魔法少女リリカルなのは 『神造遊戯』   作:カゲロー

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ようやくダークさんvsルビー嬢のバトル開幕。
後編も近いうちに投稿できると思います。


鬼械竜戦士

――それは暗く、昏い海底に鎮座していた。

 

鋼の残骸や産業廃棄物……人間が生み出した人工の廃棄物が投棄されて文字通りの死の海と化した場所。

妖しく、そして悍ましく脈動を繰り返す肉塊を回収するようモニター越しに自立兵器へ指令を送りながら、鋼鉄の猫耳を上機嫌に揺らす少女の口元が歪む。

 

「ようやく見つけたよ。怨念の器……最悪の魔獣、その心臓を」

 

浮かぶのは極上の愉悦と狂喜。探し求めていた最後の欠片を手中に納められたことに対する達成感からくる昂揚に、体温の昂りを抑えることが出来ない。

 

「くふ、くふふ……! これで完成するよ……最高のオモチャ(Aioon)がねぇ」

 

傍らのモニターに映し出された建造中の最終決戦用巨大人型兵器。その中央にぽっかりと空いた空洞を埋める最高のパーツを手に入れたことに、少女……『ルビー』は歓喜を抱かずにいられない。

やっと! やっと彼と遊ぶ準備が整ったのだ! これが嬉しくない筈がない!

かつてない高揚感は、常人よりもちょっとだけ欲望に素直な体質のルビーの持つ五大欲のひとつ……性欲を激しく刺激。

かつて、初めてダークネスを知った時と同じレベルの疼きが下腹部を中心にして全身へ駆け巡り……どうしようもない熱が際限なく昂ってしまう。

自重と言う言葉を生まれる前に消去しているルビーが自制できるはずもなく、反射的に傍らでサポートを頼んでいたメイド(・・・)さんへ手を伸ばし――、

 

「ルビーさん? 公私混同はメッ! ですよ?」

 

欲情が、一瞬で恐怖に変わった。

天使を思わせる微笑み――ただし、色彩を失って濁りきったレイプ目――の最強メイド(・・・)さんが繰り出した魂翼チョップ(はたきおとし)から全力で

 

飛び退る。

頬には冷たい汗が滝のように流れ落ち、うっすらと切り裂かれた手の甲の傷口の痛みが生み出す底知れない恐怖がセクハラをかまそうとした少女(ルビー)

 

心臓を破裂する寸前にまで追い込んだ。

ガクガクと恐怖に震えるご主人様の頬に手を添えたまま壁際まで追い込み、魂翼で左右の脱げ道を塞いだ最強メイドさん『ユーリ』は、優しく、床冷えするような冷たい声色で告げる。

 

「大切なお仕事中なんだから空気読んでくださいね? でないと――大変なことになっちゃいますよ?」

 

くすくすくす……と耳元で囁かれながら微笑なんざされた日には、いかな天災であろうと涙腺の崩壊は免れるものでない。

恐怖で引き攣った悲鳴を上げるご主人様と最強メイドの乳繰り合い(?) を余所に、改造ガジェットに回収されていく『魔獣の心臓』が、闘争と破壊の予感を感じ、脈動を加速させていった。

鋼の四肢を以て金色の龍神へ挑む。そんな未来を、魂で予知して。

 

 

――◇◆◇――

 

 

轟音と共に、戦場の中心へ“ソレ”は舞い降りた。

三つの『神代魔法』がぶつかり合い、互いを喰らい合うようにせめぎ合いながら消滅していった場所。存在そのものを消滅させられた異界の竜王のいた場所に、粉塵を巻き上げながら降り立つのは鋼の巨人。鋼鉄の鋼を人の意志によって鍛え、幻想の頂に立つ真なる龍の肉体を基本格子とし、怨念の器を心臓に据えた、圧倒的な異能を内包したバケモノ。

圧倒的な質量に弾き飛ばされるかのように、空間が軋み、目も開けられない突風を産み出す。

花梨たちが吹き飛ばされない様にしゃがみ込む中、ただひとりだけ悠然と、超然と両の足で大地を踏みしめ、ソレを見上げる存在がいた。

鉤爪で地面を掴み、ゴキゴキと指の骨を鳴らしながら犬歯を剥く横顔は、これから訪れる楽しい時間を待ちかねる戦神の貌。

筆舌しがたい覇気を滾らせる《新世黄金神》が見上げる先、圧倒的な威容を晒すソレの姿が徐々に顕わとなっていく。

それは破壊を伴って降臨した鋼の鬼械神。

過去、二度に亘りダークネス、花梨と相対したルビー・スカリエッティの産み出した戦闘兵器。

『プロトA』と呼ばれていたのも過去の話。いま、魔獣の心臓による無限のチカラと無敵の礼装障壁装甲を纏い、百邪を掃う勇者として、輝く神を墜とす悪魔と

 

