明星ヒマリ男の娘概念   作:めのこん

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長くなってしまったため、分割します。


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19.明星ヒマリと『会議』(1)

 

 

 皆様、お加減いかがでしょうか?

 清楚、病弱、天才、そして美少女……まるで盛りすぎのキャラ設定みたい? いえ、それが事実で成り立っているのが私――明星ヒマリです。

 本日もよろしくお願いいたします♪

 

 

 お外は夏の真っ只中。

 太陽の光が煌々と大地を照らし、アスファルトから照り返される熱気がじりじりと容赦なく撫でつける。まさに熱暑ですね。

 私は適温に保たれた室内にてベッドから上半身を起こし、書類に目を通しています。

 

 ここは要塞都市エリドゥ。リオが作った防衛機構であり、ミレニアムで最も安全かつ盤石のセキュリティに守られた空間。

 

 来た時はあまり乗り気ではありませんでしたが、だんだんとこの生活にも慣れてきました。

 暖かいルイボス茶に口を付けながら、優雅に書類に目を通します。

 

 

 

 

 それは私の身体検査のデータです。

 身長・体重・スリーサイズ・エトセトラ。この病弱美少女のありとあらゆる情報が書かれているそれは、少しでも私のことを知ろうとする方々にとっては喉から手が出るほど欲しい代物かもしれません。

 

 明星ヒマリの身体検査のデータは、ミレニアムのサーバー上に偽装された状態で存在しています。

 そちらのほうであれば、学園のサーバーをハッキングする技量さえあれば、入手可能かもしれませんね。

 

 尤も、私の作り上げた強固な電子防壁を突破できるのであれば、という注釈が付きますけれど。

 

 しかし、この手元にある紙書類のデータはそうではありません。

 私のほんとうの意味での……ありのままの身体検査の記録が書かれています。

 

 そう、勿論それは"性別"についても、です。

 こちらの書類上のデータは、ミレニアムには絶対に見られてはならない代物です。

 

 リオは用意周到に、データ上に私の記録を残さないように、ここでは私に関する全ての記録を紙媒体で管理するという徹底ぶりを見せてくれました。

 リオにしてはとても気の利く配慮です。感謝だけはしておくとしましょう。

 

 

「……それにしても、昨日の具合の悪さが嘘のように、今日は体調が良いですね」

 

 

 昨日の夜はとても大変でした。いえ、正しくは昨日の間ずっと、というべきでしょうか?

 あのリオが私をほぼ24時間看病し続けるという異常な判断をするほど、私の病状はひどかったそうなのです。

 

 高熱、発汗、そしてうわ言を呟いては、また眠るの繰り返し。

 確かに悪い病気を疑うのも無理はありません。流行り病にでも掛かったのかと心配させてしまったのでしょう。

 

 

「しかし、この結果を見るに……。ほとんど問題は見当たらないんですよね」

 

 

 改めてデータをまじまじと見つめます。

 ほとんどが正常値。……まぁ、一般の人に比べたら些か身体が弱いことは否めませんが、それでもある程度健やかに生活できる程度の数値は保っています。

 それは昨日のような異常な発熱を抱えた状態の時ですらです。

 なぜあのような重い症状が出るのか、その理由は一切分かりませんでした。

 

 大抵の物事には、因果関係があります。

 それは当然、病気やそれに伴う現象にも適応されます。

 例えば風邪のメカニズムを例にあげてみましょう。

 

 風邪のウィルスが体内に侵入。体内で増殖。それを撃退する為に人体が免疫機能を発揮しようとします。

 その際に人体から現れる反応、これこそが一般的に風邪の症状と呼ばれるものです。

 熱を出したり、咳をしたり。これらはウィルスそのものを排出しようとする、人体の機能が原因となって症状に現れるのです。

 

 

 しかし、私の場合はどうでしょう? これらの因果関係がほとんど認められなかったのです。

 あの高熱の原因も、異常な発汗も、何もかもが不明。

 

