【リメイク版】ズッ友宣言してきた子の距離感がおかしい 作:猫好きの餅
ほい、今回もまたもや私の他作品からのゲストが多く出てきます。(なんなら、他作品の時空より未来の話を書いてるので、いろいろ新しい発見があるかも…)
「……ふへへ…」
今日もいい天気の流泉の衆っ。
あたしは店番をしながら、上がり続ける口角を手で抑えた。
もう、あたしってダメになっちゃったのかなぁ?何をしててもウルのことが頭から離れないよぉ。
ウルと最後に会ってから3日くらい経った。また会いに行くとは言ったけど、ウルの邪魔にはなりたくないから頑張って我慢してる。
でも、ウルに会いたいなぁ。抱きついて、手も繋いで、2人きりでずっといちゃいちゃしてたい。…ってそれもう友達じゃないよね。
あたしはもう重症だった。なんかもう、完全にこの前のことでウルに骨抜きにされちゃってる。
あ〜…会いたいなぁ。会ったらそのまま抱きついて、手も繋いで……ってさっきと同じこと考えてるあたし!?
「……身体、動かしてこようかなぁ」
しょーじきこのままじっとしてたらウルを求めてサメくんを謎煙の主までぶっ飛ばしかねないよ。
あたしはえいっと店のカウンターを乗り越えて海に向かう。…ん?なんか入口が騒がしいなぁ。
「……あれ、お客さんかな?」
集落の入口に、何人か人が立っているのが見えた。着てる服的に外国の人かな?
なんとなしに眺めていると、その中に1人知った顔が見えた。あの金髪の女の子と空を飛んでるマスコットはあたしの友達だ。
あたしは旅人達に駆け寄って声を掛けた。
「旅人っ、遊びに来たのっ?」
「あ、ムアラニ。こんにちは。今日は友達を連れてバカンスに来たの」
旅人があたしに手を振ってくれる。横のパイモンとも挨拶を交わしていると、そのお客さんの中から、金と黒のドレスを着た綺麗な人が出てきた。
「旅人、そっちの人は?」
「ナヴィア、この子はこの流泉の衆の人だよ。確かめるガイドもやってたような…」
「うんっ、ナタへようこそ!あたしはムアラニって言うのっ!」
「あたしはナヴィア!えへへ、旅人に聞いてここにはずっと来てみたかったの!」
話を聞くと、みんなフォンテーヌから来てくれたみたい。あたし達の会話を聞いて、他の人たちもこっちにやってきた。…って、みんなすごい美人さん。青色の少しカールがかかったショートヘアの女の子に、騎士の人なのかな?かっこいい銃を腰につけて紫の髪をまとめた女性に、稲妻の服がすごい似合ってるサイドテールの女性。そして、金髪ロングのエプロンみたいな服を着た………。
……あ。
その中に見覚えのある顔が見えて、あたしはちょっとびっくり。そんなあたしを他所に、ナヴィアさんはみんなを紹介してくれる。
「みんな、フォンテーヌのすごい人たちなのよっ!」
「なによその雑な紹介…。…私はエスコフィエって言うの。フォンテーヌで料理人をしているわ。ナタには何回か仕入れに来たことがあるけど、流泉の衆は初めてよ」
「ナタは初めてだな。私はクロリンデだ。…ここは、いい天気だな」
「僕はフリーナ。ここの温泉が評判だって聞いてねっ。ずっと楽しみにしてたんだ」
「私はフォンテーヌで裁錦師をやってるわ。千織よ」
それぞれ自己紹介をしてくれて全員と握手をした。見るとみんな仲良しみたいで、ずっとここに来てみたかったんだって。
「改めて、流泉の衆へようこそ!…ね、あたし暇だし、良かったらここを案内させてよ」
「え、いいのっ?」
「うん、あたし元からナタのガイドやってるんだ。せっかくフォンテーヌからはるばる来てくれたんだもんっ。いーっぱい楽しまなきゃでしょ?」
あたしがそういうと、みんなも快く頷いてくれた。まずは宿に荷物を置かないとと場所を案内しながら、あたしはチラリとエスコフィエさんを見る。
……あの人、前にウルと歩いてた人だよね…?
