マギアレコード A world rewound 巻き戻された世界   作:ジャックノルテ

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第二部 □4

□4 神浜市内 大東区 観覧車草原 キレーションフェントホープ跡地

 

 

 神浜マギアユニオン。

 それはマギウスの翼との戦いを経た神浜市内の魔法少女達がこれ以上の魔法少女同士の争いを防ぐ為に設立した魔法少女の共同体と言える組織だった。

 かつて神浜市内にあった東側と西側、中立地帯の中央区と三つの地域に分断してそれぞれの共同体を作っていた。

 しかし神浜市内全域で暗躍したマギウスの翼の行動が原因となり魔女が神浜市に誘導された結果として共同体の存在が意味をなさなくなった。

 そして皮肉にもエンブリオ・イブ及びアリナ・イブとの戦いを通して神浜市の魔法少女達は協力して自動浄化システムと引き換えにアリナ・イブを打倒して神浜市での戦いに決着を付けた。

 その後、調整屋において各地区から仮に選出された代表者とも言える魔法少女達が集まってマギウスの翼やそれまでの共同体に変わる新たなチームを結成する事が話し合いの中で決められた。

 その中で元マギウスのメンバーとねむの魔法によって事の経緯を見せられた環いろはの口からマギウスの翼が行おうとした目的について他の魔法少女に明かされた。

 既に自動浄化システムは崩壊してしまった物の魔法少女達がマギウスの翼に抱く感情はそれぞれ違っていたが自らの家族を危険に晒された事に怒りを覚えていた事は共通していた。

 それもありマギウスの翼が結成された元凶とも言える環いろはが神浜マギアユニオンのメンバーになる事に仮の代表者の殆どが難色を示したが七海やちよと八雲みたまの仲裁もあり他のマギウスの翼に所属した元魔法少女に罪を問わない事も定められた事もありメンバーに入る事は了承された。

 神浜市の外から敵が攻めて来た際には一致団結して立ち向かう事が定められ、もし敵が魔法少女であるなら命を奪わない様にして対話のよる解決を標榜していた。

 

 

 

 

 かつて神浜市大東区には遊園地が建設される筈だったが頓挫した遺物の残る観覧車草原。

 その中にかつてマギウスの翼が拠点としていたキレーションフェントホープ跡地は残っていた。

 既にウワサとしての機能は消滅しているが何故か跡地として残り続けていた。

 勿論一般人には感知する事は出来ず魔法少女だけがその場所を認識していた。

 初めは誰もこの場所に価値を見出さなかった。

 しかし神浜マギアユニオンの構想が現実化すると同時にこの跡地は魔法少女のみが訪れる事が出来る隠れた場所としての価値が見直されていた。

 魔法少女のみが訪れる事が出来ると言う事は魔法少女のみで集まるには非常に都合の良い場所と言う事でもあったのだ。

 今日は神浜マギアユニオンの結成に関する説明会の行われる日であり多くの魔法少女が説明会に参加する為にこの場所を訪れていた。

 説明会を訪れた魔法少女の中には素性が分かる事を恐れてか白羽根と黒羽根のローブを纏った者も複数いたが説明会で素性を隠す事は禁止されていなかった。

 なお事情で説明会への参加が出来ない魔法少女は後日、八雲みたまが調整屋で説明会を開く事が決まっていた。

 その場の雰囲気はピリピリとしており全員が変身して臨戦態勢を取っていた。

 多くの魔法少女が集まり、その一角では既に各地区の仮の代表者達とみかづき荘の魔法少女達が集まっていた。

 

七海やちよ(新西区代表)「大分集まって来たわね」

 

和泉十七夜(大東区代表)「ああ。神浜だけではなく周囲の街からも元マギウスの魔法少女が集まっているようだな」

 

都ひなの(南凪区代表)「これじゃ反発は必至だろうな・・・・・」

 

遊佐葉月(参京区代表)「でもそれも覚悟の上だよねぇ」

 

阿見莉愛(水名区代表)「この阿見莉愛がいれば何とかなるに決まっていますわー。オーホッホッホ」

 

