僕の師匠は超能力の使い手です   作:ワニの騎士

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第二話:粉砕する力『サイコパワー』

冬の寒さが攻めてくるこの季節。

『雄英高等学校入学試験会場』、と大きな立て看板が目立つゲート。

その向こうにはそびえ立つ名門雄英高等学校の本校舎が屹立している。

数多くの受験生達がゲートに飲み込まれていくのを、緑谷額に冷や汗を流して、じっとその光景を見ていた。

 

「緊張してきた…!!」

 

「……デク?」

 

懐かしい名を呼ばれ緑谷は振り向くとそこには、まるで死人を見たかのような顔をした爆豪勝己がいた。

 

「…久しぶりだね、かっちゃん。」

 

「ケッ、無個性がこんな所に何の用だ?迷子にでもなったか?」

 

「まさか…僕も受けるんだよ。入学試験。」

 

「テメェに何が出来る…… 俺の前に立つな!ぶっ殺すぞ…!!」

 

前を歩く緑谷に退く様に言い、そのまま爆豪は前を歩いていく。

 

「なんか、前よりも当たりが強くなってる気がするなぁ…。」

 

それもその筈、緑谷は中学に上がってからベガの訓練に耐える為に定時制に通っていたので中学3年までは顔を合わせていなかったのだ。しかし運命のイタズラか、放課後登校して来た緑谷と爆豪が遭遇し、原作の案の定、自殺を促されたのだ。

 

「……怒りを力に…集中しなきゃ。」

 

怒りを沈めていざ歩き出したその時、後ろから踏み出そうとした右足が、既に前にある左足に引っ掛かり、身体が前に倒れて受身を取ろうとする。

 

「……あれ、浮いてる?」

 

「大丈夫…?」

 

突如緑谷の身体が、重力から解放されたかの様に浮かび、転んでしまうのを回避していた。恐らくこれは心配して声を掛けてくれた少女の個性によるものだろう。

 

「私の個性。ゴメンね、勝手に…転んじゃったら縁起悪いもんね。」

 

声を掛けた少女が自身の個性を解除して、緑谷が地面に降り立つのを見た少女は明るい笑顔で緑谷に声をかける。

 

「はぁ~、緊張するよね~。」

 

「えっと…その、ありがとう。」

 

「どういたしまして。お互い頑張ろう!じゃあ!」

 

そう言って少女は走り去っていった。

 

「……可愛かったな…。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━

無事に午前の筆記試験を終え、午後は雄英高校の代名詞とも言われる実技試験の説明を受ける為、校内の広いホールにある指定された席に緑谷は座る。

 

『今日は俺のライブにようこそー!!!エヴィバディセイ Hey!!!』

 

シーン………………

 

『こいつあシヴィー!受験生のリスナー!実技試験の概要をサクッとプレゼンするぜ!!Are you Ready!?Yeah!!』

 

実技試験の説明を行うプロヒーロー『プレゼントマイク』。

どうやら彼のテンションには誰もついていけていないようだ。

 

『入試要項にもある通り!リスナーにはこの後!10分間の模擬市街地演習を行ってもらうぜ!!』

 

プレゼントマイクの説明を纏めると、

 

・エリア内には仮想敵というロボットが数多く巡回している。

・ロボットには1P,2P,3Pの3種類がおり、彼らを行動不能にすればそのポイントが自分の物になる。

・実技試験では合計のポイント数を評価する。

 

(あれ?でもプリントには……)

 

「質問よろしいでしょうか!」

 

『OK!!』

 

近くに座っていた眼鏡を掛けた少年が挙手をする。

 

「プリントには4種のヴィランが書かれています!誤載であれば日本最高峰たる雄英において恥ずべき痴態!我々受験者は規範となるヒーローの指導を求めこの場に座しているのです!」

 

『ナイスなお便りサンキューだ。4種目の敵は0P、云わばお邪魔虫。各会場に1体!所狭しと暴れまわっているお邪魔虫よ!倒せないことはないが、倒しても意味はない。リスナーにはうまく避けることをお勧めするぜ。』

 

『俺からは以上だ!最後にリスナーへ我が校の校訓をプレゼントしよう…、かの英雄、ナポレオンは言った…真の英雄とは!人生の不幸を乗り越えてゆく者と!さらに向こうへ…Plus Ultra!!』

 

説明が終わり、緑谷は指定された会場でバスに乗り演習場に向かう。

 

実技試験の演習場には既に多くの受験生が集まっており、皆多種多様な個性で準備運動をしていた。すると、突然演習場のスピーカーからプレゼントマイクの声が。

 

『はい、スタート!』

 

『どーした!?実戦にカウントダウンなんざねえんだよ!走れ走れ!賽は投げられてんぞ!!』

 

「そう来ると思った!!」

(『ドライブダッシュ!!』)

 

他の受験生達より早く演習場の入口をくぐり抜け、ロボットを探す緑谷。

 

「見つけた!」

 

『ブッコロス!!』

 

「「ヘルアタック!!」」

 

飛び上がった緑谷は両拳にサイコパワーを宿し、ロボットを殴り付けて破壊する。

 

「案外脆いな…この調子で行くぞ!」

 

演習場を走り回り、巡回するロボットを破壊してポイントを稼いでいく。

しばらくして辺にいた受験生達が逃げ惑い始める。

 

「おいおい、何かデカいのが来たぞ!」

 

 

「早く逃げろ!押し潰されるぞ!」

 

ビル群と地面を揺らす轟音、激しいモーター音がすぐそこまで近付いてくる。

 

「あれが……0ポイント。」

 

緑谷もその場から逃げようとするが0ポイントの足元に瓦礫に埋もれた少女が。受験生達が0ポイントから逃げる中、緑谷だけが0ポイントに向かって走る。訓練でベガに言われた事を思い出しながら。

 

 

━━━━━━━━━━━━━━━

 

「緑谷よ、この技は最大級の威力を持つ、いわば必殺技だ。だが今のお前が打てる数はたった一回。打てば暫くは動けなくなるだろう。」

 

━━━━━━━━━━━━━━━

 

「今がその時だ!」

 

サイコパワーを身体中にフル回転させビルをかけ登り、0ポイントの頭辺りに飛び上がる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『『『アンリミテッド…サイコクラッシャー!!!!』』』

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