異世界迷宮でハーレムしない   作:とくめい

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第37話

ガッツリと探索しボス部屋を発見できた。

ボスはサクサク。

ソフィアからの尊敬の眼が止まることを知らない。

己のお姉ちゃん力の高まりを感じる。

超お姉ちゃんになれる日も近いだろう。

15層の敵はグラスビーだった。

 

「毒持ちで遠距離攻撃をしてくる。注意しろ」

 

カールから皆へ情報共有。

針を飛ばしてくるんだったな。飛ばすってなんだよ。

刺せよ。

戦ってみて、問題なく倒せることはわかったのだがしっくりこない。

 

「うーん…手数が変わるわけではないですし、届かないほど上空を飛んでるわけでもないんですけどやりづらいですね」

 

己は地上の敵なら地に伏せた相手への追撃まで技術を持っているが、飛んでいる相手を想定して得物をふったことがない。

こん棒を振り下ろすと気持ちよく床まで叩きつけられる。

そこを切るやり方で通してもいいし、しっくりこないままでも倒せているのでこのまま上空に向かって剣を振るでもいいが。

 

「やはりしっくりきません。ガチでやります。また皆さんには退屈させてしまいますが練習させてください。デュランダルに持ち替えて全開戦闘を行います。極力走って行動しますが特にソフィアは無理しないように。走るのは特訓でもありますが無茶はダメですからね」

 

トリプルスキルの習熟時にも行ったオーバーホエルミングを含めた全開戦闘を続けていく。

頭上を飛ぶ敵にも違和感を覚えなくなるまで。

己の剣が呼吸のようにふれるようになるまで。

斬り続ける。ただひたすらに。

 

シグルイという漫画を思い出していた。

とんでもない握力で斬りかかる最中に持ち手を柄のギリギリに持ち代える技術があった。しかも指で挟んで握るのだ。

試してみたら出来た。どうなってるんだ己の肉体。

腕力だけじゃなく器用さの補正も大きいからだろうか。

元々左手で柄尻を握っていたため伸びる間合いは僅かなもの。

その僅かな差が上空の敵への間合い感にしっくりきた。

振り方もどんどんと洗練されていく。

成長の速さはこの身体の性能のおかげだけじゃない。

パーティの補正も大きい筈だ。

皆が己を強くしてくれる。

高みに近づいていく。

探索を終える頃には上空の敵への違和感は消え去っていた。

 

「受け渡されし英…」

 

食後にソフィアの訓練をしていた。

オーバーホエルミングの詠唱練習。

レベルも上がったので頃合いだった。

やはり己は眼がいい。ソフィアの動きをかろうじて捉えられた。

かろうじて。対応はムリじゃねこんなの。

もし高レベルの英雄と敵対する事があったら注意が必要になる。

己の命に届く。

みんなでソフィアの動きに驚き誉めていた。

まだ連発は厳しいが詠唱には慣れていかないといけない。

己と違ってズルができないから…

どんな時でも使えるように日課にしようとソフィアに話しかけた。

回復薬を口に含ませたままMP枯渇状態まで連発させてもみる。

厳しいと感じたら詠唱と同時に飲み込む。

凄まじい苦しさの筈だがガッツで耐えている。

あの感覚は一度味わっておかないと緊急時が恐ろしい。

 