あのシーンを見ちゃったあたしとしてはちょっと話を聞きたいけど、隠れて見てたあたしとは面識がないし……。
ひとまず案内が先だよねと歩いていると、そのエスコフィエさんが当たりをきょろきょろ見回していた。その様子を見てフリーナさんが話しかける。
「…ん、どうしたんだい?」
「いえ、ちょっとここに友人が住んでいまして…。後で挨拶くらいしようかなと」
エスコフィエさんがフリーナさんにだけ敬語なのは何かあるのかな?……そう思った矢先、あたしの心臓は少し跳ねる。
……た、多分、ウルのことだよね。今はいないけど、もしいたら2人で会ったりするのかな…。
なんだか、少し胸がきゅーってなった。…あたし、エスコフィエさんに嫉妬してるんだ。
胸の痛みに耐えながら彼女を見ると、ちょうど目が合った。
「………」
「……え、えっと…なに?」
「いえ、なんでもないわ。とても可愛らしい人ねって思ってね」
「そ、そうかな?」
「旅人が言うにナタのは英雄の1人って話だし、すごいモテるんじゃない?」
エスコフィエさんは歩きながら腕を組んでそう言った。……こ、これ、もしかしてなんか挑発されてる?
まさか、……あたし警戒されてるのかな…?エスコフィエさんもウルのことが好きで、彼からあたしのこと聞いて……みたいな。
あたしが何か返す前に、エスコフィエさんのセリフにナヴィアさんが反応した。
「えーっ、そうなのっ!?」
「……あ、あはは…そんなことないよ?」
「でもムアラニもかなりの美人だよね」
「それを言うなら、みんなもめちゃくちゃ綺麗だよ?……現にほら、すごい視線を集めてるし」
今褒めてくれたフリーナさんも青と白のカールかがった髪や、綺麗な目。景色を見てコロコロ変わる表情がすごく可愛い。クロリンデさんも千織さんも、視線を集めてるのに堂々としててかっこいいし、こういう話が好きなのかな?なんか盛り上がってるナヴィアさんも可愛い人だと思う。
でもとりあえず、エスコフィエさんとの変な空気は流れてよかった。あたしはみんなを連れて宿に案内した。
無事に部屋を取って、全員荷物を部屋置いて来たあと。
「それで、この後はどうするの?」
「うーん、せっかくだし海に入りたいなぁ。聞いてはいたけど、ナタってちょっと暑いね。半袖になったからマシになったけど…」
半袖のポロシャツとショートパンツ姿のフリーナさんがパタパタ襟を開きながら言う。ナタって季節ごとの気温の変化がほとんど無くて、いっつもこんな暑さなんだよね。
「水着は持ってきた?」
「…ああ。一応この下に着てはいる」
「おっけー!…みんなもそんな感じ?」
クロリンデさんをはじめ、みんな頷いたのでそのまま外の浅瀬に向かう。この前ウルと練習したのと同じところ。
さすがに海の近くにくると潮風が着て涼しい。
「……ん、潮風が気持ちいいわね」
「だねっ。フォンテーヌの海は淡水だからこういうのも味わえないし」
オレンジ色の涼しげなワンピースを着た千織さんが潮風に目を細めてる。
「……あー、こういうの、僕初めてだなぁ」
「ふふっ、向こうにはバカンスする砂浜ってないですものね」
その隣では大きな日傘を刺した下で、シートを敷いて寝っ転がるフリーナさんと、それを膝枕してるエスコフィエさん。……やっぱり、あの二人なんかあるのかな?
