もうマジむりポン……むりポン……ポン……?
パタポォン!
パタパタパタッポー!(ウゥーヤッホッホイ!)
パタパタパタッポー!(チャチャラチャンチャー!)
これ楽曲コード案件か?
書き忘れてた、今回エグめの描写あっから気をつけてください。
アインクラッドの夜は心地良い。現実の都会は人工光とエンジン音で溢れかえっているが、ここには無い。代わりに星と月が、正確にはそれを模した光源オブジェクトが空から照らしていた。リアルより暗いが視界は十分で、雰囲気は正にエモいというやつだ。
アイルは夜は遅く、朝は早い。ディアベルが就寝する頃にフレンドリストを見ると迷宮区やフィールドに居たりする。もちろん単独ではないことは承知しているし深入りはしないとも思っているが、たまに不安になる。
朝の、まだ日が出る前(仮想空間風には光源オブジェクトが動き始める前)には、街中をランニングしている。終わると適当な広場でトレーニングをし、誰かに呼ばれるまでは延々素振りをする。この素振りはソードスキルとかではなく、純粋な素振りだ。
そして朝以外も、ちょっとでも暇な時間があれば“グルメ”か素振りをする。その夜もそうだった。
「やってるな」
声を掛けると「なんとなくすよ」と返事をして、刀身がやたらめったら金ピカの剣を背中の鞘にしまった。
「STRは伸びないし見た目も変わんないし、慣れるだけすね、振りに」
近くの斜面に腰を下ろす。圏内で且つ中央の雑多な場所から離れた小道、狙われている状態で会合するにはいい場所だ。アイルも背中の剣を下ろして座った。
「筋トレが無意味ってのは
「頭で分かってても実践しなきゃ納得できないことだってあるんすよ」
「……仮想だからどっちにしろ頭じゃないか?」
「イメージの問題す」
彼はインベントリを操作してアイテムを実体化させる。木製のジョッキだった。どうやら一杯飲む為にディアベルは呼ばれたらしい。
「フィッシャービールとかいうやつです」ジョッキを渡される。「釣りにバフが付くんすけど、釣りってやります?」
「リアルならともかくこっちじゃな、そんな時間も無いし」
「っすよねぇ」
泡の立った液体が中に入っている。甘ったるい匂いが鼻をついた。
互いのジョッキを当ててから一口。旨味が強く、香りに反して甘味はそうでもない、飲みやすいビールだった。
「クリスマス以来か?」
「すね、早いもんでもう3月終わりすよ」
「もう4ヶ月前か」口に出すと短く感じるが、どの階層の攻略も密度の濃い時間だったからある意味納得だ。むしろそれだけ経ってまだ4分の1かと溜め息が漏れてしまう。
「前もそんな感じで疲れてたっすね」
彼は揶揄うように言った。正直まったく覚えていない。だが言われてみれば、いつも何かに追われていて休む時間も無い気がするから、多分そうなのだろう。
「お前はずっと元気だな。体力があるというか。何かコツとかあるのか?」
「ないっすよそんなん、適当にやってるだけっす」
そう言って一口ビールを飲む。ディアベルも倣う。やはりリアルで体力があると平気なのだろうか。仮想の癖して融通が利かない。
しばらく静かな時間が続いた。日中の闘技大会の熱気や、その後に行われた"緊急会議"の緊張感は、ここには無い。2人は黙ってビールを楽しんでいた。
「なんでリーダーなんかやりだしたんすか?」
半分ほど飲み終わりHPバーの下辺りに釣りバフアイコンが付いた頃、急に聞かれた。何も考えずに慣れてきた甘ったるい香りを楽しんでいたディアベルは、息を整えてから答える。
「俺がやらないと、と思ったんだ。最初はみんな暗い感じだったし、急いで狩場を占領するβテスターか、嘘だと思っている奴しか居なかった。そんなバラバラで自分勝手な状態じゃ100どころか10も辿り着けない、俺がまとめるしかない。そう思ってな」
言ってから、驚くほどすんなりと答えてしまったと思う。心の中で酒のせいにしておいた。
「殊勝っすねぇ」間延びした返事だ。
「お前はどうだったんだ?
