異世界迷宮でハーレムしない   作:とくめい

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第47話

いよいよ23層だ。早朝は案内人もまだいない。

そのままサウザンドリーフの迷宮に潜る。

現れたのはモロクタウルスだった。

いいね。早速肉が増えるぜ。

白黒ブチのミノタウルスってウケるなー。

 

オーバードライブ

剣でトリプルスキル。一撃。

金棒でダブルスキル。これも一撃。

だが手応えが違う。大分タフになっているのは間違いないようだ。

一匹残して始末する。

ここでも動きのチェックをしておく。

 

「みんな下がっていてください」

 

敵の前面に立った。

体当たりをぶちかましてくる。

金棒で正面から受けてみた。

どう考えても体重で押されるはずだが己はびくともしない。

受けた手もたいした手応えもなし。

超人かな。

後ろに突進されても面倒なので思いっきり金棒を払うように奥へ突き飛ばす。

体勢が崩れたブチ牛に蹴りを入れて側面を取った。

棒立ちで待つ。

腕や角の付いた頭を振り回してくるのを避ける。

避けながら両手の武器を寸止めで返していく。

体当たりは速い。避けるだけならok。避けながら攻撃はキツそう。避けずに全力で金棒をブチ込んでみた。

逆に吹き飛ぶ牛人。

角が片方折れ頭が半分崩れかかっている。

煙にはなっていない。みるからにフラフラとして足がもつれている。

剣でとどめを刺した。

 

ドロップ品はバラと出ている。

あれ。コイツがバラでレアドロが三角バラ?

ボスはバラじゃないんだっけ?

うろ覚えだったからハッキリしない。

 

「ボスはロースだな」

 

カールが教えてくれた。ロースだったか。正直バラもロースも違いはよくわからん。

少し早めに切り上げて朝食に一品肉を足すか。

みんなにそう告げて狩りを再開した。

 

急に新しい食材を渡してお願いしたが、シルヴィは問題なく仕上げてくれた。

牛肉美味しい。ソフィアが特に喜んでいた。

豚より喜んでる。こっちの方が好きらしい。

お肉が好きなのかな〜?

たくさん食べさせねば…

 

朝食後からはサイレントヒルの迷宮に入るつもりだったがどうしようかな。

ソフィアががっかりしちゃうかも…

まあいずれ出てくるしいいか。予定通りにサイレントヒルで。

ひとりで迷宮まで向かう。中央にあるからさすがに迷わない。

入り口で入場料を払い、23層までの移動を依頼する。

すぐに家に帰ってみんなと合流したら再び23層へ。

 

迷宮は広いといえども地図があれば問題もなし。己らは走るし。

だがさすがは迷宮都市といったところで、時間帯や魔物の種類によってはボスも混み合う事があるらしい。

ボスタウルスとか己も周回する気マンマンだしなー。

基本はガンガン階層を上げるが、待機部屋に人がいたり近くに大きいグループがいれば優先して狩ることにしよう。

その辺の匙加減はアシュリーにお任せだ!

マジで頼りにしてます!

サイレントヒルの23層はグミスライムだった。

やっぱりソフィアはちょっとだけしょぼんとした様子だった。

かわいい。

スライムスターチを使った料理も美味しいよと言うと元気が戻る。

おかわいいこと…

 

スライムは剣とか槍が通りにくいんだったっけ。

カードも物理耐性だもんな。

金棒はどうだろうかと全力でぶち込むと弾け飛んだ。

剣も己の火力が高すぎるらしく問題はない。

そもそもボーナス武器に防御力無視が付いてるな。

なら余裕そう。

魔法使いがパーティにいないとツラそうな層だからか、昼までにボスも処理して更新できた。

 

24層は亀だった。

金棒で砕け散るのが気持ちいい。剣もスパスパ通るけど。

ここもそれほど人気があるわけではなさそうだ。適当な小部屋まで進んだら昼休憩に戻る。

午後にはボス待ちもなくあっさりと突破した。

スムーズとはいえ一日に2層分は時間をとる。

人も多い迷宮なので中途半端に25層を進めるよりは、と考え今日のサイレントヒル迷宮は終わることにした。

 

ソフィアも喜ぶし肉は己も欲しいのでサウザンドリーフの23層に来た。

ボスタウルスの層はサイレントヒル迷宮でも人気が高そうに感じたので、こっちでボス周回できるようにしておくのも良いと思う。

なので結局ここも探索することにしてみた。

中途半端な時間ではボスまで行けなかったが、バラがけっこう貯まったのでソフィアも満足気だ。

 

