茂山影男 作:ピンチャンよ永遠なれ………
主人公イメを作ったので、参考にしたい方のみ後書きよりどうぞ。
今さらだけど、夏油が( ˘ω˘ )の時にエクボがいたら体に入れたと思います。でもンな事したら、後で目覚めた夏油にボコられるから入らなそう。というか「乗っ取る」選択肢はチラつくけど(一応呪霊なので)、普通に心配するし、何よりモブが突っ走る前に止めてくれたんだろうなって。
現実はしかし縁切りの旅に出ている模様。
(嗚呼……嗚呼! 姉様と長期任務だなんてッ!!)
冥冥の弟、憂憂は幸福の絶頂にいた。
海外から要請を受けた高専が冥冥に依頼した任務。
数か月規模のそれには冥冥という高
「嬉しそうだね、憂憂」
「はぁん、姉様…!」
冥冥に頭を撫でられ、憂憂は頬を上気させた。
冥冥が弟を任務に連れて行く理由は、自分が万が一スパイだとバレた時に脱出するためである。
「では憂憂、潜入するための衣装を見繕いに行こうか」
「どんなお姿でも、姉様は100億ドルの夜景もくだらない美しさなのでしょうね…」
「フフッ……せっかくだ。愛いお前の服は私が選んであげよう」
姉弟の距離感にしてはイかれているが、彼らにとっては正常な距離感だった。二人は街の中を歩いて行った。
そして、変装した二人は術師が集められている場所へと向かった。
ちなみに冥冥は三つ編みを後ろに二つ提げた、メガネ委員長の格好である。ブレザーの制服は尻と胸のラインが非常に窮屈そうで、黒いストッキングに隠された足が背徳さを煽る。
この変装姿は冥冥が面白がりながら弟に選ばせたものだ。着替え終えた彼女を見た憂憂は鼻血を出した。
「僕は……僕はなんて罪深いことを…!!」
「わるい子だね、憂憂。姉様にこんな淫らな格好をさせるだなんて……」
耳元でしゃべられた憂憂は、「あぁぁ……♡」と昇天した。
一方で憂憂は普段のサスペンダーや短パンの上に、制服のジャケットを羽織り、お坊ちゃんな帽子をかぶった。こちらもまたメガネをかけている。
両者、髪は呪術で黒に変えている。一見すると目立ちそうな二人であるが、あいにくと術師というのは個性の塊の連中である。メガネ委員長やお坊ちゃん姿では早々に目立たない。世が世なら、半裸姿で時折ポロリもさせながらスベっていく35歳の限界おじさんだっているのだ。
また、彼らの特徴的な髪色を変えるだけでも、十分な効果がある。
潜入は無事に成功し、加入することができた。
どうやら組織は海外に複数の拠点を置いているようで、『第◯支部』という形で割り振られている。
組織の名は『爪』。「世界の改革」を銘打っている。ここ十数年で勃興し、急拡大しているテロリストグループだ。
彼らの表向きの名は「
だが実際に属しているのは術師だ。あえて「超能力者」とうたっているのは、『呪術規定』の8条にもある「非術師に対する呪術の秘匿義務」を免れるためだろう。
この『爪』は複数の宗教を作り上げ、呪術を用いて人々から金を巻き上げている。これが彼らの資金源にもなっている。
『呪術規定』は国によって多少の差異はあるかもしれないが、基本的には同じだ。これを破ると法律と同じで罰されることになる。
要は、爪は「私たちが使っているのは呪術じゃなくて超能力ですからねぇ」と主張することで、この規定をグレーゾーンですり抜けているのだ。
この宗教が結びついているのも厄介で、中には国の重鎮が関与しているところもある。
これらが『爪』の勢力の拡大、成長を許す理由になっている。
そして、潜入から約三か月。
もとより一級術師である冥冥の力量に目をつけた支部長が、彼女に推薦を出した。
「“ボス”は近々、事を動きなさる予定だ。君はまだ入って間もないが、きっとボスのお役に立てるだろう」
そのボスの計画とやらに、冥冥は憂憂とともに参加することになった。
支部長は他にも有用になりうる人材を選んでいく。彼らの力はせいぜい高くて二級かそこらだろう。
(ボスか…)
彼女と憂憂は、各地の支部長やその支部長が推薦した『超能力者』たちが集まる場に訪れた。またほかにも、金で雇われた部隊もいる。総じて、黒髪や金髪、国籍さまざまな無法者たちがそろっている。
『爪』の構造はかなり特殊で、力のある者がそのトップに立つ。上に行くほどその序列争いが起こる。冥冥からして、支部長は準一級クラス。彼女でも伸せる相手だったが、潜入という建前上、術式や本気の力は隠していた。
この下剋上システムは、ボスにさえ適用される。支部長の体にあった傷も、ボスを倒そうとした際についたものらしい。
(なるほどね…)
ボスの登場の前に、『本部』の幹部クラスが現れた。
冥冥は肌で感じた。あの者たちは術師で言えば一級クラス。まとう空気がほかの者たちと違う。
憂憂もまた、万が一に備えて準備をする。
コツコツと、革靴の音が響く。
熱狂していた人びとの熱も、その音が近づくたびに鎮まっていく。静寂の中、誰かの唾を飲む音か聞こえた。
「皆の者、今日はよく集まってくれた」
現れた男はスーツ姿という、一見すれば平凡なサラリーマン姿だった。
深い色をした赤髪は短く切り揃えられており、何より特徴的なのはその眉か。ギザギザとしたそれはしかしてファッションではなく、天然ものだった。
グリーンの目が冷たく一同を見下ろしていた。
「私が『爪』のボス。鈴木
(────鈴木、統一郎……!!)