「無かったっすねそういうのは」簡単に言ってのける。
「別にオレが焦ったってなんも変わんないすから。ディアベルさんに誘われなきゃ、ずっと前線にいたかも怪しいすね」
「2層であんなに活躍してたら俺じゃなくても誘うと思うが」
「そんときにオレをタンクにしたのはディアベルさんすよ。DPSポジだったらあんなの無理っす」
「それもそうか」と答えてビールを飲む。確かに
「すまないな、付き合わせて」
「別にいっすよ」
彼はジョッキを揺らしながら言った。
「ここに入った時点で、もう変わんないすよ」
アイルらしくない言い方だった。溜め息混じりというか、諦観の色が込められている気がして、彼の顔を見る。地面をぼんやりと見つめていた。いや、地面ですら
「酔ったか?」
「下手っすねボケるの」
半笑いであっさりと見抜かれてしまう。やはり彼のようにはなれなさそうだ。
「酒入ってるときは変にボケないほうがいいすよ、怠い人が多いんで。仮想だから正確には酔わないんすけどね、仮想だから余計に酔えちゃうんす」
また彼らしくない。禅問答じみた言葉遊びは好かないように見えるが。
彼はジョッキを傾けて、一息吐いてから話しはじめた。
「要はここで何しようが、リアルじゃなんも変わらないってことすよ。思いっきり走っても叫んでも、リアルのオレは多分病院のベッドかなんかでぐっすりって訳です」
そう言われて、ディアベルはようやく彼の違和感に気づく。この会話の違和感ではない。出会ったときからずっと抱えていた、淡い矛盾。
「レベルを上げてSTRを上げたらどんな奴でもこの剣を持てるようになる。でも体は別に変わらない。筋肉はつかないし落ちない、髭も爪も伸びない、肌も荒れなきゃニキビも出来ない……」
彼は目を閉じて深く呼吸した。「変わんないんすよ。リアルのオレも、こっちのオレも。変わんないもんに力入れて頑張ったって、何にもならんす」
泡の消えたビールを眺めて考える。アインクラッドには“老い”が無い。不老とも言えるが、それほど良いものとはディアベルには思えない。
そしてそのことを、納得していたというか受け入れていたというか、ほとんど考えたことが無かったことに驚く。アイルは考えていないようで、よく考えている。
「ここで死んでも生きても、向こうで寝たきりなのは変わらない」彼はまたゆっくりと喋りだす。
「家族とか大切な人とかにとっては、どっちでも変わんない。それならもう
「それは……」言葉が詰まる。極論過ぎると言いたいが、言えない。SAOに閉じ込められた人は、現実の人から見れば脳死や植物状態と似たようなものだろう。違うのは、自らで、
「ま、実はどっかで生中継されて実況解説されてる可能性もあるっすけどね。向こうのニュースとかも見れないんだから、意地が悪いっすよね」
彼は何とも思っていないかのように笑って言った。ディアベルはただ黙ることしか出来ない。
彼は現実的で、楽観的で、消極的だ。だがそれはそういう人間だからではなかった。彼にはここが三途の川に見えている。渡った後の、閻魔様の裁きを待つだけの時間。だから彼はいつも落ち着いている。
夕方の会議、“本気”派と“タチの悪い冗談”派で分裂した部屋で、彼は言った。“どっちでもそんな変わんないと思うすよ”と。
「2年前に事故ったんすよ。色々あって、右手が使えなくなっちゃったんす」
ディアベルが何も言えずにいたからか、突然彼は話し出した。話すというか、独り言に近かった。
「でもそんなには変わんなかったんすよ。ゲーム出来なくなったし、ギターも無理だし、爪切りすら他人にやってもらったんすけど。でも金は稼がないといけないし、メシは食わなきゃいけないし、トイレも行かなきゃだしで」
彼はジョッキを持った右腕を、借り物を触るかのような手つきで摩った。
「ここだとコルが無くても何とかなるし、栄養とか考えなくていいし、腹も壊さない。フィールドでなんか狩って素材売って宿屋取って、その日暮らしでも十分なくらい。でも、
