転生者が魔法少女ノ魔女裁判の世界へ転生(仮) 作:ミュウにゃん
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ゴクチョー「はい、さっさといきましょう!これより、魔女の処刑を執行します~!」
デュアン「……、……」
ゴクチョー「あっ、他の人たちは動かないでくださいね。邪魔や介入をすれば、看守がその者も同様に断罪します」
歯車の回転がはじまり、中央の台座が入れ替わられていく。
シェリー「うあ……これは豪華ですね!」
デュアン「(レイアの時は、嫉妬で……アイアンメイデン……なら、夏目さんの場合は……、……暴食?それに、あの鳥籠……嫌な予感がする)」
ハンナ「人形劇でもするつもりですの?」
デュアン「……、……あれも処刑装置の一種だろう」
巨大な舞台装置がそびえ立っていた。
装飾を施された豪華なセットには、赤いカーテンがかかっている。
デュアン「……、……(赤いカーテン?確か……)」
アンアンが看守に連れられて、処刑台に向かっていく。
その片目が、ちらりとエマとオレを見た。
デュアン「……」
オレは、強く彼女を見た。もう・・・二度と目を背けるわけにはいかないと・・・「 」の前で・・・っ?!
思い出せない。誰だ?
アンアン「なぜだ……?わがはいは、友達だと、思っていた」
デュアン「思ってるさ……ああ、オレは思っている。だけど……お前は、エマを拒絶したじゃないか……」
アンアン「ようやくあの日々が取り戻せたはずなのに……」
デュアン「……、……何を……?」
心から辛そうに、悲しみを宿した瞳だった。
デュアン「……(なんで俺らを見る?夏目さんとオレ、エマとはそんな、そこまで仲良くなかった……、……っ)」
そうか、彼女は・・・心が壊れてしまったのか。
アンアン「また一緒に映画を見ようと、約束したじゃないか」
やっぱり、ミリアと誤認している・・・
デュアン「(お前、そこまで心が壊れてるとは……)」
そして、アンアンは人形劇の舞台の上に立たされる。
垂れ下がった糸が、アンアンに拘束で巻き付いていった・・・
デュアン「……」
マーゴ「あらまあ、皮肉ね。人を操るあなたが操り人形にされてしまうなんて」
ココ「みんなを操っておっさんを殺したんだし、当然の報いじゃね」
デュアン「……っ……」
ココ「なんでおっさん殺したんだよ!ねえ!」
デュアン「……っ……っ」
ま、まだ笑うな・・・堪えろ。オレ。
エマ「ミリアちゃんじゃない……」
エマは気付いたのか?
デュアン「そう……エマ。夏目アンアンを殺したかったのは、オレもしくはエマ……の何方かだ」
だが、もう一つの真実は気付いてないみたいだな・・・
アンアン「?何を言うんだお前は、佐伯ミリアの中身だろう?」
デュアン「……オレは違うな」
アンアン「言ったじゃないか、あの時……中身を入れ替え、た……って……」
中身を入れ替える?ミリアの魔法は二者間の同意を得ないと使用できない。
デュアン「……そういうことか……お前が隠したがった真実にたどり着いちまった……なんて皮肉な結果だ」
エマ「どう、いうこと」
アンアン「あ、ああ、あーーーー!ミリアは、あの時、嘘をついたのかーーー!」
デュアン「んじゃ、……時間も無いし……全員に悲しい悲しい結末の真実を教えてやるよ……」
アリサ「はぁ!?」
デュアン「まず……ミリアが気球を壊したのは、ミリア自身ではなく、洗脳の魔法が誤作動した結果だ……」
ココ「おっさんのせいじゃないっての?!」
ナノカ「ちょっと待って……あなた真実に気付いたって言ったけど……何割ぐらい?」
デュアン「全部だ……」
アンアン「……ぅぅう…………」
デュアン「恐らく、本当はエマを殺害しようとした……理由は恐らく、外に出たいとか……色々皆を扇動したからだろう」
エマ「じゃ、じゃあ……本当はミリアちゃんじゃなくボクが狙いだったってこと?」
デュアン「ああ……だが、そこでも不幸な出来事が起きた……」
エマ「え?」
デュアン「ミリアがエマを守る為に嘘をついたんだ……入れ替わるというキーワードを出せば、信じる」
アンアン「そんな、そんなのって!!!」
デュアン「お前は、桜羽エマと思ったミリアを許せなかった……原を滅多刺しにして鍵とやら探したかったんだろう?」
アリサ「まさかおまえ、それで腹刺したのかよ……」
デュアン「合計で24ヶ所……腸や胃をズタズタにしたんだろう?おかげで何を食べたのかさえ分からないぐらい粉々になってたぞ」
アンアン「それなのに……桜羽エマが生きていたら、なんの意味もないじゃないか!!」
デュアン「……、……っ!」
また、頭痛が・・・
エマ「ミリアちゃんは、ボクを庇ったんだ……」
デュアン「……」
そう、多分・・・ミリアは、復活を望んでいない。魂が無いんだからな。
エマ「でもなんで?アンアンちゃんは、なんでボクを殺そうと……」
アンアン「聞きたくない、聞きたくない、聞きたくない……!」
