……ウチはここを出るからな!」

 

  デュアン「…………」

アリサが噛みついたことで、レイアは憂いげなため息をついた。

 

   レイア「反抗的な態度を見せたら、また看守に何をさせるかわからないよ」

 

   アリサ「おめえには関係ねえだろ、ほっとけよ!」

  デュアン「まあ、精々頑張ると良いよ……」

アリサはオレの言葉に舌打ちし、ラウンジを出ていった。

    

やれやれと肩をすくめるレイア。

 

   レイア「他のみんなはちゃんと協力してくれるだろう?」

    エマ「……ボクも、嫌だ」

  デュアン「?」

エマは一歩前に出て、口を開いた。

 

    エマ「ヒロちゃんを殺した、あいつらに従うのなんて、嫌だっ!あいつらを絶対に許さない!」

 

  デュアン「いや、あれは二階堂ヒロの自業自得だろ」

    エマ「どうして、そんな酷いことを言えるの!!」

  デュアン「じゃあ、聞くが……殺意を持った相手……例えば、オレがナイフを持ってエマを滅多刺しにする……お前なら抵抗するだろう?」

 

    エマ「!!」

  デュアン「そう……二階堂ヒロは……討つ覚悟はしてたが、討たれる覚悟は出来てなかった……だから、看守の反撃によって殺された」

 

    エマ「デュアン君!!」

エマがオレの胸ぐらを掴む

 

  デュアン「……」

   レイア「なるほど。エマくんとデュアンくんはどうやら、ヒロくんと顔見知りだったみたいだしね……しかし、仲が良さそうには見えなかったけれど?」

 

    エマ「ヒロちゃんは……っ……ヒロちゃんは正しい子だから……」

 

正しい。正義?・・・エマに放った言葉。牢屋敷でのエマの違和感。

 

あれ?何だ。なんか変だ・・・。ダメだ。考えれば考えるほど、頭が痛くなる。

 

今は、考えるのを放棄だ。

 

レイアは軽く息を吐いた。

 

 

   レイア「まぁ、従うつもりがないのはわかったよ。矯正はしない……ただ、今はなるべく穏便に済ませたい。危険因子と行動を共にすることはできないかな」

 

  シェリー「はいはい!私もエマさんに着いていきますよぉ~!」

と、シェリーが元気よく挙手をした。

 

  デュアン「……お前もか、シェリー」

予想していなかった事態らしく、エマは驚きで目を見開いている。

 

  シェリー「面白そうな方につくのが私の信条ですから!そしてエマさん、デュアンさん!あなた達からは面白そうなにおいがプンプンしているのでっ」

 

   エマ「ぷん、ぷん……?」

いつの間にか、エマの傍らには、ハンナとメルルも立っていた。

 

  ハンナ「わたくしもあなた側につきますわ。偉そうに仕切るヤツが嫌いなんですの」

 

ああ。エマの味方じゃなく、単にレイアが気に入らないようだな。よほど、プライドを傷つけられて、根に持っているようだな

 

  メルル「うぅ……エマさん……」

彼女に関しては人見知りが激しいのか、エマのそばにぴったりと寄り添っている。

 

  シェリー「あれれ~?グループが2分割しちゃいましたねっ」

  デュアン「頭が痛い……誰か、頭痛薬持ってない?」

  メルル「私の魔法で、その……治しましょうか?」

  デュアン「いや、大丈夫……うん……大丈夫」

 

   レイア「……どうやらそのようだね。それで、デュアン君、キミは何方側に着くのかい?」

 

  デュアン「ふむぅ……」

此処で、エマと行動するか、レイアに着くか・・・・

 

 

~~~~~~~~~

 

 

 

 

 

 

 

 

デュアンが牢屋敷に入れられた理由

  • 大魔女に目をつけられた
  • 大魔女に気に入れられた
  • 大魔女が彼を愛したから
  • どこかでデュアンと会った
  • 上記全て
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。