 念の為精密検査や、脳波などの検査も先程行いましたが、これらでも原因の特定には至りませんでした。

 

 

「これらについてはもう少し追加で調査が必要そうですね。いずれまた……もう一度詳しく調べてみましょうか」

 

 

 ひとまずデータは全て頭に入りました。証拠隠滅のため、これらをシュレッダーに掛けます。

 リオの作ったクソダサロボット……。アバンギャルド君に書類を差し出すと、自動的に口元が開き、ウィンウィンと駆動音を上げて書類を紙くずへと変えていきます。

 

 

「……紙を食べているみたいですね、これ。あなたは山羊だったのでしょうか?」

 

 

 アバンギャルド君は答えません。ただウィンウィンと小うるさい駆動音を鳴らすのみです。

 

 


 

 

「ヒマリ、体調はどうかしら?」

 

「すこぶる快調ですよ。昨日の病状が嘘のように」

 

 

 数刻の後、リオがこちらの部屋にやってきました。

 前日の予定通りです。

 一秒の遅れすらなく現れる生真面目さは、小さな子供だった頃から変わっていないようです。

 

 

「結構ね。なら、予定通り対策会議を始めるわ」

 

「えぇ、お願いします」

 

「……念の為だけれど。途中でなんらかの身体的異常を認識したら、すぐに言いなさい。その時点で中断するわ」

 

「過保護ですよ、リオ。言われなくてもそうするつもりです」

 

「そう。……なら準備するわね」

 

 

 リオが端末を操作すると、窓のカーテンが自動的に閉まり、辺りは薄暗い空間に包まれます。

 やがて複数のホログラムウィンドウが起動すると、そこに大量の情報が映り始めます。

 

 そう、これは"対策会議"。

 恐らく私がこのエリドゥに呼ばれた理由の一つがこれです。

 

 実は、私達の交わした約束は"明星ヒマリの正体を隠す" 以外にも存在します。

 その中の一つが"ミレニアムの危機が発生した際に、無条件で協力すること"です。

 

 これもまた私の性別の隠蔽と同じく、最上級の拘束力を持つ契約として、私達の間で取り決められていたことです。

 今までこれが発令されたのは、デカグラマトンの存在が確認され、私がヴェリタスから特異現象捜査部に異動することになった、その時だけ。

 

 

「これを見てもらえるかしら?」

 

「……これは、機械ですよね。……でも今まで見てきたものとは出自が異なるように見えます」

 

「話が早くて助かるわ。その通り。この正体不明の機械は"ミレニアム近郊"で発見された。私の部下のエージェントが採集したサンプルの一部を撮影したものがあるわ。この映像よ」

 

「ふむ……」

 

 

 映像に目を移します。複数の見慣れぬ機械が床に乱雑に放置されています。

 ざっと数えるだけで10体以上。明らかに大量生産されているそれは、何者かの意志の介在があるということを感じさせました。

 

 より詳細に観察するため、私はぐっと身を乗り出してホログラムに顔を近づけます。

 

 その機械はミレニアムのものとも、デカグラマトンのものとも明らかに異なる外見をしていました。

 例えるならば深海魚のような。

 流線型のフォルムはデカグラマトンの機械にもありましたが、これはどこか生物的。異なる印象を抱かせます。

 

 

「……パーツに継ぎ目がありませんね。それどころか電源ボタンや接続ポートすらも。デカグラマトンにも電源ポート等は存在しないものもありましたけれど、パーツに継ぎ目がないことに違和感があります」

 

「私もそう考えたわ。よってこれらを"別系統の技術"により作られたものと判断し、これらの技術体系を持ったものを総合して"不可解な軍隊"と呼称することにする。異論はあるかしら?」

 

「ありません。続けて下さい」

 

