異世界迷宮でハーレムしない 作:とくめい
我が家に帰ってきた。
今夜はお風呂も入れよう。
MPも大分楽になった。我こそは勇者英雄遊び人。
遠山の金さんか何かかな?
至高のHEIHEI-HOUのため湯を沸かす。
ひとりずつでは入浴時間もかかるため、ふたりずつ入る事にした。
これは効率を考えれば致し方ない。
アシュリーとソフィアは小さいので一緒に湯船に入っても問題ない。
シルヴィとは交互に湯船に浸かる事になるが、日常生活に支障はないとはいえ足が不安な彼女をひとりで入浴させるのは心配だからな。
補助してあげなければならない。
お互いの背中を洗い流す事もできるし。
だから己が美少女たちと一緒にお風呂に入る事は仕方がない事なんだ。
問題はない。いいね?
あ、男性陣は別にソロでいいよ。ゆっくりしてくれ。
女性陣は先に入るペアと後に入るペアが生まれるわけだが、己は後のペアになる事を決めた。
ご主人様が後なんて。
そう意見も出たが、減った湯を継ぎ足すのには後の方が効率が良いからだ。
美少女の残り湯には元来、不老長寿の効能があるとされている。
そんな与太話を信じているわけではない。
あくまでも減った湯を継ぎ足すために、後の順番が効率がいいからそうしているだけに過ぎない。
勘違いはしないように。
あ、男性陣は女性陣の後ね。
ちゃんと湯の量も温度も整えておくから安心してほしい。
風呂の時間がこれまで以上に素晴らしいものになった。
効率が良くなると気分がいいからね。
それ以上の意味はないんだ。
MPにも余裕ができ、入浴に必要な時間も削減されたならお風呂の回数を増やしてもいいだろう。
できれば毎日入りたい。
ソフィアがおねえちゃんとはいりたいと言ったり、それを聞いたアシュリーが私も小さいから一緒で大丈夫ですと続いたり、シルヴィが私もご主人様の入浴のお手伝いを致しますと参戦したりし始めた。
計画通り
新世界の女神顔になった己はヤンガスへと視線をおくる。
「ではみなさん日替わりでご主人様とお過ごしになるといいのではないでしょうか」
流石はヤンガス。己の第一のしもべにして同胞よ。
見事なアシストだ。
菩薩のようなアルカイックスマイルでこの世のことわりを示した大賢者によって無事に己の日替わり美少女天国は成った。
本当にかわいい娘たちだ。全員愛でずにはいられない。
己のスタンドは近距離パワー型で機械のような精密動作性も併せ持つ。
全員の頭を絶妙な力加減で撫でる事など造作もない。
心地良さそうな三人娘に頬を緩め目を細めた。
「それでね。わたしが切った後にカールおじさんが」
湯船に浸かりながらソフィアのお話を聞く。
フレンド達との迷宮が楽しかったようだ。
自分ひとりで頑張っていた時よりも強くなっている事が嬉しいと喜んでいる。
普段は己が暴れてるから実感しにくいよね。
風呂の心地よさとふたりきりの気やすさも相まって話がはずむ。
「おねえちゃんは貴族さま?あ、ごめんなさい聞いちゃだめだった」
曖昧に微笑みながら頭を撫でる。
加入時に己の力と一緒に話していること。
己の常識のなさだとか出自とかを上手く説明できる言葉がなかった。
異世界から来たはさすがに真っ直ぐ話すにはまともじゃなさすぎる。
故に貴族とも何ともはっきりとは言わず、出自については何も言えませんとだけ皆に伝えているのだ。
勝手に想像してもらう分には特に困らないし、各々が納得するように適当なストーリーを考えてくれればいい。
家を飛び出した放蕩娘だとか没落した何処かの娘だとかその辺りかな。
さすがにただの一般人では納得もできまい。
特権階級の自由民だしな。
皆とはまだ時間としては短い付き合いなのだが、既に家族のように思っている。
いずれ笑い話にでもできる日がくればいいなあ。
しかし己ら四人の残り湯ってもはや聖水なのではないだろうか。
亭主に言って売りに出せば下手をすれば金貨が動くのでは…?
