魔王と勇者の配信生活 なお魔王は合法ロリ爆乳とする 作:星野林(旧ゆっくり霊沙)
目の前には買ってきた食材と調理器具が並んでいる。
「調理器具は包丁、鉄製の寸胴鍋、中華鍋……こんなもんか」
包丁とは言っているが、実際は素材解体用のナイフであり、実質鉄製の鍋だけである。
窯はあるが火力調整が難しい、薪を入れるタイプである。
「さてと、どんな料理を作るか……」
料理はイメージ。
ベースとなる知識や技術に食材の味を調味料で調節しながら整えていく作品だ。
動画撮影を開始しながら料理を作り始める。
とりあえずじゃがいも擬きの皮を剥いていく。
ジルさんに聞いたが、このじゃがいもも芽の部分は毒と言われたので、窪んで顔になっているところから芽が飛び出していたので深めに削っていく。
そして一口サイズに切ったじゃがいもを水に浸してアク抜きをする。
アク抜きをすることでこのじゃがいも擬きの雑味を抜いて、味わいを良くする。
水は井戸から汲んできた冷たくて綺麗な水を使う。
そしてピーギーの尻尾肉。
これをサイコロ状に切っていき、塩で味付けして、少し寝かせる。
そしたら中華鍋の出番。
熱々に加熱した中華鍋に地球産の菜種油を投入して、鍋全体を油でコーティング。
そこに水気を切ったじゃがいも、塩をもみ込むことで脱水したピーギーの尻尾肉を投入。
ジュワッっと心地よい音が家に響く。
カメラをゼフィに向けると、ゼフィはフォークとナイフを持って、椅子に座り、食事を待つ子供の様な感情でこちらを見ている。
早く食わせろという思いがこちらにも伝わってくる。
痛めたところでバターをそのまま、コンソメのキューブを粉末に砕いて中華鍋に投入。
先に塩で味付けしていた肉があるので塩気は十分。
コンソメを加えることで味に深みが増す。
バターで甘さを付けて、炒めること数分。
木のプレートに盛り付ける。
じゃが肉コンソメ炒めの完成である。
地球で作るなら尻尾肉の代わりにクジラ肉のベーコンが一番近いだろう。
「おぉ!?」
ゼフィも目を輝かせているので、早速一緒に頂こう。
「いただきます」
「神に感謝を!」
こっちの世界では手を組んで祈りを捧げるのがいただきますと同じ意味なのだろう。
ゼフィは早速じゃが肉コンソメ炒めを食べると
「うんまぁい!」
絶叫。
ほっぺたを抑えてもっきゅもっきゅと食べている。
可愛らしい。
「なんじゃこれは! 芋とピーギーの肉が何故こんなにも美味くなるのじゃ!」
「まずアク抜きと下味をつけることで味の雑味を取り除き、炒めることで食材に調味料が絡みやすくしている。朝にも使ったバターで食材に乳製品特有の甘みを付け、溶かすことでスープにもなるコンソメと言う調味料を加えることで、味に深みが増すんだ」
「ほほぉ……あむ……うむ! おいしいのじゃ! 体の中から力が湧いてくるような感覚がするぞ!」
美味しい料理を食べれば、それだけ活力が湧いてくるのは当たり前。
ただ、ここは異世界。
もしかしたらチートとして俺の料理を食べればバフ効果があるかもしれない。
ここらへんは要検証ということだな。
俺も食べてみるが、じゃがいも擬きの方はよくできている。
自画自賛になるが、雑味が抜けて、じゃがいもと同じ様な味になり、美味しく仕上がっている。
問題はピーギーの尻尾肉だ。
塩を揉み込んでも筋は柔らかくならんか……となると別の方法で柔らかくしていくしか無いな。
今度また肉を買ってこよう。
別の肉を使った方が良かったかもな。
まぁ美味さで言ったら普通だな。
安い筋の多い肉を使っても再現はできそう。
と、撮影も終わったし、編集作業に入るか。
【ロリっ子魔王ゼフィちゃんと下僕を応援するスレ】
22:名無しの視聴者
ゼフィちゃんの新しい動画上がってるぞ
【URL】
23:名無しの視聴者
おほーマジか
24:名無しの視聴者
タイトルが料理名か
25:名無しの視聴者
本格的にゼフィちゃんに美味い飯を食わせるチャンネルにしていくんだな
26:名無しの視聴者
今回の料理はじゃが肉コンソメ炒めか
タイトルだけで美味そうだな
27:名無しの視聴者
コンソメどっから手に入れたんだよ
28:名無しの視聴者
撮影者が転移者で、動画視聴によってお金が入るからその金で買ったんだろ
29:名無しの視聴者
絶叫ポテトやん
30:名無しの視聴者
絶叫ポテトで草
31:名無しの視聴者
確かにムンクの叫びみたいな顔をしたじゃがいもだな
32:名無しの視聴者
やっぱり異世界でも食材が似ることって多いんだな
別の撮影者の世界で絶叫ポテトってのがあって、名前つけられたんだよな
あれはじゃがいもとは違う味がしたって言ってなかったか?