冥冥はその名前を知っていた。
何せ海外でさまざまな事業に手を出しており、世界の長者番付にランキング入りするような男だ。
(実物ははじめて見たが……あれで40代後半か)
多く見積もっても30代という外見だ。整形しているのか否かはわからないが、顔には皺ひとつなく若々しい見目をしている。
「まず本題に入るが、われわれ『爪』は来るべき日、世界に向けて宣戦布告をする」
会場がどよめいた。驚く者もいれば、「殺せる、殺せる」と瞬きもせずに呟くケニア出身じゃない方のミゲルもいる。
「『世界の改革』を銘打っている我が組織に加入しているならば、貴様らの根底には純粋な破壊を己が悦とするか、もしくはこの思想に同調するに至る過去を持つ者か────単純に、金や権力目的でも構わん。それぞれの思惑があることだろう」
この計画の準備期間は十数年。資金や兵力は十分に集まった。
「世界を征服した暁には、力のある者が弱者を支配する世界を創る。
それすなわち、術師が非術師を支配するという事だ」
まずその第一歩として、鈴木は『破壊』を行う。
だが中には当然、その思想を馬鹿げていると思う者も出てくる。
金で雇われている者がこれに当てはまった。一方で、支部の人間はボスの力やカリスマ性に傾倒している者が多い。
今の時点ではこの計画の口外禁止の『縛り』はなされているが、それ以外はない。ゆえに、金だけ持ち逃げするのも可能だ。
何より「世界転覆」だなんて大事をやっていれば、絶対にあの最強の呪術師が立ちはだかってくる。
考えが顔に出ていたのか、支部に所属する者が雇われ部隊の一人と口論になった。
「ボス! コイツはきっと簡単に組織を裏切るに違いありません!!」
ざわざわと周囲が騒ぎ出す。
鈴木は彼らを一瞥し、口を開く。
「仕事として割りきっている者もいるだろうが、中には乗りかかった船が泥舟だと考える連中もいるだろうな」
それでも結構、と彼が話した瞬間、会場中がどっと重くなった。
多くは玉粒の汗を眉間や額から垂れ流し、地面に這いつくばる。憂憂もまた、耐えきれずに倒れそうになったところを、冥冥に抱えられた。その彼女でさえ膝をつき、何とか視線を鈴木に向けている。
本部の幹部たちでさえ膝をつく者がいた。
(これが鈴木の術式? ────いや、違う。これは“呪力”…!!)
会場全体を膨大な呪力が埋め尽くし、それが圧となって皆にのしかかっている。
平然とした顔で佇んでいるのは鈴木のみ。冥冥は冷や汗を流した。
このイかれた呪力量。まず間違いなく、五条より多い。何より地に伏した者たちを見下ろす鈴木は、明らかに
自分一人でこの場にいる全員を殺せる。そんな余裕すら感じられる。
「泥舟か大船か、その判断は貴様らに託そう。だが、私についてくるというならば、貴様らは特等席で目の当たりにすることになるだろう。
この腐り切った世界が、私の手によって変えられていく様を」
まず堕とすのは、鈴木統一郎の故郷でもある日本。
誰かが、「ジャパンには……」と呟く。
特級呪術師であり、現代の最強────五条悟。
ボスの力の一端を受けた直後でも、『最強』の名は重く、不安の色が見受けられる。
一部は脅威である五条をもしかしたら倒せるかもしれないと、瞳を輝かせている。
「『現代の最強』────それに対する作戦も考えてはある。
だがその前に、小鳥が二匹紛れ込んでいるようだ」
瞬間、冥冥の肌に鳥肌が立った。
彼女は一瞬のうちに憂憂の耳元に口を近づけ、呟く。
憂憂は「はい姉様のためなら」と、甘美な言葉の余韻に浸る間もなく、早口で言った。
二人の姿が、会場から消える。
どよめきや罵声が響く中で、鈴木は幹部の一人に「私と似た能力ですね…。逃しておいていいのですか?」と聞かれた。
「構わん。向こうが対処をする前に、こちらが先に動くからな」
破壊の足音が、すぐ側まで近づいていた。
・鈴木統一郎
眉毛が個性。
年齢はアニメ基準で46歳。夜蛾学長とタメ。
カカシボイス。カカシボイス(重要)
過去には爪の前段階である『
・ミゲル
殺したくてうずうずしているケニア出身じゃない方のミゲル。
ただ服装はおっはー! 時代の山ちゃんに似ている。
・ミゲル
ケニア出身の方のミゲル。
夏油がさすらっていた時期に出会っている。
・『爪』
鷹の爪じゃない。
「世界の改革」を目論んでいるが、ボスの本当の目的は「術師が非術師を支配する世界をつくること」。
・情報の伝聞
口はもちろん文字などでも伝えることはできないが、冥冥はこの抜け道として潜ませているカラスを使い、この内容をリアルタイムで記録している。カラスは鈴木の呪力で圧殺されたが、リアルタイムで別の場所に映像を保存していたので問題ナシ。
キャラ制作に使わせていただいたのはpicrewの【やわらめのネコヤギ】
多少加工(加筆)が加えてあります。目の大きさはその場その場で変動するイメージ。
【挿絵表示】
(以下、読まなくていいただの癖語り)
♀√で主人公が直哉の被害(最低処女は奪われる)に遭いつつ『分からせ』ていく話が読みたい。「持つ者」だけれど男より下の生物である女だから、手に入れたい欲と、何で女のお前がソッチ側やねんな怒りの感情の狭間でDVが止まらないーーでもお前は俺のモンだよ…♡みたいな超絶厄介直哉を生み出したくてですね…。中学生なるかならないかぐらいの頃に処女奪っといて欲しい(外道)。