「では次に。これらの不可解な軍隊はミレニアム郊外にて発見したものよ。発見時、その全てが機能停止状態。一切の戦闘行為を行わないまま回収された。よってこれらの持つ本来のスペックが不明であることを頭に入れておいて頂戴」

 

「……なるほど、再起動すら出来ないということですね?」

 

 

 リオの言葉の行間を読んで推察します。

 本来のスペック、または仮のスペックだとしても、確認したければ、これらを起動し実際に動かしてみればいい。

 危険の伴う行為ではありますが、少なくともエイミなどのエージェント一人でも十分に対応できる範疇のはずです。

 

 最悪の場合、空中から強力な爆弾等で無力化してしまっても良いでしょう。

 これらの不可解な軍隊は単体では脅威にはならない。私はそう認識しました。

 

 

「……あなたとの会話は本当に話が早くて助かるわね」

 

「褒め言葉として受け取っておきます。それで、リオ。これらの危険性は現状ではさほど高くないと感じます。デカグラマトンの預言者のほうが現状では遥かに危険を感じるほどに。まだ情報があるのでしょう?」

 

「えぇ。この写真を見てもらえるかしら」

 

「…………これは」

 

 

 そこは見覚えのある場所でした。

 ミレニアム廃墟。

 かつてデカグラマトンのうち一体が存在したその場所は、現在でも内部のどこかで戦闘ロボットの生産が続いており、依然として立ち入り禁止区域のまま放置されている場所です。

 

 ここにはエイミと共に潜入したことが何度かありました。私は後方支援なので、内部までには入りませんでしたが、エイミとのリアルタイムの映像・音声共有等で内部の構造はある程度なら把握しています。

 

 

「廃墟の中でこれらが生産されている可能性がある。そういうことでしょうか?」

 

「不明よ。ただ、少なくともここ1ヶ月の間にこれらの不可解な軍隊が廃墟に出現するようになっている。不思議なのは、これらがなぜ活動停止状態であるにも関わらず、突如として廃墟に出現したのか。その理由についてよ」

 

「確かにおかしいですね。稼働していないのに、いつの間にか廃墟に居た。……無から発生したとでも?」

 

「一応、私達の監視外で移動している可能性を考慮したのだけれど……。現状、ミレニアム外郭に放置されていたこれらの機体は再起動が不可能なほどボロボロになっていたわ。対してミレニアム廃墟のものは新品同然に保たれている。これについてあなたの意見を聞きたいのよ」

 

「……そう、ですね」

 

 

 少しばかりの長考。脳をフル稼働させて考えます。

 

 まず、この不可解な軍隊とやらを、私は今まで見たことがありません。

 最後にあの廃墟の様子を伺ったのは、もう数ヶ月前の話です。

 つまり、その時には恐らく存在しなかったか、もしくは存在したが表に出てこなかった。そう考えるのが自然でしょう。

 

 そしてもう一つ。なぜこれらの個体が稼働していないのか。

 デカグラマトンの預言者を守る機械達は、明確に私達を敵と認識し、攻撃してきました。

 

 ですがリオの話を聞く限り、これらの不可解な軍隊は私達を敵対対象として認識していない可能性があります。

 敵対していないからこそ、起動状態にならない。その可能性を考慮すると、ある仮説が思い浮かんできました。

 

 

「"起動条件を満たした場合にのみ稼働する"のではありませんか? この仮説であれば、今まで影も形もなかった場所から現れる理由も、私達では起動すら不可能であることにも説明がつきます」

 

「……流石ね、ヒマリ。たったこれだけの情報で、その結論に行き着いてしまう」

 

「……リオ。あなたはこの仮説が真実だと知っていたのですね?」

 

 

 相変わらず意地の悪い女ですね、全く。

 人を試すような真似をして。最初から教えてくれればよかったでしょうに。

 

 

「知っていたのではないわ。……それに、今でも確定はしていない。けれど、可能性として最も高い。現状はそんなところね」

 

 

