異世界迷宮でハーレムしない 作:とくめい
おひねりに金貨が3枚入っていた。
冗談でしょ???
流石に同じ人ではないよね??
4人も赤スパしてくれてるの?四天王なの?
この世界にインターネットがあったら覇権を取れていたかもしれない。
いややっぱどうだろ。エルフも顔面つよつよ種族だからな。
己の美少女力に戦慄していると、朝食の時間になった。
昨日はスパチャを読まずに寝たからな。起きて朝の迷宮行って帰ってきてのおひねり確認であった。既に胸焼けしそう。
大変驚いたがこれは好機である。
新人を追加出来るかもしれない。
泣く泣くイモムシのカード注文を一枚にしておいて新人を増やそうとするなんて、ヤンガスに申し訳なさが募る。
貰ったスパチャを別人に貢ぐ事になるのでファンにも刺されるかもしれない。
商館に来た。ヤンガスも一緒である。
竜人とドワーフのパーティなのだ。めちゃくちゃ頼り甲斐がありそうに見えるに違いない。
ご主人様は世界レベルの可愛さだし。
「ようこそいらっしゃいました。これほどお早くおいでになられるとは大変喜ばしく思います。順調そうでなによりでございます」
今日もエレガントにキまった奴隷商人。
こちらこそよろしくお願いしやすよダンナぁへっへっへっへ
欲しい人材は決まっていた。索敵要員だ。いやマジで欲しい。
もう効率全然違うって。体力は無限にあるけどさ〜。それでも無駄な移動がもっだいないっ。
「感覚に優れるもの、でございますか。ふむ…」
あまりピンきていないようすだ。
居ませんか?狼人族で、美しくて、全盛期のアムロみたいな動きをするロクサーヌって名前の。
一通り見せていただくこととなった。先ずは男性陣。
「嗅覚や聴覚に優れていて、魔物の位置を探る事に長けたお方はいらっしゃいませんか?」
誰も声を上げなかった。様子を窺うに、買われたくないってワケではなさそうなのでシンプルにご希望に添えませんパターンか。
続いて女性陣。
お〜ミカサの腹筋みてえだ。己はつよつよなのに、この美少女愛されボディは全然筋肉張っていない。どうなってんだ一体。
こちらもいない。うーんよさそうなのもいるんだけどなあ。ミカサとか。
まあいないならしょうがない。紹介状書いてくれるよね…?
紹介状は快諾いただけた。さて、ではおいとましよ…っと念のため
「別の、戦闘目的ではない奴隷でございますか。かしこまりました。ご案内いたします」
先に男性を紹介するのは最初に買ったのが男性だからか、はたまた己が美少女だからなのか
ふーむ、いないものだ。次いきまっしょ。
先ほどの問いを繰り返す
そうね〜ロクサーヌさんはいらっしゃいませんよねって
アシュリー 狼人族 ♀ 18歳 村人6
己の質問に対し、おずおずと声を上げた。
「鼻と耳で魔物を探せました。それほど遠くは追えませんが…」
「それは素晴らしいです!無理のない範囲で大丈夫ですから心配なさらないでください。迷宮へは一緒にはいっていただけそうですか…?」
迷宮は大丈夫かな…?戦闘奴隷ではないし。索敵性能のために加わってほしいのだが…
「はい!その、体も小さくて力が弱いとよく言われてました…でも精一杯戦いますっ」
「問題ありません!私は竜騎士ですし、もう一人のメンバーはドワーフです。最前線は任せてもらっていいんですよ!」
カッチリとハマるピースが今目の前に。
見てるか谷沢…お前を超える逸材がここにいるのだ…!!
嬉しそうなお顔で尻尾がふれていらっしゃる。
おかわいいこと…
「彼女は5万ナールです」
思ったより安い。冷静に考えると買えない値段じゃないかって冷や冷やしてたんだけど。
「彼女は非処女ですので」
非処女と処女には大きな隔たりがあるらしい。この世界にもユニコーンが。いや病気とかそういうのかな。
身体のサイズが全体的に控えめなのもお値引きポイントらしい。ドワーフも小さいがセリーとか体型のバランスはいいって話だもんな。ロクサーヌは言わずもがな。
この世界もスタイルは重視されるようだ。
小さくて力もないため戦闘奴隷としての価値もないと。
アシュリーが連れてこられた。
ヤンガスを紹介する。簡単に入っている迷宮の事などを話しておく。
己の聞きたい事は聞けたのでヤンガスの意見も聞いてみたい。男女比が変わるし。
アシュリーと奴隷商人が退出した。
どうだろうか。来てほしいんだけど。
やはりヤンガスもあまり闘いには向いていない可能性の懸念があるようだ。
ただそれは彼女単体で考えた場合。現状ヤンガス自身でさえ全く必要としないほど己が圧倒的である事を踏まえ、経験を積んでいき、メンバーの拡充によって中衛になれることも考えれば己にとって損にはならないだろうと結論付けてくれた。
とても親身にパーティメンバーとして、さらに主人である己のメリットについて考えてくれている。
うん。ヤンガスが悪印象がないのであれば是非欲しい逸材なのだ。
どれほど索敵できるかによるが、彼女の存在は我々の大事な鍵の一つになりうる。
迷宮経験を積んでいるヤンガスだが、一般パーティとの殲滅速度が違いすぎて次の獲物への到達速度がどれ程の重要なファクターをしめるのかがしっくりとはこないのであろう。
知ってしまえばお前もハマっちまうはずさ…
キミもこれから効率厨の仲間いりだねェ…
安定の3割引が火を吹く。紹介状(奴隷商館のある近場の町だそうだ)もいただいて買い物へ。
先程ミスターエレガントは触れなかったが、彼女にはもうひとつ大きな魅力があるのだ。クックック、楽しみだねェ…
日用品と装備を揃える。カードの購入分を残さなければいけないが一通り揃えられた。
グレードが低いため早目にアップデートが必要だろう。
またしてもヤンガスには悪いが、致命傷になりかねない彼女の装備から更新する必要がありそうだ。まずいな。奴隷の矜持を傷つけかねないやもしれぬ。
きちんとお話しするべきだろう。
宿屋に帰った。
亭主に人数が増えた事をご報告。おおらかに許していただけた。
どうやら己の思っていたより宿と酒場の利益が上がっているらしい。
とても良い部屋でベッドも大きくアシュリーはちいちゃいのでツインの部屋のままで構わなかったのだが、ありがたいことに3人部屋への移動までご提案していただけた。
練習ができてからと考えていたのだが、そこまで良くしてくださるなら少しは匂わせておいた方が喜んでいただけるかな?
アシュリーを紹介する。
「アシュリー。亭主さんにご挨拶を」
「アシュリーです!よろしくお願いしますっ」
緊張感の抜けていない初々しい姿に頬が緩む。
ヤンガスに案内を任せ、2人には先に部屋へ戻ってもらった。
「亭主さんいかがですか?可愛い娘だったでしょう?」
「可愛い子だね!部屋のことは心配しなくていいよ!いい部屋を用意しておくからさ!」
「ありがとうございます!それで、ですね?練習はこれからなんですけど…声も、可愛いと思いませんか?」
4人部屋になった。
異世界 5日目