胡桃まなか(北養区代表)「先輩が出しゃばっても今回は何ともならないと思いますよ」

 

純美雨(中央区代表)「危険なのは確かネ」

 

天音月咲(工匠区代表)「うん・・・・・。正直言って戦闘は避けられないかも・・・・・・」

 

八雲みたま(調整屋)「戦いなるかも知れない事は最初から分かっていた筈よ。でもそれも覚悟の上でしょう?」

 

やちよ「ええ。これからの事を考えれば避けられない事だもの・・・・・。覚悟は出来ているわ」

 

 やちよは傍らにいるいろはを見るといろはも頷いた。

 

いろは「散っていた皆さんの事を無駄にしない為にも・・・・・。全部を話しましょう」

 

やちよ「いろは。本当に良いのね?」

 

いろは「はい。マギウスに関する真実は私が話します。それが生き残った私の責任だと思いますから・・・・・・」

 

 この会合ではマギウスに関する真実をいろはが話す事になっていた。

 

和泉十七夜(・・・・・。心を読んだがどうやら本気の様だな)

 

遊佐葉月(じゃあ・・・・・。彼女の覚悟を見せて貰おうかな)

 

阿見莉愛(本当に出来るのかしら?)

 

都ひなの(こんな事をさせるのは心苦しいんだが・・・・・)

 

純美雨(この会合で見極めさせて貰うネ)

 

胡桃まなか(出来れば穏便に終わって欲しいのですが・・・・・・・)

 

やちよ「初めましょう」

 

 やちよに促されて全員が頷いた。

 代表者達は元フェントホープの土台だった一段高い部分に上がって行く。

 多くの魔法少女の姿が目に写る。

 

やちよ「ここに集まってくれたみんな!今から全てを説明するわ!」

 

 やちよが観鳥さんから借りたスピーカーを使い話す。

 それを聞いて一斉に他の魔法少女達も注目した。

 

やちよ「まず前提としてみんなには魔法少女の真実を伝えるわ。これから話す事には決して嘘は無いわ」

 

 やちよと十七夜の提案によってまず魔女化の事が説明された。

 そしてソウルジェムとグリーフシードの因果関係。

 実例として雪野かなえと安名メルの実例が示された。

 魔女化だけでも魔法少女達は多くのショックを受けていた。

 特にアリナ・イブとの戦いに参加した魔法少女達は大きなショックを受けていた。

 ショックを余り受けていないのはマギウスの翼に羽根として参加した魔法少女やみかづき荘の魔法少女位だった。

 ショックを受けた魔法少女達はザワザワとしている。

 

やちよ「やっぱりみんなショックな様ね・・・・・・・」

 

和泉十七夜「だろうな。むしろショックを受ける方が正常ではないか?」

 

やちよ「そうかも知れないわ。だとするとこの後の話は・・・・・」

 

和泉十七夜「しない訳には行かないだろう。みたま。環君。もう暫くしたら頼む」

 

いろは「分かりました」

 

みたま「分かってるわぁ」

 

 和泉十七夜の言葉に舞台の脇に控えていたいろはとみたまは頷いていた。

 周囲の魔法少女達のショックは大きかった様だが事前にショックの大きな話があると代表者を中心に根回しがされた事もあって魔女化する魔法少女はいなかった。

 ソウルジェムに穢れを溜めた子もいたが周囲でグリーフシードを融通し合った事で最悪の事態だけは回避出来た。

 

いろは「皆さん!聞いて下さい!これから・・・・・。私とみたまさんでマギウスの翼の事を説明します!」

 

みたま「ええ。わたしからも説明するわぁ」

 

 再び魔法少女達の視線が壇上のいろはとみたまに移る。

 いろはとみたまは交互にマギウスの翼に関する事を説明した。

 環いろはを救う為に里見灯花と柊ねむ、環ういが契約をした事。

 その過程でアリナ・グレイが加わりマギウスの翼が結成されて神浜市内に自動浄化システムと魔女化に変わるドッペルシステムが施された魔女を神浜市に集中させた事。

 更にマギウスの翼は自動浄化システムを広げる為に神浜市全てを犠牲にして大量の魔女とワルプルギスの夜を呼び寄せようとして失敗し自動浄化システムが崩壊した事を。

 その過程でマギウスのお三方及び環ういが死亡した事で自動浄化システムの修復は不可能だと言う事も全て説明した。

 