33:名無しの視聴者
ゼフィちゃんの下僕さんもアク抜きしないと雑味が凄いって言ってるな
34:名無しの視聴者
そして恐竜の尻尾みたいな肉よ
35:名無しの視聴者
美味そう
36:名無しの視聴者
何処をどう見たら美味そうって感じるんだ?
目腐ってるんか?
37:名無しの視聴者
血管まで緑色かよ……
毒々しい肉だな
38:名無しの視聴者
筋が多いけど味は悪くないらしいな
39:名無しの視聴者
塩もみか
40:名無しの視聴者
ゼフィちゃん可愛い!
41:名無しの視聴者
めっちゃ目を輝かせて見てる!
42:名無しの視聴者
下僕! もっとゼフィちゃん見せろ!
43:名無しの視聴者
中華鍋で炒めていくのね
44:名無しの視聴者
味付けして完成か
45:名無しの視聴者
悪くなさそうじゃね?
46:名無しの視聴者
いや、うちの世界だとこんな料理ご馳走だぞ
47:名無しの視聴者
どんなメシマズ世界だよ……
48:名無しの視聴者
ゼフィちゃん美味そうに食うな
49:名無しの視聴者
ゼフィちゃんの語彙力よ
そして下僕の注釈と再現するならってアドバイス良いな
50:名無しの視聴者
ゼフィちゃんにもっと良い食事を食わせてやってくれ下僕!
51:名無しの視聴者
はぁ……癒されるんじゃぁ……
「動画のコメントは上々かな? 投げ銭も少額だけどしてくれているし、動画再生数も3時間で500再生もしてくれている」
「マサノブ! 魔法の勉強するぞ!」
「はーい」
ゼフィに炎の魔法が使えるようになればもっと美味しい料理が作れると言うと、ゼフィは俺に魔法を叩き込むとやる気満々。
動画編集が終わったら庭に連れ出された。
「マサノブ! この世界には魔力で満ちている。空気中の魔力を我々は魔素と呼ぶが、それを呼吸や食事を摂ることで体内に取り込み、魔力とするのじゃ」
まぁ言ってしまえば、空気中の魔素や食料を原油、それを体内で精製して魔力というガソリンを生み出し、魔法を使うことでエンジンを動かす……みたいなイメージがわかりやすいか。
魔力は意識すれば体内で流れているのが分かるとも言っていたので、恐らく血に混じって体内を流れている。
「まずは魔力の流れを掴むのじゃ!」
そう言われてゼフィが俺の背中から抱きつくと、温かい何かが体に流れ込んできた。
「今吾輩の魔力をマサノブの体に流しておる。普段より分かりやすいと思うぞ!」
なるほど……確かに分かりやすい。
スポーツ選手が感覚を研ぎ澄ますと、血の流れが分かるとか、神経の動きが分かるなんて事を言うのもあるが、普段感じる事の出来ない世界を感じることができる。
背中に抱きついているゼフィの胸がたゆんたゆんと俺に当たり、俺の下半身は万歳状態になっているが、深呼吸をして落ち着かせながら、ゼフィに聞く。
「魔力の流れは分かったけど、これをどうすれば良いの?」
「うむ、魔力の流れが分かったら魔力を蓄える器を作らねばならん。体内に魔力を蓄える場所を作ってみろ」
そりゃまた無茶振りを……体内って内臓で結構ギチギチよ……余っている場所なんて……あったわ。
盲腸と呼ばれる場所が。
左手で盲腸付近の場所を擦りながら、魔力を盲腸付近に集めてみる。
すると魔力が盲腸付近で滞留しているように感じる。
「ほぉ……脇腹にしたのか。普通の人は頭や心臓、肺に魔力を貯めるんじゃがな」
「ちなみにゼフィは何処に貯めているの?」
「そりゃ勿論両胸じゃ。魔族の女は基本ここに魔力を蓄えるぞ」
そりゃ皆巨乳になるわけだ……。
「男は心臓とかが多いが、脇腹に集めることも珍しくは無いからのぉ。意識しやすい場所に器を作った方が良いのじゃ」
「器の位置は移動できるの?」
俺は真っ当な質問をゼフィに聞いてみる。
「意識すればできるぞ。まぁ最初に意識した場所が本能的に蓄えやすい場所じゃからな」
とりあえず小さいながら器はできたっぽい。
「この後はどうすれば良いんだ?」
「器をデカくしていくしか無いぞ? 体内で精製された魔力を放出できるだけの器が無いと直ぐに魔力切れを起こすからな」
器を大きくするトレーニングを続けるらしいが……いい加減ゼフィ……離れてくれ。
性欲を抑えるのも限界だ!