して生誕したソレは……鬼械仕掛けの最終決戦兵器(ヒトが創りしデウス・エクス・マキナ)

天使を殺し、悪魔を滅ぼし、神を殺すために人類の英知が生み出した究極にして最強の神を模した人形(つるぎ)

かのモノの名は――……、

 

鬼械竜戦士(ドラゴン・ウォリアー)Aioon(アイオーン)

 

《黄昏色の空間》に咆哮が響き渡る。己が真名に刻まれた宿命……『神を殺すモノ』としての本懐(さだめ)を果たすべく、ここミッドチルダに機械仕掛けの破壊神が降り立った――……!

 

鬼械の鎧に身を包んだ鋼の竜人の双眸に射抜かれた黄金の龍神は、視線の先に“いる”少女の気配に気づき、さらなる戦意で闘志を燃やして叫ぶ。

 

「ついに来たな……ルビー!」

「うん、そうだねぇ……やっと。そう、やっとだよ。まったく、女の子をこんなに待たせるなんて、やっぱりダーちゃんは女ったらしさんだね~」

 

鋼の竜人から響く女性的な声。聞き間違えるはずも無い、ルビー・スカリエッティその人。

輝く魔法陣に覆われた球体状の操縦席(コックピット)で操縦桿を握り、眼前のメインモニターに映る好敵手(おもいびと)を認め、ニヤァ……、と笑い、

 

「だ・あ・らぁ~……そ~んな悪いヒトはぁ――」

 

機械の竜人の瞳に眩い輝きが灯り、重低音の唸り声が頭部の咢から溢れ出した。

 

「アリシア、シュテル。ここはもう良いから、ヴィヴィオのフォロー頼む。高町 なのはたちも侵入を開始したようだが、紫天共が待ち構えてるようだ。連中だけじゃ荷が重いだろ」

 

ゆっくりと振り上げられていく竜頭型の装甲で包まれた巨腕を見上げつつ、ダークネスは【ゆりかご】へ先行した娘の援護を妻嫁コンビに頼む。

 

「あらあら、お優しい事で。……もしかして、ナノハ共の手助けをしろなんておっしゃりませんよね?」

「する必要あるのか?」

 

管理局員として命の危険に曝される事くらいの覚悟は持っているだろ?

言外に含まれた考えに気づき、ふむ、と顎に手を当てる。

 

「……つまり、ヴィヴィオが挟撃されないように面倒な紫天を始末せよ、と言うことですね」

「いろんな意味でひどいなぁ~。でも、優先順位は間違っちゃだめだもんね。スカリーの相手はフェイトたちに押し付けて、私たちは私たちの戦いに戻りますか~」

 

さらりと囮に使う発言をかましたことへ文句をつける花梨や雪菜を完全に無視して、アリシュコンビが【ゆりかご】目指して飛び飛び立つ。

直後、鼓膜を劈くほどの轟音と共に大地を穿った剛腕によって巻き上げられた石礫に撃たれた花梨たちから苦悶の声が上がった。

撒き上がる粉塵が濛々と立ち昇り、放射線状に拡散した衝撃は僅かに原型を留めていたビル群の耐久値を削りとり、崩壊へと導いていく。

原子レベルで対象を粉砕できるという概念を付与された『鬼械竜戦士』は、存在そのものが強大無比なる概念兵器。

接触しただけでも致命傷を受けかねないほどに隔絶した存在なのだ。

だが、それはあくまで”概念を操作できない”者の場合。存在自体がでたらめな怪物は、この場にもう一人存在している。

Aioon(アイオーン)の腕が跳ね上がる。

たたらを踏んで後退る巨兵の眼下からあふれ出す黄金の『魔法力(マナ)』。

金色のオーラを身に纏ったダークネスがゆっくりと体を起こし、Aioon(アイオーン)と相対する。

ダークネスの無事な姿を見た花梨から、無意識に安堵の息が漏れる。

この程度で彼が倒されるはずがない。幾度となく相対してきた故の反応だった。

だが、

 

「っぐ……!」

 

苦悶の声が聞こえたかと思いきや、突如蹲るように膝を突くダークネス。

両腕の鎧は無残にもひび割れ、亀裂からおびただしい鮮血があふれ出している。

頬を冷たい汗が流れ落ち、わずかながら畏怖の感情を抱いている気配がする。

まちがいなく、先の一撃で受けた傷だ。たった一撃で最強と疑わなかった男が膝を折った。

信じられない現実を前に、驚愕の声を上げる花梨と雪菜。だが彼女たちは、ダークネスに駆け寄り、安否を確認することはしない……否、出来なかった。

何故ならば、駆け出そうとした彼女たちを阻むかのように一振りの剣が突き刺さっていたから。

Aioon(アイオーン)の拳がダークネスを穿つ直前に彼が投擲した、たった一振りの剣。されど、そこに込められた強靭にして不退転の意志は――『拒絶』。

 