今夜もお風呂をいれながら食材RTA。

トロも狙ってみるが料理人のレベルが低いからかドロップはなかった。

おのれー。

 

今日はシルヴィとお風呂である。

脚には大きな古傷があった。

エリクシールって確か古傷も治せるんだっけか。

かなり高層のレアボスドロップで薬草採取士のレベルも必要そう。

そもそも薬師だっけか。上位のジョブでないと駄目かもな。

必ず手に入れる。

考えている事が丸わかりだったのか、無理しないでくださいね

と言われてしまった。

もちろん無理はしない。己はできる事しかしない。

笑顔で応えた。シルヴィは心配そうな顔を僅かに和らげてくれた。

 

必ず、手に入れる。

 

 

上層に至り破竹の勢いで層を更新したが、まだ己らの戦力が上回っている。

経験値効率もハッキリと違いがわかるほどであった。

己もみんなもレベルが上がっている。

この感覚ならどこかの層で腰を据えてレベリングをするのもいい。

皆が中位ジョブになれば安全性は更に増す。

戦力も凄まじい強化を得ることになるだろう。

狙い目は人気がない魔物だが。

ドライブドラゴンは強力な魔物で耐性も強烈だったな。

ドロップの竜皮も竜革もおいしいが、中々好んで狩ろうとはされないんじゃないだろうか。

己には属性耐性は関係ない。

なるべく上層で強力なドライブドラゴンと当たれるならば狙い目かもしれない。

己が苦戦する事はあまり考えていなかった。

ここまで区切りの層毎の敵の強化具合をみるに、少なくとも同ランク帯に己を脅かす存在は現れない。

それくらいの力を積み上げてきている。

いわば成長した分の貯金を使って階層を更新しているわけだが、それを新たに積み上げる事が出来る層があるならば急ぎすぎる事もない。

効率もいいけどバランスが大事だよね。

理論値をだしたいわけではないし。

安全と効率の高バランスを目指す!

 

このまま明日も駆け上がっていきたいところだが、お休みになる。

カールの元パーティメンバーから手紙のお返事が届いたのだ。

いつでも来てくれむしろこっちから行くくらいのテンションだったようだが、さすがにこちらから出向いた方がいいでしょう。

カールとソフィアは一緒に行くとして、他のみんなは休日〜!

けっこう北の方らしいが途中までは前に行けてるしそこまで苦労しないだろ多分。

 

休日でも早朝探索はする己ら。

行かないとみんなヒマって言うんだもん…己もだけど…

ブラック過ぎたかも…

どうせ中途半端ならって事でサウザンドリーフ迷宮の牛人ボス部屋探しだ。

あんま見つかる事に期待してないのでほぼ狩り優先である。

案の定見つからなかったが、三角バラが手に入ったのでヨシ!

朝食はみんなで食べて〜、場合によったら夕食もどうなるかわかんないし各々自由にって感じで。

己らはソフィアを見つけたブルーフォレストへ向かった。

 

そこからも何度か中継挟んで目的地へ。

友人宅へはカールが案内してくれる。

中途半端な時間なので在宅はしてなさそうだけど。

その時はメモでも扉に挟んでまた夜にお邪魔しましょう〜。

と思っていたがどうやらタイミング的にそろそろだと構えていたらしい。

目的の建物前で仁王立ちしてた。

冒険者だと聞いていたが、カールの元パーティメンバーだけあって歴戦というか、経験上手紙が届くタイミングとカールの動くタイミングをわかっていたようだ。

にしても凄いと思うが。

離れた位置からでもわかるほどデカい男だった。

ソフィアが先に駆け出して、男に抱き上げられた。

カールはそのまま歩いていき、軽く肩を抱き合った。

己は離れた位置のまま待っていた。

旧友同士の再会だ。

ゆっくり語り合うのを待つくらいなんでもない。

泣いている男から目を離し、途中にあった屋台の店に足を向けた。

 

 

 

 

「すまん。待たせちまったなァ」

 

カールが迎えに来た。あの夜と同じセリフ。

あの時と違い、眼は穏やかで微笑んでいた。

お土産に注文していた屋台の商品を持って、再び男の下へ向かった。

 

 

 

 

 

 

 

「お嬢ちゃんが恩人ね!?本当に、ありがとう!!!ふたりを助けてくれて心から感謝するわ…。

さ、先ずは部屋に入ってちょうだい!歓迎するわよ!」

 

 

 

オカマか……想像以上にキャラ濃いな……

 

 

 

 

 

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