【リメイク版】ズッ友宣言してきた子の距離感がおかしい 作:猫好きの餅
ムアラニ完凸したので初投稿です。
マーシトラリ(両方2凸)で100万ポコポコ出るので俺のほほが引き攣りました。
俺がムアラニにズッ友宣言されてから数日経った。
その間も何回かムアラニと泳ぎの練習は続いたけど、やっぱり距離が近い。ただ、それでも彼女と一緒にいるのが楽しくてなんだかんだ友達してしまっていた。…しまっていたっていうか、俺に選択権はないよね。
そして、不本意ながら授かってしまった氷の神の目を使って特訓も始めた。みんなに「どうやって授かったの?」と聞かれると答えにくいのでコソコソ練習してる。戦争が無くなったことで、今はお祭り扱いの帰火聖夜の巡礼で見せようかなって考えてる。ムアラニが見直してくれるかもしれないし。
……まぁ、想像できないんだけどね。
最近、彼女を見ていて…どうも恋愛に興味が無いんじゃないかと思うことが多くなって来た。
だって全然男女の距離感じゃないし。そもそも男だとか女だとかを気にしてない感じ。あれから水に浮く練習やら潜る練習をやっているけど相変わらずくっついてくる。おかげでズッ友ダメージにより水に潜るくらいならなんとかできるようになった。ズッ友パワーすごいね()。
そんなことを考えながら自宅のベッドでうとうとしていると、上からムアラニの声が聞こえてくる。……あ〜、ついに脳内再生できるようになっちゃったか。俺も末期だなぁ。
「…ウールっ、おはよ!…朝だよ〜?」
あ〜、我ながら完全再現じゃないですか。朝っぱらから俺ん家にムアラニがいるわけが無いし、夢かなんかでしょ。
「…もぉ〜、おはよーってばっ!起きてよぉ〜!」
ああ、こういう起きてってより「おはよ」の返答を求めて揺すって来るあたり本当に可愛いな。ってかそれを再現できる俺も中々キモい………ん?揺する?
さすがに触覚までを再現する機能は俺に備わってないのでパチッと目を開けてこれの方を見ると。
目の前に美少女。
「あっ!…起きたっ!……ね、おはよ?」
「………は?」
え?夢?
目覚めた俺の身体をゆさゆさしながらムアラニの笑顔が炸裂する。え、理解が追いつかない。むくりと起き上がって呆然とムアラニを見ると、彼女の目線がちょっと上に行って「あっ、ねくぜ〜」と髪を触ってくる。
「…え、ん?…なんでムアラニがここに?」
「あたしの午前の用事がなくなっちゃったから、ウル、起きてるかなーって……ほら、おはよっ」
「……おはよう?」
え、友達って朝起こしに来ますっけ?
頭が回らないまま返事を返して、ベットに座るとその隣にムアラニがポスっと座った。え、どうしてそんなに自然に男のベットに座れるの?
「…ふーん……寝起きのウルって、目がしょぼしょぼしてるんだね」
「……だいたいの人はそうだと思うけど…ってそうじゃなくて。…どうやって入ってきたの?」
「ん?窓から」
「窓から入るな」
さも当然のことみたいに言ったムアラニに俺がつっこむ。国が国なら犯罪ですよそれ。
「だって、あたしがドア叩いたらウル…あたしの名前呼んだじゃん。だから起きてるんだって思って入ってきたんだけど」
「……え、俺寝言してたの?」
何それ恥ずい。絶対さっきの考え事の時の呟きじゃん。それを本人に、それも好きな人に聞かれるのはいささかダメージがでかい。
俺がどう誤魔化そうか考えていると、ちょっとニヤニヤしたムアラニが顔を寄せてくる。かわいいから近寄らないで?