『手を出すな。これは俺たちの闘争(けっとう)だ』

 

不退転の意志を込められた言霊に威圧された観客は、息を呑み、目を見開いて聖戦を見届ける役目を命じられた。

故に、動けない。ここで手を出すことは、彼らの信念を穢す行為だと理解してしまったから。

わずかに残っていた粉塵が晴れる。

同時に、再び立ち上がってAioon(アイオーン)を睨みあげるダークネス。

苦悶に歪む口元を無理やり笑みに変え、激痛の奔る拳で構をとる。この程度で心折れてなどやらない。

不退転の意思を込めた鋭い視線を投げつけてやれば、Aioon(アイオーン)の双眸が歓喜に震えた。

 

「クッ――あはははははは! そう、それだよ! 君の強さは人外の戦闘力でも無限の『魔法力(マナ)』でもない。生きるために総てを超越しようとする強

 

靭すぎる意志そのものさ! 自分より強い相手にも恐れず立ち向かうココロを踏み潰した時、その瞬間こそ、君を倒せたって実感できる!」

「ご高説どうも。だが、いまさら言葉なんて不要だろう? ……ここからは拳で語るのみ、だ」

「わぁ、かっこい~♪ じゃあ、お言葉にあまえ――てぇ!」

 

前兆も無く、全身にある九つの竜頭の目が光った瞬間、大気を焦がすほどの熱量を秘めた閃光が打ち出された。

射出された閃光は直後、枝分かれするように幾重にも拡散を重ねながらダークネスへと襲い掛かる。

 

「いきなりか!」

 

舌打ちも鳴り止まぬ前に飛び退り、点ではなく面で降り注ぐ光の豪雨を回避していく。

幸い、誘導機能は有していないらしい。ほぼ直線的な攻撃であるのなら次元空間転移を組み合わせ雷速機動で捌くことも可能だ。

だが、筆舌すべきは破壊力か。閃光の直撃を受けた地面が爆散、余波を受けた瓦礫が蝋のように溶け出している。

 

九大精霊砲(ラウドーネス)

 

純粋な攻撃力と数によって敵を殲滅する光化学兵装だ。

閃光……いわゆるビームであるソレを絶え間なく放ち続けるAioon(アイオーン)

攻撃範囲は前方に限定されているため回り込めば反撃の機会があると思われる。

しかし、

 

――攻撃の息継ぎが無い……!

 

攻撃手段を切り替えてくれたなら、その瞬間を狙って距離を詰めることもできる。

だが、固定砲台のように動きを止めてビームを乱射するAioon(アイオーン)にそんなものがあるはずも無く、徐々に後退を余儀なくされる。

 

「っぐあ!?」

 

連続での空間転移は座標演算に意識を取られてしまう。時間をかければかけるほどに着弾の危険性が高まっていく。

無限の輪廻(メビウス・ウロボロス)』を発動する余裕も無い。

かと言って、時折牽制の魔力弾や【クライシス・エッジ】を放っているが装甲表面に刻み込

 

まれている対魔力術式で無力化されている現状、不利なのがどちらかなど言うまでも無いだろう。

 

「埒があかないか……やむをえないな! 【ミストウォール・パワード】ッ!」

 

鈍痛に耐えで左腕を振るう。散布された霧状の魔力障壁【ミストウォール・パワード】で全身を覆い、起死回生の接近を試みる。

あれだけの巨体故に、懐に飛び込めば正気はある。

地面を蹴り、発生した轟音を置き去りにする超高速移動で距離を詰めていく。

いくつかの閃光を被弾して【ミストウォール・パワード】が削り取られていく。肌を焦がす熱量に顔を歪ませながら、駆ける駆ける駆ける――!

閃光の嵐を掻い潜り、彼我の距離を己の間合いまで詰めると跳躍、螺旋を描く軌道で攻撃をすり抜けてAioon(アイオーン)の懐に飛び込み、顎を蹴り上げた。

悲鳴じみた咆哮と共にAioon(アイオーン)が仰け反る。

同時に九大精霊砲(ラウドーネス)も解除され、眩い閃光に照らされていた視界が回復した。

ギョロリ、とAioon(アイオーン)の瞳がダークネスを睨みつける。それにかまわず、振り上げた足の軌道を変えてそのまま回し蹴りに移行、さらけだされてい

 

た顎に横方向からの蹴撃を受けてAioon(アイオーン)の巨体がぐらりと揺れる。

ダークネスはそこから身体を錐揉みさせながらさらに距離を詰めて、斧刃に見立てた逆足の踵をコメカミにあたる部分へ叩き込んだ。

 

――■■■■■■■■■■■■ッ!