 リオが言葉を濁しながら、続けます。

 

 

「つい先日の映像よ。見て頂戴」

 

 

 再びモニターに映像が映されます。恐らくドローンによる監視カメラでしょう。

 上空から撮影されたであろうそれは、ブレを防止する機能が働いているようで、鮮明に地面の様子を記録していました。

 そこには見覚えのある人たちの姿が。

 

 

「……待って下さい。これは……マキにコタマ? どうして彼女たちがこんなところに」

 

 

 高い高度からの拡大画像なので、そこまで画質が良いわけではありません。

 ですが仮にも元ヴェリタスの部長です。彼女たちの姿を見間違える筈がありませんでした。

 

 

「ここはミレニアム近郊よ。監視カメラの網は届いていないとはいえ、既にここはミレニアム自治区の居住区にほど近い場所。これが何を意味するか、あなたなら理解できるわよね?」

 

「……確実に近づいていますね。"中枢"に」

 

 

 恐らくですが、廃墟に現れたそれらの一部が廃墟から抜け出し、ミレニアム外郭に現れた。

 そして今度は外郭に現れた個体が、ミレニアム近郊へと移動した。

 

 間違いありません。これらの"不可解な軍隊"にはなんらかの目的、もしくはそれに相応する機能がある。私はそう結論付けます。

 

 

「……映像を見るに、マキとコタマがこの個体を回収しているように見えるのですが」

 

「えぇ。個体のうちいくつかがヴェリタスによって回収されたわ。今はエンジニア部と共同で解析を行おうとしているようね。難航しているようだけれど」

 

「やめさせてください。今すぐに」

 

 

 思わず骨髄反射でそう答えます。

 これは危険です。いくら動かない機械とはいえ、明らかに未知の技術が使われている代物。

 エンジニア部やヴェリタスの彼女たちは優秀ですから、もしかしたら何らかの技術的糸口を掴むことができるかもしれません。

 

 しかし、それを行うにせよ入念な安全対策と下準備が必要になるでしょう。

 エイミのようなエージェントを配備させ、更には万が一に備えて強力な武装で一網打尽に出来る体制を整えてからでないと安心できません。

 

 

「エンジニア部には中止の要請を許諾させたわ。……ただ、ヴェリタスのほうだけれど」

 

「……あぁ、そうですよね。ごめんなさい。私のせいです。……ヴェリタスがあなたの要請に従う筈がありませんよね」

 

 

 ヴェリタスはそもそもが"反セミナー"という名目で設立された非公認の部活です。

 つまりセミナーのトップである調月リオの命令に従う必要のない、ほぼ唯一の部活なのです。

 

 彼女たちは特段、リオに悪感情は抱いていないでしょう。みんな良い子達ですからね。

 ですが私は何度か、彼女の前でリオに反対する姿勢を見せてしまっていました。

 

 で、あれば。リオからの指令を"慣例的に"無視してしまう可能性があります。

 そもそも彼女たちは生来の気質が好奇心旺盛ですから。リオが止めようと止めなかろうと、結果は変わらなかったかもしれません。

 

 

「そしてこれが最後の映像だけれど。これが最も決定的な証拠よ」

 

 

 再び切り替わった映像に目を通します。

 場面は再び廃墟に移りました。しかし先程までの場所とは違います。

 より表層に近い、比較的浅い階層です。ここにはデカグラマトンの機体も出現せず、比較的に安全地帯と言える場所です。

 

 そんな中、明らかに場違いであろう二人の姿が目に入りました。

 

 

「あら……。先生? それに、この子は、確か……?」

 

 

 映像の中には廃墟を歩く先生と、もう一人の生徒の姿。

 この子については見覚えがありました。

 

 

「"天童アリス"。ミレニアムサイエンススクール1年。ゲーム開発部所属。……つい先日、セミナー及びC&C襲撃事件を起こした張本人よ」

 

