ヨーロッパ戦線・ルクセンブルク近郊。
瓦礫と廃墟が広がる山岳地帯。
「敵は確認できません!そんなすぐこれますかね。」
バレバルがレーダーで確認しながら言う。
「私もそう思うわ、そう早くは来ないと思うけど。」
クロードもあわせて言う。
「油断はできない。この前とは違う敵が来るかもしれない。」
「まさかなぁー、油断も時には大切だぜ。」
レトライにクレイドが適当に言葉を返す。
その会話の先の丘で長距離狙撃銃を黒鷲レイド・イーストのドムスナイパーが構える。
「よぉクレイド。会いたかったぜ。」
その瞬間、クレイドに嫌な感覚が走る。
「なんだこの感覚。いやな感じだ。敵がいるのを感じ取っているとでもいうのか?」
そのときレイドがトリガーに手を当てる。
バッキーーン!!
陸戦型ガンダムのシールドで頭にくる銃弾を弾く。
「敵だ、気をつけろ!」
クレイドが大声で伝える。
「くッ、あそこの廃工場に隠れましょ!」
クロードがそういうと、シグナス部隊が全力で廃工場に向かう。
「あそこに逃げる気か、ここまで来て逃がすかよ。」
射撃をしながらホバーで床を滑るように追いかける。
ダコーーンッッ!!
「頭がやられた!」
クロードがの頭に一発当たり、頭のないジムが工場に滑り込む。
次の瞬間、背後の壁に、焼け焦げた穴が空く。
「……来たッ!」
クレイドは即座に回避、クロードがドムスナイパーの位置を特定。
「北に移動した!バレバル、ジャミング弾を打ち込め!」
「分かりました!うらぁぁぁ!」
しかしドムスナイパーが玉を避ける。
「当たるか!!食らえ!」
「……狙撃か!?」
ヴィオラが銃弾を腕で受け止める。
「クロード姉さん、今度は私が盾となるわ。」
ヴィオラが銃弾を腕で受け止める。
「正体はわからんが、1対5とは上等だ!」
クレイドはつぶやく。
「全機、散開! バレバル、煙幕を展開して!」
ヴィオラが叫び、ナギナタ付きグレネードを高所へ向けて投擲。
白い煙が通路を満たし、視界が一気に遮られる。
「来る!」
ヴィオラがキャノンを放ち、無数の破片が上層の梁を薙ぎ払う。
「おらぁぁ!!」
クレイドのビームサーベルがドムの肩をかする。
煙が晴れると、廃通路の奥に一瞬、黒ずくめの狙撃機体が見えた。
ドム・スナイパーらしき重装狙撃型MSが、ゆっくりと銃口を収める。
「くッ、撤退するか。」
その巨体は影のように重く、機体の輪郭すらはっきりしない。
「じゃあなクレイド、また戦場で会おう。」
コクピットの中でそうつぶやき、レイドはドムスナイパーを動かしその場を立ち去る。
「何だったんだ、あいつは。」
シグナス部隊のMSはボロボロになり、強い痛手を負った。