 

Aioon(アイオーン)が怒りの雄たけびを上げた。

燃え盛る憤怒の炎を瞳に宿し、開かれた口内に破滅の光が収束する。

魔力によるものでも、先ほどのレーザーでもない。

恐ろしくもおぞましい破壊のエネルギーを感じ取り、ダークネスが全速力で離脱を試みる。

だが……、

 

「――ッ!?」

 

回避は、間に合わなかった。

開放された破壊の奔流は真紅の龍翼を根元から消し飛ばし、余波でダークネスを吹き飛ばし、瓦礫の山を貫通しながらも威力を下げることなく突き進み……市街地の外れに着弾。

天変地異もかくやという振動と衝撃波を振りまきながら、天まで届く極大のキノコ雲を立ち昇らせた。

 

「なんて……デタラメ」

「溜めなしであれほどの破壊力が出せるってのか!?」

 

戦闘の余波に巻き込まれないよう後方へ下がっていた二人に戦慄が走る。

単純な破壊力で言えば、彼女らにも可能かもしれない。

だが、Aioon(アイオーン)の兵装総てが世界の理を上書きする……概念兵器。

そこに『ある』ものを『無い』ものとして事象を書き換えることは、きわめて膨大な魔力と処理能力が必要とされる。

故に、総ての攻撃に概念を付与させることは花梨にも、雪菜にも、ダークネスにすら不可能なのだ。しかし、彼らを未熟と断ずることはできない。

ソレをたやすく成し遂げているルビーとAioon(アイオーン)の性能が規格外すぎるだけなのだから。

 

「あははははは! 逃がさないよダーちゃん! ……ドラちゃん!」

【その呼び方、何とかならぬのか主……】

 

制御装置でもあるリインフォース・ドライの呆れ声をかき消さんばかりの咆哮が響く。

怒りに燃えたAioon(アイオーン)に宿る魔獣の意思すら従えるルビーの眼が、地に堕ちたダークネスを捉えた。

体躯からは小さすぎる翼を羽ばたかせる。途端、物理法則を無視したすさまじき跳躍をみせ、天高々と飛び上がる。

 

壱号(ティマイオス)弐号(クリティアス)起動ッ!】

 

脚部に装着された城壁を思わせるシールドが前面から側面へスライド、内蔵された推力装置(ブースター)が咆哮を思わせる轟音と共に魔力を開放して急降下

 

時空間を歪曲させ、その際に発生する反発エネルギーを推力に加算し、亜光速すら凌駕するスピードをたたき出した。

 

「【アトランティスゥ……ストラーーイク】ッ!」

 

ルビーとドライの声が重なり合い、空間ごと対象を破砕する必殺の蹴りがダークネスへと襲い掛かる。

地面に叩きつけられた衝撃で意識を混濁させていたダークネスだが、上空から迫り来る死の気配を察知して意識を取り戻す。

次いで、見上げた視線の先、とび蹴りの体勢で突っ込んでくるAioon(アイオーン)を認め、

 

「チィ! そんなもの喰らってたまるか!」

 

すぐさま跳びさがろうとするも、脚部にダメージが残っているらしく力が入らない。

ならばと腕を真横へ突き出し、神速で収束させた魔力を開放、極小の『総てを飲み干す世界蛇の凶牙(ヨルムンガルド)』を放つ。

威力を弱めたとはいえ『神代魔法』の反動は並みの魔法を凌駕する。踏ん張りが利かないことを逆手に取り、自らの必殺技に吹き飛ばされることで【アトランティス・ストライク】の有効射程範囲から離脱する。

直後、Aioon(アイオーン)の剛脚が大地へ突き刺さる。再度の爆音。

安全圏にいたはずの花梨たちを吹き飛ばすほどの衝撃波が放射状に拡散した。

Aioon(アイオーン)が片足を地面に埋もれさせた姿を見て、ダークネスが攻勢に移る。

身体を捻り、放ち続けていた『神代魔法』の射線を百八十度回頭、歯を食いしばって全身が引き裂かれそうなほどすさまじいGに耐えて、ふたたび接近を試みる。

九大精霊砲(ラウドーネス)を警戒したが故の判断だ。

ダークネスの接近に気づき、振り返ろうとするAioon(アイオーン)

だが、幾度と無く戦闘の余波を受けていた足場が限界を迎えたらしく、大地へ飲み込まれるようにAioon(アイオーン)の巨躯が沈む。

体勢を崩した敵に勝機を見出したダークネスは、殲滅しきれなかったガジェットの排除を任せている相棒の『召還』準備を整えながら、『神代魔法』から飛翔魔法に切り替えて空を駆ける。

 

