マギアレコード A world rewound 巻き戻された世界   作:ジャックノルテ

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第二部 流れ集まる収束少女


あらすじ

 アリナ・イブを倒した神浜市の魔法少女達は魔法少女による合同組織、神浜マギアユニオンを結成しようとしていた。
 そんな中で神浜市内において魔女化する筈だった魔法少女がドッペルを出現させると言う不可解な現象が起きて謎の魔法少女の姿が目撃される。
 マギウスのお三方とエンブリオ・イブの消滅によって自動浄化システムは破壊された筈では?
 これは自動浄化システムを復活させる予兆だったのか?
 神浜市の魔法少女達が奔走する中で神浜市の外から次々と魔法少女達が現れて戦いは激化する。
 
 これは世界が巻き戻るまでの物語。




第二部 流れ集まる収束少女
第二部 プロローグ~□1


□プロローグ 神浜市 大東区 キレーションフェントホープ跡地

 

 

(アニメマギアレコードファイナルシーズン以降)

 

 無数の魔法少女がキレーションフェントホープに集まっていた。

 この日は神浜市に新たな魔法少女共同体とも言える神浜マギアユニオンの結成に伴う説明会が開かれる筈だったからだ。

 だが直前に起きた出来事に驚き立ち尽くしている魔法少女もいる。

 周囲には倒れる魔法少女と駆け寄り泣き叫ぶ魔法少女達がいてその場は大きな災害が起きた後とも言えた。

 

いろは「どうして・・・・・・。どうしてこんな・・・・・」

 

 立ち尽くす環いろはの眼前ではみかづき荘の魔法少女達が救護活動を行っている。

 

やちよ「いろは!あなたの回復魔法がいるわ!」

 

 マギウスとの戦いを経て髪を短髪にしたやちよがいろはに向かって叫ぶ。

 

いろは「・・・・・・・・」

 

やちよ「いろは!!」

 

いろは「!! すみません!」

 

 慌ててやちよが連れて来た魔法少女の傷を魔法で治すいろは。

 その時、和泉十七夜と観鳥令、常盤ななかの3人が武器を持って完全な臨戦態勢で一つの方向に視線を向けていた。

 3人の周囲には同じ様に武器を構える魔法少女の姿もある。

 

和泉十七夜「何のつもりでこんな事をした!」

 

観鳥さん「やり方がえげつないね」

 

常盤ななか「不愉快です。あなた方は何者ですか?」

 

 3人の視線の先にはマギウスの翼を象徴する黒いローブを身に纏った無数の魔法少女。

 だがその身に纏う魔力量は誰が見ても黒羽根とは思えなかった上に神浜市及びマギウスの翼に属した魔法少女とは思えなかった。

 

黒羽根?「ハッ。なんでこんな事をするかって?そんなのお前達が元凶だからに決まっているだろ!」

 

和泉十七夜「何を言っている?」

 

黒羽根?「お前達が魔女を神浜に集めたせいでこっちは仲間を殺さなきゃならなかったんだよ!」

 

和泉十七夜「!?」

 

神浜市の魔法少女達「!?」

 

黒羽根?「だからお前達に死んで貰う事にしたんだよ!」

 

 

 

 離れた場所にある小高い丘からキレーションフェントホープ内部の様子を窺っている織莉子とキリカ。

 

織莉子「どうやら始まった様ね」

 

キリカ「そうだね。ここまでは予定通りだね」

 

 キリカがそう言った時に無数の鳥が周辺を旋回したのが見えたが気にも止めなかった。

 

織莉子「今は彼女達に協力しましょう。神浜市を恨む彼女達に」

 

 この出来事を静観しているのは織莉子とキリカだけでは無かった。

 キレーションフェントホープにいる白いカッパを羽織った魔法少女もこの騒ぎを見て笑みを浮かべていた。

 また離れた場所でこの騒ぎを見張っている魔法少女もいた。

 無数の百華が神浜市に集まろうとしていた。

 

 

□1 神浜市内 南凪区 魔女の結界内

 

 

 神浜マギアユニオンの結成に伴う説明会の数日前の夕方。

 南凪区に出現した結界で戦っている都ひなの、木崎衣美里、桐野紗枝。

 

都ひなの「まずいな・・・・・」

 

木崎衣美里(エミリー)「みゃーこ先輩。あーしもう魔力が・・・・・」

 

桐野紗枝「私も・・・・・」

 

ひなの「全員魔力を使い過ぎてるな・・・・・。これ以上はマズいぞ。撤退だ」

 

 3人は既に使い魔との戦いで魔力を消耗し過ぎて既に魔女との戦いの余力は無かった。

 

エミリー「えっ!?でも」

 

ひなの「ここで死んだら意味が無いだろ。戻るぞ!」

 

 ひなのに促されて3人はその場から撤退をしようとしたがそれを魔女が見逃す筈がなかった。

 

ひなの「やっぱりそう簡単に見逃す筈がないか」

 

紗枝「チッ!」

 

 咄嗟に桐野紗枝が魔女に攻撃を仕掛けるも魔女は意に介さずに反撃に出る!

 

紗枝「!?」

 

 魔女の攻撃を受けて吹き飛び地面に叩き付けられる桐野紗枝。

 

紗枝「・・・・・・・・・・・・」

 

 意識を失った紗枝は動く事が出来ない。

 

ひなの「紗枝!」

 

 ひなのは既に魔力を使い過ぎているエミリーを庇い前に出る。

 

ひなの(せめて二人だけでも・・・・・・)

 

 決死の覚悟でひなのは武器である試験管をカバンから取り出しありったけの魔力を込めて投げ付けた。

 既にひなののソウルジェムに穢れが溜まり過ぎていて殆ど魔力は残っていなかった。

 

ひなの(やったか!?)