アシュリーもやってみたいと言い出した。

ビーストアタックか。

作中のミチオ君の感想ではかなりの高威力技に見える。

漫画だとパーンも吹き飛んでた。迫力があったな。

漫画の出来超いいよね。

アシュリーの攻撃自体を己らのパーティは想定していないが使えるようになれば戦術の幅も広まる。

余裕のある時だけスキルで吹き飛ばしてくれるだけでも全然違うだろう。

アシュリーも頑張って力になろうとしてくれている。

得物は適当な物をまだ持たせているが良い物を探しておくべきか。

間合いも取れる刺突剣かな。レイピアとか。

スロットが二つあれば眠りと詠唱中断も付けられる。

ヤンガスにもちゃんとした物をそろそろ持たせようかな。

日常生活では器用なのに武器の振り方がマジでへたっぴだった。

指導はしているが無理に攻撃させる必要もないため己はあまり気にしていない。

だがヤンガス本人もやる気なのだから力を尽くすべきだろう。

まず刃物はやめさせてメイス系ふらせよう。

これなら力で振り回すだけでもいい。

ヤンガスの仕事は打撃武器によって相手の動きを鈍らせられれば充分だ。鋭さは必要ない。

こっちも詠唱中断と眠りを付ければいい。

どっちかというと盾の方がヤンガスには良い物を持たせたい。

大楯もてるのかなドワーフも。

力は問題ないだろうし行けるか。

ジョブによって装備制限があるシステムじゃないみたいだし。

ただし二刀流を除く。竜騎士やっぱり優遇されてるって。

問題は大楯自体がレアっぽいんだよな〜。

オークション行きたいけど時間取られちゃう。

時間使うならソフィアのレベルをもう少し上げておきたい。

二度と雑魚盗賊に好き勝手させないくらいに。

高レベルの盗賊まではじっくりいくにしても。

明日は皆も一緒に武器も見に行こうと声をかけた。

 

早朝の探索はヤンガスとアシュリーが特に燃えていた。

ちゃんと自分の役割を理解して行動しているのは変わらないが、その中で積極的に攻撃を行う姿勢が見られた。

ヤンガスは武器を使うのはへたっぴだが元々器用ではあるのでアシュリーソフィアの護衛には支障をきたす事なく動けている。

素晴らしい。

アシュリーも攻撃力がないだけで元々動きは素早かった。

可愛い小型犬みたいな。

攻撃を受ける気配もなく、邪魔にならない範囲でちょっかいをかけている。

ヘイト管理も上手い。感覚が優れているからだろうか。

ヤンガスも楽そうだ。なんでも熟すな〜。

カールの剣は元々上空の敵も不得手にしていない。

さすがの迷宮慣れだ。

ソフィアの練習をする余裕まであった。

上空を飛んでいる敵は上背の問題で厳しい。

やはり槍がいいのではないだろうか…

剣術三倍段という言葉があるが、剣で槍に勝つには三倍実力差がないとムリっすよって意味でそれほど間合いの差には戦力の差が生まれる。

対人の話であるから空を飛んでる魔物には適切ではない気がするが。

ただ剣の動きを仕込まれてる子に槍を今更教えるのも…

己も槍の技術は詳しくない。

女の子には遠心力も利用できる長物がむしろ剣より扱いやすさでも優ってる気がするがどうしようか。

ぶっちゃけ剣って武器として微妙だよね。己がいうのもなんだけど。

その割に和洋どちらでも象徴的というか、やはりかっこよさなのだろうか。ロマンは大事。

あ、オーバーホエルミング使った。良いじゃん良いじゃん使えるものは使っていこう。

ロマンもいいが誇りとかはどうでもいい。

ただ勝てればいい。

 

朝食を終えたところでサウザンドリーフの宿へ向かう。

亭主は己をみて手を組み拝み始めた。

女神の威光にひれ伏すが良い。

今夜歌わせて〜と言えば満面の笑みで許可をくれた。

シルヴィを調理場へ派遣する。やあ調理師の皆さん。

今日もお互いの料理を磨きあってほしい。シルヴィ頼んだぜ!

なんちゃってレモネード構想も語っておく。出来るか知らないが。

上手くいったら多分やばい売れ方しそう。

面倒だから試行錯誤は任せた。

材料費は気にするな己がスポンサーだ。

亭主もレシピを使って上手いことやってるようで結構な金をくれた。

また思い付いたら金をくれるとも。

また迷宮以外で稼いでる……。

 

武器屋を見にいく。

皆で相談しつつ、ヤンガスはウォーハンマーに。

アシュリーはレイピアへ更新した。

ソフィアはやはり剣で行くようだ。それもまたよし。

エストックが置いてあったがスロットなしだったのでソフィアは更新なし。

カールと同じ得物にはやはり憧れがあったようでしょんぼりしている。

そう言えばエストックってけっこう高ランクの装備だったと思うがレベル低くても使えるのかな。

原作でデュランダルでさえも、限定だっけ?弱化して低レベルで使えるようになっていたようだが。

ソフィアはレベルが上がってから考えればいいだろう。

ていうかいずれはデュランダルを渡してもいいな。ベスタみたいに。

やはりオークションだな。己が使っても良し。ソフィアに渡しても良しないい剣を用意しておきたいところ。

トリプルスキルを駆使すればボーナス武器のポイントを浮かせたりソフィア用に使ったりできる可能性がある。

いいね。夢が広がるぜ。

 

 

 

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