「着水完了。魔導重力アンカー展開」
「主機、出力を待機モードへ。ソフィア号、停泊完了しました」
うんうん、ほぼ揺れもなかったしこの船の開発は成功だな。
今回ムー国へ来るのに使用している、僕が今乗っている船は「麗しのソフィア号」である。バトルスピリッツ ブレイヴを見ていただけるとわかると思う。
この船は新開発の「ハ号艦本式魔導型空間制御主機関」、通称“コアシステム”を搭載している。
「いやはや、流石というべきですな……まさか船が飛んでくるとは」
「私も驚きましたよ……観艦式の最前列に並べたいくらいです」
降りてすぐ、そんな声が聞こえてきた。見るとムーの外交官と他国の……どっかの国の外交官? が話していた。あの人は初見だなぁ。
「陛下、お足元お気をつけください」
「うん、ありがとう」
いやー、やっぱりこうやってエスコートされるのは慣れない。2年前までただの独身の一般人だったからねー。
VIP対応なんてされても、落ち着かない。
これから僕はムーの用意した車に乗って、ホテルへ。この車も当初は微妙だったけど、今年の新型車は結構良くなってきている。
足回りが特に良くなって乗り心地は向上、内装はもともと豪華だったけど今では車内電話まで取り付けられている。昔の高級車にもあったよね、こういう装備。
「今日のところは何も予定はございませんが、警備の都合上などからホテルからは出ないようにお願いいたします」
「ん、わかった。ゆっくりさせてもらおう」
さーて、会談も観艦式も明日だなー。今日はさっさと寝るか―。
翌日、観艦式で。
「いやぁ壮観だね」
「はい、今回はムーも気合が入っていますね。最新鋭艦が参加しているようです」
「うん」
まあ、見ればわかる。だってあのラ・カサミの次にある最新鋭戦艦、どう見てもドレッドノートだもん。対空兵装がハリネズミにはなっているけど。
ついにムーもド級戦艦を建造するようになったらしい……その次に軽空母の姿もあるし。
『戦艦ラ・カサミの次に航行している戦艦は我が国の誇る最新鋭戦艦、ラ・ドレッドノートです!』
いや、名前そのまんまかーい。
『そしてその次に来ますのは、わが国初の航空母艦クリップです! 航空母艦とは航空機を洋上で展開可能な水上航空基地であり、搭載機も最新鋭機となっております!』
ふむ、甲板に並んでいる航空機を見るに単葉機と複葉機が混じってるね。
ムーも単葉機の開発ができるようになったか。
それからしばらく、航行する艦隊を眺めた。
やっぱうちの国からの情報が兵器開発に一役買っていることは間違いないらしい。
ムー国籍の人間がうちの軍事関連の書籍を大量購入していく姿が報告されてたからなぁ……民間開示レベルとはいえ、空母の概念がなかったムーにとって衝撃的な情報がいくつもあっただろうことは想像に難くない。
で。最後尾の船、なんかすっごく見覚えがあるんだけど……アニメで。
『そして最後に、白いペガサスのような巨体。こちらはペガサス級空中揚陸艦の2番艦、ホワイトベースになります!
ミノフスキー博士が開発した核融合炉とミノフスキー・クラフト機関を搭載し、ご覧ください! 空中浮遊が可能になっております!』
ミノフスキー博士!? いや、絶対生まれる世界間違えてるでしょ。
っていうか、核分裂炉の前に核融合炉作っちゃったの?? うちでも核融合炉作れてないのに??
そして宣言通り、ホワイトベースはちゃんと離水し。文字通り空中浮遊しながら航行していた。
ウッソだろお前……。ちらりと他の人を見ると、やっぱりうちの外務副大臣も日本の人もそれ以外の国の人も、口をあんぐり開けていた。
もしミノフスキー・クラフト機関搭載艦が今後増えるとするならば、うちもやばいな。ミノフスキー粒子も当然あるだろうし、対策も考えないと。
ヤマト計画を急ぐべきか……。
麗しのソフィア号いいよね。
さて、ムー国の技術力ですが旭日帝国との接触によって原作よりも発展しています。
そしてなぜかいるミノフスキー博士と、ガンダム世界の艦艇。今後が楽しみですね!