 

魔女「!!」

 

 だが魔力が残り少ないひなのの攻撃では魔女を倒す事が出来なかった。

 

ひなの(くっ・・・・・。これまでか!?)

 

紗枝「・・・・・・・」

 

 その時、意識を失った筈の紗枝の顔面に白い仮面が浮かぶとソウルジェムから穢れを具現化しながら立ち上がる。

 

ひなの「紗枝!?まさか」

 

エミリー「えっ!?」

 

ひなの、エミリー(魔女化!?)

 

 魔女化と言う言葉が脳裏に過った二人の眼前で紗枝のソウルジェムから穢れが具現化すると紗枝の背後から現れたチェスの駒を突き破り海老反りとなった女王が両手に持った槍で魔女を串刺しにした!

 

魔女「!?」

 

 串刺しにされた魔女はそのまま槍から発生した炎に包まれて絶命した。

 

ひなの(なんなんだこれは!?紗枝は生きているから魔女化じゃない!?だとするとまさか・・・・・・)

 

 驚くひなのの元へ駆け寄るエミリー。

 

エミリー「みゃーこ先輩。これって前にこのみっちが出したドッペルじゃね?」

 

 エミリーとひなのは過去に目の前で春名このみがドッペルを発動したのを目撃していた。

 

ひなの(確かに似ている・・・・・。だがもしあの時と同じなら・・・・・)

 

 心に大きな懸念を抱いていたひなのはエミリーに返事を出来なかった。

 その懸念は春名このみが二人の目の前でドッペルを発動した際には既にドッペル依存症に蝕まれていた彼女は暴走して二人に襲い掛かって来たのだ。

 幸いにもその時はマギウスの翼が駆け付けて春名このみを封印した為に二人は無事だった。

 

ドッペル紗枝「!!」

 

 ドッペル紗枝は倒した魔女からひなのとエミリーに目を向けると二人に向かって両手に握る槍を向けて来た!

 

ひなの「やっぱりか!?」

 

エミリー「マズいっしょ!?」

 

 満身創痍の二人に向かって来るドッペル紗枝。

 その時、ドッペル紗枝の背後から人影が飛び出すとドッペル紗枝のドッペル部分を紗枝から握っていた剣で切り離して一旦距離を取る。

 

ドッペル紗枝「!?」

 

ひなの「なんだ!?」

 

エミリー「みゃーこ先輩!あれ!」

 

 エミリーが示した方向を見たひなのの瞳には両手に剣を握り締める人影が写った。

 

ひなの(魔法少女・・・・なのか?)

 

 その人影の顔面には大きな蒼玉の付いた仮面の様な物を付けた姿が異様だった。

 明らかに視界が塞がっている仮面を付けている相手に言いようのない異様さをひなのもエミリーも感じていた。

 更にその身から溢れる魔力も今までひなのが感じた事の無い異質な物でありひなのは相手が本当に魔法少女なのか自信が持てなかった。

 

蒼玉の少女「・・・・・・・・・」

 

 蒼玉の少女が両の手に握り締めた剣を掲げると紗枝から発生し分離して分解しかかっているドッペルに剣を突き刺すとドッペルが分解されて剣に吸収してしまった。

 

エミリー「えっ!?そんなんアリ!?」

 

蒼玉の少女「・・・・・・・」

 

 蒼玉の少女はそのまま立ち去ろうとする。

 

ひなの「待て!お前は何者なんだ!?」

 

 蒼玉の少女は何も言わずに去ってしまった。

 同時に魔女の結界が崩壊する。

 

ひなの「そうだ!紗枝は!?」

 

エミリー「みゃーこ先輩!あっちにいるよ!」

 

 ひなのとエミリーが駆け付けるとそこには白い仮面が消滅した紗枝が倒れていた。

 

ひなの「紗枝!無事か!?」

 

紗枝「・・・・・・・・」

 

ひなの(あれがドッペルならソウルジェムは・・・・・・」

 

エミリー「みゃーこ先輩!見て!ソウルジェムが浄化されてる!」

 

ひなの「やっぱりあれはドッペルだったのか・・・・・。

 

 倒れている紗枝のソウルジェムは綺麗に浄化されていた。

 

エミリー「浄化されているって事はやっぱりあれは・・・・・」

 

ひなの「取り敢えず紗枝を調整屋に運ぶぞ!」

 

エミリー「了解!」

 

 二人は紗枝を担ぐとそのまま調整屋へと向かった。

 その時、路地裏から一人の杖を握る魔法少女と黒羽根9が姿を現した。

 

杖の魔法少女「今のって・・・・・。アレって普通の事じゃ無いですよね!?」

 

 呟いた言葉から杖を握る魔法少女が結界内部にいた事は明白だった。

 

黒羽根9「今起きたのが私達の求める現象その物だ」

 

杖の魔法少女「あれが!?」

 

黒羽根9「あれこそ魔女化を回避するドッペルだ。私はもう少し奴らを見張る。お前は戻って報告するんだ」

 

杖の魔法少女「分かりました」

 

そう呟き黒羽根9女はひなのとエミリーが向かった先を追い駆ける。

 

杖の魔法少女(こういう普通じゃない事が起きていると言う事は例の話はやっぱり信憑性が高いって事でなんしょうか?)

 

 自身の抱く普通とは異なる異常な出来事に驚きながら帰路に着こうとする魔法少女。

 その背後に先程まで同じく結界にいた蒼石の少女がいた事に気付かなかった。

 

 

 

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