異世界迷宮でハーレムしない   作:とくめい

39 / 60
誤字報告ありがとうございます泣


第39話

早朝探索ではやはり飛行タイプにおチビ三人組が苦しんでいた。

そこまで高く飛ばないので届くと言えば届くのだがやりづらさがあるようだ。

己も慣らしたとはいえ地上より苦手に変わりはないので気持ちはよくわかる。

ソフィアがオーバーホエルミング中に無理矢理叩き落としてボコす方向性でいくようだ。

しかし外から見るとマジで訳わかんないなオーバーホエルミング。

やばすぎるスキルだわ。

薬はいくら使ってくれても構わないのだが、ヤク漬けになりながら戦う少女に心が痛むのでMP吸収つけてあげた方がいいだろうか…。

ウォルターに注文しよ…

カールと一緒に見守ってない限りトドメは己になるので、経験値の損もないし安定してるといえばしている。少女がヤク漬けだが。

 

朝食を終えたら皆でソーンウッドへお出かけする。

こん棒改ができたそうだ。

ワクワク。

 

「おはようございます。金棒を注文していたものです」

 

お弟子さんがお出迎えから工房の奥へ案内してくれた。

親方ドワーフさんだ。

 

「よぉ嬢ちゃん。早速だが、コイツだ。注文通りだと思うが確認してくれや」

 

それは鋼鉄の棒だった。

棍棒を二回りほど太くし、柄含みで大体肩の高さくらいに調整される装備品と比べ己の身長くらいの長さへ伸ばした。

総じてクソでかい。

興奮してきたな。

 

「持ってみても?」

 

「おぅ」

 

柄を掴み持ち上げた。

重い。ちょうどいい重さだ…。

もう棍棒が軽く感じすぎていたから。

棍棒では受け流すのではなく正面から受けたかった。

そらして皆に向くことがないように。

表面が滑らかだとやり辛い気がしたので適度に醜くボコボコに。

それでいて重心がズレてもいない。

計算された完璧な醜さだった。

柄には布を巻いて滑り止めに。己の握力だとあまり関係ないけど。

 

「本当に普通に持てんだな…」

 

「注文通りです!振ってみたいんですが場所はありますか?」

 

中庭のような場所へ案内された。弟子達もワラワラ出てくる。

軽く振ってみる。ぶんぶん。

膂力は問題ない。振り抜いてる最中でピタ止めまで自由自在だ。

あはははあ。

本気でブン回しまくってみる。ぶんぶんぶん。

風切音はガオンガオンって感じだけど。

やばあい。早く魔物に試してみたあい。

 

「素晴らしいお仕事です…感動しました!ありがとうございました!」

 

「マジで振り回してやがる…オゥ…気に入ってくれて何よりだぜ…」

 

親方も弟子もドン引きしてた。何かに叩きつけてみたかったが魔物にやるまで我慢しよ。

素材の量が量なのでそれなりの金額になったが現状大満足である。

これで効果があんまなかったら悲しみ。

 

「早速この後使い心地を試してみますね。例の剣の方も進めてください」

 

「やるのか……わかった。任せておけ」

 

一緒にあつらえてもらった仕掛けで背負う。

アイテムボックスに入らないから仕方ない。

いやあ実にいい買い物だった。人に振っちゃいけない物になっちゃったけど。

ミンチ通り越して血煙になるわ。

めっちゃ上機嫌で迷宮に飛ぶ。

む。消費MPクソ増えた。重いからか。

重量のせいで足音が美少女が出しちゃいけない音になってる気がするが気にしない。

 

「ではでは!アシュリーお願いします!間合いは把握してますが、怖いようならあまり寄らないようにね!」

 

早速アシュリーに索敵をお願いして上機嫌のまま進む。るんるん。

すぐに獲物は見つかった。

珍しく二匹。試し打ちには手頃な数である。アシュリーナイス。

 

「ありがとうアシュリー。ちょうどいい数です。一人で行ってきますので皆は待っててください!」

 

一応剣も持ってるが金棒だけでどこまでやれるか試したい。

間合いに入ったコウモリに勢いのまま地面まで振り抜いて叩きつけた。

床にコウモリごと叩きつけられた金棒が凄まじい音を出す。

手応えやべえ。たまんねえ。

煙になってないが、明らかにグチャっててかろうじて生きてる感。

生きてんの?これ。

もう一匹へダブルラッシュでブチ込んだ。消し飛んだ。

もう一匹はピクついて飛ばない。どういう状態だ?