クロリンデさんと旅人は裸足で浅瀬を歩いて楽しそうにしてる。クロリンデさん、裸足で砂浜歩くの初めてみたいで波が引く毎に持っていかれる足の周りの砂にびっくりして目を見開いてる。ちょっと可愛いなって思っちゃった。
あたしは不思議に思ったことをナヴィアさんに聞いてみた。
「あれ、フォンテーヌの海ってこういうのじゃないの?」
「うーん、フォンテーヌの内海は例えるなら大きい湖って感じだからね。こういう波もほとんど無いし、潮の満ち干きも無いよ」
「内海の水中もどちらかと言うと危険が多いし、こうやって水辺で遊ぶことができないのよ」
「お、服の素材を求めて飛び込んだ人が言うと違うねぇ」
「ナヴィア、今貴方が出してる帽子の予備の料金が……」
「あーっ、ごめんごめんっ。謝るから値段はそのままっ、ねっ?」
そういえば、千織さんは有名な服屋をやってるんだよね。
「千織さんからしたら、あたし達の服ってどうなの?」
「…そうね、さすがに貴方の服を外国で着ると浮いてしまうとは思うけど…こだまの子や懸木の民の服は斬新で参考になるわ」
「あ、あはは…、泳ぐ分にはちょうどいいんだけどなぁ」
や、やっぱりちょっとお腹出しすぎかなぁ?…ウルもたまにあたしのお腹とか脚見てるし……でも隠して見られなくなるのもちょっと…。
「……ね、千織さんならあたしに似合うかわいい服とか、わかったりする?」
「……どうしたの?…見せる人とかいるのかしら」
「……う、…うん」
みんなが来てた綺麗な服とか、あたしに似合うかわかんないけど……ちょっとだけ興味あるし。
あたしの顔、今真っ赤っかだと思う。そんなあたしをエスコフィエさんが見てるのが肌でわかった。
「……そうね、機会ができたらうちの店に着て?歓迎するわ」
「うんっ、フォンテーヌには1度行ってみたかったんだぁ。その時は真っ先に行くねっ!」
千織さんはあたしにそう微笑むと「私もちょっと浅瀬に入ってこようかしら」とナヴィアさんと一緒に2人の方に歩いていった。
それを眺めていると、後ろからエスコフィエさんに話しかけられる。
「……ねぇ、…もし勘違いだったら悪いのだけど…?」
「…ん、どうしたの?」
「…もしかして、ウルと付き合ってる?」
「………んほぇ!?」
あんまりにも自然に聞かれたから、あたしは変な声を上げて飛び上がった。フリーナさんがびっくりしてこっち見てるっ!
「ウルって、エスコフィエが言ってた流泉の衆の子かい?」
「はい、さっき挨拶しようとしたのも彼なんですが……その反応を見ると、私の早とちりだったみたいね」
エスコフィエさんは、驚くあたしに「さっきは鎌かけてごめんなさいね」と謝ってくる。…や、やっばりあたしに何か仕掛けてたんだね。
「…えっと、ウルからあたしを聞いてたの?」
「ええ、前回会った時にね。今の反応を見るに、彼とは悪くない関係を築けてるってことかしら?」
「……う、ウルはその、…と、友達、だよ?」
だ、だってまだ告白もしてないんだもん。友達で合ってるよね?
エスコフィエさんはモゴモゴしながら言ったあたしを尻目に、フリーナさんの方を眺め出す。
「……ふふっ、なんかすごく聞き覚えがあるセリフですね」
「ぅ、こっちを見るなよぉ…!」
な、なんで今度はフリーナさんが赤くなってるの?ぱちくりと瞬きしながら見てるあたしにエスコフィエさんは微笑んだ。
「そういうことなら、あなたの恋。応援するわ。頑張ってねっ」
「……え、えと、…ありがとう?」
少し時間が経つと、みんな浅瀬で我慢ができなくなったみたい。みんな中に着てる水着姿になって海に入りだした。
……ふ、服の上からでもわかってたけど……やっぱりナヴィアさんとクロリンデさんがすごい。あたしも小さくは無いと思うんだけど…。
腰くらいの深さのところに入ってるナヴィアさんとクロリンデさんはどっちも黄色と紺色のビキニを着て、あたし達の他にも他の流泉の衆の視線も集めてる。ここ集落の真ん中らへんだし、見るなとは言わないけどガン見禁止っ!