それはもしかすると、呪いかもしれない。彼の人生に、2年前から付きまとう呪い。それを聞いたものにも降りかかる呪い。変わらない呪い。
「だから明日も変わんないすよ。何も変わらない」
彼はいつもの表情に戻っていた。柔らかいというか、ホワっとした雰囲気。呆けているような顔。
その後の彼はいつも通りだった。大柄な野球選手のような体が、やけに小さく見えたこと以外。
25層ボス≪アスラ・ザ・エクスキューショナー≫の巨大斧攻撃が地面を割る。ミトはそれを躱してガラ空きの腕にソードスキルを放つ。
≪ファング≫は伸ばした鎌を刈り取るようにして引き寄せる、大鎌らしく癖の強い技だ。当て難いが硬直は短く、攻撃の合間に差し込むには使いやすい。
手応えはあったが、まだ巨人は斃れない。2つの頭と4本の腕を威圧するように構える。
隣にはアスナが居た。2人は頷き合って散開する。4本の腕、1人につき2本分の攻撃が襲いかかる。ミトはこれを躱しきる。
アスナと共に攻勢を掛けようとした。巨人は足掻く。巨大な鉄球を無茶苦茶に振り回す。動きが読めない。範囲外に出ようとするが動けない。
2人が鉄球のコース上にいることに気づいたときには、もう目の前まで迫っている。避けられない。アスナは……。
轟音と共に鉄球が止まった。アスナを守ったのは、頼り甲斐のある体にほんわかした顔の乗っかった、アイルだった。
「また無茶してるっすね」彼は言って、最近になってようやく出たというドロップ品の両手剣を肩に担いだ。彼の顔を見て安堵の息が漏れる。
「あんまり突っ込んだら駄目っすよ」彼の声は遠い(すぐ近くなのに?)。アスナは彼を驚愕の顔で見ていた(前にも守ってもらったのに?)。
「ミト!」アスナが叫ぶ。私は無事なのに。アイルもいる。彼は鉄球を防いでもピンピンしている。格闘技プレイヤーじみたゴツい腕で頭を掻いている彼が居れば、私は大丈夫。だからアスナは安心してヒースクリフの下へ……。
ゴトン、と音がした。ボーリングの玉を落としたような。彼の腕は虚空を掻いていた。
「ミト!」アスナの声が天井から聞こえる。まるで巨人の頭から響いているようだった。アスナは……どこ?
「ほら、こうなるから」すぐ近くの地面から声がした。「ダメなんすよ焦ったら」地面?。違う。「もう守れないすよ」
「ミト!」ボス部屋が振動するくらい大きい声がして、彼の残った体が崩れて、そこにはオレンジ色のカーソルがあって、ミトの鎌は血に濡れていて……血?
「ミト!!」
石のタイルが板張りの床に変わっていく。巨人は霧のように消え、ミトの体は一瞬の浮遊感の後、叩きつけられる。フワリとした感触。
ミトはベッドに腰掛けていた。感じたのは強烈な心臓の鼓動と息苦しさ。肺が制御を失った機械のように暴れていた。
「大丈夫だから、大丈夫だから」
腕をあちこちに伸ばして声の主を探し当てた。強く抱きしめる。彼女の細い体だけが頼りだった。
どれぐらいそのままでいたかは分からない。分かったのは彼女の手がミトの背中を優しく摩るにつれて、呼吸が楽になっていったことくらいだ。
どこか遠くから声が聞こえた気がして、やっと耳も使い物にならなくなっていることに気づく。耳鳴りのようなキーンという音が、奥の方からずっと鳴っているのだ。すぐ近くの彼女の声以外は何も聞こえない。
しかし声と、それから足音や金属音のようなものは続いた。ようやく耳鳴りが治ったころには、それらの発生源は部屋を出てしまっていた。
残っているのは……キリトと、アスナ。ギルド長2人は出ていったようだ。思考力が戻ってくる。視界端のUI表示が意識に入ってきた。4月1日、昼過ぎ、現在地は25層の宿屋の一室だ。
なんとか搾り出した「ごめん」は彼女の足に向かって言った。優しい「大丈夫だよ」という声が、今は辛い。
