ヨーロッパ戦線MS第2小隊シグナス   作:トロフィー

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第4話 戦いの風

 

東欧戦線・ジオン軍第3前哨基地にてー

 

 

 「敵はどれほど進んでいる?」

 

 ジオンの前哨基地でドライーン・カレス大佐が音をあげた。

 

「敵は現在南レンストラ山の麓を通過中との報告がイースト少佐から入っております。」

 

「ジオンの“黒鷲”か。出世狂いで気に入らないが、わざわざこの戦線に来てくれたの   

 はありがたい。」

 

ドライーンが笑いながら言う。

 

「イースト少佐から敵のMSの情報が分かったと通信が来ました。」

「分かった。奴と回線をつなげ。」

 

前哨基地に緊張が走り、ドライーンが話し始める。

 

 「少佐か。敵のMSの情報が分かりました。敵のMSは、ジム4機、ガンダムと

  思われるMS1機を確認しました。そちらに向かっているので気をつけて。」

 

プツンッ――――

そういうとイーストはすぐに回線を切った。

 

 「なッ!ガンダムだと。イーストめ、適当に報告しやがって。」

 

驚きを隠せず、即座に振り向き部下に指示を出す。

 

 「出撃だ。グフ2機を準備しろ。私はゲルググ試作運用型で出る。あれなら勝てる

 やもしれん。とにかく足止めだ!」

 

 「私がグフで出ます。私は貧乏で宇宙に残した家族がいます。

 家族のために全力で働かなくてはなりません。」

 

 「戦場で出撃前に身の上話とは面白い。いいだろう。その家族とやらのために

 必ず生き残れよ。こんなとこじゃMSもパイロットも高価だからな。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 「ガンダムとは、連邦軍も本気で潰しに来てるな。ドライーンの奴あれと戦う気       

  か?」

 

ペースト状の味気ない昼食を摂りながらレイド・イーストはシグナス部隊の

偵察を続ける。

 

 

 

 

 

 

 

中央ヨーロッパ・南レンストラ山岳帯

 冷たい風が吹きすさぶ山岳地帯。

 ジオン残存部隊がこの地域に大型レーダー設備を建設しつつあるとの報が入り、連邦軍は急ぎ攻撃を決定した。

 

 その任にあたるのは新編成されたMS部隊シグナス。

 

 「第6ルート、異常なし。目標まで残り2キロ」

 

 電子支援担当のバレバルが、陸戦型ジムのコクピットで通信を飛ばす。

 

 「霧が濃いな……赤外線も揺れてる。センサー頼りにすんなよ」

 

 砲撃支援機・ジム・コマンドでクロードが静かに応じた。

 

 「どのみち、俺は撃つだけだ。あとは任せる」

 

 通信の先でヴィオラがジム・試作強化型のなかで吐息をもらす。

 

 「つまんない連中ばっかり……いいよ、私が暴れて見せるからさ」

 

指揮官レトライが部隊を一望する高台に立つ。

 

 「全機、散開。第一目標は敵の前哨基地。

 敵MS部隊は正面から倒す。」

 

 「正面ね……望むところよ!」

 

 クロード・ガルシアのジム・カスタムが咆哮を上げるように前進し声をあげる。

 続いて陸戦型ガンダムのクレイドがその後を追う。

 

 

 

 

 

 シグナス部隊と、ジオンのヨーロッパ部隊の戦いが始まる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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