その近くで青色のトップスと白のショートパンツの水着を着たフリーナさんと、白いパレオを巻いたビキニ姿のエスコフィエさん、前にも着てた水色の水着を着た旅人は歩いてきたコホラ竜に興味津々みたい。
あっ、よく見たら日傘の下で座ってる千織さんの近くにコホラ仔竜が歩いてきてる。
「…ねぇ、この子すごい寄ってくるんだけど…」
「その子は集落でみんなに可愛がられてるから人懐っこいんだ」
「……へぇ…、噛まない?」
「うん。おでこを撫でてあげると喜ぶよ」
千織さんゆっくりとじっと見つめて来るコホラ仔竜のおでこ指先を当てた。
「きゅー」
「……ふふ、気持ちいいのね」
目を細めながら鳴くコホラ仔竜に、千織さんが微笑んだ。さっきから遠くを眺めてることが多かったから、ちょっと心配してたんだけど、元気になってよかったよ。
そう伝えると、千織さんはコホラ仔竜を撫でなが話してくれる。
「別に、楽しくない訳じゃなのよ?景色もいいし、風も気持ちいいし。……ただ、ちょっとね」
「ん、何かあるならあたしが聞くけど…」
「…いえ、話したところで「千織はね、旦那さんと離れて寂しいのよ」………ナヴィア…?」
「はぇ!?…け、結婚してるのっ?」
まさかの情報にあたしは飛び上がった。びっくりしたぁ。…千織さん、失礼かもだけど恋愛に興味無さそうに見えたから。千織さんは、逃げてくナヴィアさんの背中を睨んで溜息をつくとあたしに流し目を送ってくる。
「……まぁ、あなたの言いたいことはわかるわよ。意外でしょ?」
「そ、そんなことは……。旦那さんはどこにいるの?」
「千織屋の店番をしてるわ。いいって言ったのに、楽しんで来いって私を送り出したの」
「こう見えてすっごいラブラブなんだからねっ」
「そ、そうなのっ!?」
「…本当に料金倍にしようかしら」
「ごめんごめん〜!」
またまたカミングアウトしたナヴィアさんに冷たい目を向ける千織さん。……こ、この人が旦那さんとラブラブって…!
「……せ、先輩って呼んでもいい?」
「却下よ」
「だって、結婚だなんてあたし考えたこと無かったから…その、旦那さんのこと、好きなの?」
「…………」
あたしが小さい声で聞くと、目を閉じた千織さんの顔が少し赤くなる。んんっと咳払いをして、片目を開けて口を開いた。
「……大好きよ」
「お、おおおお」
「何よその反応」
恋愛ってすごい。こんなにかっこいい人があんなに可愛くなっちゃうんだ。
「ど、どうやって……」
「…もともと、向こうから告白されたのよ。でもその時は出会って間もなくて断ったの。…でも、そこから千織屋に従業員として入ってきて、すっごく裁縫の練習してて、店のことも、私のことも大切にしてくれてて。……それで、気がついたら…」
「……すごいなぁ」
つまり、最初は振ってたのに、その人の熱意に攻め落とされたってことでしょ?……よっぽど千織さんが好きなんだろうな。
「……ムアラニはどうなの?好きな人いるんでしょ?」
「あ、聞いてたの?……うん。いるよ?だいすきな人。同じ流泉の衆なんだけどね」
あたしは千織さんにウルのことを話した。ウルは泳げないことをコンプレックスに思ってるけど、それを覆すくらい頑張ってて、槍を使えばすっごく強いこと。いつも色んな人の手伝いをしてて集落問わず顔が広いこと。
「…ふふ」
「それでね、…どうしたの?」
「…本当に好きなのね」
「…うん。……今こうしてる時も会いたいなぁって思っちゃうくらい」
「それは私もよ」
そう言いながら、千織さんは左手の薬指に嵌めてる指輪を撫でた。千織さんこそ、ほんとうに好きなんじゃんっ。
「…あ〜!遊んだぁ〜!」
「日焼け止め塗っててよかったね。塗らなかったら今頃真っ黒だよ」
「そう言って、フリーナほとんど傘から出てないじゃん」
「ちょっとは出たよ?」
「…ん、稲妻の温泉とは感じが違うけど…いいわねこれ」
「ああ。気持ちいいな」