「平気か?」キリトが屈んで言う。まるで子供に目線を合わせるような動きだが、それを咎める気にもなれずに呻くような返事をする。
「さっきも言ってたんだけど…攻略はしばらく中止だってさ。アスナ…さん、も自由行動だって」
彼はミトの反応を見ながら話した。時折フィールドボスを共闘するぐらいの仲だが、すんなりと頭に入った。
「それから単独行動は禁止、圏内でも外出時は2人、できれば3人以上でって。フィールドに出るときはヒースクリフかディアベル辺りに連絡しろってさ」
おっけ、といつもする返事で答えた。それ以外に出てこない。手を握ってくれている彼女に、顔も向けられない。
「カウンセラーももうすぐ来るってさ。今は楽にしてていいから、俺も...アスナ、さんも居るから」
そこまで言い終わると、静寂が部屋に漂いはじめる。ミトは彼女の手を握ったまま床を見つめることしか出来ない。頭は冷静なつもりだが、心が騒々しい。椅子に座った彼女の白い足だけが視界に映っている。
キリトが何か話題を探すように「えーっとー」と声を出す。ミトは今何かを考えられる状態ではない。思いつくもの全てが昨日に結びつきそうになるからだ。
「何か無いんですかアスナさん!」ものすごい小声だった。彼女も同じくらい、或いはさらに小さい声で言う。「こっち振らないで!」
一瞬、その声に反応した心臓がドクンと跳ねた気がした。さっき発作が起きていたときはそれだけが頼りだったのに、今はそれがハッキリと聞こえるのがとても嫌だ。
それから更に無言が続いた。ミトはその間心臓に気を向けていて、キリトはやがて諦めて床に座った状態でスキルか何かを弄っていた。彼女は、何もしない。
扉のノック音で気不味い時間が終わった。規則正しく3回、強すぎず弱すぎずの理想的なノックだった。「カウンセリングです」と機械音声っぽい声がした。
キリトが立ち上がり扉を開ける。そこには2人の女性が居た。1人は赤髪ショートボブの女性。20代前半くらいだろうか、大人びた雰囲気がする。
そしてもう1人、立ち位置的にノックをしたのはこっちだろう。黒く長い髪が腰まで届きそうな女性。白衣のようなワンピースが清潔感と気品を醸し出している。しかし頭上にあるはずの矢印マークが浮いていない事実は、彼女がNPCだと証明している。
モナ・リザのような柔らかい笑みを湛えたまま滑るように部屋に入ると、ロボットアームじみたブレのないお辞儀をした後、やはり合成音声感のある声で自己紹介をした。
「初めまして。メンタルヘルスカウンセリングプログラムAIです。お気軽に、
「ネクロフォビア、ネ」
鼠は確かめるようにゆっくりと声に出した。
「他人の死や死体、それを連想させるものを必要以上に恐れる症状だ」
「元から良いモンじゃないだろうケド、まあアレルギーみたいなもんカ」納得したように言う。
ヒースクリフがリアルで何をしているかは全く知らないが、恐らくは権威ある人物なのだろうとは思う。ディアベルでは到底出せない説得力が彼にはある。
「他のプレイヤーは一時的なショックに過ぎないかもしれないが、ミト君の場合は違うからな」
「それなら何でアーちゃんと喋りたがんないんダ?2人の仲の良さはアンタだって知ってるダロ?」
「推測だが、以前の引き抜きが影響しているんだろう。その件は2人とも重く捉えていたようだからな。まあ私も専門家ではないから、仔細はカウンセラーに任せよう」
「そんナラ、2人も居た方が良かったんじゃないカ?」
ディアベルはただテーブルの木目をじっと見つめていた。頭の中で、"俺のせいだ"と責める声がして顔を上げる気力が起きない。
「私が居ると気を楽に出来ないかと思ってね。単独行動を禁じた手前、1人で出る訳にもいかなかった」
「ソレで連れてこられた訳ダ。コッチもほっといたら何を仕出かすか分かんないし、丁度イイナ」
対象が自分に向いた気配がして、「咎められるようなことはしないさ」と答える。鼠は「ドウダカナ」と溜め息混じりに言った。
