ヨーロッパ戦線 廃工場付近
満月を黒い雲が覆うヨーロッパの夜。廃棄された工業地帯の近くで基地を立て休憩に、冷たい風が鉄の匂いを運ぶ。
クレイドはレトライを待ちながら言う。
「あいつ立ち去る時にクレイドと言ってたよな。俺のこと知っているのか?
その上たった1機であそこまで、あいつ一体。」
ピポッピ――――
「何だ通信か?こんなとこに通信なんて誰だ。」
レトライの通信機から声がする。
「レトライ聞こえるか、聞こえてるなら返事を――――」
「この声、聞いたことあるぞ、あいつだ。ドムのヤロウだ。」
クレイドがレトライを呼びに行く。
クロードがヴィオラに話かける。
「ありがとね、さっきは。」
「いいのよ、私も1度助けられたし、当然よ。」
「またなんかあったら助けるから、チームとしてね。」
MSの整備員が話に割り込むように言う。
「クロード少尉すみません。あなたのジムコマンドの頭部なんですが、パーツがなくて、
レトライ少佐が陸戦型ジムのパーツをつけてます。」
「レトライどこにいくんだ?」
クレイドがレトライに大声で言う。
「なにって、ジムコマンドの修理だ。なんか用か?」
「さっき通信があったんだが、あれは誰からだ?」
レトライは驚いた表情をし、顔を曇らせる。
「何が言いたいんだ?クレイド。」
「なぜ敵と通信していた!?裏切ったのか!」
「裏切った訳じゃない。最初からおれはジオン側だっただけだ。この戦場に俺が来たのは、
クレイドお前を仲間に誘うためだ。」
「そう言われて俺が来ると思ったのか!」
「ジオンダイクンが苦しむスペースノイドのために色々なことをしてくださった。
しかし今、それを知ってもなおコロニーをまるで植民地のように扱う愚かなアースノイドがいる。
スペースノイドのお前なら分かってくれると思ったが。それでも連邦側につくというのなら、これが
最後の俺の言葉だ。」
クレイドは苦しそうな顔をし、大声で言う。
「シグナス隊!敵だ!全員MSに乗れ!急げ!」
「それが結論か。」
レトライが静かにジムコマンドのコクピットへ入っていった。
「ヴィオラ速く、敵襲よ!」
クロードがジムコマンドに入りながら言う。
「分かってるわよ。早く乗るから。」
ヴィオラとクロードがジムコマンドに乗り込む。
「なんで動かない!壊れてるのか?」
レトライのジムがビームライフルを構えて言う。
「すまないクロード、1機倒さないといけないんだ。あなたには死んでもらう。」
「クロード狙われてるわ。避けて!何で動かないのよクソポンコツ!」
ドガァァァァン!!!!!!
ヴィオラが耳を押さえる。
「なッ。」
クロードのジムのコクピットが吹き飛ぶ。
ドムが遠くから飛んで来て言う。
「大丈夫か、レトライ!」
クレイドがコクピットの中で嘆く。
「ドムのヤロウも来たのか!」
ドムがスナイパーでヴィオラのジムのコクピットを貫き、その後陸戦型ガンダムの頭部を破壊する。
ドムの回線がクレイドのコクピットノ鳴り響く。
「まだ気づいてないようだからいっとくが、俺はお前の幼なじみのドルフだクレイド。味方にならず
残念だ。」
戦場はレトライとドルフ(レイド)が去って行き、静寂が走った。