「ふーん?…ウルってばあたしの夢見てたんだ…。……どんな夢だったの?」
「………ムアラニと一緒に戦う夢…」
ちなみにこれは嘘じゃない。実際にその夢を見てひとり心地に入ってたところだった。それを聞いたムアラニの瞳が輝く。ベッドから立ち上がると俺の手を取ってニコッと笑った。
「ほんとっ!?…えへへ、いいねっ!ウルはあたしが守ったげるよ〜!」
「…ハイハイ、英雄様が守ってくれるのはありがたいですね」
はい、今の反応でわかった人いると思うけど、神の目を待ってる人と待ってない人で戦闘力に数段差ができる。中には神の目を持ってないのに戦争に出てた猛者もいたらしいけど、当然俺はそんなわけがなく。
いつか、俺がムアラニを守れるようになれたら……いや、なるんだ。守れるように。
気づけば、そのまま口に出ていた。
「いや、俺の方が守れるようになるよ」
「…ぇ」
「……あ」
隣から聞こえたか細い声に、いま自分が何を口走ったのか気がついた。
ばっと横を見ると、同時に向こうをむくムアラニの姿が。
「…へ、……へぇ〜、そうなんだ…?」
「悪い、不相応だよな」
「……いいよ?」
優しい声と共に手を握られる。再度ムアラニの方を向くと、彼女は「えへへ」と嬉しそうに笑っていた。
「…じゃ、いつかあたしも守ってよ。…いつも流泉の衆の英雄だーとか言われてたから、ちょっと嬉しかった」
「……そっか。じゃあ、まずは泳ぎからだな」
「ふふっ、そうだねっ!………あ、ウル…ちょっとこれから付き合ってくれない?」
「はい、末永く………ん?……いまなんて」
俺が会話の流れのまま口走ったことに気が付き顔を上げると、彼女はからからと笑う。
「あははっ、末永くって…、ただ温泉に行くだけだよ?」
「…ぇ、ああ。温泉ね……温泉?」
「ほら行こっ?もともとそれに誘いに来たんだよね」
ほらっと部屋の隅に置いてある手提げを指さし、ぐいぐいと俺を引っ張って来る。一緒に温泉?と思考が止まっていた俺は、立ち上がった勢いのまま前につんのめった。
「ちょ、うわっ!」
「…きゃっ!」
バランスを崩した俺はムアラニにぶつかり、2人揃って転びそうになる。俺は咄嗟にムアラニを抱きしめると体を半回転させて自分が下になりながら倒れた。
どさっと、部屋の中に音と衝撃が響く。それと同時に、体前面と首筋に柔らかい感触。言わずもがなムアラニなので、俺は極力無視しながら目を開けて彼女に問いかける。
「…ん、ムアラニ…、怪我ないか?」
「…ぅ、…ん、…うん…だいじょぶ……」
どうやら俺たちはお互いにお互いを庇おうとしたおかげで抱き合うような形で倒れ込んでいた。幸いムアラニの手は俺の首なので背中で押し潰してはいなさそうだ。視界にはムアラニの肩と背中が見えて変な気分になりそうだが無理やり押さえ込み、ムアラニに話しかける。
「ムアラニ」
「…ひゃ…」
「ごめん、俺がバランス崩したから…」
「ぅ、う…うぅん、あたしこそ……」
そこで会話が途切れる。……え、で?これからどうすんの?俺視点ムアラニがどいてくれないと起き上がれないんだけど。
「え、えと?ムアラニ」
「…ぁ、…ぁんまり耳元でしゃべらないで…?」
「あ、ごめん?」
ちなみに俺はもう抱擁を解いてるわけなんだけど。あとはムアラニが立ち上がるだけなんだけど?
もしかして、口では言ってないだけでどっか怪我をしてるのかもしれない。それで起き上がれないとか?
とりあえずこの体勢を何とかしないとと、俺は解いた腕をもう一度ムアラニのほっそい腰に回す。
「…う、ウル?……ひゃっ」
そしてそのままムアラニごと寝返りを打ち上下の体勢が逆になる。そしてそのまま身体を離そうとするけど、未だにムアラニが俺の首に腕を回しているせいで俺が離れられない。
ムアラニの顔をちらっと見るが、なんかずっとかわいいな。目をかっぴらいてじっと俺の顔を見つめている。やめて、恥ずかしいからそんなに見ないで。
でもまぁそれはそれで好都合。俺は腕を寄せてムアラニの背中まで手を回すと、彼女を跨ぐように足を立てる。そしてそのまま彼女の両脇に手を入れて、手首にあたる超絶柔らかいのを無視しながら持ち上げる。するとムアラニの腕を支点に彼女の身体が持ち上がって立たせることに成功した。
「……っ、ほら、温泉いくんだろ?」
「…ぅ、ぇ……あ、うんっ!…あ、ありがと立たせてくれて…」
「お、おう。どういたしまして」
ムアラニはささっも俺から離れてそっぽを向き、自分の三つ編みを手でいじくる。俺も俺で今やった事の重大さに気がついて放心状態だ。
お互い立ったまま静寂が訪れた。
ここまで彼女に接近したのは初めてで、俺もなんて言っていいかわからない。あと三つ編みいじってるムアラニがかわいすぎる(煩悩)。
「……えっと、じゃあ「あ、あたし、家に忘れ物してきちゃった!…あ、後で温泉で合流ね!人工の方っ!」…え、ムアラニっ?」
とりあえず温泉に行くかと声をかけたところで、そっぽむいたままのムアラニが声を張上げて手提げをつかみ、一目散に外へ駆け出して行った。
「………ぅおおおおあ」
