「クロードは、ヴィオラは大丈夫なのか?」
クレイドがバレバルに聞く。
「ヴィオラは直前でコクピットをでていたので助かりましたが、
クロードが、、、」
「クロードが、そうか。」
クレイドがうつむく。
「レトライ少佐は大丈夫ですか?見当たりませんが。」
クレイドは少し考えて口を開けた。
「その件は後で話す。」
「ヴィオラは今落ちこんでるんで、そっとしといてあげといてください。」
ボロボロになったMSを急ぎで改修するヴィオラ、一時後退の準備をする。
このありさまに、シグナス部隊を解散することも視野に入れたが、ここまで前進
して終わらせるわけにもいかない。
「クロード、私が動ければ、助けられたのに。命の恩人なのに。」
ボロボロになったMSを急ぎで改修するヴィオラ、一時後退の準備をする。
このありさまに、シグナス部隊を解散することも視野に入れたが、ここまで前進
して終わらせるわけにもいかない。
MSが動かなかったのは自分のせいではないのに、どうしても自分を責めてしまう。
自分らしくない自分に怒りを覚えた。
シグナス部隊の結成時に撮った写真を見て、顔を上げる。
「行かなきゃ。」
思い立ったヴィオラ・クレインはバレバルとクレイドのもとへいく。
「ここで終わらせないでしょ。前進しましょう。」
暗い顔をして声を上げる。
「でもな、MSがこんな有様じゃ、厳しいな。」
「クレイド中尉、いい情報です。救援でMSが届くそうです。」
「――レトライ少佐、応答せよ。こちらは補給部隊、新型機の受領を許可する。ガンダム・シグナス、貴殿の指揮下に移送完了」
3日後
「コレが新しいMSか、よくできている。なんでこんな大盤振る舞いなんだ?」
クレイドが整備員に聞く。
「理由はありますよ。1年戦争も終盤、陸戦での戦闘データをとれる有能
なパイロットがあんまいなくて、シグナス部隊がちょうど良かったんです。
それなんで、1個試作機といくつかジムを送ってもらいました。」
「これがか。これは、ガンダムじゃないか。」
目の前にあるのは、新しいジムとガンダムが陣取っている。
呆れと驚きの混じった声を漏らしながら、クレイドはゆっくりと立ち上がった。
白く輝く新たな機体が、大地に降り立つ。
その姿はまるで、暗闇の中に舞い降りた銀翼の騎士だった。
乗り込むコクピットはまだ温もりを残している。起動キーを回せば、機体は静かに脈動し始めた。
「……よし、次はこっちの番だ」
夜を裂くように光る双眼が、戦場の彼方を睨む。
ドム・スナイパーのパイロットが呟く。
「ようこそ、レトライ・ヴァイオ少佐」
ドライーン大佐から通信がつながる。ヘルメットの中から、あの冷静な声が響く。
「任務は完了した。シグナスの指揮系統は混乱中。クレイド・レイスも、陸戦型ガンダムでの稼働限界を超えている」
「……期待通りだな。お前の動きは寸分の狂いもない。さすがはかつてのエース。」
「これが私の選んだ正義だ。連邦には未来がない。あのまま泥の中で腐るより、私はここを選んだ」
静かに敬礼するドム・スナイパーのパイロット。その名はレイド。
レイドは通信を閉じると、ふっと笑った。
「やっと、面白くなってきたな……次はどんな駒を落としてくれる?」