「どうせデカさに見合った頑丈さも持っているんだろ? だが、操縦席(コクピット)をぶち抜かれても無事でいられるかな!」

 

拳を握り締め、狙いをつける。前回の邂逅で、胸部に操縦席があるのは確認済み。

ならば、Aioon(アイオーン)の完全破壊を狙うよりも、操縦者であるルビーを仕留めることさえできれば、Aioon(アイオーン)はただの鉄屑に成り下がる。

ようやく崩落した地面から抜け出したAioon(アイオーン)が、振り払うように豪腕を振るった。

腕にある竜頭の双眸から放たれる光が残光となって弧を描く。

視界を埋め尽くすほどの鋼の壁が迫る中、ダークネスはいたって冷静さを保てていた。

かつて、眼前のコレと同等以上の存在……『(しん)なる真龍』と退治したときの経験が生きているようだ。

バレルロールのように回転しながら薙ぎ払いを避け、伸ばされた腕の上を駆け抜けて懐に飛び込む。

ここで引くことはできない。

深手を負わされている現状、援軍の到着まで凌ぎきれる可能性はさほど高くない。

かといって、今の己が『召還』を行うためには一度静止してから術式を発動させる必要がある。

どちらにせよ今の(・・)自分でコイツを仕留めることは叶わないだろう。

ならばこその攻勢。小回りが効かない敵の懐に潜り込み、こちらから仕掛ける中で好機を作り出す。

Aioon(アイオーン)の肩にある竜頭に飛び移り、両足で踏みしめながら拳を突き出す。

ガツンッ! と刃金を殴りつけた痛みが拳に走る。だが、止まらない。

Aioon(アイオーン)の頬へ突き刺さった拳を開き、アイアンクローの要領で五指をめり込ませると、腕を引く反動で逆の拳を叩き込む。

顎の部分にヒットした拳の衝撃で、Aioon(アイオーン)の牙が数本はじけ飛ぶ。

苦悶に歪んだ……ように見えるAioon(アイオーン)がダークネスを叩き落そうと腕を振り上げ――るよりも速く、顎下へ回り込んだダークネスの膝が突き刺さる。

仰け反るAioon(アイオーン)の胸元、操縦席へ通じるであろう装甲と装甲の隙間が露になる。

 

「貰ったぞ!」

 

鮮血で真っ赤に染まったダークネスの片腕が天高く掲げられる。手刀を作り、炎のごとき魔力が包み込んでいく。

【クライシス・エンド】発動の前兆だ。

 

「~~ッ! あんま調子に乗らないでよねっ!」

 

Aioon(アイオーン)から苛立ち混じりのルビーの声が響く。

ダークネスの狙いが自分への直接攻撃だと察したのだ。

操縦桿から手を離し、操縦席内部に浮かぶキーボードの一つに神速で指を走らせる。

 

「ガッ!?」

 

軽やかに舞っていたダークネスの動きが突如静止し、苦悶の声と鮮血が吐き出された。

彼の動きを止めたのは、腹部を貫通する竜の牙。

翼にあった竜頭の瞳が怪しく輝きながら触手のように伸びて噛み付いたのだ。

さらにもう片翼の竜頭も襲い掛かり、噛み砕かんと顎を開く。

 

「させるか……よ!」

 

迫る顎に向け、差し出すように片腕を突き出す。

反射的にソレへと噛み付き、そのまま引きちぎろうと左右に首を振るってくる。

 

「ガッ! ぎ、ぃ……! ば、爆龍奥義……!」

 

腕の肉が引き裂かれていく激痛に耐えながら、かつて降し、受け継いだ”Ⅲ”の能力を発動させる。

 

「【天皇竜の断罪(エグゼキューション・ブラスト)】!」

 

手のひらを基点に拡散する連鎖爆発。

口内を蹂躙する爆発の衝撃に耐えることができず、腕に噛み付いていた竜頭が爆散した。

 

【左翼の竜頭(ドラゴンヘッド)が機能停止とな!?】

「お前もだ! いつまで噛み付いていやがる!」

 

血まみれの腕を引き抜くと同時、口の中へ飲み込まれていた龍尾で頭頂……生物で言うところの脳に該当する箇所を内側から貫く。

絶叫を上げて力を失っていく竜頭からの離脱に成功したダークネスだったが、その身はすでに満身創痍。

黄金に輝いていた鎧は無残にも食い千切られ、素肌がさらけ出されている。

左腕は鋭利なナイフで滅多刺しにされたかのような状態で、手のひらは慣れない滅竜魔法の反動のせいかどす黒く焦げている。

翼は根元から蒸発してしまっており、全身が絶え間なくあふれ出す鮮血で真っ赤に染まる。

呼吸も途切れ途切れ。額から滴り落ちる出血のせいで片目を閉じ、無事な義眼(左目)Aioon(アイオーン)を睨みつける眼光は、あまりにも弱々しい。

 

