日本国召喚の前にオリジナル国家召喚   作:LIN001

1 / 5
冒頭だけクワトイネ公国視点、その後は主人公である旭日帝国の皇帝視点です。


01 接触

 「こちらクワトイネ公国航空隊である。そちらは我が国の領空に入っている。所属と目的を明らかにせよ」

 『こちら日本国航空自衛隊……』

 

 「日本? 聞いたことがないが、旭日帝国と似たような機体で飛んできたと?」

 「はい、プロペラが4つ付いていました。おそらく戦闘機ではなく、爆撃機の類かと思われます」

 「ふむ……すぐに旭日帝国に報告しよう。我が国は保護国になっているからな。おい君、大使館へ向かってくれるか」

 「はっ」

 「パイロットの仕事ではないが、君も行ってくれるか? その写真も持って行ってくれ」

 「わかりました」

 

 中央暦1639年1月24日。

 日本国が最初に接触した国家「クワトイネ公国」は、日本よりも一足先に転移してきていた旭日帝国により、保護国となっていたのだった。

 

 

 

 

 

 「先ほどクワトイネ公国防空システムが接近する未確認機を確認、現地ワイバーン航空隊がスクランブルし確認したところ、日本国と名乗る勢力の哨戒機らしき航空機だったそうです」

 「あー、そういえばそろそろそだったなぁ」

 「はい?」

 「いや、こっちの話」

 

 僕がゲーム内で育てていた国家、旭日帝国とともに異世界転移してからもう2年くらい。

 クワトイネ公国、クイラ王国を保護国にして大東亜共栄圏を構築し、転移によって混乱する経済を何とか復活させられた。

 ここに日本を巻き添えにすればさらに経済は上を向く……と良いなぁ。

 

 「ひとまず、日本は食料と資源を求めてくるはず。輸入できなければ干上がるからね」

 「そういえば、日本という国は皇帝陛下の生まれ故郷だったとか」

 「うん。それで、食料と資源を輸出する交換条件に大東亜共栄圏の参加を持ち掛けてみようか。ロウリアとの開戦間近なことを理由に焦らせれば、間違いなく乗ってくるはず」

 

 うん、特に食料は入ってこなければ年内にでも干上がるので戦争をちらつかせればまず間違いなく参加せざるを得ないはずだ。

 

 ちな、いま会話しているのは総理大臣。困ったら僕が担ぎ出される。なんでや、総理大臣仕事しろや。

 

 問題はクワトイネ公国やクイラ王国が持っていない高度な技術……ロケット・人工衛星やネットワークだ。

 現状では国内のネットワークの復活がなんとかなったところで、GPS衛星はまだ打ち上げ途中、衛星ネットワークもまだまだ未完成だし海底ケーブルもまだつながっていない。

 特に日本とはいつでも話せるよう、電話回線くらいは用意したいところだけど……日本と直接通信はできないし、衛星網ももう少し時間がかかる。

 

 しばらくは……今あるクワトイネ公国との臨時通信網(海上にアンテナ括り付けた輸送船を置いて通信中継基地としている)みたいにするしかないかなぁ。

 

 なお、この惑星は重力は地球と同じなのに、惑星の大きさ自体は4倍だったっけ? とにかく大きいらしい。

 専門家によると内部が空洞惑星になっているとか。いや、テレザートかよ。惑星中心に反物質世界が広がっていたりとか、ないよね?

 

 いや、重要なのは空洞惑星じゃなくって、惑星の大きさが大きいということ。その分惑星全体をカバーするには衛星の数も膨大になってしまうので、ロケットをひたすら打ち上げ続けなければいけない。

 衛星網の構築には時間がかかりそうなのだ。そこで、だ。

 

 「規格を日本に伝えて、協力してもらえないかな」

 「はい?」

 「人工衛星。GPSが使えないのは日本としても困るはずだから、日本のロケットを使ってうちの衛星を打ち上げてもらえないかなーと思って」

 

 うん、クワトイネ公国に侵入した哨戒機がP-3だったことから、少なくともロケット打ち上げ技術は持っているはず。

 H-ⅡAであればGPS衛星を4つくらい同時に打ち上げられたりしないかな?

 

 「一応、わが国内限定であればGPSは何とか機能するようになってきておりますし、なんなら観測衛星の打ち上げも計画段階に入ってきております。

 そこまで急ぐ必要性はないのではないでしょうか」

 「んーとはいってもなるべく急ぎたいし、天気予報の精度とかも今はまだ悪いじゃない?

 ほかの国からせっつかれているってのもあるし、同盟国の分まですべてうちが負担するとなるとうちの負担も大きいから。

 日本にもいろいろ協力してもらえれば早めに終わるし負担も減るからいいかなーと思って」

 

 そう、今のところ我が国、旭日帝国がクワトイネ公国やクイラ王国の天気予報なども行っている。

 旭日帝国だけでもオーストラリア大陸程度の本土+日本の国土くらいの広さの地方2つというかなり広大な面積があるのに、それに加えて国2つというのはかなり負担が大きい。

 

 現代日本であればGPSや観測衛星はもちろんのこと、気象衛星や雨雲レーダーによる天気予報もさも当然のごとくできるので、大東亜共栄圏内の負担も一部押し付ければ楽になるかなーと思ったのだ。

 

 「ほかにも海底ケーブルの敷設や津波ブイの設置とかも手伝ってほしいしね。クイラ王国の資源採掘についてはまあ、飛びつくでしょ。日本には資源がないし」

 

 うーん、こうして改めて考えると、大東亜共栄圏の盟主って負担が大きすぎぃ!

 まあ、おかげで転移特需が起こって何とか経済を立て直すことができているんだけどね。うれしい悲鳴とはいっても、最近はうちの技術を知った2国からせっつかれることもある。なんか便利屋みたいに思われ始めてない?

 

 「まあとりあえず、日本にはなるべく協力してもらう方針で。技術流出に関しても問題ない、ある程度流出してもヨシ! ということで」

 「よろしいのですか?」

 「まあ、たぶんうちの技術レベルからして流出したとしても追いつかれることはないと思うからね。それに平和主義だし。

 まあ、平和ボケしすぎていて問題が起こるかもしれないけど、そこはまたその時に考えよう」




 ぶっちゃけ空洞惑星って本当に存在するのでしょうか?
 でも惑星の重力に対して直径が大きくなるのはこれくらいしか思いつかなかったので……。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。