「今のアンタ、目を離したらソノママ消えちまいそうな感じがスルヨ?気持ちは分かるシそういう意見もあるかもダケド、
「私も同意見だ。ディアベル君に責は無い、これはどうしようもない事だった。むしろ君がリーダーだったからこそ、最小限で抑えられたと思う」
正常じゃない頭だと皮肉に聞こえてしまう。被害者ぶる自分の思考に、更に嫌悪感がする。
それを何とか切り替えたくて、以前から考えていたことを言う決意をした。大きく息を吸う。
「レイドリーダーは、ヒースクリフさんに譲るよ」
どうにかして顔を上げて言った。鼠は顰めっ面をして持っていたカップを置いた。
「それをプレイヤー達が望んでいると、本気で思っているのかい?」
ヒースクリフの怪訝そうな声が耳に痛い。そんなことは分かっている。少なくともあいつは、怒るんだろうな。
「イチオウ言っとくゼ。オレっちは確かに“本気”派だったケド、それでアンタを責めるつもりモ、リーダーに相応しくないとも思っちゃイナイ。攻略組の攻略本担当がソウ言ってんダゼ?」
しかし会議で出した“無視”という決断は、結果的に悲劇を生んだ。ギルドに潜んだ癌の存在を見抜けなかったのはディアベルだ。それは
「ソレ自体がどうでもイイってことサ、別に“本気”派は裏切り者を見抜いてた訳じゃナイシナ。ソレトモ、逃げたくなっちまったのカイ?最初にみんなをまとめてレイドに駆り出したのはアンタダゼ。今更逃げようったって許さないヨ」
後半は彼女には珍しい、怒るような強い言い方だった。
「大体、攻略組で1番デッカいギルドは、アンタに引っ張ってもらいたい連中が集まってんダゼ?ソレを捨てるなんてトンデモナイ!」
そこまで言うと、鼻を鳴らしながら乱雑にカップを取って飲み干した。
「何もギルドを捨てる訳じゃ」
「アイル君が抜けた穴は確かに大きい。だがディアベル君なら、それでも何とかできると、私を含めたほとんどの攻略組は思っていたが」
訂正を遮られる。しかも、ヒースクリフから期待されていると来た。買い被り過ぎだと言いたいが、今はその気力が湧かない。とにかく言うべきことを全て言って楽になりたかった。
「レイドは参加するし、ギルドリーダーも続ける」自分でも分かるくらいに、声が疲れている。
「ただ、今までみたいに全体の舵取りはしない。会議も同じだ。みんなをまとめるのはヒースクリフさんに託す」
「KoBは少数精鋭を掲げている、大部隊の指揮となれば私は経験不足だ。何よりプレイヤー達は君を慕っている、私に従うとは思えないがな」
「それでもだ」彼の目を見ながら言う。「頼む」
あの力強い瞳と比べて、今の俺はどうだろう。ヒースクリフはしばらく考えるように唸ってから言った。
「そういうことなら、受けよう。君ほどのリーダーになれるかは分からないがね。だがプレイヤー達が納得できるよう説明はしてくれ。私に文句を言われても困るからな」
ディアベルは小さく頷いた。鼠がディアベルの分の、ずっと放置していたカップを押し付けてくる。冷えきったミルクティーが淹れてからそのままだった。
「オレっちは納得シナイゼ。ケド、無理させるつもりもナイカラナ。
“≪聞き耳≫を咎められるから”と言って鼠の部屋を話し合う場に決めたのはヒースクリフだが、彼は涼しい顔だ。カップは既に空。鼠はさっき飲み切っていた。残っているのはディアベルの分だけ。
どうせ仮想なんだから時間経過で冷めなくたっていいだろうに。力無く息を吐いて、虚しい味の液体を一息に飲み干した。
眠いね。深夜に書いてるからね。
でもね、明日もこう書いてると思う。
ずっと眠いね。きっと明後日も、来週も、来年も眠いんだろうな。
もうずっと寝てたいって、コト!?
でも新季節限とかsteamセールとかAmazonセールとかスタバの新作とか来たら起きたいね。
結構ずっと起きてんな。
9/29追記
・「......」を「……」に修正。