「そんな……!?。嘘でしょ……ダーク」

 

慄然……いや、呆然とした表情で花梨が呟く。

彼女の視界には、まともな身動きもできないまでに追い込まれたダークネスが小石のように殴り飛ばされ、瓦礫の中へ消えていく姿が映し出されていた。

今すぐ駆け出したい。死の危機に瀕している彼を救いたいという衝動が花梨の胸を焦がす。しかし同時に、”参加者”の中でもっとも危険な彼をここで退場させることもありなのではないか? と囁く冷徹な内なる声に足踏みし、一歩を踏み出すことができない。

”儀式”に終わりが見えていることは理解している。

たとえ、いまさら”儀式”をとめることに成功したとしても、失われた命が戻ってくることは無い。

そんなことは承知している。けれど、それでも――ここで、失われた友たちとの誓いまでも反故にしてしまったら、彼らの犠牲が本当に無意味なものになってしまう。

加えて言えば、母の自覚を得て、”参加者(むすこ)”との日常を知ってしまったが故に、それを失うことを恐れているのもある。

”儀式”の継続、それはつまり宗助との永遠の別れを意味することでもあるのだから。

『神造遊戯』というバトルロワイヤルの存在を知らぬまま転生を果たしたが故に、人殺しの禁忌を犯すことへの抵抗心を無くすことができない。

殺人を是とするルールに基づいて創造されたこの世界において、眩いほどに異質な歪みが、花梨の心を縛りつけていた。

 

「この程度で終わる訳無いってわかってたよ! だからさぁ――」

 

推力装置(ブースター)を噴かし、Aioon(アイオーン)が飛翔する。

人差し指と中指を立たせた――剣指を作り、祝詞を詠う。

 

「無限核融合炉――完全開放」

 

無限に近い怨念を内包する”魔獣の心臓”から右掌に通じる魔力回路が直結する。

別宇宙の存在である心臓から抽出した莫大なエネルギーとルビー自身を通して流れ込む『魔法力(マナ)』が溶け合い、無限なる熱エネルギーを生成する。

 

【ナアカル・コード承認。術式解凍】

 

機体内部を駆け巡る魔力の奔流を完全な制御下に置いたドライの詠唱が続く。

 

「【第一近接昇華呪法】!」

 

剣指を作る両手の内に生成されるのは超々高密度に圧縮された魔力と『魔法力(マナ)』の混合(ハイブリット)エネルギー。

眩いばかりの閃光を迸らせ、攻性術式の極地たる術式を組み込んでいく。

 

「【闇統べる世界に、汝ら耀光、棲まう場所なし!】」

 

天に掲げるように重ね合わせた両腕が翼を広げるように振り下ろされ、逆位置の五芒星――破邪を意味するの五芒星を反転させた結印が後光のように浮かび上がる。

求めるは無敵の龍神を滅する秘奥の技。

邪悪を祓う『魔を断つ刃』ではなく、『正邪総てを滅する剣』に相応しい形に生まれ変わった最凶必滅の一撃……!

 

「【渇かず、飢えず、無に還れ】ェ!」

 

地を蹴り、疾風をも置き去りにした速度でAioon(アイオーン)が駆ける。

世界を染め上げるほどに眩い輝きを放つソレの脅威を察したダークネスがダメージで軋む四肢に鞭打ち、逃れようと足掻く。

だが、彼我の距離は致命的なほどの距離しか開いておらず。

空間転移を発動する余裕も残されていない彼に、ソレを回避することは――不可能だった。

とっさに両腕を交差させて防御をとるダークネスに突き刺さるのは、神々すら滅する第一近接昇華呪法。

旧き神すら恐怖するその技の名は――、

 

「【レムリアッ・インパクト】ォォオオオオオオオオッ!!」

 

最凶必滅の魔法が生み出した”輝く闇”が、世界を照らす。

動力炉である”魔獣の心臓”が通じる異世界から抽出される次元エネルギーが魔力と混ざり合い、無限大の熱量を生み出す。

Aioon(アイオーン)に殴り飛ばされたダークネスを閉じ込めるように結界が展開され、逃げ場を失った無限熱量が内外から焼き尽くさんと襲い掛かった。

 

「【昇華】!」

 

止めとなる必滅呪文をトリガーとして、結界に封じられた無限なるエネルギーが荒れ狂ったかのように暴虐し、ダークネスの肉体を、心を、魂を、存在そのものを滅すべく、昇華していく。