「でしょ?これくらいの深さが長く浸かるのにちょうどいいんだよ」
日が暮れるまで海で遊んだあたし達は、人工の温泉の方でみんなで浸かった。この後は集落の中心でご飯を食べる予定。
みんな、流泉の衆を楽しんでくれてて良かったぁ。あたしもみんなと仲良くなれたし、今度フォンテーヌにもすごくいつまで見たくなった。エスコフィエさんの料理とか食べてみたい。
みんな温泉から上がって宿に戻って着替える。あたしも一緒させてもらったんだけど、や、やっぱりナヴィアさんとクロリンデさんの体に圧倒された。
「む、ムアラニ…見すぎだよ?」
「な、何食べたらそんなになるの?」
「…あたしは特に変わったことはしてないけど…クロリンデは?」
「私も特には。…個人的には戦う時に邪魔に思うことが多いんだが…」
「でも、憧れちゃうなぁ」
「そういうムアラニも小さくは無いじゃない。…というかむしろ普通に…」
「ひゃ!?…ちょ、ちょっとぉ…!」
ナヴィアさんに後ろから胸を触られて、あたしは変な声が出ちゃう。お返しだってナヴィアさんのも触ってみる。
「ん、ムアラニも触ってるって!」
「……ぉおお」
「フリーナ様と同じ反応だな」
「ちょっと!?僕を話に出さないでくれるかい!?」
あまりの衝撃に意識が飛んだよぉ。手のひらからこぼれるって言うか、す、すごいや。今度ヴァレサちゃんのも触ってみようかな(飛び火)。
隅の方で着替えてたフリーナさんは、自分の身体を見下ろしてため息。
「僕なんか、牛乳飲んで毎日マッサージしてるのに全然大きくならないんだもんなぁ」
「なんか、いろいろストレスとかも関係してくるらしいよ?」
「旅人、それを言われると僕もう何も言えないんだけど」
フリーナさんがまた深くため息を吐いてる。
あたしの手から逃れたナヴィアさんに手をワキワキさせながら迫ってるエスコフィエさんは後ろから容赦なく鷲掴みにしながら口を開いた。
「え、エスコフィエっ?」
「…んー、なんか一説によると好きな男に揉んでもらうと大きくなるらしいわよ?」
「も、揉ん…!?」
ええ!?そ、そうなのぉ!?
あたしはこの前の朝のことを思い出しちゃう。……あ、あれをまたやるの…?……ま、また添い寝とかできたら、試してみようかな?
「……も、揉んで貰う……ふ、ふーん」
「フリーナも迅に頼んでみたら?」
「は、はぁ!?…そんなこと頼めるわけないだろ!…ま、また変な子って思われるじゃないか」
「また?」
「こっちの話だよっ」
わちゃわちゃ騒ぐあたしたちを他所に、そそくさと着替えた千織さんが、脱衣所を出ていこうとする。……なんかそれが逃げるようにも見えたあたしは声をかけた。
「千織さんはどう思う?」
「…こ、このタイミングで私に振るのはちょっと悪意あるわよ…?」
「いやぁ、やっぱり1番身近そうだし…」
結婚して半年くらいだそうだし……その、ね?
じーっと見てるあたしとフリーナさんの視線に、そっぽを向いた千織さんはぼそっと呟いた。
「…………ちょっとだけ、効果あったわ」
「あるんだ…」
「あったんだね…」
こんな微妙な反応を返すしかないあたしたちに苦笑した千織さん外へ出て。声を上げた。
「……えっ!?」
「ん、どうしたの?」
千織さんにして大きな声にあたしが聞き返すけど返事がない。
急いで着替えて外に出ると。そこには。
「……えっと、千織さん?」
「…ちょ、千織っ?……ここ外っ、めちゃくちゃ見られてるからっ」
「……や、…クレイ…!」
慌ててる白髪の男性に犬みたいに飛びついてる千織さんがいました。周りからめちゃくちゃ視線を集めてる。さっきまでの千織さんと別人のような様子で、彼にいやいやいいながら抱きついる様子を見て、あたしの意識はまた彼方まで吹き飛ばされるのでした。
えと、旦那さんも参戦?
つづく。
もともと、千織さんの作品と他が時空別って設定だったんですが、ここだけ特別にガッチャンコ。