「あぁ、あの事件の……。どおりで見覚えがある訳です」

 

 

 セミナー・C&C襲撃事件。

 この件についてはチーちゃんからの又聞きでしかありませんので、あまり詳しくありません。

 

 しかし何が起きたのかの顛末だけは知っていました。

 セミナーに押収された私の作品である"鏡"を奪還するべく、彼女たちがセミナーを襲撃。

 C&Cと交戦する事件があったという話です。その結果として校舎の一部が半壊したとも。

 

 字面からすると物騒に見えますが、実はそこまで深刻な事件ではありません。

 ミレニアムでは定期的に部費の確保や交渉の為にセミナーに文句を付ける部活がちらほら存在します。

 

 それらの部活は抗議活動として、セミナーに襲撃まがいの行動を取るケースがそこそこの頻度で見られました。

 その度にC&Cが鎮圧に当たり、力でねじ伏せて解決するという、まぁ中々の鉄拳政治がされているのがミレニアムサイエンススクールなのです。

 

 

「ゲーム開発部、と言いましたか? C&Cと真っ向勝負して打撃を与えているなんて、簡単に出来ることとは思えませんが……」

 

「そうね。少なくともゲーム開発部そのものの戦力は非常に貧弱よ。けれど、"天童アリス"だけは違うわ。これを見て頂戴」

 

「……これは、なるほど。すごいですね」

 

 

 そこはエンジニア部の部室に設置されているカメラの映像でした。

 ウタハ、ヒビキ、コトリ。そして先生やゲーム開発部の面々が一同に介しています。

 

 そこには当然"天童アリス"の姿も。

 

 

「……推定重量は130……いえ、140kgほどでしょうか? 持つだけでもクレーン類が必要でしょうに、軽々と持ち上げる膂力。……それに、この馬鹿げた威力を持つ銃の反動を体幹だけで抑制している。……完全に常人ではありませんね。ゲヘナの風紀委員長に匹敵する身体能力なのではありませんか?」

 

 

 あの兵器には心当たりがあります。

 かつてウタハが作ろうとしていた"宇宙戦艦"。その兵装として開発されていた"レールガン"に間違いありません。

 

 あの武器はロマン溢れる一品で、私も気に入っています。なにせカッコいいですからね。

 

 しかし実用性があるかと問われると、答えは否と言わざるを得ません。

 あの武器はそもそもが戦艦用に設計されたものですから、人が手に持って運用することなど論外だからです。

 

 

「ヒマリ。彼女は"人間ではない"わ。……それに、ミレニアムの生徒でもない」

 

「……それはどういうことですか?」

 

 

 リオから飛び出してきたワードに、思わず身構えてしまいます。

 人間ではない。そのニュアンスには"人間離れしている"という比喩表現ではないことは、リオの表情から見て取れました。

 

 

「ヒマリ。あなたはこの時アビドスで"ビナー"に対する迎撃作戦に加わっていたから知らないでしょうけれど。天童アリスは"不正な手段"で入学した、恐らくは"機械人間(アンドロイド)"の類よ」

 

「……機械人間(アンドロイド)ですか。キヴォトスの住人には機械化された肉体を持つものも多いですけれど、それにしては、あまりに……」

 

 

 人の形に近すぎる、そう思いました。

 このような技術はミレニアムはおろか、デカグラマトンですら容易には製造できないでしょう。

 

 これが仮に機械なのだとしたら、それはもはや特異現象(オーパーツ)の域です。

 加えて性能すら規格外のものを持っている。それはレールガンを生身で扱えることからも明らか。

 

 現代の技術では再現できない"不可思議な存在"。

 それはまさに、先ほど見たばかりの―――

 

 

(……っ。まさか)

 

 

 そこに思考が至ったとき。私は嫌な予感を感じました。

 

 

「……彼女(天童アリス)が"不可解な軍隊"に関係していると?」

 

 

 

 

 

 

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