ここはロンドン・ベイカー街、とある孤児院。ここで私は育てられた。何事も不可もなく自由に暮らしてきた。孤児院の院長セシリアさんは私に良くしてくれている。
「サクヤ起きなさい!!」
「アンジェラお姉様、おはようございます。」
「サクヤ今日はあなたにお客様がお見えでいらっしゃいます。早く着替えて談話室まで来てくれる?」
私はサクヤ・ホワイト。この孤児院の名前はウール孤児院。だいぶ前から造られたキリスト教ならではの孤児院となっており、第一次世界大戦中に造られたと聞いた。
私は着替えると談話室へ急ぐ。
「やぁこんにちはミス・ホワイト。」
見るからにおじいさんがやって来た。
「ホワイト、君にフクロウ便が今朝届いたじゃろう?」
そのおじいさんは私をまじまじと見て言う。
「しかし、その様子だと読んでなさそうじゃ。」
「おまえさんはな。魔法使いなんじゃよ。」
え?魔法はフィクションの世界の話だけだと思っていたがおじいさん曰くまだ話の続きがあるらしい。
「ただな。おまえさんは父親と母親が誰なのか分からん。そこで私が考慮し魔法省に抗議した結果、君は英国の魔法学校ホグワーツに入学できることになったのじゃよ。」
おじいさんはまだ話を続けている。
「だがな。ミス・ホワイト。生まれながら魔法学校へ入学することは決まっていた。しかし、君の実父と実母が少々、問題児であったのだ。」
「一応、手紙を読んでごらん。あぁあとわしの名前はアルバス・ダンブルドア。」
そう言って私は手紙を見てみる。どうやらイングランド語ではなくスコットランド語式の英語ということは分かった。他は簡単に理解できる。
「魔法学校での入学に必要な物は明日、迎の者と共に買ってくるがよかろう。」
「信用できる者だから安心しなさい。」
「じゃあ、サクヤ・ホワイト、今日はお疲れ様、君の未来に幸があらんことを。」
そういうとアルバス・ダンブルドアというおじいさんは消えてしまった。後で分かることなのだが姿くらましらしい。
そういうわけで私の魔法学校入学は決まったのだがストーンウォール公立学校に私は通っていた。流石に学校は2つも通えないのでセシリアさんに頼んで中退してもらった。
どうやらアルバス・ダンブルドアによるとホグワーツ魔術学校は幾度もなく最高級の魔法使いを輩出している。
その中に私も入るのかと不安ではあった。学校に馴染めるのか心配でもある。
「試験はあるのかな..........」と思いを馳せる。
ここはベイカー街なので困ることはない。ホワイト・チャペル地区からそんな遠くないし、だがホグワーツ魔術学校はイングランドよりも遠く、スコットランドのエディンバラ近くにあるらしい。
もし私に魔法の力があれば父と母を探せれるのか?
「うーん。」
私が困ったのはいくら秘密結社や魔術結社が珍しくないロンドンといえど、魔法の学校など見たことも聞いたこともなかった。
しかし、魔法とは魔法の定義とはなんだろうか?
それも学ぶのか?
私のこの時を操る能力も魔法なのか?
私はとりあえず、翌日に魔法使いの市場であるダイアゴン横丁に向かうこととなった。
ダイアゴン横丁にはグリンゴッツ銀行などあったが、マリーン基金などの説明を受けた。
次にオリバンダーの杖専門店へと向かい、オリバンダーと紆余曲折あって杖を選ぶことに。
「イチイにドラゴンの心臓の琴線、ニ十センチ」
私は渡された杖を手に取るが、オリバンダーはすぐに取り上げてしまった。
「次はこれじゃ。黒檀にユニコーンのたてがみ。二十七センチ」
またしても私が杖に触った途端、オリバンダーは取り上げてしまう。
「ふむ、どうも並の杖とは相性が悪いようじゃ。どうしたものか……」
オリバンダーは困ったように頭を掻く。
そして少し悩んだのち、何かを思い出したかのように店の奥へと駆けて行った。
しばらくして少し埃だらけになりながらオリバンダーは帰ってくる。
手にはいかにも古そうで、そして上品な箱を持っていた。
「アカミノキに吸血鬼の髪、二十五センチ。やや硬い」
埃の積もった箱の中には赤く光沢のある杖が一本収められていた。
オリバンダーは丁寧に箱から杖を取り出すと、私に渡してくる。
その杖を受け取った瞬間、何か冷たいものが背筋に走るのを感じる。
魔力というものを意識したことがない私だが、今ならわかる。
杖を中心として力の渦のようなものが、私の体を這いずり回っているような感覚がした。
「ふむ。お嬢様はその杖と相性がいいようじゃな。吸血鬼は現代でも多くいる。それはわしの先々代の店主が吸血鬼の一人と実験のつもりで造った杖だと伝わっておる。」
第1話の更新が遅れるかもしれません。