己はともかく他の三人に悪いのでやったりはしないけど。
ソフィアがのぼせる前に男性陣に順番をつないだ。
お風呂上がりの犬耳と猫耳の美少女がきゃっきゃしながら順番を伝えてくれるのは実に良かった。
捗る。
後の順番にした甲斐があったというものだ。
明日も楽しみである。
早朝の探索を終え朝食を取っていた頃、職人が訪れた。
そう言えば作業から十日程たっているか。
そろそろ納屋が完成するらしい。
これで部屋の床の軋む音を気にしないで済む。
昼に迷宮から戻る頃には完成している見込みとの事だ。
たすかる〜
魔物の討伐を続けているうちにまたひとつの仮説に思い当たった。
中位ジョブのレベルがガンガン上がっている事でまた凄い勢いで強くなっている己なのだが、パッシブスキルの効果について考えていた。
暗殺者の状態異常確率はレベルと共に強化されるという認識になっていたはず。
竜騎士のクリティカルもそんな感じの描写に思えたような…
こちらは自信がなかったが。
元々己が持っていた竜騎士のクリティカル発生とダメージ軽減。
中位ジョブによって更にパッシブスキルが増えたわけだが、もしや全てがレベル依存で強化されるのではないかと。
剣豪の攻撃力増加もだな。
今は1.1倍で倍率が上がっていく的な。
あくまで仮説に過ぎないが可能性はあり得そう。
その場合ボーナス武器に付いている攻撃力5倍と競合するかどうかも気になるところだ。
作者さま曰く竜騎士と博徒のクリティカル発生は重複するだろうと。よりクリティカルが発生しやすくなるわけだ。
攻撃力増加についても有効だとしたらとんでもない倍率になるな。
さすがに同系統な気がするし大きい数字が優先される可能性も充分にあり得る。
ただ夢はあるな〜。
いずれ生える上級ジョブへとまた換わることになるだろうが、その時はどんなスキル構成になるか楽しみだ。
竜騎士から竜王への進化でクリティカル発生が発生大とかにならず、新しいパッシブが生えた事で恐らくは強化でなくまた新しい力が身につくのか。
もしくは上級はまた違って、既存のスキルが強化されるのか。
はたまた両方もあり得るしな。
実に楽しみな事だ。
ふふふ。
現在攻略中である22層の回復薬もある程度ボスを周回してみんなに沢山常備させておきたい。
それが済めば地図のあるサイレントヒル迷宮で階層をガンガン更新だ。
50層を越えたら適当な迷宮を討伐してもいい。
ギルド神殿には興味がある。
デュランダルの限定解除に使いたい。
そこまで行ければ上級もそれ程遠くないかもしれないな。
あー。ただ条件が全く分かってないのが懸念点だ。
ここからはまさしく手探りになっていく。
そう言えば遊び人の上位も存在するのかな?
あるとしたらジョブをもっと増やす必要があるのか、遊び人のレベルだけでいいのか、中位ジョブの複数解放が必要とか…。
さすがに検証しきれないな。
極力己の戦力を弱めずに成長を続けたい。
余裕のある中で色々試せたら良いのだが。
もし遊び人の50レベルでいいとかだったら無駄に増やす必要もないしな。
不安もあるがワクワクの方が大きい。
どこまで行けるだろうか。
行けるところまで行こう。
みんなと一緒に。
昼食時に帰宅すると完成した納屋があった。
職人達も既に引き払っているようだ。
対応を任せていたシルヴィを労い、金棒を置きにいく。
他にも荷物を置くようにしようか。
鍵も付けてもらったし。
とは言え大した荷物があるわけでもないのだが。
昼食はまた違ったスパイスで工夫された肉料理が出てきた。
シルヴィの工夫が見て取れる。
より味わい深くなっている。
覚えのあるような風味も感じるかも。
これだけ色々なスパイスが用意出来るなら。
もしかしたらカレー擬きを作る事もできるかもしれない。
試してみても良いかも。
米がないのが実に惜しい。
どっかにはありそうだけどなー。
気候的に近くにはなさそうか。
外国になるのかな?あるとしたら。
ペルマスクに行った時に情報を集めてみるか…
あったとしても輸送に難儀するのは間違いない。
何か方法はと考え始めて、これぞ捕らぬ狸の皮算用。
見つかってから考えればいい。
午後も精一杯戦うこととしよう。
食休みの歌の練習をはさみ再び戦場へ向かった。
拙作を評価いただき、まことにありがとうございます…泣
気の所為でしょうか、異世界迷宮でハーレムを の二次作品が最近多くなった様に感じております。
嬉しい限りです…もっと読みたい…
色々な解釈や設定があって飽きませんね。
きっと皆さんも楽しまれていることでしょう。
その中、イロモノな拙作までお読みいただけていることに改めて感謝を…。
がむしゃらに書き続けていたら気付けば45話…
未だに慣れず、読みづらいものとなっており申し訳ありませんが、今後も宜しくお願い致します。