デュアン「……」
アンアン「これ以上喋るな。そのまま死ね。死ね、死ね、お前が死ね!」
デュアン「駄目じゃないか、夏目さん……そんなんじゃダメだ……「討って良いのは討たれる覚悟のあるヤツ」だけだ……そんなただ死ねというんじゃない……命令させるんだよ……お前の恨みを魔法に変えて、命令させれば良い」
ココ「はあ!?何いってんだ、お前」
アリサ「ふざけてるのか?」
デュアン「お前にそれが出来るのか?覚悟を持って、彼女を討てるのか?」
エマ「……でゅ、デュアン君?」
デュアン「さあ、夏目アンアン……オレにどんな余興を見せてくれるんだ?」
シェリー「デュアンさん……少し黙っててください。アンアンさん……教えて下さい。気になるんですよ……なんでエマさんを殺そうと思ったんですか?」
デュアン「はっ!これだから……簡単な話だよ」
ハンナ「どういうことですの?」
デュアン「此処から脱出したくない……それが理由さ……永久に、この牢屋敷に永住したかった……それだけの話しだろう?」
アンアン「ああ……そうだよ……」
エマ「……ここから……出たくない……?こんな場所から……どうして……!」
アンアン「わがはいは、満たされてはいけないんだ。ひどい環境である牢屋敷は、そんなわがはいにとって理想の場所……ずっとここで暮らしていこうと思った。それに……わがはいの周りには今まで誰も居なかった……でもここで、初めて誰かがそばにいてくれた……話さなくても、友達になってくれた」
デュアン「(会話のドッチボールはしようよ)」
アンアン「ここでの暮らしは、わがはいにとってもっともっと素晴らしいものになっていったんだ!」
デュアン「それを邪魔をするエマが気に食わなくて、殺害しようとした……あはははっ、なにそれ。面白いなあ」
ハンナ「笑い事じゃありませんのよ!」
デュアン「最初に言っただろ……残りたいやつは気球に入らない……と……少なくても、ミリアはそう言っていたぞ」
アリサ「……」
デュアン「こんな……殺意に溢れた裁判、楽しくてしょうがないぜ」
そう。これは演技だ・・・憎め。
そうだ、思い出した。月代ユキを自殺に追いやった、桜羽エマを・・・許さない!ただでは殺させない。じわじわと追い込んでやる!
さて、まずは主役を楽にさせないとな・・・
デュアン「…………」
処刑開始されてから5秒後に死ね。
これでよし・・・・
アンアン「ノア、レイア、ミリア、メルルといる時間が、とても好きだった……それなのに、自分から壊してしまった。わがはいはいつも気付くのが遅い」
デュアン「人は大切な者を失ってから……初めて気づく。なら……オレがその苦悩を忘れさせてやろうか?」
アンアン「…………」
デュアン「……、……分かった……《Ac ce le ra te 》」
一部分の記憶を曇りをかけた。
アンアン「……幸せを願って、ごめんなさいーーーー」
デュアン「それは違うぞ……間違ってるぞ、夏目アンアン……幸せは願うもの……ごめんなさいも違う……」
アンアン「……では、お前ならなんと言う?」
デュアン「……そうだな。アイツならこう答えるだろう……「幸せだったよ」かな?」
アイツとは、オレの男友達の1人だ。
アンアン「……幸せだったよ、すまない……ミリア」
アンアンが自身を切りつけていき、紅い蝶が舞う。
悶え苦しむ瞬間ーーーーーオレの終滅の神眼の効果が発動した。
マーゴ「念のため、耳を塞いだ方がいいわ。あの子の魔女化が進んでいるみたい」
残念、彼女はもう既に死んでいる。
マーゴ「魔女化が進めば魔法の力も強まる。あの子の場合、洗脳の強制力が強まると考えるのが妥当よ」
その言葉に少女たちは慌てて耳を塞いだ。
しかしエマはただひとり、耳を塞がずに立っていた。
オレも塞ぐ必要性がないからな・・・・
アリサ「おい桜羽!耳を塞げよ!おめえが一番危険なんだぞ!」
ハンナ「そうですわ!誰かにエマさんを殺せと命じることだって……」
エマは首を振る
エマ「アンアンちゃんは、もうそんなことしないよ」
ゴクチョー「?異形化が……始まらない?いえ、魔女化してるのに……なぜ、再生が……む?」
マーゴ「彼女……動きもしないわ……」
ゴクチョー「……、夏目アンアンさんが死んでいます……え?ちょっとどういうこと?」
エマ「!」
デュアン「……」
此処は黙っておくか。
アリサ「魔女……じゃなかったってことか?」
ゴクチョー「いえ、魔女化は、……」
オレは、静かに指をパチンと鳴らし、幻影を解除する。
マーゴ「魔女化、してない?!」
ゴクチョー「……とりあいず、彼女の死体の処理をお願いしましょう……」
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デュアン「……」
ゴクチョー「やれやれ、やっと帰れます……これにて、閉廷とします!」
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