時空を超えて   作:ぴょんぴょん店長

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第3章 2

 軍艦2隻、輸送船1隻が映っている護衛艦かがのモニターを見ながら、橋本艦長は言った。

 「まずは警告、日本語と英語の2か国語で。多分、引き返さないだろうから、軍艦2隻は攻撃。あさぎりの魚雷とはやぶさのミサイルでいいだろう。警告後に攻撃。輸送船は攻撃しない。あさぎりとはやぶさに連絡頼む。」

 そして、護衛艦かがからヘリが飛び立った。

 

 ・・・・・・・・・・・・

 

 島の西端を過ぎ、船首を北に向けたとき、輸送艦くにさき、護衛艦あさぎり、護衛艦かが、ミサイル艇はやぶさが、チャコ提督の視界に入った。そして、チャコ提督の頭上に、今度は大きな鉄の羽虫(ヘリ)が現れ、大音量で何か言っている。

 

 「z&a#h$l!m#・c%・k’」

 

 何を言っているかわからない。

 聡明なチャコ提督は、とんでもない世界へやってきたことを悟る。でも、遅かった。

 

 

 ドン。

 メリル号がヘリを攻撃する。当たらない。

 ドン。やっぱり当たらない。

 

 ドドーン。メリル号が水柱をあげて爆発する。

 「何が起こった?」

 あさぎりの魚雷攻撃、アロル号のチャコ提督には魔法としか思えない。

 

 ドカーン。今度は、アロル号がミサイル攻撃を受ける。そして傾く。

 「退艦!退艦!退艦!」怒号が飛び交う。

 

 輸送船からボートが出て、泳いでいる兵を救助。

 ヘリが輸送船に近づく。プシュ。

 強力磁石の電波発信機を輸送船に打ち込む。

 

 そのそばを悠然と進む輸送艦くにさき、アルミ港へ向かう。

 

 ・・・・・・・・・・

 

 輸送艦くにさきからエアクッション艇が出され、水陸機動団が乗り込んでアルミ港へ向かう。

 相原一尉たち水陸機動団は攻撃されずに上陸。

 敵兵は基地に潜伏している様子。数も武器も不明。

 相原がロケット弾を撃ち込むよう指示。

 

 ドカン。基地に穴が開く。

 ドカン。穴が大きくなる。反撃はない。

 白旗が上がる。

 隊員が乗り込もうとするのを相原が制止。

 「騙されるな。出てくるまで攻撃して待つのだ。」

 ドカン。兵たちが両手を挙げて出てきた。

 

 「Rendição.Rendição」 

 

 相原たちには敵兵の言葉が通じない。

 敵兵を拘束し、護衛艦くにさきに連絡。

 

 ・・・・・・・・・

 

 トメリア王国日本大使館に頼んでいた通訳がゴムボートでやってきた。

 

 「O que é que nos vai acontecer?」

 

 「わかりません。英語でもフランス語でも中国語でもありません。」と通訳。

 

 「De onde é que vocês são?」

 

 「ダメです。ひょっとするとポルトガル語かも。多分そうです。私には無理です。」  

 

 すぐに輸送艦くにさきに連絡。くにさきからトメリア王国日本大使館に連絡。

 日本大使館から外務省にポルトガル語が話せる通訳の派遣を要望。

 

 外務省にはポルトガル語が話せる人はすべて地球に置き去りになっていて、誰もいない。

 外務省、ポルトガル大使館に問い合わせ。ポルトガル語と日本語が話せるのは大使だけ。

 職員ならともかく、大使を通訳として派遣するわけには。

 

 ・・・・・・・・

 

 輸送船のボートに助けられたチャコ提督は、船上で上陸兵長サミーと話し合っていた。

 「どうする?皇帝と教皇の名前の軍艦を2隻も沈めたんだぞ。」とチャコ。

 「確実に首が飛びますね、あなたは。私は分からないが、処分は覚悟しないと。」とサミー。

 「そうだろうな。で、どうする?」

 「助かる方法は反逆しか、パルコンの神を信じてます?」

 「サンジー教、あんなもの信じているのは下々だけさ。皇帝も教皇も信じてないさ。」

 「教皇も?」

 「そうさ、サンジー教は自分がのし上がるための手段でしかない。」

 「やっぱ、反逆しかないですよ。」

 「そうだな。上陸兵、説得できるか。」

 「無理ですよ。部下は完全にパルコンの神を信じ、国家に忠誠を誓っている。」

 「無理でも説得しないと。上陸兵以外はこちらで説得する。帰っても、処刑が待ってると。」

 「そうですね。信じてるサンジー教で説得してみましょう。」




どうするチャコ提督
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