絶対的な破壊の光が収まった後には無残に蹂躙されつくした世界の成れの果てがあるのみ。

物質も非物質も、たった一つの例外を除き(・・・・・・・・・・・)、あまねく存在が等しく消滅させられていた。

唯一の例外は、月面のクレーターを思わせる陥没した大地に無残な死に体を晒して倒れ伏すダークネスのみ。

四肢が欠損こそしておらず、ギリギリの境界で人間のカタチを残せているが……所詮はそれだけだ。もう二度と瞼を開くことは無い。ここにいる誰もが、そう感じずにはいられない傷をダークネスは負っていた。

花梨は思わず顔を逸らす。Aioon(アイオーン)の繰り出した一撃、アレに込められた極大なる魔力を正確に感じ取ったから。

もう、ダークネスが立ち上がることは無いのだと、魂で理解させられていたから。

だが、それでも……絶望に屈しない男がいた。

 

「マジかよアイツ……まだ立ち上がれるのか!?」

 

最後の一線を越える『決断』を下せない己の情けなさに肩を震わせる花梨の耳に、どこか呆然とした雪菜の声が届く。

まさかと伏せていた視線を上げると、驚愕の光景が広がっていた。

 

「ダーク……!」

 

瓦礫を吹き飛ばす余力も残されていない。もはや鎧の機能も果たせないほどに砕かれ、魔力もギリギリまで削り取られている。

それでも立ち上がる。瞳に宿すは、絶望の闇ではなく勝利を掴もうとする希望の光。

ふらつきそうになる四肢に気合を注ぎ、強大な敵に挑むように覚悟を燃やす眼で、ただ前を向く。

痛々しくも大きい背中に、不屈の魂と揺るがぬ信念を抱く戦士の姿に、花梨の鼓動が知らずのうちに速まっていく。

鼻の奥をツンと刺す激情が込み上がってきた。あふれ出しそうになる涙に気づかれないよう、乱暴に瞼を擦って誤魔化す。

 

「……確かにすげぇ。だがな、もう終わりだぜ」

 

痛々しげな雪菜の言葉。

それも当然だ。

誰の眼にも、ボロボロのダークネスにルビーが駆るAioon(アイオーン)を倒すことなど不可能だというのは明らかなのだから。

 

「ルビー、Aioon(アイオーン)、お前たちは強い。俺一人では勝ち目が無いほどに」

 

だが(・・)

 

「けれど、それと俺が諦めるのはイコールにならない」

 

それでも(・・・・)

 

「勝機は無いのかもしれない。もしかしたら負けるのかもしれない。でも、自分で可能性を潰すことだけは……あきらめることだけは、絶対にしない」

 

だから(・・・)……!

 

「俺は――戦う!」

 

揺るがぬ想いが奇跡を呼んだ――……!

 

ルビーが、Aioon(アイオーン)が、花梨が、雪菜が、そしてこの戦いを眼にしていた総ての者たちが見た。

死の淵に立っていたはずのダークネスの身体から膨大な光と魔力が放出され、天を貫く柱となる光景を。

光の柱の頂、まるで天上の世界から降臨するかのように舞い降りた『石版』が、ダークネスの胸部に収められた【ジュエルシード】に吸い込まれていくのを。

 

――ドクン!

 

脈動するように震えた【ジュエルシード】が融合した真紅の宝珠から閃光が迸る。

思わず眼を背けるほどの眩い光が収まった瞬間、ダークネスの周囲に、まるで彼を守るかのように浮遊する三つの武具が具現化した。

それは『騎士』を司る三種の武具。

 

黄金色の十字架を中央に持つ、十字の形をした碧の盾……『力の盾』

 

闇夜を祓う白銀よりも眩しい蒼の鎧……『霞の鎧』

 

煌く光沢を放ち、炎が具現化したかのように美しい紅の剣……『炎の剣』

 

それは『伝説の騎士』のみが纏うことを許された”三種の神器”

《黄金神》へと至る最後の鍵が顕現した瞬間だった。

 

「なんなのこのエネルギー……」

 

困惑と苛立ち混じりにルビーが叫ぶ。

だが、困惑を感じているのは本人も同様だ。

なぜ今になって『石版』と”三種の神器”が顕現したのかわからない。

だが、理由なんてどうでもいい。

傷が癒されていく。力が戻ってくる。闘志が再燃する。

神器から降り注ぐ暖かな光がダークネスへと注ぎ込まれて、戦うための力で全身が満たされていく。

今の(オレ)なら出来るはずだ。

魂の叫びに答えるように、携えた剣を引き抜く様に腰横へ手を伸ばし、居合いを思わせる動作で振りぬく。

瞬間、手の内に顕現を果たすのは十字架が記された真紅の鍔を持つ直刀。

それこそ、先代より受け継いだ三種の神器のひとつ、邪悪を祓う輝炎が刀身を包み込んだ神の剣。

柄を両手で握りめ、内なる声に耳を傾ける。それは儀式。剣に込められた思いを受け継ぎ、真なる黄金の守護神として己を顕現させるための通過儀礼(プロセス)