綾野梨花「そんな・・・・・。じゃあ私達は自分で魔女にならない為のシステムを壊しちゃったの・・・・・・」

 

五十鈴れん「でも・・・・・・。説明を聞いた限りじゃそうなったら家族やみんなが死んで・・・・・」

 

江利あいみ「そんなのどっちも選べる訳がないじゃない・・・・・・」

 

 再び多くの魔法少女が上げて落とされると言う心理的な揺さぶりを与えられていた。

 

みたま「でもみんな!聞いてちょうだい!最近神浜市内でドッペルを出現させている存在がいるわ!だからもしかしたらだけど・・・・・。自動浄化システムはまだ消滅していないかも知れないわ!」

 

ひなの「ああ。その事はアタシも目撃した!確かに仲間の魔法少女がドッペルを出現させた!そしてそれを吸収する変なヤツが出現したのも事実だ!」

 

 ひなのは言いながら会場にいるエミリーと紗枝を見て両者も頷いていた。

 

エミリー「あーしも確かに見たよ!あれは魔女化じゃ無かった!」

 

紗枝「ドッペルを出したのは私だけど、私はこの通り生きているわ」

 

矢宵かのこ「私もドッペルを出したわ!梢さんが証人だわ!」

 

梢麻友「はい!確かに目撃しました!」

 

いろは「だから皆さん!わたし達はこの現象を調べなければいけません!」

 

みたま「そうよ。これは・・・・・。魔法少女にとって必要不可欠な事なんだからぁ」

 

いろは「これは自動浄化システムを取り戻す為の・・・・・。ういや妹達が残した手掛かりかも知れないから!」

 

牧野郁美「きゃあああああああああああああ!?」

 

 直後に響いた悲鳴がいろはとみたまの言葉をかき消した。

 

 

 

??「ふざけた事を言ってんじゃねえよ!!」

 

 

 

 




補足説明 ゲーム世界との神浜マギアユニオンの組織としての違い

 ゲーム世界で常盤ななかやつつじシスターズが神浜マギアユニオンに参加しなかった理由はゲームのユニオンが自動浄化システムの拡大を目的としていた事で他の街の魔法少女との対立ありきとも言える組織だった。

 それに対してこのアニメ世界でのユニオンは組織とまでは行かずに単なる魔法少女の共同体兼、相談窓口としてしか求められていないので両者は加わった。
 また自動浄化システムが無くなった事でそもそも他の街の魔法少女との諍いが起こる可能性が低いと思われていたからであった。


 各地区の代表魔法少女の顔触れは七海やちよ(新西区代表)、和泉十七夜(大東区代表)、都ひなの(南凪区代表)は西と東と中立地帯関係の元々の代表者。
 なお代表はあくまで一時的な仮の代表。
 まだ神浜での戦いの説明をする為に取り敢えず代表者を顔役から選んだだけ。

遊佐葉月(参京区代表)当初は常盤ななかの予定だったが純美雨が代表入りした為にチームから二人も代表を出すのはマズいと判断したななかが降りて社交性のある葉月が代表入り。

阿見莉愛(水名区代表)争いが無いと思われたから誰でも大丈夫と思われて立候補した莉愛様が揉める事無く就任。

胡桃まなか(北養区代表)リリアンナ学園に在籍している魔法少女の中で代表者になれる年長者がおらず止む無く北養区に住むまなかが璃阿様への目付役も兼ねて就任。

純美雨(中央区代表)中央学園から立候補する人物が直ぐにいなかった為に話を円滑に通す為に美雨が仮で代表になった。

天音月咲(工匠区代表)年長者が月咲しかいなかった為に止む無く元マギウスである月咲が代表となった。
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