ピクピクコウモリを観察しながら考察する。

剣で斬りかかるとゲーム的な仕様で切り抜けるけど傷跡にならないんだよな。HPは減ってるけど首切って通り抜けたのに首はついたまんま。

死ぬ時は首が離れて煙になって消える感じ。

ゲーム的な特色でHPはちゃんと減ってますよ的な…?

んで明らか仕様じゃない得物ぶち込まれて物理的にこうなってる感じ?

仮に電車で轢かれて無傷とかなるわけないし…

むしろスキル無しとはいえよく形残ってるな。

圧倒的な質量を圧倒的な速度で打ち込むのは有効という事だ。

 

よくわからないが通用することは理解した。再び叩いて煙にする。

素晴らしい得物が手に入った…

両手の武器の重さが違いすぎて重心やばい偏ってるけど、謎の体幹を誇る美少女なら問題ない。

SEKIROだったら削られないくらいやばい。

引いてる男性陣と興奮してる女性陣に振り返って続きを促した。

 

もう空を飛ぶ相手とか関係がなくなった。

これまで剣がメインウエポンで棍棒はあくまでもサブウエポンだったが、ちゃんと両手の武器が機能する様になった事で更に安定性と暴力は加速した。

めちゃくちゃ手に馴染む上に、刃を立てる必要もない。

純粋な暴力を叩きつけている感覚に夢中になっていた。

もう一つ持ってボーナス武器無しすら検討に値する。

己の口角が上がりきっていることを自覚しながら暴れ続けた。

カールに昼の時間を伝えられるまで酔い続けていた。

 

歩くと床が軋む。

納屋みたいなの作ってもらって外に置くのがいいかな…

シルヴィが金棒を見てびっくりしてた。

お昼を食べた後は皆に休んでもらって世話人に会いに行った。

すぐ戻ってきてアシュリーに案内をお願いした。

納屋を作るのは問題ないらしい。

手配もしてくれた。荷物が置ければなんでもいいのでお任せした。

それまでは何処に置こう…外だと手入れが…盗めるやつはいないと思うが。

絨毯買って金棒置きにするか。

帝都に飛んだ。

店の場所をアシュリーに聞いてもらい先導してもらう。

店で置いてある絨毯と謎の鉄塊を比較する謎の客として印象を残し購入を済ませた。

部屋の端っこの方に絨毯をしいてその上にのせておく。

床は傷つかないな!ミシミシいってる気がするが気のせいだ。

使い心地は最高だったけど、システム的に攻撃力ってどういう扱いになってるんだろ。

鋼鉄製で、鋼鉄の両手剣の…何倍の重さだろ。

仮に5倍だとして単純に5倍の火力ってわけじゃあないだろうし。

まあ通用してるうちは使ってればいいか。

上の階層だと超強い魔物がいて通用しないとかもありえるし。

この質量をブチ込まれてダメージ受けない存在とか倒せる気がしないけど…。

鑑定で銘とか付くかなと思ったがただの鉄塊と出た。

それはその通り。それ以外の何者でもない。

 

午後も散々暴れ回る。

ボス部屋を見つけた。

少し、悩んだ。

デュランダルを出すかどうか。

恐らくこのままでも問題ない。

行くか。

突入しそのまま中央へと駆け寄る。

煙の中からボスと雑魚がポップする。

 

オーバーホエルミング

 

念じながら間合いに踏み込む。

金棒でダブルスキルを念じながら雑魚諸共ボスをブチ抜いた。

雑魚は消し飛ぶ。ボスは消えない。

ボスに向かってトリプルスキルを念じながら剣を振り下ろした。

真っ二つになり消えるボス。

MPも問題ない。

己達はまた強くなった。

 





  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。