 

「機神合一」

 

カッ! と両目を見開き、回転させた剣を地面に突き立てる。

 

――瞬間、大気が、星が、宇宙が……世界が鳴動した。

 

突き立てられた刃を中心にして描かれていくのは、黄金、蒼、漆黒の魔力によって形成された複雑怪奇な魔法陣。

眩い閃光に照らされるダークネスに、ふと、影が差す。

天空より舞い降りるのは彼の従者にして家族である三つ首の飛竜。

無限の輪廻(メビウス・ウロボロス)』によって展開された鎧の魔法力回路から溢れ出す『魔法力(マナ)』が、インペリアルワイバーンが纏う黄金のオーラと繋がり、溶け合っていく。

惹き合うかのように、ダークネスの身体が軽やかに浮かび上がる。触媒とした剣は無形のエネルギーへと転じ、『魂』と『器』の繋がりを更なる高みへ昇華させる鍵と化す。

これより行われるのは神聖にして再生の儀式。

果てしなき古の聖戦を勝ち抜き、鍛え上げられた神をも屠る最強の(ツルギ)

剣指をつくり、己の内へ、魂へ語りかけるように意識を流し込む。すると、魂に刻まれた聖句が不可思議な言語として浮かび上がってきた。

地球やミッドに現存する言語が当てはまらない未知なる(コトバ)

されども、ダークネスには当然のように理解できる。

不思議とは思わない。なぜなら必然にして当然の結果だから。

故に、唱える。

真なる《神》へと至る祝詞(のりと)を。

 

「『Redy(レディ)……合身(ユナイト)!』」

 

意識が解ける。龍神と呼ばれた男と三つ首の飛龍のココロとカラダが一つになっていく。

次の瞬間、ダークネスの意識はどこまでも蒼い世界に浮かんでいた。

大海を思わせる深い蒼。

蒼穹のごとき蒼と暗黒の黒が混ざり合った其処は、見た目に反して恐ろしさを感じず、むしろ心地よいほど。

海原に射すのは黄金の光。蒼と黒を纏い、黄金に導かれてダークネスの意識が浮上する。

光に向けて手を伸ばす。瞬間、伸ばした手の内に感じた暖かな想い。

幾星霜もの年月を経て積み重ねられた気高き黄金の想いを受け取り、覚悟を胸に眼を開く。

同時に気づく。己の姿が、見慣れたソレから大きく変貌している事実に。

顕現せしは巨大なる鋼の神。黄金の装甲の上に黒い縁取りの蒼い追加装甲を装着した、両肩と胸部に龍頭を模した鎧甲を有する鋼の騎神。

生物なのか、機械なのか。ヒトなのかドラゴンなのか。

どれでもあり、どれでもある。無限(すべて)の可能性を内に宿し、最高の未来を掴み取るチカラの具現。

そう、かの者の名は――……、

 

黄金龍皇神(おうごんりゅうおうしん)》 スペリオルダークネスカイザー

 

創世と破壊。

光と闇。

想いと覚悟を司る極限の頂に座す真なる龍神が、遂に覚醒の刻を迎えた――――!




・作中登場した魔法用語解説
●『鬼械竜戦士(ドラゴン・ウォリアー)Aioon(アイオーン)
操縦者:ルビー・スカリエッティ
正式名称:対《新世黄金神》用最終決戦生体兵器
概要:ルビー・スカリエッティがダークネスとの決戦に向けて創造した最高傑作にして最終兵器。
天使や悪魔といった高次生命体を打倒するコンセプトの元開発された竜戦士(ルシファー)機械神(デウス・マキナ)の能力を組み合わせたハイブリット。
動力炉は別宇宙(並行世界)で入手した”魔獣の心臓”。それ自体が不死の生命力を宿す永久機関と化している上に、無限の怨念を力に換える特質性を兼ね揃えており、並行世界でも存在が確立されたモノ故に別宇宙から次元エネルギーを抽出できる扉としての能力も有している。
全長数百メートル、重量が数十万トンというデタラメスペックを稼動させるため、操縦桿を起点に機体内部を神経のように『狂い踊る人形劇(ドール・パピヨン)』の糸を張り巡らせている。
それに込められた概念魔法によって、物理法則を無視した超絶機動を実現した。
稼動には操縦者(ルビー)だけでなく、機体制御を行う力在る魔法兵装……所謂、『魔導書』が必要であるため、【闇の書】であるリインフォース・ドライがサブパイロットとして同乗する。

●”魔獣の心臓”
平行世界のひとつでルビーが見つけた生きている心臓。
”魔獣”とは、元の世界で『呉爾羅』と呼ばれていた大怪獣……らしい。
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