俺は彼女の姿が見えなくなるとその場に膝から崩れ落ちた。今になってムアラニと起きたことが全部返ってきて、俺は手首に残る感触に苦しみ続けるのだった。
「……はぁ、……はぁ、……はぁ…」
一方その頃。ウルの家から一目散に逃げ帰ったムアラニは自分の家の入口で膝に手を着いて乱れた息を整えていた。はぁはぁと息を吐きながら胸に手を当てると、トクトクといつもの倍近い速度で鼓動を打っている。少しして息が整ってきたあとも心臓だけはうるさいままだった。
ムアラニはゆっくりと自分の肩を抱く。そこにはまだ、彼の腕の感触が残っているようだった。
「…ぅ、ウルって結構力……つよいんだ…」
この前の水泳の練習の時に引き続き、今日もまた彼に抱きしめられてしまった。
自分が動こうとしてもビクともしなかった腕に、男性らしい硬い身体。転んだ時に咄嗟に体勢を立て直そうとしたムアラニを封じ込めるように抱きしめられて、庇われてしまったとわかった時には、彼との距離と感触に驚きすぎて頭が働かなかった。その事実に先程言われた「ムアラニを守りたい」という言葉がムアラニの顔を更に熱くさせる。
「……ぅう〜……だめ、だよ。………ウルは友達なのに…」
ムアラニは謎に火照る身体覚ますように自分の両頬を叩く。ウルはあたしの大切な友達っ、友達なんだもん。と誰に向けたかわからない独り言を吐きながら、一応見ておこうと温泉用の水着が入った鞄をの中を見る。中に入っているのは上下一体型の水色の水着。
気づけば、ムアラニはその水着を取り出してベッドに放り、別の水着をカバンに叩き込んでいた。それはいつも彼女が日光浴をする時に着る水着で、パレオ付きの水色のビキニだ。ムアラニも、なぜ今自分がこっちの水着をカバンに入れたかはわからない。だが、何となくこっちの方がいい気がした。
「……う、うん。こっちの方がお湯が当たって暖かいし…?」
うん、うん。と一人でこくこく頷きながら、ムアラニはぎこちない足取りで温泉へ向かうのであった。
人工温泉に先に着いた俺は、水着に着替えてムアラニを待っていた。温泉に入る時に着る水着は特に決まってないのでいつも泳ぎの練習で着てるやつだ。
……にしても、さっきはヤバかったなぁ。…ま、まだ手に感触残ってるし…。
起こすときに触れてしまったんだけど、くっそ柔らかかったです。つかなんで俺脇に手ぇ入れたよ。もっとあっただろ持つところ。…あ、触っちゃってる時点で俺にはもうOUTでしかないですありがとうございました。
そんな、脳内でやかましいことになっていると後ろからぺたぺたと足音が。ムアラニが来たかと振り返った俺は。
……ムアラニのビキニ姿が見え、くるりと一回転して背中を向けなおした。
「ウルっ、お待たせ〜!……どしたの?一回転して」
「…へ!?…いやなんでもないよ!?」
どうしたのはこっちのセリフなんですけども。
彼女が着ていたのは見慣れた白い上下一体の水着ではなく、普通にビキニだった。多分普段着から覗く日焼け跡はその水着で付いたんだろう。下はパレオを巻いてるからまだいいとして、パレオから見える腰紐がエロ…オシャレだと思いますゥ!!
ヤバい、直視できない。下はまだパレオあるからいいとして上はマジでヤバい。
後ろから足音が聞こえ、俺の視界の右からひょこっとムアラニが顔を出す。そのまま「はいろ?」も手を引いてくるので俺はされるがママに温泉に足を突っ込んだ。
「あ、これ取らないと」
「アッ」
ムアラニは呆然と眺める俺の目の前でパレオを取り払った。もう完全に見れなくなった。本当にありがとうございました。
ムアラニの方を見ないようにしながら、俺たちは並んで温泉に浸かる。
「…ふぅ〜…こっちもきもちいいね〜」
「…はぁ〜……俺、人工の方が好きだな。入りやすくて」
「ね、向こうよりも温度低いし…」
とはいえ温泉はやっぱり気持ちいい。俺たち以外誰もいないので脚を伸ばして堪能する。息を吐きながらムアラニの方をチラっと見ると、大きく伸びをしたムアラニのビキニに包まれた双丘が視界に入り瞬間的に目を逸らした。
だが、それの他にも目に入ったものがあったので声をかけてみる。
「あれ、三つ編みはお湯につけちゃっていいの?」
「…あ、忘れてたー。……あんまりつけると髪に悪いんだけど、いま気持ちいいしな〜」
「いいのか?せっかく綺麗なのに。…あ」
「…きっ」
温泉効果恐るべし。見事に口が滑った俺が恐る恐る目を向けると、湯に沈んだ三つ編みを持ち上げるムアラニの姿が。2本とも待ちあげたムアラニが肩越しで温泉のせいで赤くなった顔で見てくる。
「………じゃあ、ウルがまとめてよ」
「え、おれ?」
「自分だとちょっとやりにくいの。あたしは後ろ向いてるから」
「えぇ…わ、わかった」
くるりと後ろを向いたムアラニに意を決して手を伸ばした。ムアラニの髪は意外と長く、座った状態だと下に着いちゃってる。
「じゃ、失礼して…」
「ん、お願いっ」
ムアラニからヘアゴムを貰って長い三つ編みを持ち上げる。そのままZみたいな感じで折りたたんで、上の方をゴムでくくる。
「…これでいいか?」
「うん、ありがと」
反対側もまとめてっと。………あれ?
髪をまとめ終えて、俺はあることに気がついた。
…………ムアラニの水着の紐、解けかけてね?
リボン結びしてるんだけど、ちょっと結ぶ紐が短かかったのか、輪っかがもう小さくなっちゃってる。今ならちょっと輪っかを広げて解けないようにできそうだ。
今解けかけてるって言って気まずくなるものアレだし…と、俺が背中の紐に触れたその時。
「…ひゃっ」
「あっ!」
指先が背中に触れてしまい、ムアラニの身体が跳ねた。その拍子に背中の紐が完全に解ける。
「…わわっ!?」
ムアラニは水着がずり落ちたのに気が付き、慌てて抑える。俺は目をそらす。
こんなに気まずい空間あります?
最悪の事態を免れようとして、最悪の事態を引き起こしてしまった。解けたムアラニの水着の紐がびちゃっと温泉に落ちる音がする。その紐でできたらしい綺麗な日焼け跡が残った背中を晒したまま、ぷるぷると震えながらこっちを見る。
「……う、ウルが解いたの?……えっち」
「え!?……ち、ちがう!!」
どうやら俺は好きな子にキッと睨まれて興奮できる質ではなかったらしい。さーっと血の気が引く音がして温泉の中なのに身体が冷えるが、何とか弁明する。
「髪をまとめ終わったら解けかけてる紐を見つけて、直そうとしたんだよ!」
「……ほんと?」
「炎神様に誓って本当だ……。でも、ごめんな」
とはいえ恥ずかしい思いをさせちゃったのは事実なので頭を下げる。
「そ、そんなに謝らなくても……あたしは気にしてないから…頭上げてよ」
「…いや、でも…」
「いいからっ!………そんなに言うなら…ウルが縛ってよ」
「いやなんでよ」
「ひとりだとできないの!……1回脱いで結んで着なきゃいけないから…」
「そ、そうなんだ…」
後ろでどうやって縛ってるんだろうという長年の疑問がこんな時に。
もう一度後ろを向いたムアラニの水着の紐に手を伸ばそうとするが、手で抑えてるせいで普段は見えない日焼けしてない部分の白い肌が見えて、思わず凝視してしまった。そうだよ日焼けしてるだけでこの子肌めっちゃ白いんだよ。
「…ウル?」
「あっごめん、めっちゃ背中綺麗だったから」
「…ぅ」
ちなみにここら辺は、緊張と興奮(おい)で自分でも何を言っていたかあんまり覚えてない。
ただ全部本心ではあった。心臓がうるさくてあんまり外の音が聞こえない状態で、俺は水着の紐を拾い上げた。
うおぉ、なんか紐越しに柔らかさがわかるように気がする……。
し、締め付けないように……!
「……う、…ウル…?……そういうこと、他の子にも言ってるの?」
「……ん、ムアラニだけじゃないか?」
「……あんまり、女の子にそういうこと言わないほうが、…いいよ?」
「………勘違い、……しそうになるから………」
よぉーし、何とか結び終わったァ!!………ん?
集中の海夢ら帰ってきた俺の耳にムアラニの声が引っかかった。ただほんとに端っこだったから、何を言ってたのかまではわからない。
「…ん、なんて?」
「………なんでもない」
「ありがと」とお礼を言いこっちを向いたムアラニの頬がちょっと膨らんでる。どうしたのかと聞いたらお湯を掛けられた。
「…わぷっ」
「…ウルのばか」
「……いや、ごめんってば。水着の紐はほんとに事故で…!」
「……ぅ、……ばーか!」
ムアラニに「ばーか」って言われて嬉しい俺は変態なのだろうか。
はよ付き合え。
ムアラニの日焼け後
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健康的ですね
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何アレエッロ